ベスティエンⅡ【改訂版】

花閂

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#15: Unexpire ties

Unexpire ties 01✤

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 皐月といえばまだまだ春の気怠さが残る時節とはいえ、末にもなれば梅雨を控えて蒸し暑くなり始め、早とちりした夏の足音すらも聞こえてきそうな頃であるわけで…………。
 簡潔に言えば、仲睦まじい恋人たちも、暑気の所為で少々イライラしておりました。

「ハッちゃんのアホーー!」

 怒り狂った小娘の金切り声。
 渋撥シブハツはその声が愛らしい恋人のものであるが故、眉間に皺を刻んで甘んじて堪え忍んでいた。これが恋人のものでなければ、早々に咥えている煙草を灰皿に叩き付けてこの場から立ち去っている。

「アホ言うな」

「アホ!」

「アホちゃう」

 レイは怒りを惜しげもなく高音に乗せてぶつけてくるが、渋撥は努めて冷静に対処していた。頭が熱くなっている相手に同じ温度で対すれば、それこそお話にならない。
 此処は禮の部屋。本日は土曜日で学校が休みだから昼間から二人でゆっくりと休日を過ごしていたはずなのに、先程渋撥が禮にとっては想定外の事実を告げた瞬間から、二人の空気は険悪に豹変した。

「ハッちゃん二日前に自分が何て言うたか覚えてる?」

「覚えとるがな」

 渋撥はシレッと言い放ち、煙草の煙をフーッと吐いた。

「日曜にウチの誕生日のお祝いしてくれる言うたやん!」

 渋撥は、禮の入学早々に重大な失態を犯していた。知らなかったとは言え、禮の誕生日を看過してしまったのだ。悪気のない過失だが、渋撥としても不本意には違いなかった。
 かなり時機は逸してしまったが、心ばかりのささやかなお祝いをしてやると言ったなら、禮は嬉しそうに二つ返事で快諾した。それもあって今日の禮は始終頗る上機嫌だった。

 ――――だったのに。

「しゃあないやんけ」

 渋撥はサラリと言ってのけた。何事にも面倒臭がりの王様は、禮とのやりとりももうそろそろ煩わしくなってきていた。
 それが表情に滲んでいるから、禮の怒りを煽るのは言うまでもない。

「何が仕方ないん。ウチとの約束が先やん」

「順番の問題ちゃうねん。断れへん話もあるやろ」

「ウチとの約束は断ってもええいうこと?」

「そんなことは言うてへん」

 禮と誕生日のお祝いの約束をしたのは二日前のこと。そして、渋撥に一本の電話がかかってきたのは一日前、つまり昨日のことだ。
 電話の先方は、以前渋撥が御世話になったアルバイト先の運送会社であり、声の主は眼鏡の似合う髪の長い事務のお姉さんだった。引っ越しシーズンは過ぎたというのに予想外に今週の週末はどうにも人手が足りないから、日曜だけでもいいので急遽手を貸してくれないかという内容だった。
 その運送会社は母の口利きで頼ったアルバイト先であり、現場には母の顔見知りも多い。自分も短期とはいえ世話になった。いくら学校では自己中心的な薄情者と周知される渋撥でも、その頼みを無下に断ることはできなかった。
 そして先程禮にそれを打ち明けたのだが、いつもは素直で聞き分けのよいはずの禮が今日に限って駄々を捏ねた。これには渋撥はお手上げ状態だった。

「なんぼギャンギャン騒いでもどうにもならんもんはならんで」

 渋撥は投げ遣りに言い放ち、禮は握り締めていたクッションを渋撥に向かって投げ付けた。クッションは渋撥の後頭部に当たってぼふんっと跳ねて床の上に転がった。

「オイ、煙草付いたら焦げるで」

「少しはゴメンいう顔して」

 禮から謝罪を要求され、渋撥は「はあ?」と聞き返した。そもそもこの男は謝るなどという行為は慣れていない。

「あのなァ、俺が悪いんとちゃうやろ。俺がわざとレイとの約束破っとるか。ちゃうやろ」

「わざとやなくても仕方ないことでも……ウチとの約束破ることには変わりないやん。せやのに何でハッちゃんはそんな平気な顔して言うんっ」

「明日はあかんようになったさかい、レイの誕生祝いは日にちズラしてくれ言うてるだけやろ。何がそんな気に入らへんねん」

「明日やって言うたもんっ」

 渋撥との約束を宝物のように大事にして、宝を磨くように約束の日を待ちに待って、夜寝る前も宝箱を開ける瞬間のようにドキドキして、一人で喜んで舞い上がっていたのが馬鹿みたい。少なくとも、渋撥の無感情な表情も口振りも禮にそう思わせるには充分だった。
 禮にも幼稚に駄々を捏ねている自覚はある。しかしながら、渋撥に冷静に言い聞かせられるほど、自分でも不思議なほど感情が捻れていく。

