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序
プロローグ1 Side:A
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「ああ、また失敗だわ」
水色の髪を一つ結びにし、地味なワンピースの上から園芸用のエプロンをつけた青い瞳の少女の口から嘆きが漏れた。
ペタル王国の有力貴族、グリンフィンガー公爵家の長女、アネモネ・グリンフィンガー。
それが少女の立場だ。
アネモネは今、自宅屋敷の庭に作られた温室に籠り、ひとつの鉢植えを前にしていた。
彼女が見下ろす簡素な机の上に乗った鉢植えは、ネモフィラが見るも無惨に枯れ果てた姿を晒している。
ペタル王国は王族が植物を扱う魔法に長けていることから、貴族たちも上手く植物を御せるほど格の高い家だという独自の位付けがある。
アネモネの生家、グリンフィンガー公爵家は、過去に王女が臣籍降下で嫁いできたこともある由緒正しい家だ。この家に生まれるものは皆一様に植物を自在に育てることのできる魔法が使える。真冬に夏の花を開花させたり種の状態から一瞬で大木に生長させたりすることのできるグリンフィンガーは、その家名から「緑の親指」と称賛されていた。
しかしアネモネはそうではなかった。
重い溜息を吐きながらアネモネが土の入った新しい鉢植えとネモフィラの種を新しく準備する。
土の上に数粒の種を蒔き、軽く土を被せ、両手を鉢植えを包むように添える。両手の平に身体の中を流れる魔力を集め、ゆっくりと土の中へと伝わせていく。
数秒の間を置いて、ネモフィラの種が土から顔を出した。
いや、それはもう種ではなかった。
新芽だ。アネモネの魔力を受けた種は新芽に生長していた。
むくむくと大きくなっていく芽は、茎が伸び葉が増え蕾がつき、やがて立派に花を咲かせた。
海を思わせる鮮やかな青だ。張りのある花弁は、普段見るものよりも一回り大きいだろうか。凛と首を上に向け、可愛らしく存在を主張する。
アネモネは力を緩めずに魔力を送り続ける。
本来ならこの後は、花が枯れた後に種が収穫できる上、魔力で育てられた株そのものは元気を保つはずなのだ。
しかし見ているうちにしおしおと花が枯れていき、種はおろか残るはずの株も茶色く変色し、やがて土と同化するように鉢植えの中のネモフィラは姿を消した。
そう。アネモネ・グリンフィンガーは、必ず植物を枯らしてしまう。
それが判明したのは幼い頃だった。
アネモネが6歳、父に魔法の使い方を教わり両親が見ている前で実践したときのこと。
一番最初に準備されたのは、その名にちなんで白いアネモネの花だった。球根を小さな手に握り、土に植え魔力を送る。すぐに伸びやかに生長していき、数十秒後にはとても美しい真っ白な花を咲かせた。花は普段のものより一回り以上大きく、父母がこれまでに見たどんな花よりもしゃんとしていた。
しかし喜びも束の間、幼いアネモネが魔力を送るのをやめた途端に花は散ってしまった。
最初は両親も慰めた。初めてでこれなら上出来だ、あれほど大きく美しい花は見たことがない、まだ魔力の扱いに慣れていないだけですぐに上達して開花した状態を保てるようになると。
その日は18歳になった今日に至るまで来ていない。何度挑戦しても花を咲かせるところまでは完璧以上でも、すぐに枯れてしまうのだ。
そんなアネモネを、両親はとうに見限っている。
というのも、アネモネの妹ベラはうんと上手く家系の魔法を使いこなすことができたからだ。
優秀なベラを両親は甘やかしに甘やかした。
アネモネが今いる温室も、ベラが「国の外の珍しい花が見たい」とわがままを言って、了承した父が公爵家の庭の隅に作らせたものだ。それ故、温室の中ではペタル王国原産ではない植物が所狭しと美を競っている。
だが肝心のベラは三か月もしないうちに温室に飽き、見向きもしなくなった。
だからアネモネは、父から了解を取り、日夜温室で植物の研究に勤しんでいる。
魔法を使わなければアネモネでも植物を育てることができるし、邸から離れた温室は家族の目からアネモネを隠してくれるからだ。
父はアネモネが何をしていようと無関心で、母はベラを甘やかすこと以外に興味がなく、妹は姉を見下していて悪口を言ってくる。
もう十年はそのような状態だったので、アネモネの居場所が邸にあるはずもなかった。最近では使用人たちも結託し、アネモネの部屋にだけ暖炉の火が入れられなかったり食事が残飯同然だったりすることもあった。
温室は訪れる者もいないので、アネモネはこっそりと毛布などを持ち込み研究場所兼避難場所にしていた。
先ほどのネモフィラを片付けて、傍らのカバンを開け何やらごそごそと探すアネモネ。
「あら? どこかで落としてしまったのかしら……」
彼女が探しているのは、研究内容をまとめたノートだ。魔法が上手く使えない原因の推察、改善のためのトライアンドエラーの記録、温室の植物を始めとした植物たちの記録などを事細かに書き記した彼女の相棒とも呼べる大切なものである。
「ええと、学園にいた間はカバンの中に入っていたわよね。家に帰ってきて、着替えて、カバンを持って温室へ来て、今。うーんと……?」
今日の記録を取ろうと思ったが、これでは書き残しようがない。
アネモネはまた深く溜息を吐くと、諦めたように肩を落とした。
学園、というのは王立学園のことである。王族や貴族の子女たちが通う、格式高い学び舎だ。
アネモネは三年生で、二か月後には卒業を控えている。妹のベラは一年生で、学年こそ違えど朝と夕に同じ馬車に乗って通っている。
学園でのアネモネは、成績優秀な模範生徒である。テストの順位はいつも上位三位内で、教師からの覚えもめでたい。元来真面目で勉強熱心な性格であるので、当然の結果であるとも言えた。そして、アネモネが優秀な成績を収める理由はもう一つある。
エドモンド・ペタル第一王子。アネモネの婚約者だ。
家系の魔法が上手く使えないアネモネだが、それ以外に飛び抜けたマイナスポイントはない。王族と結びつきの強いグリンフィンガー家の長女という立場から見ても、将来の国母に相応しいことは明らかだった。
ただ一つこの婚約に難を付けるなら、肝心のエドモンド王子があまりアネモネのことを好きではないということだろうか。
だがアネモネは、政略結婚ならよくあることと割り切っていた。実家で冷遇されるのも嫁ぎ先で冷遇されるのも大して変わりはないと諦めていたともいえる。
ふと外を見ればとうに日は沈み、辺りは闇に染まっていた。
時計を確認すれば、午後9時を少し過ぎたところだった。
温室の植物の世話をしたり魔法の練習をしたりしているうちに集中しすぎてしまい、時間を忘れていたようだ。
慌てたアネモネがカバンを持ち温室の扉に手をかける。
ガチャン、と硬質な音を立てたそこは、押しても引いても開くことはなかった。
ここ以外に、外と通じている場所はない。
……閉じ込められた。
アネモネがそう気づくと、闇が一層深さを増したような気がする。
夜遅くまで起きている悪い子のところには、冥府から恐ろしい魔物や亡者たちがやってきて、その子をさらってしまうぞと幼い頃よく言われたなとふと思い出しながら、アネモネは扉から離れた。
開かない扉の前にいても仕方がない。今夜はここで夜を明かすのだから。
そう腹をくくったアネモネは、カバンの中からお菓子をいくつか取り出した。
「こんなこともあろうかといつもカバンに忍ばせておいて助かったわ。とりあえず飢えることはなさそうね」
幸いなことに温室内の温度を管理するパネルは温室の外ではなく内側に設備されている。植物に常にまんべんなく回すために水路も確保されていて、その水は飲めるきれいな水だ。毛布の備えもあるし、明日も学園に行く日だから明日の朝になればきっと姉が弱っている姿を見にベラが満面の笑みで鍵を開けに来るだろう。
クッキーを一枚齧りながらアネモネは考えた。一晩くらいなら何とかなりそうだ。もし一晩経っても開かなければ、温室の植物の食べられるものを食べよう。周囲を見回し、フルーツや野菜に目を付ける。
そこまで考えを巡らせて、今すぐに危険がないことを確かめたアネモネは、今日はもう寝てしまうことにした。起きていてもすることがないし、長期戦になったときのために体力を温存しておく必要があるからだ。
クッキーを食べ終えると、農具などが入った道具棚から大きな布袋を取り出す。中には厚手の毛布が入っている。
それを取り出してくるまり、カバンを枕にして温室の床で丸くなって夜を越す。
こんな目に遭うのは、無能な自分のせいだから仕方ないけれど。
「……幸せになりたい……」
