ベスティエンⅡ【改訂版】

花閂

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#19:Warrior

Undefeated myth is unidentified 03✤

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「無様ァ……?」

 大塔は不愉快そうに片方の眉を吊り上げた。

「俺のどこが無様や。俺を誰やと思とんねん。赤菟馬セキトバの総長、大塔ダイトー轍弥テツヤや!」

 大塔の怒声が再びレイの身体にぶち当たった。
 禮は大塔を視界の中央に据え、幾度か瞬きをした。その度に此岸と彼岸の狭間を垣間見た。声量と共に吹き出す瘴気。彼の背中で黒衣の髑髏が大鎌を振り翳している。お前の首を掻っ切るぞと。

「この俺が、大塔ダイトー轍弥テツヤが、ダサイ真似なんか晒すか! 俺のどこがダサイんか言うてみろやクソジャリ。自分のオンナ人質に取られて助けにもこおへん近江オーミのほうがクソダサイやろがボケがァッ! さっきから近江が一番みたいに言うてるけどな、お前近江に見捨てられてんねんで。お前がおらんようなっても近江は助けにもこおへんやんけ。お前なんざ見捨ててもええぐらいにしか思てへん。お前の代わりなんざなんぼでもおる。そこんトコまだ分からへんのか。芯からめでたいオツムやのォ! 何とか言えやドブスッ」

 大塔は恐ろしい剣幕で捲し立てた。赤菟馬の総長に恫喝されたなら、大の男でも怯んでしまうに違いない。彼が普段相手にしているのは当然に自分と同類の連中だ。
 しかしながら、禮は落ち着いた様子でゆっくりと口を開いた。「言いたいことは、それだけ?」と。

「そんなのは、どうでもええコトやよ。ウチはハッちゃんに助けに来てほしいなんて思てへんし、ウチがハッちゃんにどう思われてるかなんてアンタにはぜんぜん関係あれへん。どうでもええこと大声で吠えるクセに、ほんまのことは無視するんやね」

 この場にあなたがいなくても、あなたの声が聞こえなくても、あなたが来てくれなくても、悪魔が絶望を囁いても、わたしは信じている。何も焦る必要はない。何も悲しむ必要はない。何も傷付く必要はない。あなたへの想いも信念も覚悟も、必要なものはすべてわたしの中に在る。何処にも離れて行かず絶えずわたしの真ん中を通っている。
 自身の勝利を誰よりも固く信じている。神様に祈るくらいならこの拳と脚とに祈りを捧げる。わたしは戦士であり、此処は頼るべきもののない戦場だから。

「ほんまはハッちゃんに勝たれへんて自分で分かってるのに分からへんフリして、諦めてへんフリして、そーゆーのが無様言うんよ」

 禮はフフフと微笑を溢した。

「アンタはとびきりダサイ」

 禮の発言を聞いて、アンズショーは内心ゾッとした。大塔の所業を知っている者ならば、面と向かってそのようなことを言うなど簡単なことではない。金属バットを脚に叩き付けられながら、臆せず罵った禮の胆力は並ではないと思い知った。
 禮は大塔を見据えて身構えた。無論、地を踏みしめる度に脚は痛むし、呼吸をする度に脇腹は疼く。攻撃を受け続けた両腕にもダメージが蓄積されている。満身創痍といってもよい。
 敵を見定め神経を研ぎ澄ます。玉響たまゆら、痛みが消える。臆せず戦えと、勇ましく死ねと、急かすように。
 半鐘の音が聞こえる。遠くから、鳴りやまぬ半鐘が。急かすように。急かすように。

「このクソ女ァ、絶対ぶっ殺したる」

 ダッ、と大塔が禮に向かって全速力で走り出した。
 大鰐オーワニと杏はハッと息を呑んだ。大塔は疾走しながら身を屈め、地面すれすれに手を伸ばした。
 禮は構えを微動だにせず大塔の手許を注視した。彼の手が黒く長い物を掴んだ。
 大塔は先ほど放り投げて地面に転がったままになっていた金属バットを拾い上げた。そのまま一呼吸の内に禮との間合いを詰め、金属バットを振りかぶった。

