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#18: A beauty in male attire
A beauty in male attire 03 ✤
しおりを挟む美作が瑠里を迎えに行ったのち、由仁は学生服を脱いで渡す代わりに、禮からジャージを借りた。禮のジャージを着用し、今にも弛んでしまいそうな頬を抓った。
「大樹クン、禮ちゃんのジャージを着た感想は?」
「感無量っス……✨」
「変態じみた会話だな。だからお前等モテねーんだぞ」
虎徹から質問され、由仁はグッと拳を握った。脩一は呆れ顔だった。
由仁は自分を決して変態ではないと自負する。このジャージの内側に少女の肌が直接触れていたのだと想像してしまうのは自然なことだ。自分では触れることが許されない柔肌、そこに物体を媒介してでも触れることが叶ったのだから、多少の興奮は否めまい。
由仁大樹は敢えて断言する。これは男であれば当然に至る生理現象であると!
虎徹と脩一が由仁を中心に盛り上がっている傍らで、大鰐、幸島、杏の三人は禮を取り囲んでジロジロと観察中だった。
由仁の学生服を着用した禮は、一見して少年にしか見えなかった。その事実が禮を何とも憂鬱にさせた。美作の頼みだから聞き入れたが不本意には違いないのだ。このようなことノリノリでやっていられるわけがない。
「学ラン着ただけで見ようと思えば男に見えるもんやな」
「お前ほんまは男なんやろ。戸籍誤魔化しとるな」
大鰐の軽口に対しても、禮は反論する気力もなかった。
中学生の頃は女子制服を着ていなければよく少年に間違えられた。自分では母親に似ていないと思うし、きっと父親似の男顔なのだろう。ならば男装すれば少年に見えてしまうのは致し方ないことなのだと半ば諦念した。
「確かに男前やな禮。ココにいてる男共よりは断然」
(コイッツ!)
杏の物言いに対し、大鰐と幸島は苦々しい表情をした。
禮は男前と賞賛されても何も嬉しくはなかった。はあーと溜息を吐いていると、杏から「なあ、禮」と話しかけられた。
「純さんに頼み事した女の子て、純さんのカノジョやと思う?」
「自分の女ちゃうかったらこんなめんどい頼み聞くかいな」
禮よりも先に大鰐が素早く肯定した。
杏もそうに違いないと思いつつ問い掛けたから異論はなかった。自分でも肯定してしまっているのに、誰かが否定してくれることをわずかばかり期待してしまうなんて馬鹿みたいだと思った。
しかしながら禮はそうではなかった。
「ウチはちゃうと思う」と言明した。
禮は詰め襟のフックを留めようと両手で襟を引っ張るがなかなか上手くいかなかった。鏡の無いところで着慣れない服を整えるのは難儀だ。
「純ちゃん、ずっとカノジョいてへんて言うてるし、女運皆無いうのが口癖やし」
「カノジョちゃう女の為にココまですると思う?」
「するよ、純ちゃんやもん。純ちゃんは優しいさかい、女の子に頼み事されたら断れへんと思う。女の子の味方やもん」
またしても禮には迷いがなかった。
禮と美作との付き合いは、杏のそれよりもずっと長いはずだ。美作がそうであるように、禮も美作の為人をよく知っている。杏は、付き合いの短い自分の浅はかな考えよりも禮の言うことのほうが信用できると思った。
大鰐は明後日のほうを向いてケッと言い捨てた。
「女の味方と女の敵は似たようなモンやと、俺は思うで」
「下心なく優しい男はいてへんからな」
幸島が禮を見ると、まだ詰め襟を弄っていた。何度もフックを引っかけようとしているが合わないようだ。見ているほうがじれったくなる。
幸島は禮の前に立ち、顎を上げろと言った。禮の詰め襟を抓んでフックを留めてやった。ついでに禮の顔を至近距離で観察した。艶やかな長い睫毛がパサリと瞬きをした。中性的な顔立ちであることは思い知ったが、男の形をしてもよくよく見れば少女にしか見えなかった。
うんうんそうだよな、と幸島が一人で納得していると、禮が目線を下方に移動させてもぞもぞと身動きをした。幸島はどうかしたかと尋ねた。
「ズボンが大きくて下がってくる」
「サスガにウエストが合えへんか」
身長が近いといえども男女の別があるのだから体型まではそうはいかない。学生服の肩幅は少し大きい程度だったが、ズボンのウエストは禮の細腰には合わなかった。
杏は大鰐のベルトを借りてみることを提案した。大鰐からすぐさま「アホ」と返ってきた。
「アイツより俺のがデカイんや。余計合うか」
「せやかてゆんの次に小さいのへーやし」
「俺は平均! アイツはチビ」
「オイッ!💢」
由仁は大鰐に向かって怒鳴った。チビという侮辱は聞き捨てならなかった。
「ちゃんと一番細いトコの穴に挿してるか」
「うーん。そうやと思うけど」
幸島に尋ねられた禮は学生服を捲り上げた。幸島がベルトを確認すると確かに一番細いところまで絞られていた。
禮は、こんなに余裕あるんよねー、とウエスト部分を前方に引っ張った。禮のウエストと制服のそれには優に指数本分の余裕があった。幸島は上から覗き込むかたちになり、禮が引っ張った隙間から下着の縁が見えた。
