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来世は空気を希望します!
13.続・真面目な話をしています
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どれどれ。
書類を上から読んでいけば、まず一行目に「試験合格者成績順名簿」の文字が。そしてそのすぐ下、二行目には表に合わせて「順位、氏名、受験番号、成績、住所と電話番号」とこれからどんな情報が記されているのかが書いてある。ふんふん。そして三行目。そこには「一位(首席) 観月 言葉 」……ってええ!?
「うそ……ほんとだ……」
「どっちだ。そんな訳でお前が今年の首席だよ。おめでとう」
「すごいな。おめでとう」
「ありがとう……」
驚いた。確かにすごく受験勉強頑張ったけど、まさか首席合格だなんて。
「それから他人事みたいな顔してるが、枝折も大概だぞ? ほら、五位のとこ」
また書類に目を戻して、言われた表の五位のところを見る。
「『五位 月嶋 枝折』……。やった」
「枝折くんすごい! おめでとう!」
思わず枝折くんとハイタッチしてしまった。いえーい!
「言葉も枝折もおめでとう。で、言葉には学園からプレゼントがあります。はいどうぞ」
差し出されたのは手のひらサイズの小箱。開けていいかと問えば頷かれた。
「わ、綺麗」
箱の中身は銀色に輝くブローチだった。
直径は三センチくらい。丸っこい七角形に、七つの花びらを持つ直線的な花のようなデザインが彫り込まれている。
花びらは黒く、その一枚一枚の先端近くに小さな石がはめ込まれている。
赤、青、黄緑、緑、黄色、白、紫。火、水、風、木、雷、光、闇の系統魔術それぞれに対応して色が割り振られているんだなって気付いた。小さいけど宝石のように繊細にカッティングが施された石は、キラキラと角度ごとにその輝きを主張する。
ブローチそのものもよく磨かれていて、銀の地が艶々とした光を反射している。
あ、ちなみにこの国星言では金よりも銀の方がレベルが高いとされています。だから一位は銀メダルで二位は金メダル。三位が銅メダルなのは元の世界と一緒。
「これは?」
「首席を示すブローチ。ネクタイか胸ポケットにつけておけ」
「えっこんなに堂々と私が首席ですって主張するの……?」
「そうだ。毎年首席はそれを付けることになってる。まあ成績ガタ落ちしたり素行不良だったりしたら剥奪されるが、言葉はそんなことないだろ。あ、ちなみにその成績名簿、純粋に筆記試験の点だけじゃなく人柄とか礼儀作法とかも含めた総合評価で順位付けされてるから、そのブローチ付けてるやつはその学年の代表ってことになる。もちろん俺は言葉の評価には関わってない」
「兄さん……」
「責任重大だぞ。お前が一年生の旗頭だ。お前から地天学園の再興が始まるんだ」
「なんで脅すの!? 大体兄さんから始まるの間違いじゃないんですか!」
「俺は会長として活動してるが、いまいち再興したとは言えないからな。未来に期待ということで」
ふんす、と腕を組んでこちらを見下ろすようにする兄さんに思わずため息が漏れた。
「そんな適当な」
「適当なものか。ちゃんとお前の実力を見込んで言ってる」
「それは……恐縮です……?」
「なんで疑問形だ。ちゃんと胸を張れ、言葉はすごいよ」
「ああ、すごい」
真正面から褒められて照れてしまう。その気になってしまうからやめてほしい。
書類を上から読んでいけば、まず一行目に「試験合格者成績順名簿」の文字が。そしてそのすぐ下、二行目には表に合わせて「順位、氏名、受験番号、成績、住所と電話番号」とこれからどんな情報が記されているのかが書いてある。ふんふん。そして三行目。そこには「一位(首席) 観月 言葉 」……ってええ!?
「うそ……ほんとだ……」
「どっちだ。そんな訳でお前が今年の首席だよ。おめでとう」
「すごいな。おめでとう」
「ありがとう……」
驚いた。確かにすごく受験勉強頑張ったけど、まさか首席合格だなんて。
「それから他人事みたいな顔してるが、枝折も大概だぞ? ほら、五位のとこ」
また書類に目を戻して、言われた表の五位のところを見る。
「『五位 月嶋 枝折』……。やった」
「枝折くんすごい! おめでとう!」
思わず枝折くんとハイタッチしてしまった。いえーい!
「言葉も枝折もおめでとう。で、言葉には学園からプレゼントがあります。はいどうぞ」
差し出されたのは手のひらサイズの小箱。開けていいかと問えば頷かれた。
「わ、綺麗」
箱の中身は銀色に輝くブローチだった。
直径は三センチくらい。丸っこい七角形に、七つの花びらを持つ直線的な花のようなデザインが彫り込まれている。
花びらは黒く、その一枚一枚の先端近くに小さな石がはめ込まれている。
赤、青、黄緑、緑、黄色、白、紫。火、水、風、木、雷、光、闇の系統魔術それぞれに対応して色が割り振られているんだなって気付いた。小さいけど宝石のように繊細にカッティングが施された石は、キラキラと角度ごとにその輝きを主張する。
ブローチそのものもよく磨かれていて、銀の地が艶々とした光を反射している。
あ、ちなみにこの国星言では金よりも銀の方がレベルが高いとされています。だから一位は銀メダルで二位は金メダル。三位が銅メダルなのは元の世界と一緒。
「これは?」
「首席を示すブローチ。ネクタイか胸ポケットにつけておけ」
「えっこんなに堂々と私が首席ですって主張するの……?」
「そうだ。毎年首席はそれを付けることになってる。まあ成績ガタ落ちしたり素行不良だったりしたら剥奪されるが、言葉はそんなことないだろ。あ、ちなみにその成績名簿、純粋に筆記試験の点だけじゃなく人柄とか礼儀作法とかも含めた総合評価で順位付けされてるから、そのブローチ付けてるやつはその学年の代表ってことになる。もちろん俺は言葉の評価には関わってない」
「兄さん……」
「責任重大だぞ。お前が一年生の旗頭だ。お前から地天学園の再興が始まるんだ」
「なんで脅すの!? 大体兄さんから始まるの間違いじゃないんですか!」
「俺は会長として活動してるが、いまいち再興したとは言えないからな。未来に期待ということで」
ふんす、と腕を組んでこちらを見下ろすようにする兄さんに思わずため息が漏れた。
「そんな適当な」
「適当なものか。ちゃんとお前の実力を見込んで言ってる」
「それは……恐縮です……?」
「なんで疑問形だ。ちゃんと胸を張れ、言葉はすごいよ」
「ああ、すごい」
真正面から褒められて照れてしまう。その気になってしまうからやめてほしい。
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