「禮ぃーーッ‼」

 杏の悲鳴が谺するなか、禮は大塔から目を逸らさなかった。一瞬でも気を逸らしては、目を逸らしてはいけないと思った。目の前にいるのは、死神や悪魔どころか、その残滓か使いっ走りだ。目を背けるような、恐れ戦くような、大層な存在ではない。二度と安寧を脅かされない為に、祓わなければならない災禍だ。
 ――――シュンッ。
 大塔のバットは虚空を切り、禮の姿は消えていた。
 呆気にとられた瞬時、自分の真横で何かが動いた気配がした。耳の傍でゴオッと風を切る音がした。
 ドバッキャアッ!
 禮の上段回し蹴りが大塔の後頭部を捉えた。
 ビシンッ、と禮の脚も硬い頭部を蹴り付ける反動に鳴いた。ただただめいいっぱい奥歯を食い縛った。脳に激痛が伝達される前に、渾身の力で脚を振り抜いた。

「ぐあぁっ……げはぁッ!」

 大塔はガードする間もなく禮の蹴りを真面に喰らった。頭蓋の中身がグルンと動揺する音が生々しく聞こえたようだった。あらゆる感覚が遮断され、視界がぼやけて歪んだ。
 大塔の体が大きく前後に揺れ、両膝がガクンと折れた。ドシャアッと頭から地面に突っ込んだ。
 禮が大塔の後頭部を見詰めていると、数秒後、ビクンッと一度小さく身体が痙攣した。ゆっくりと指先が動き、拳を握った。

「その足で、クソジャリ……まだ動けッ……」

 大塔は片手で後頭部を押さえ、もう一方の手を地面に突いて上半身を起こした。重力を何倍にも感じる。地面に強く引っ張られているような感覚。頭部を激しく揺さぶられ吐き気がする。

(脚が…………熱い)

 禮は熱に浮かされている気分だった。先程までひっきりなしに苛んでいた痛みがぼやけ、負傷箇所がじんわりと熱を帯びる。熱が脚から這い上がってきて太腿や腰元を冒し、頭部に到達して意識が少しぼんやりとする。熱のなかに微量に混入する痛みと痺れ。それらが、しっかりしろと、敵と戦えと、言い聞かせる。

(もう少し……もう少しだけ、保って…………)

 禮は仁王立ちになって大塔を眼下に見下ろした。「はっ、はっ」と肩で息をして疲弊の色は隠せなかったが、決して弱味は見せないように努めた。

「二度とウチに…………ウチとハッちゃんに……ウチの周りにいてる人に、二度と手ぇ出さへんて誓うなら……もう許したげる」

 もう許したげる――――。
 その一言は、大塔の脳味噌の真ん中をぶち抜いた。額に烙印を押され、そのショックがそのまま突き抜けていったような、そのような感覚。その烙印にはきっと、敗者や愚者、弱者など、彼の忌み嫌うすべてが刻まれている。

「許す……? っけんな……! お前が〝許す〟て何やねん」

 大塔は拳を握り締めてふらふらと立ち上がった。
 頭部への強烈な攻撃はかなり大きなダメージだった。脳味噌が揺さぶられて気持ちが悪い。彼を奮い立たせたのはプライドだ。敵から見下されるのは、烙印を押されるのは、耐えがたいことだった。

