11 / 30
来世は空気を希望します!
11.メインストーリーが始まります
しおりを挟む「アルバス殿がいらっしゃいました♪」
「「「「ようこそ~!!!」」」」
重苦しい雰囲気とは裏腹に、アルバスの到着を知らせる声に対し返ってきたのは、その到着を待ちわびていた人達からの明るい歓迎の声だった。
ここは、ブレナン伯爵家の研究棟であり、こちらの棟は元婚約者ユーフォニア・ブレナンが統括している毒や病原体に特化した専門棟だった。
「あら、アルバス…今日は早いのね?」
そう言って、さっと前を横切っていったのはこの棟の管理者ユーフォニアだ。
彼女は、その華奢な身体をすっぽりと覆い隠すほどの長いローブを羽織っている。研究棟にいる者達は、皆このローブを羽織り研究に勤しんでいるのだ。
あの日、意を決してブレナン伯爵家に行ったときの様子が思い出された。
手紙を受け取った後、恐怖心と怒りが入り交じったなんとも言えない思いで、アルバスはブレナン家に足を踏み入れた。着くやいなや、すぐこの研究棟へと案内された。そして、その時も今回と同じように明るい声で出迎えられたのだ。正直、最初は怒りの方が勝っていたためか、『何だこいつらは?』程度にしか思っていなかった。
しかし、目の前に悠然と現われたユーフォニアの一言で一変した。
『あら、早かったわね?私の可愛いモルモットちゃん♪』
『いっぱい集めてくれたのかしら?』
『さぁ、皆!楽しい楽しい採取の時間よ~!!準備始めてちょうだい!』
そうユーフォニアが言えば、普段根暗な研究員達のそれはそれはワクワクしたような嬉しそうな声が研究棟いっぱいに轟いたのだ。
流石のアルバスも、あの時だけは完全に腰が引けてしまった。
しかし、研究肌の者達はそんなことは気にしない。
パンッ!っと薄手の手袋を嵌めたユーフォニアは、未だドキドキが収まらないアルバスに対し次々と指示をだした。
『ねぇ、一番直近で女を抱いた日はいつ?その時の状況を、できるだけ細かく報告して。
それと、相手の名前を知っているならそれも報告して。
一度の射精の料も調べておく必要があるわね…。
あ、ビットさん!そこのビーカー下さい!!』
『ん?これですかい?どーぞ』
『ありがとうございます』
そう言って、ビットと呼ばれた中年の研究員からビーカーを受け取ると、そのままアルバスへと差し出した。
そして、一言。
『だして』
『・・・・・』
意味は、分かりたくないが…わかる。嫌と言うほど、分かる。
アルバスは、羞恥心を堪えながらも
ユーフォニアからビーカーを受け取った。
『わかった。‥手洗いはどちらに?』
『手洗い?ここで良いわよ?』
『いっ、いや、流石にここでは…』
『今更何言ってるの?貴方、外でも平気でしてたじゃない。見られることなんて平気でしょ?』
『っ!?お前…何で知って『見てたから』』
『‥え!?』
まさか、自分の情事を婚約者に見られていたなんて…
言葉にならないまま立ち尽くすアルバスに対し、ユーフォニアは今更何を言ってるんだと言わんばかりに、大きな溜息をついた。そして、ゆっくりと諭すようにしてアルバスへ言った。
『ねぇ、アルバス。
今すぐ、自分で服を脱ぎ抜くのか、
今すぐ、私に脱がされて魔法で搾り取られるか、
貴方が決めて』
そう言われ、アルバスが真っ先に想像した一番の理想は、ユーフォニアに脱がされて彼女の身体をオカズに彼女の手で抜く!という流れだった。しかし、これは絶対に無理だ。直ぐさま、煩悩をかき消すかのように頭を振った。
そして、自分で抜く方法を選んだ。
「「「「ようこそ~!!!」」」」
重苦しい雰囲気とは裏腹に、アルバスの到着を知らせる声に対し返ってきたのは、その到着を待ちわびていた人達からの明るい歓迎の声だった。
ここは、ブレナン伯爵家の研究棟であり、こちらの棟は元婚約者ユーフォニア・ブレナンが統括している毒や病原体に特化した専門棟だった。
「あら、アルバス…今日は早いのね?」
そう言って、さっと前を横切っていったのはこの棟の管理者ユーフォニアだ。