「男は自分で言うたコトはちゃんと守るもんやって言うてたよ。お父はんやトラちゃんは――」

「やめとけ」

 その名前が出た瞬間、渋撥は素早く禮の言葉を遮った。
 咥えていた煙草を灰皿にギュッと押し付けた。必要以上に、火種だけではなくフィルターまでも擂り潰すように、短くなったショートホープを銀色の灰皿に押し付けた。

「俺の前でジャリトラの話すんな」

「何で」

 禮は、渋撥と虎宗タケムネとが反目し合っていることを知っていながら、渋撥への反発心からわざとらしく聞き返した。
 渋撥は忌々しい表情をし、火種が消えた吸い殻を灰皿に叩き付けた。

「なんぼレイの親戚でも俺はアイツとだけは仲良うでけへん」

「昔のケンカのことなんかいつまで引き摺ってんの。大体アレかてハッちゃんが勝ったんやからもうえーやん」

 禮は馬鹿みたいという風に放言した。渋撥からは素早く「ソレだけちゃう」と返ってきた。

「俺とアイツの因縁っちゅうのはソレだけちゃうねん」

「因縁……?」

「俺とレイの縁は別れたら簡単に切れる。せやけど、レイとアイツの縁は死んでも切れへん。血が繋がっとる以上な。そらレイはアイツの味方するわ」

「それ、何の話してるん?」

「言うてるまんまや。レイにとってジャリトラはほかの奴等とは別格や。当たり前みたいにアイツの味方する。俺がジャリトラ嫌っとるて知っとってもな」

「味方いうか、トラちゃんはウチにとってお兄ちゃんなんやから、本気で嫌いになることなんかあれへんよ。そんなん当たり前やん」

「当たり前か……」

 渋撥が忌々しく思っていることを禮は当たり前だと言う。埋めようのない感覚の差異について語ることについて馬鹿馬鹿しくなってきた。
 ふとベランダのほうへ目を向けると外は真っ暗だった。もう随分と長い時間、明日のことについて言い合いをしているのだと気付き、さらに疲労感が増した。渋撥にとって明日禮との約束を反故にする事実は決定的なのだから、今更その是非を論じるのは時間の無駄以外何物でもない。それでも時間と気力の許す限り詮無き論争に付き合っているのは、相手が禮だからだ。
 しかしながら、突然虎宗の話題になったことで禮の気が晴れるならば付き合ってやろうと思っていた意思も萎えた。

「ていうか今、そんな話ちゃうやん。明日の話」

「なんぼ話したかて同じや。明日はあかん」

「せやから少しはゴメンいう顔でけへんの。ハッちゃん自分が悪いコトしてるて――」

「帰る」

 渋撥は、突然禮の言葉をぶち切ってソファから立ち上がった。
 禮は虚を突かれて口をあんぐり。まさに非難している最中に強制終了しようとする厚顔さに惘れた。

「どうにもならん話をいつまんでもしとっても意味あれへん。どーせレイはずっとその調子やろし、キリないわ」

 渋撥はテーブルの上に置いてあった自分の財布と煙草とライター、つまりは僅かな持ち物すべてを拾い上げた。
 当然禮は「ハッちゃん!」と呼び止めたが、渋撥は停止しなかった。二、三軽く手を振って禮の部屋から出て行ってしまった。
 部屋に一人残された禮は、渋撥が出て行った方向、玄関を見詰めて口惜しげに唇を噛んだ。

「ハッちゃんのアホ……」



   §§§§§


 翌日、日曜日の朝は嫌味なくらい空が青々と晴れ渡っていた。
 禮は、渋撥に約束を反故にされ、埋まっていたはずの予定は帳消し。一人で行く宛もないから、取り敢えず久し振りに実家に顔を出すことにした。
 禮の実家――相模サガミ家には勿論虎宗がいる。禮は炊事場で虎宗を見付けるなり、昨夜の渋撥との事の顛末を語った。

「コレってどう思う? ウチ何か悪いことした? ウチの心が狭いん? ウチ何も悪ないよね、トラちゃん」

 とどのつまり、彼氏との小競り合いの愚痴だ。
 虎宗は愚痴に「うんうん」と適当に相槌を打ちつつ朝食の洗い物を終えた。タオルで手を拭きながら振り返った。禮と攘之内ジョーノウチが炊事場のテーブルセットの椅子に腰掛けていた。
 フラストレーションの捌け口にされたとて、虎宗にとってはむくれている表情も愚痴の内容も可愛いものだった。