薄水色の布地に黒いレース――! 見ようと思って見たわけではないが、完全なる事故だが、ラッキーと思わずにはいられなかった。神が与え賜うた恩寵。
「――――……」
「ハル、どした?」
「何でもあれへん」
幸島は不意に授かった恩寵を胸の内に秘めることにした。うら若き乙女に下着が見えているぞなどと言えるはずがない。
平静を装って禮と会話を続けた。
「穴、増やすか?」
「え。今できるの? せやけどゆんちゃんのベルトやし」
由仁からは「別にええで」と快諾が飛んできた。
幸島はベルトとズボンとの間に下から人差し指を入れて引っ張った。思った通り、厚みは然程ない。力尽くで何とでもなるだろう。
「キリか何かあったらスグでける。オイ、お前等何か使えるモン持ってへんか?」
彼等は何かあったかと各自自席のなかを覗き込んだりロッカーを開けたり教室内を見回したりした。
そうこうしていると、教室のドアが開いた。
ドアを開け放ったのは美作だった。美作は禮のズボンのベルトに男が手をかけている場面を目の当たりにした。どのような経緯でそう至ったか知らないのだから、見ようによっては非常にまずいシーンに見えなくもない。
美作はツカツカツカと一直線に幸島に向かった。胸倉を掴んで力任せに押し切り、幸島の背中をドンッとロッカーに押し付けた。
「オイ。禮ちゃんが近江さんのオンナやて知らんわけちゃうやろ。近江さんがいはらへんからて何さらしてんねん。禮ちゃんに何かしたら俺が殺すで」
幸島はとにかくコクコクッと頷いた。事情を説明したところで納得してくれる保証はない。従順であることをアピールしたほうが良策だ。
美作は顔面では笑みを作っているが気迫は圧倒的だった。普段はニコニコ爽やか青年でもいざとなれば〝らしく〟なる。暴君の右腕を務めているのは伊達ではない。
禮は、教室に入る一歩手前で少女が立ち止まっていることに気付いた。
普段の禮や杏に比べればやや長目と感じる標準丈のジャンパースカート、他校の制服だから美作が連れてきた少女に違いない。すっぴんの顔に何の変哲もないノンフレームのメガネをかけている。髪型はボブ。前髪は目の上の高さでぴっしりと切り揃えられている。服装にも髪型にも一つの校則違反も見当たらない、真面目な優等生スタイル。
禮は少女と目が合い「こんにちは」と声をかけた。少女は挨拶を返すことも失念して禮の顔に目を奪われていた。その胸中は分からないが、釘付けになっているという様だった。
美作が禮の隣に立ち「瑠里ちゃん」と声をかけ、瑠里はハッとしてペコッと頭を下げた。美作から手招きされて教室内に入って禮の前まで近付いた。
「コチラ、俺の後輩。相模レイ……くんデス。ガッコ一の美少年くんやけど、どう?」
禮は自己紹介しようと口を開いたが、言葉を発する前に瑠里がズイッと顔を近付けてきた。あわや爪先同士がぶつかろうかという急接近。禮は咄嗟に半歩後方に仰け反った。
瑠里は目を大きく見開いて遠慮無くマジマジと禮の顔を観察した。このように穴が空くほど見詰めたら、相手は譬え心に疚しいことがなくても目を合わせることはできない。
(えぇ~~⁉ 初対面で距離近すぎへん? こんな間近で見られたらバレるんちゃうん。まあ、始めから上手くいけへんと思てたケド)
幸島は至近距離で見れば禮は少女にしか見えなかったが、瑠里の眼力は果たしてどうだろうか。
瑠里は禮の顔を一分以上は鑑賞したのち「純くん……」と小声を漏らした。
美作はバレたのではないかと案じるが、禮はそれならそれでよい。瑠里の夢は破れ、美作の信用は失墜するだろうが、不本意な男装からは解放される。
瑠里は晴れやかな笑顔で美作に向かってビッと親指を立てた。
「グッジョブ! グッジョブやよ純くん! サスガ純くんは昔からほんま頼りになる~」
昔から――、杏はそんなに長い付き合いなのかと驚きながら人知れずショックだった。それを外に漏らさないように表情は平静を繕った。
「リアルで美少年見た感想はどんなもん?」
安堵した美作は調子に乗って瑠里にそのようなことを言った。
「純くんヤッバイ、コレヤバイよ! こんなキレイな男のコが実在してるなんて信じられへん~! これがナマ美少年~❤❤ はーっはーっ」
(普段はキレイなんか言われへんのに、何で男のカッコしてるときに言われるんかな💧)
瑠里は「きゃーきゃー」と女子特有の甲高い声を上げて握り拳をぶんぶんっと上下に激しく振って大興奮。対照的に禮は消沈して少々悲しげだった。
脩一は「オイ、どー思う?」と由仁と虎徹に話しかけた。それは瑠里の容姿をどう思うかという下世話な質問だった。
「……フツー?」
「ブスっちゅうわけちゃうんやけどこれといってカワエエわけでもないな。毎日禮ちゃん見とるさかい目が肥えてしもたか?」
「イヤ、紛れもなくフツーだろ。№2のオンナにしちゃ地味っつうかフツーすぎ」
禮は先ほど自己紹介をしそびれたから、瑠里に改めて「はじめまして。レイです」と名乗った。
瑠里も「はじめまして!」と元気よく言ってペコッと頭を下げた。
「ウチ、美作瑠里いいます」
――美作?