「何様やねんオドレァアッ! ブチ殺したらァアアッ‼」

 大塔は罵声を張り上げながら禮に殴りかかった。
 禮は瞬ぎすることなく大塔を視界に収めていた。彼が射程圏内に入るまで一瞬しかない。神経を研ぎ澄まして、瞬ぎする暇などない。
 大丈夫、見えている。大塔の背中の向こうに控える髑髏の目玉のない窪みも見えている。死神が振り上げた鎌も恐ろしくはない。大塔のとち狂ったような罵倒も恐ろしくはない。どうせ時間が停まった世界では音も無くなる。
 バッキャァアッ!
 禮のしなやかな白い脚が大塔の側頭部を捉えた。
 躊躇なく悔いなく慈悲なく一閃、首を打ち落とす白刃のようだった。
 ミシリッ、と自身の骨の軋む音が聞こえた気がした。激痛が脳幹に到達する前にガチリと奥歯を食い締めて、残りの力すべてを絞り出して振り抜いた。
 大塔は首が捩じ切れそうなほど蹴り飛ばされた。ガシャアンッと背中から地面に叩き付けられた。地べたに仰向けで大の字になり、完全に沈黙した。

「はーっ、はーっ、はーっ……」

 大塔が動かなくなると場に静けさが訪れた。
 禮は大塔を見据えてしばらく経ち、自分の呼吸がこれほどに大きく感じるのは周囲が静まり返っているからだと気付いた。外部の音がとても遠い。音や熱は自身の内から来る。
 脚が熱い。腰が熱い。身体が熱い。頭が熱い。ぼんやりするような、逆上せるような、気持ちがよいような、白昼夢の気分。

「禮ッ!」

 杏から名前を呼ばれ、禮はハッと我を取り戻した。張り詰めていた緊張が消え失せ、自然と両肩から力が抜けた。杏のほうを振り返ると、ほぼ同時にガバッと抱きつかれた。
 杏は、禮がヨロヨロと倒れそうになり慌てて腕を捕まえた。このような様になりながら大の男と殴り合いの喧嘩をしたなど、泣きそうになった。
 大鰐は半信半疑という表情で禮を凝視していた。

「コイツ、ほんまに一人で……片足やられたまんまで赤菟馬のアタマ、倒してしもた」

 禮の実力へ対する疑いはとうになかったが、それにしても今回の所業は、華奢な少女が片脚でやってのけるには驚異的だった。護身術程度や少々喧嘩慣れしているレベルでは到底ない。猛者の所業だ。

「禮、アンタ足! 足、大丈夫なんッ」

 一時安堵した杏が、突然血相を変えて尋ねた。禮はふにゃっと表情を緩めた。

「折れてはないみたいやし、だいじょぶやよ」

「折れてへんとかそーゆー問題ちゃう! バットでいかれてんねんで! 何ともないワケあれへんやろッ」

「何ともないことはないよ。ちゃんと痛いし……」

「はよ病院行くで!」

「そこまではええよ~」

 オイ、と大鰐が杏の二の腕をグイッと引いた。

「いつまでのんびりくっちゃべっとんねん」



「お前、自分が何しでかしたか分かってへんのか」

 大鰐が禮を見ると、キョトンとした顔で此方を見ていた。危機感のなさにイラッとした。禮はわざとらしい演技をしているわけでも、自分をからかっているわけでもないと頭では分かっても、如何ともしがたい。

「お前はコイツ等のアタマやってもーた。チームのメンツ丸潰れや。残りのヤツ等にフクロ叩きにされる前にさっさと逃げるで」

「ウチが悪いコトしたワケちゃうのに……」

「スポーツでもやっとるつもりか〝お嬢〟」

 大鰐はドンッと禮の肩を突き飛ばした。禮はヨロッと体勢を崩したが踏み留まった。
 杏はすぐに「コラ! 何すんねん」と噛みついた。

「どっちが先に手ェ出したか、タイマンか戦争かなんか関係あれへん。やられたらやり返す、ソレが当たり前や。お前の頭ン中はキレエ過ぎる。コイツ等の頭ン中はキレエ事ででけてへん。フクロなんかコイツ等の得意技や。お前がなんぼ強ォてもな、人数に囲まれたらどうにもでけへんやろ。特に今は杏も引っ付けてとるんやで」

 禮は杏に気付かれない程度にチラリと見た。杏を足手纏いとは言わないが、自分と同様の戦い振りを期待するほど無謀ではない。

「うん、ゴメン」

 禮から素直に謝られ、大鰐は虚を突かれた。

「……す、素直やな」

「へーちゃんはここまで助けに来てくれたし、ほんまにウチ等のこと心配して言うてくれてるから」

「チッ。リアルゴールド分の働きしたっただけや。タダ働きは嫌いやけど、人にオゴられっ放しなんも嫌いなんや」

 大鰐はそう放言してフイッと顔を逸らした。それが照れ隠しであることは、禮も杏も分かってしまった。
 ジュース一本と自分の身命とでは釣り合わない。誰でも理解できる損得勘定だ。白々しい言い訳だったが、本当の理由を言ってしまうほうが余程気恥ずかしい。「お前等が心配やったんや」なんて、彼には口が裂けても言えやしない。


「ぐはっ……! げほっ、ごほっ」

 そうこうしている内に大塔が息を吹き返し、大鰐はチッと舌打ちして禮と杏の前に立った。先ほどは禮の覚悟を汲んで見守ったが、一旦勝負が付いた以上は、禮を再度送り出すつもりはなかった。禮の顔色は平気そうに見えるが、禮の脚がこれ以上保つとは思えなかった。

「ぐっクソがッ……! このクソ女がァッ」

 大塔は側頭部を押さえて上半身を起こそうとした。すぐに眩暈が襲ってきて気が遠退き、ふらついて卒倒しそうになった。

「アイツ、お前の蹴りが相当効いとるな」

「頭だいぶ揺られてるから。スグには動かんほうがええ思う」

「せやから暢気に人の心配しとる場合ちゃうねん。どうやってこっから逃げるか考えろや。お前アタマええやろッ」

 禮と顔も名前も知らない荒菱館高校の生徒との茶番じみた言い合い、そのようなものは耳障りであるはずなのに、今の大塔にはそれすらも聞こえてはいなかった。卒倒しないように意識を保つのが最優先。自分より一回りも小柄な女に何度も蹴り倒されるなど沽券に関わるのは言うまでもない。
 必死に意識を保とうとする脳内で、自分以外の忌々しい声がひっきりなしに響いていた。

 ――「正直言うたら? ハッちゃんに……〝近江オーミ渋撥シブハツに負けたくない〟んやって」

「何てことするんや大塔さん! アンタ昔はそんなことッ……」――

 ウルサイ! ウルサイ! ウルサイッ!
 ドイツもコイツも自分勝手なこと言いくさって。オドレ等に俺の何が解んねん。オドレ等は俺の何のつもりやねん。
 俺は大塔ダイトー轍弥テツヤや、赤菟馬の大塔や!
 俺は近江なんかとはちゃうねん! オドレの物差しで俺を測んな、クソ女が! ドイツもコイツもクソばっかりじゃ‼

 脳内で悪態を吐いても誰にも届きはしないのに、今の彼にはそうするしかできなかった。脳味噌を揺さぶられて気分は最悪だ。口を開いて大声を上げたら、喉を突き上げて吹き出してしまいそうだった。
 最早大塔は死神にすら見放されていた。死神が去ったあとには、黒衣の一切れすらも残されず夢と現の狭間に無様な男が一人――――。

 カッ。
 突然、倉庫内が白く照らされた。
 全員が光源の方向へ目線を向けた。真白い光源の傍にズラリと並んだ人影が見えた。結構な大所帯であることは明らかだが、眩しくて人相はどれ一つとして分からなかった。

「色々と派手にやってくれたみたいやな、大塔」

 大塔は名指しで発せられた声を聞き、人影の正体を知った。その声により人影の集団が何であるか確信を得た。

「ワレェッ羽後ウゴ……ッ!」

「昔から性根の腐れたヤツやとは思うとったが、女攫うなんざゴミクズやな」

 鶴榮ツルエの言葉の途中だったが、一つの人影が光源から進み出た。
 それは大塔が引き摺り出すことを願った《荒菱館の近江》だった。
 渋撥は整列したバイクの列から一人離れ、無言で歩みを進めた。

「うちの王様ブチギレや。どうしてくれんねん、カスがァ」
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