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来世は空気を希望します!
20.自宅で過ごしています
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制服を脱いで適当に着替える。部屋着に着替えたけど、うん、ジャージですねこれ! 芋ジャーなのに顔が良いから何でも似合っちゃうな……。ジャージでいても可愛いのどうして?
でも言葉ちゃんのこういうとこ好きだよ。気張りすぎないっていうか。
ん、そういえば日記帳……。そう日記帳。絵巻様から言われた言葉ちゃんの日記帳。ゲーム内ではキャラクターのプロフィールとか小話とかが載っている機能のひとつだった。机にあるかな。探してみようと机の引き出しを開けたら一発ビンゴ。ゲームで見たことのある赤い表紙に金文字の冊子が出てきた。これだこれだ。ぱらぱらとめくってみれば、白紙のページに混じって枝折くん、綴くんを初めとした今日会った人たちのページが出来ている。おお、便利。名前や顔、性格に好き嫌い、あとは信頼度とかのパラメータ。メインストーリーが進めば更新されるのかな。
眺めているうちに詩穂さんがバターを溶かしているいい匂いがしてきたので日記をしまい、シュシュで髪をまとめながら下に降りる。
「言葉、出来たからお皿出してくれる?」
「はーい」
食器棚から深皿を出して詩穂さんに渡す。すかさずふわふわの卵がかかったオムライスが差し出された。めっちゃ美味しそう! お店か?
「はい召し上がれ」
スプーンとお茶を渡しながら詩穂さんが言う。ひょええすごいや。
「いただきます!」
一口食べた瞬間バターの風味が口いっぱいに広がってふわふわの卵とちょっと酸っぱいチキンライスが包み込まれる。うっま。お店じゃん。こんなの食べたらよそで食べられない……。どうしよう学園の食堂で満足できなかったら。
もぐもぐと口を動かす私の反対側に座った詩穂さんがあたたかい顔をしてこちらをじっと見ている。がっつき過ぎたかな。恥ずかしい。
「……なあに?」
「ううん、何でも。美味しそうに食べてくれるから嬉しいなーって。学園入ってもちゃんとご飯食べるのよ」
「あ……。うん」
そっか。そうだよね。学園でご飯食べるようになったら当たり前だけど実家のご飯は食べられない。ちょっとしんみりしちゃった。
「……お休みになったら帰ってくるよ。心配しないで」
ごめんね詩穂さん。帰ってくるは帰ってくるけど、たぶん忙しくてそう長居はできないです。
「そろそろ荷造りも始めないといけないよね! お母さん手伝ってくれる?」
「ええ、もちろん」
学園行く前に詩穂さんに親孝行しとかなきゃ。話を変えて、今は目の前の美味しいご飯を片づけることに集中する。
「美味しいよ、お母さん」
「ふふ、良かった」
ものすごく優しい顔をするこの人に、私は何を返せるかな。考えておこう。
でも言葉ちゃんのこういうとこ好きだよ。気張りすぎないっていうか。
ん、そういえば日記帳……。そう日記帳。絵巻様から言われた言葉ちゃんの日記帳。ゲーム内ではキャラクターのプロフィールとか小話とかが載っている機能のひとつだった。机にあるかな。探してみようと机の引き出しを開けたら一発ビンゴ。ゲームで見たことのある赤い表紙に金文字の冊子が出てきた。これだこれだ。ぱらぱらとめくってみれば、白紙のページに混じって枝折くん、綴くんを初めとした今日会った人たちのページが出来ている。おお、便利。名前や顔、性格に好き嫌い、あとは信頼度とかのパラメータ。メインストーリーが進めば更新されるのかな。
眺めているうちに詩穂さんがバターを溶かしているいい匂いがしてきたので日記をしまい、シュシュで髪をまとめながら下に降りる。
「言葉、出来たからお皿出してくれる?」
「はーい」
食器棚から深皿を出して詩穂さんに渡す。すかさずふわふわの卵がかかったオムライスが差し出された。めっちゃ美味しそう! お店か?
「はい召し上がれ」
スプーンとお茶を渡しながら詩穂さんが言う。ひょええすごいや。
「いただきます!」
一口食べた瞬間バターの風味が口いっぱいに広がってふわふわの卵とちょっと酸っぱいチキンライスが包み込まれる。うっま。お店じゃん。こんなの食べたらよそで食べられない……。どうしよう学園の食堂で満足できなかったら。
もぐもぐと口を動かす私の反対側に座った詩穂さんがあたたかい顔をしてこちらをじっと見ている。がっつき過ぎたかな。恥ずかしい。
「……なあに?」
「ううん、何でも。美味しそうに食べてくれるから嬉しいなーって。学園入ってもちゃんとご飯食べるのよ」
「あ……。うん」
そっか。そうだよね。学園でご飯食べるようになったら当たり前だけど実家のご飯は食べられない。ちょっとしんみりしちゃった。
「……お休みになったら帰ってくるよ。心配しないで」
ごめんね詩穂さん。帰ってくるは帰ってくるけど、たぶん忙しくてそう長居はできないです。
「そろそろ荷造りも始めないといけないよね! お母さん手伝ってくれる?」
「ええ、もちろん」
学園行く前に詩穂さんに親孝行しとかなきゃ。話を変えて、今は目の前の美味しいご飯を片づけることに集中する。
「美味しいよ、お母さん」
「ふふ、良かった」
ものすごく優しい顔をするこの人に、私は何を返せるかな。考えておこう。
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