「うん。そりゃあレイちゃんは悪ないな」

 禮は「せやろ」と両手をぐっと握った。

「約束破るほうが悪いよね」

「そやな。男はどんなことがあっても約束破ったらあかん。俺はレイちゃんとの約束より大事だいじなモンなんかあれへん」

「トラちゃん✨」

 禮と虎宗との遣り取りを聞いていた攘之内は、肩を揺らしてクックッと笑った。
 昔から、それこそ物心付いた頃から、虎宗は禮を否定したこともなければ反対側に回ったこともない。だからこそ渋撥と対峙した際に、お互い生まれて初めて敵味方に分かれて途惑った。
 虎宗の猫可愛がりの正体は、惚れた弱みという依怙贔屓。最早己の意思ではどうしようもない重症だ。禮にとって虎宗は最強のイエスマン。禮が何を言っても、譬え政権奪取や世界転覆を謳ったとしても虎宗は禮に味方するだろう。
 幼い頃から二人をよく知る攘之内には、その関係性がいまだ変わらないことが可笑しかった。兄の後ろをチョロチョロと引っ付いて回る小さな妹に、その妹を際限なく甘やかす兄。攘之内の記憶の中をバタバタと走り回る、そんな一昔前の禮と虎宗の姿。二人ともその頃とは見違えるほど大人の体になったというのに未だに同じようなことを繰り返しているのだと思うと、ノスタルジック混じりに滑稽に感じた。

「お父はん何で笑てんの?」

「お前等が昔から変わらへんからや。禮はトラに甘えるし、トラはすぐ禮を甘やかす」

「べつに甘えてへんよ。ウチ当たり前のこと言うてるだけやもん」

 禮は子ども扱いされた気がしてやや頬を膨らませた。
 攘之内は禮に目線を向けてキリッと真面目な顔をした。

「渋撥とちょおケンカしたからてすぐトラに甘えかぶるくらいやったら、とっとと別れてトラと付き合え」

 禮は吃驚して目を大きくした。それは禮にとっては予想もしていない提案だった。

「何でそうなんの」

「トラなら何があっても禮との約束は破れへん。禮が何言うても万事この調子、全部味方してくれる。俺は元々、渋撥よりトラのほうが禮と似合いやと思うとる。トラで何か不満か?」

「ふ、不満とかはナイ、けど……」

「せやったら何も問題あれへんやろ」

 攘之内は自信満々に一気に力強く言い切った。勢いに押されて禮はポカーンとしてしまった。
 父は目に入れても痛くない愛娘の相手には、野蛮なケダモノのような現恋人よりも手塩にかけて育てた優秀な〝息子〟のほうが相応しいと心から思っているのだろう。

(おおきに親っさん✨)

 虎宗は攘之内からの賞賛を内心で噛み締めていた。
 禮は「もー!」と声を上げた。

「そういうことちゃうの! お父はんキライっ。今日映画誘ったげよ思たけど誘ったげへんから」

「禮……ッ」

 禮は攘之内に向かって「べー」と舌を出した。
 久し振りに顔を見た愛娘との映画デート、行きたいに決まっている。攘之内が「すまん、すまん」と機嫌を取ろうとした矢先、虎宗から「親っさん」と呼ばれた。

「どうせ今日は午後から寄り合いがありますがな」

「俺の代理で出席頼む」

「あきません。今日の寄り合いは親っさんが出てくれはるように組合長から頼まれてます」

 虎宗は自分の学業に関することのみならず、攘之内のスケジュールも把握している。流石出来のよい息子は学生としての本分も師範の補佐も完璧にこなしている。
 攘之内は優秀すぎるのも考え物だなと思い知った。

「お父はん、今日ごよーじあったんや」

 禮はそう言って少々肩を落とした。
 攘之内は何か言いたそうな視線を虎宗に向けるが、虎宗は頑なに「あきません」という姿勢を崩さなかった。何を言っても無駄と思わせる見事な鉄面皮。
 虎宗は無表情のまま、はたと禮と目が合った。
 一瞬、禮の脳裏に渋撥が過ぎった。渋撥が虎宗に対して因縁があるとまで言ったのは禮にも引っかかっていた。しかしながら、言い争いをしたばかりだから気にかけてやるのは何だが癪だった。

「トラちゃん、今日ヒマ?」

 虎宗は禮にとって最強のイエスマン。禮からの誘いに首を横に振るわけがなかった。
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