少女の小さなつぶやきは、温室の植物たち以外誰も聞くことはなかった。
今は、まだ。
水色の髪を一つ結びにし、地味なワンピースの上から園芸用のエプロンをつけた青い瞳の少女の口から嘆きが漏れた。
ペタル王国の有力貴族、グリンフィンガー公爵家の長女、アネモネ・グリンフィンガー。
それが少女の立場だ。
アネモネは今、自宅屋敷の庭に作られた温室に籠り、ひとつの鉢植えを前にしていた。
彼女が見下ろす簡素な机の上に乗った鉢植えは、ネモフィラが見るも無惨に枯れ果てた姿を晒している。
ペタル王国は王族が植物を扱う魔法に長けていることから、貴族たちも上手く植物を御せるほど格の高い家だという独自の位付けがある。
アネモネの生家、グリンフィンガー公爵家は、過去に王女が臣籍降下で嫁いできたこともある由緒正しい家だ。この家に生まれるものは皆一様に植物を自在に育てることのできる魔法が使える。真冬に夏の花を開花させたり種の状態から一瞬で大木に生長させたりすることのできるグリンフィンガーは、その家名から「緑の親指」と称賛されていた。
しかしアネモネはそうではなかった。
重い溜息を吐きながらアネモネが土の入った新しい鉢植えとネモフィラの種を新しく準備する。
土の上に数粒の種を蒔き、軽く土を被せ、両手を鉢植えを包むように添える。両手の平に身体の中を流れる魔力を集め、ゆっくりと土の中へと伝わせていく。
数秒の間を置いて、ネモフィラの種が土から顔を出した。
いや、それはもう種ではなかった。
新芽だ。アネモネの魔力を受けた種は新芽に生長していた。
むくむくと大きくなっていく芽は、茎が伸び葉が増え蕾がつき、やがて立派に花を咲かせた。
海を思わせる鮮やかな青だ。張りのある花弁は、普段見るものよりも一回り大きいだろうか。凛と首を上に向け、可愛らしく存在を主張する。
アネモネは力を緩めずに魔力を送り続ける。
本来ならこの後は、花が枯れた後に種が収穫できる上、魔力で育てられた株そのものは元気を保つはずなのだ。
しかし見ているうちにしおしおと花が枯れていき、種はおろか残るはずの株も茶色く変色し、やがて土と同化するように鉢植えの中のネモフィラは姿を消した。
そう。アネモネ・グリンフィンガーは、必ず植物を枯らしてしまう。
それが判明したのは幼い頃だった。
アネモネが6歳、父に魔法の使い方を教わり両親が見ている前で実践したときのこと。
一番最初に準備されたのは、その名にちなんで白いアネモネの花だった。球根を小さな手に握り、土に植え魔力を送る。すぐに伸びやかに生長していき、数十秒後にはとても美しい真っ白な花を咲かせた。花は普段のものより一回り以上大きく、父母がこれまでに見たどんな花よりもしゃんとしていた。
しかし喜びも束の間、幼いアネモネが魔力を送るのをやめた途端に花は散ってしまった。
最初は両親も慰めた。初めてでこれなら上出来だ、あれほど大きく美しい花は見たことがない、まだ魔力の扱いに慣れていないだけですぐに上達して開花した状態を保てるようになると。
その日は18歳になった今日に至るまで来ていない。何度挑戦しても花を咲かせるところまでは完璧以上でも、すぐに枯れてしまうのだ。
そんなアネモネを、両親はとうに見限っている。
というのも、アネモネの妹ベラはうんと上手く家系の魔法を使いこなすことができたからだ。
優秀なベラを両親は甘やかしに甘やかした。
アネモネが今いる温室も、ベラが「国の外の珍しい花が見たい」とわがままを言って、了承した父が公爵家の庭の隅に作らせたものだ。それ故、温室の中ではペタル王国原産ではない植物が所狭しと美を競っている。
だが肝心のベラは三か月もしないうちに温室に飽き、見向きもしなくなった。
だからアネモネは、父から了解を取り、日夜温室で植物の研究に勤しんでいる。
魔法を使わなければアネモネでも植物を育てることができるし、邸から離れた温室は家族の目からアネモネを隠してくれるからだ。
父はアネモネが何をしていようと無関心で、母はベラを甘やかすこと以外に興味がなく、妹は姉を見下していて悪口を言ってくる。
もう十年はそのような状態だったので、アネモネの居場所が邸にあるはずもなかった。最近では使用人たちも結託し、アネモネの部屋にだけ暖炉の火が入れられなかったり食事が残飯同然だったりすることもあった。