彼女は、その華奢な身体をすっぽりと覆い隠すほどの長いローブを羽織っている。研究棟にいる者達は、皆このローブを羽織り研究に勤しんでいるのだ。
あの日、意を決してブレナン伯爵家に行ったときの様子が思い出された。
手紙を受け取った後、恐怖心と怒りが入り交じったなんとも言えない思いで、アルバスはブレナン家に足を踏み入れた。着くやいなや、すぐこの研究棟へと案内された。そして、その時も今回と同じように明るい声で出迎えられたのだ。正直、最初は怒りの方が勝っていたためか、『何だこいつらは?』程度にしか思っていなかった。
しかし、目の前に悠然と現われたユーフォニアの一言で一変した。
『あら、早かったわね?私の可愛いモルモットちゃん♪』
『いっぱい集めてくれたのかしら?』
『さぁ、皆!楽しい楽しい採取の時間よ~!!準備始めてちょうだい!』
そうユーフォニアが言えば、普段根暗な研究員達のそれはそれはワクワクしたような嬉しそうな声が研究棟いっぱいに轟いたのだ。
流石のアルバスも、あの時だけは完全に腰が引けてしまった。
しかし、研究肌の者達はそんなことは気にしない。
パンッ!っと薄手の手袋を嵌めたユーフォニアは、未だドキドキが収まらないアルバスに対し次々と指示をだした。
『ねぇ、一番直近で女を抱いた日はいつ?その時の状況を、できるだけ細かく報告して。
それと、相手の名前を知っているならそれも報告して。
一度の射精の料も調べておく必要があるわね…。
あ、ビットさん!そこのビーカー下さい!!』
『ん?これですかい?どーぞ』
『ありがとうございます』
そう言って、ビットと呼ばれた中年の研究員からビーカーを受け取ると、そのままアルバスへと差し出した。
そして、一言。
『だして』
『・・・・・』
意味は、分かりたくないが…わかる。嫌と言うほど、分かる。
アルバスは、羞恥心を堪えながらも
ユーフォニアからビーカーを受け取った。
『わかった。‥手洗いはどちらに?』
『手洗い?ここで良いわよ?』
『いっ、いや、流石にここでは…』
『今更何言ってるの?貴方、外でも平気でしてたじゃない。見られることなんて平気でしょ?』
『っ!?お前…何で知って『見てたから』』
『‥え!?』
まさか、自分の情事を婚約者に見られていたなんて…
言葉にならないまま立ち尽くすアルバスに対し、ユーフォニアは今更何を言ってるんだと言わんばかりに、大きな溜息をついた。そして、ゆっくりと諭すようにしてアルバスへ言った。
『ねぇ、アルバス。
今すぐ、自分で服を脱ぎ抜くのか、
今すぐ、私に脱がされて魔法で搾り取られるか、
貴方が決めて』
そう言われ、アルバスが真っ先に想像した一番の理想は、ユーフォニアに脱がされて彼女の身体をオカズに彼女の手で抜く!という流れだった。しかし、これは絶対に無理だ。直ぐさま、煩悩をかき消すかのように頭を振った。
そして、自分で抜く方法を選んだ。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編


三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈

転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

神によって転移すると思ったら異世界人に召喚されたので好きに生きます。
SaToo
ファンタジー
仕事帰りの満員電車に揺られていたサト。気がつくと一面が真っ白な空間に。そこで神に異世界に行く話を聞く。異世界に行く準備をしている最中突然体が光だした。そしてサトは異世界へと召喚された。神ではなく、異世界人によって。しかも召喚されたのは2人。面食いの国王はとっととサトを城から追い出した。いや、自ら望んで出て行った。そうして神から授かったチート能力を存分に発揮し、異世界では自分の好きなように暮らしていく。
サトの一言「異世界のイケメン比率高っ。」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる