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来世は空気を希望します!
28.初めての日曜日です
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やたらと心配する詩穂さんにあれよあれよという間に支度され、気づけば部屋着に着替えて言葉ちゃんの自室のベッドに寝かされております。
困惑しているうちに全てが整えられて、ただ今完全に病人ルックです。
汗をよく吸ってくれそうなさらさらの肌触りのパジャマを着て、タオルや冷却材や飲み水などがベッドサイドに準備されている。他にもいろいろ栄養取れそうだったり喉越しよさそうだったりする食べ物や、着替えなんかも準備万端。詩穂さんの神業的準備であっという間に重病人です。
というか、実際病人だったみたいで。
一応計ってみて? と差し出された体温計は、三七度五分を示した。
季節外れにあったかい気温にやられて軽い熱中症になったんだと詩穂さんは言うけれど、私には分かります。これは疲労やら環境の変化やら熱中症やらが複雑に絡み合って起きたそう……知恵熱! オーバーヒート!
はしゃぎ過ぎたというか初っ端から飛ばし過ぎたというか。あっちゃー。
まあ、休ませてもらえると思えばいいか。まだメインストーリーが進むまでしばらくあるし。
そういう訳で、おやすみなさーい。
さて、日曜日です。
探索して町の状態を知っちゃったから外に出る気にもなれなくて、家に閉じこもって過ごしてた。
甲斐甲斐しくお世話してもらって、病人っていうかまるでお姫様でしたね。詩穂さんがあんなに心配性だったとは知らなんだ。広義で見れば推しにまつわる新規情報の開示、感謝します神よ。
熱は一日で下がったから、数日間は完全に怠惰を貪ってた。ストレッチとか日記に気になること書き足すとか、本読むとか魔法の練習とかして、あとはすることもないので早寝早起き、詩穂さんのお手伝い。そんな感じ。
今日は早めにお風呂とか済ませて午後九時を待ちます。
……時間になった。そういえば絵巻様はどうやって連絡取ってくださるつもりなのかな。
今は自室でぼーっとベッドに腰掛けてる。
と、突然頭の中に声が響いた。
「あ、あー、マイクテストマイクテストー。ぃよし。美和さーん、高垣美和さーん。聞こえてらっしゃいますかー?」
なんだろう、絶妙に気が抜ける。
「聞こえてましたら右手を挙げてくださいー!」
右手。ほい。
先生にちょっと恥ずかしがりながら質問するときみたいに、肘から直角に小さく手を挙げる。
「あ、聞こえてますねー!良かった!今こちらにお呼びします!」
そう聞こえると、一旦ブツッと回線が切れるような感覚がして周囲が白い光に包まれた。
枝折くんと初めて会ったときにもこれあったなあと数日前なのに懐かしく思いながら眩しさに負けて目を閉じたら、次に目を開けたときにはあの真っ白い空間だった。
やっぱりセッティングは上下左右前後どこを見ても真っ白な謎空間に、ぽつんとちゃぶ台と座布団。
こだわりなのかな。
向かいの座布団には、絵巻様が座ってスタンバっていた。
困惑しているうちに全てが整えられて、ただ今完全に病人ルックです。
汗をよく吸ってくれそうなさらさらの肌触りのパジャマを着て、タオルや冷却材や飲み水などがベッドサイドに準備されている。他にもいろいろ栄養取れそうだったり喉越しよさそうだったりする食べ物や、着替えなんかも準備万端。詩穂さんの神業的準備であっという間に重病人です。
というか、実際病人だったみたいで。
一応計ってみて? と差し出された体温計は、三七度五分を示した。
季節外れにあったかい気温にやられて軽い熱中症になったんだと詩穂さんは言うけれど、私には分かります。これは疲労やら環境の変化やら熱中症やらが複雑に絡み合って起きたそう……知恵熱! オーバーヒート!
はしゃぎ過ぎたというか初っ端から飛ばし過ぎたというか。あっちゃー。
まあ、休ませてもらえると思えばいいか。まだメインストーリーが進むまでしばらくあるし。
そういう訳で、おやすみなさーい。
さて、日曜日です。
探索して町の状態を知っちゃったから外に出る気にもなれなくて、家に閉じこもって過ごしてた。
甲斐甲斐しくお世話してもらって、病人っていうかまるでお姫様でしたね。詩穂さんがあんなに心配性だったとは知らなんだ。広義で見れば推しにまつわる新規情報の開示、感謝します神よ。
熱は一日で下がったから、数日間は完全に怠惰を貪ってた。ストレッチとか日記に気になること書き足すとか、本読むとか魔法の練習とかして、あとはすることもないので早寝早起き、詩穂さんのお手伝い。そんな感じ。
今日は早めにお風呂とか済ませて午後九時を待ちます。
……時間になった。そういえば絵巻様はどうやって連絡取ってくださるつもりなのかな。
今は自室でぼーっとベッドに腰掛けてる。
と、突然頭の中に声が響いた。
「あ、あー、マイクテストマイクテストー。ぃよし。美和さーん、高垣美和さーん。聞こえてらっしゃいますかー?」
なんだろう、絶妙に気が抜ける。
「聞こえてましたら右手を挙げてくださいー!」
右手。ほい。
先生にちょっと恥ずかしがりながら質問するときみたいに、肘から直角に小さく手を挙げる。
「あ、聞こえてますねー!良かった!今こちらにお呼びします!」
そう聞こえると、一旦ブツッと回線が切れるような感覚がして周囲が白い光に包まれた。
枝折くんと初めて会ったときにもこれあったなあと数日前なのに懐かしく思いながら眩しさに負けて目を閉じたら、次に目を開けたときにはあの真っ白い空間だった。
やっぱりセッティングは上下左右前後どこを見ても真っ白な謎空間に、ぽつんとちゃぶ台と座布団。
こだわりなのかな。
向かいの座布団には、絵巻様が座ってスタンバっていた。
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