温室は訪れる者もいないので、アネモネはこっそりと毛布などを持ち込み研究場所兼避難場所にしていた。
先ほどのネモフィラを片付けて、傍らのカバンを開け何やらごそごそと探すアネモネ。
「あら? どこかで落としてしまったのかしら……」
彼女が探しているのは、研究内容をまとめたノートだ。魔法が上手く使えない原因の推察、改善のためのトライアンドエラーの記録、温室の植物を始めとした植物たちの記録などを事細かに書き記した彼女の相棒とも呼べる大切なものである。
「ええと、学園にいた間はカバンの中に入っていたわよね。家に帰ってきて、着替えて、カバンを持って温室へ来て、今。うーんと……?」
今日の記録を取ろうと思ったが、これでは書き残しようがない。
アネモネはまた深く溜息を吐くと、諦めたように肩を落とした。
学園、というのは王立学園のことである。王族や貴族の子女たちが通う、格式高い学び舎だ。
アネモネは三年生で、二か月後には卒業を控えている。妹のベラは一年生で、学年こそ違えど朝と夕に同じ馬車に乗って通っている。
学園でのアネモネは、成績優秀な模範生徒である。テストの順位はいつも上位三位内で、教師からの覚えもめでたい。元来真面目で勉強熱心な性格であるので、当然の結果であるとも言えた。そして、アネモネが優秀な成績を収める理由はもう一つある。
エドモンド・ペタル第一王子。アネモネの婚約者だ。
家系の魔法が上手く使えないアネモネだが、それ以外に飛び抜けたマイナスポイントはない。王族と結びつきの強いグリンフィンガー家の長女という立場から見ても、将来の国母に相応しいことは明らかだった。
ただ一つこの婚約に難を付けるなら、肝心のエドモンド王子があまりアネモネのことを好きではないということだろうか。
だがアネモネは、政略結婚ならよくあることと割り切っていた。実家で冷遇されるのも嫁ぎ先で冷遇されるのも大して変わりはないと諦めていたともいえる。
ふと外を見ればとうに日は沈み、辺りは闇に染まっていた。
時計を確認すれば、午後9時を少し過ぎたところだった。
温室の植物の世話をしたり魔法の練習をしたりしているうちに集中しすぎてしまい、時間を忘れていたようだ。
慌てたアネモネがカバンを持ち温室の扉に手をかける。
ガチャン、と硬質な音を立てたそこは、押しても引いても開くことはなかった。
ここ以外に、外と通じている場所はない。
……閉じ込められた。
アネモネがそう気づくと、闇が一層深さを増したような気がする。
夜遅くまで起きている悪い子のところには、冥府から恐ろしい魔物や亡者たちがやってきて、その子をさらってしまうぞと幼い頃よく言われたなとふと思い出しながら、アネモネは扉から離れた。
開かない扉の前にいても仕方がない。今夜はここで夜を明かすのだから。
そう腹をくくったアネモネは、カバンの中からお菓子をいくつか取り出した。
「こんなこともあろうかといつもカバンに忍ばせておいて助かったわ。とりあえず飢えることはなさそうね」
幸いなことに温室内の温度を管理するパネルは温室の外ではなく内側に設備されている。植物に常にまんべんなく回すために水路も確保されていて、その水は飲めるきれいな水だ。毛布の備えもあるし、明日も学園に行く日だから明日の朝になればきっと姉が弱っている姿を見にベラが満面の笑みで鍵を開けに来るだろう。
クッキーを一枚齧りながらアネモネは考えた。一晩くらいなら何とかなりそうだ。もし一晩経っても開かなければ、温室の植物の食べられるものを食べよう。周囲を見回し、フルーツや野菜に目を付ける。
そこまで考えを巡らせて、今すぐに危険がないことを確かめたアネモネは、今日はもう寝てしまうことにした。起きていてもすることがないし、長期戦になったときのために体力を温存しておく必要があるからだ。
クッキーを食べ終えると、農具などが入った道具棚から大きな布袋を取り出す。中には厚手の毛布が入っている。
それを取り出してくるまり、カバンを枕にして温室の床で丸くなって夜を越す。
こんな目に遭うのは、無能な自分のせいだから仕方ないけれど。
「……幸せになりたい……」
少女の小さなつぶやきは、温室の植物たち以外誰も聞くことはなかった。
今は、まだ。
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