新入生諸君全員が瑠里に聞き返したい顔をしていた。
その反応を予期していたのか、美作はニーッと笑った。
「瑠里ちゃんは俺の従妹や」
杏はババッと誰よりも速い動作で美作を振り返った。
「カノジョやなかったんですかッ?」
「なかったんデス」
美作は腕組みをしてハハハと笑った。事実を明かしたときの彼等の反応を予期しており、それを楽しむために瑠里の素性を敢えて伏せていたのだ。
男子諸君はハメられたと苦々しい表情だが、杏は内心ホッとした。
「さっき〝俺にとってはこの世にたった一人の子〟て言わはるから、俺等てっきり美作さんのオンナが来る思てたんスけどー」
「俺も瑠里ちゃんも一人っ子やから、この世にたった一人しかいてへん従兄妹同士や」
瑠里は美作の顔を見上げて「えー」と声を上げた。
「ウチ、純くんのカノジョやと思われてたん?」
「そーみたいやな。女っ気あれへん環境やから、女のコ連れてくる言うただけでそんな思われんねん」
「だって純くんの恋人は――」
美作はガバッと瑠里の口を手で塞いであからさまに言葉を遮った。
禮は一体何事かとジーッと美作を見詰める。
「何やってんの?」
「従兄妹同士のじゃれ合い? アハハハハ」
美作は瑠里を解放してパッと両手を頭の高さまで上げた。
自由になった瑠里はまた爪先同士がぶつかりそうなほど禮に接近した。
「あの、誤解せんといてください! ウチ、ほんまに純くんのカノジョちゃいますから! 純粋にただの従兄妹同士ですから!」
「え? あ、うん。ハイ」
禮は誤解とは何だろうと思いつつとりあえず相槌を返した。
「レイくんは、純くんと同じ学年ちゃいますよね? 何年生ですか?」
「純ちゃんとは学年ちゃうよ。一年生」
「純ちゃん? 純くんのこと、純ちゃんって呼んではるんですか? ほな純くんはレイくんのこと何て呼んでんの?」
瑠里は目をキラキラさせて美作に尋ねた。
美作は頬を指先で掻きながら「レイちゃん、かなー」と苦笑混じりに答えた。
「キャーッ! 純ちゃんレイちゃんて呼び合ってるんや! 仲ええね!」
瑠里は歓声を上げて今にも飛び上がりそうだった。
瑠里のリアクションを観察していた虎徹は、うーんと小首を傾げた。
「テンション高い子やなー。何か、テンションの上げどこがちょっとおかしないか? どこでブチ上げとんねん」
脩一は、男子校に美少年が生息していると思っている時点でおかしい、と冷たく放言した。
虎徹もそれについては異論は無い。それを差し引いたとしても瑠里の言動は少々引っかかるのだ。
虎徹や大鰐たちが瑠里を観察していると美作の目線が此方を向いた。野良犬でも追い払うようにシッシッと手を振った。邪険にする態度を隠そうともしない。本当に同性の後輩には遠慮が無い。
「キミたちはもう帰んなさい。ちゅうか元々呼んでへんねやから」
「え⁉ 俺の制服――!」
由仁が食い下がろうとすると、美作からギロッと睨まれた。
「自分がいま着てんのは何やねん、あァ? ジャージが嫌なら脱いで真っ裸で帰るかァ?」
「……ジャージで帰りマス」
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