ベスティエンⅡ【改訂版】

花閂

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#05:Sign of Recurrence

Irony of fate 03

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 全学年合同交流会は、荒菱館コーリョーカン高校では長年続く伝統的な行事。名称は青少年らしく友好的だが実態は学校公認のベアナックルである。
 行事の進行は教師陣が取り仕切る。まずチャレンジャーから指名を募り、一人に指名が重複する場合には、教師陣による厳正なる抽選によって対戦が決定される。基本的に指名された側は特段の事由無い限り拒否はできない。
 因みに、入学早々に荒菱館高校制覇を成し遂げた渋撥シブハツは、その年から指名率ナンバー1を誇り、当然に競争率は高い。故に、渋撥との対戦が叶う当たりクジのようなものなのだ。

(神様ァーーーっ‼)

 教師によって壇上から対戦カードが発表され、美作ミマサカは心の中で絶叫した。絶望に打ち拉がれて頭を抱えて蹲った。驚愕と絶望の次には胃痛がやってきた。胃袋がキリキリと悲鳴を上げ、美作は青い顔で腹部を両手で押さえた。

(最悪の展開! 俺の胃が死ぬ~~っ)

 ドッスゥッ! と臀部を蹴り上げられ、美作は体育館の床に両手を突いた。

「立て。みっともない」

 美作が背後を振り返ると、渋撥が不機嫌そうな顔をして立っていた。立てと言うなら直ちに立ち上がらねばさらに拳が飛んできそうな気配だ。

「そんな顔しはっても……クジやからしゃあないですやん。こんなこと教師かてわざと狙ってやらんやろし」

「狙ってやっとんのならブチ殺しとる」

 公平なる抽選の結果、三年B組出席番号3番・近江オーミ渋撥シブハツの対戦相手は一年B組出席番号11番・相模サガミレイとなった。
 近江オーミ渋撥シブハツ荒菱館コーリョーカン高校のトップであることは教師陣にも認知されている周知の事実。その対戦相手が女子生徒になるとは流石に想定外だった。抽選をやり直すという意見も出たが、いくら「鬼」と呼ばれる彼でも女子生徒相手に本気になることはあるまいと合意に至った。

 渋撥がチラッと禮に目を落とすと、キラキラした目を向けられた。

「楽しそうやなお前」

「だってウチのクジ運すごない? ハッちゃんて人気者なんやよね」

 本当に賞品付きの当たりクジでも引き当てたような嬉しそうな顔ではないか。渋撥は「はあ」と溜息を吐いた。
 二人の間に流れる空気には、とてもではないが今から殴り合いを開始しようという緊迫感などなかった。美作は何かに突っつかれるように渋撥に向かって口を開いた。

「まさか……レイちゃんが相手やからてわざと負けたったるつもりちゃいますよね」

 渋撥が「あァ?」と聞き返すと、美作はスッと立ち上がって目を合わせてきた。莫迦らしいくらい真剣な顔。いつもは飄々としているくせに学校行事くらいで熱くなって莫迦らしい。

「自分の立場解ってはりますか。近江さんは荒菱館のアタマなんでっせ」

「誰がアタマや……ダッサ。俺は一遍でも自分でそんなこと言うたトキあれへん」

 渋撥自身は己の地位を事ある毎に否定するがその行為に意味は無い。美作は無論、荒菱館高校に属する者も皆、否、それ以外の者共も、渋撥が荒菱館高校に君臨する唯一無二の帝王である事実を否定する者はいない。故に渋撥に敗北は許されない。それは荒菱館高校の転覆と同義。それはあってはならぬ事態だ。何があっても回避しなければならない。
 渋撥自身が厭おうと厭うまいと最早、彼の身は彼一人のものではない。個であり全である。それが王と呼ばれる者の宿命であり責務。王は王であり続ける責務を負っているのだ。

「俺もここにおる連中全員も、近江さんが負けることなんか有り得へんて信じてるんです。譬え相手がレイちゃんでも負けてもろたら困ります。せやからレイちゃん相手でも本気で――」

 美作にしては珍しく強情な態度に出たのだが、渋撥はそれがどうしたとでも言わんばかりにハッと鼻先で笑い飛ばした。

「俺がか?」

 美作は真っ直ぐに近江の目を見詰めていた。反抗的とも言えるほど迷いのない目だった。常に過ぎるくらいな従順なくせに急にそのような目をされるのは、渋撥の癇に障った。
 トン、と突然禮が美作の体を押した。突き飛ばすというには柔らかい感触だったけれど、不意だったから美作は半歩横にずれてしまった。
 ドゴォオンッ!
 渋撥の拳が美作の顔のすぐ隣を通過して壁にぶち当たった。衝撃音が体育館中に響き、ざざざざざっと周囲の目が一気に渋撥たちに集まった。
 美作の心臓はバクバク。禮が押してくれなかったら確実に顔面にヒットしていただろう。
 渋撥は拳を引き戻しながら禮のほうへ顔を向けた。美作は顔面蒼白なのに、禮はまるで緊張感なく微笑んでいた。

「純ちゃんの言う通り本気でやったほうがええと思う~」

 そう言う禮の微笑はいつもとは異なっていた。愛らしい造形はそのままなのに、檳榔子黒びんろうじぐろの瞳が特別妖しく輝いて見えた。少なくとも渋撥にはそう見えた。それを見たとき、渋撥は嫌な予感がした。

「ウチは本気でやるし」



 体育館の中央にはリングが出現していた。しかしながら、それは一般にテレビや格闘技の試合などで目にするほど整然としたものではなかった。床の上に分厚くて硬いマットが敷かれたのみであり、勿論リングロープなどはない。急拵えのリングの周囲を観衆がグルリと囲んでおり、その視線は中央に立つ渋撥に注がれていた。
 煌々とスポットライトを浴びるその姿を見て、新入生たちは俄にざわつきを見せていた。リングにかぶりつきの最前列は上級生のものだが、首を伸ばし背伸びをし、王と崇めるべき姿を目に焼き付けようとしていた。畏怖と憧憬と羨望と嫉妬、渋撥はそれ等を一身に受けながらも巨塔のように堂々と立っていた。其処にいるだけで体が緊張する圧倒的な存在感、それがまた年若い彼等の胸を高鳴らせた。
 渋撥がリングの中央に立って程なくして、何処からともなく場違いなくらい明るい声で「あ、ごめんなさい」「通してください」と聞こえてきた。それは明らかに男の声ではなかった。どういうことか理解ができない群衆はざわめきを大きくし、当てもなく右を見たり左を見たり。
 厳つい男たちで成る群衆を割って、これまた場違いな少女が姿を現した。リングの端にちょこんと立ち、ふうと息を吐いた。誰も彼も自分よりも背が高い人の間を縫って進むのは骨が折れた。

「近江さんの相手が女ぁぁあああ⁉」

 予想外の大声を浴びせられた禮はビクッと全身を撥ねさせた。
 しかしながら、禮の驚きよりも群衆の衝撃のほうが大きかったに違いない。この場にいるほとんどの者は、滑稽なくらい揃いも揃って訳が分からないという顔をしていた。

「近江さんがこんなイベントに出てきはるだけでも珍しいっちゅうのに、何でよりによって相手がアレなんや?」

「冗談やろ。見てみい、あの細さ。どう考えても勝負にならんで」

 リングの端から中央へと進み出てゆく婉容な禮を全員が注目していた。黒い髪と白い肌が水銀の照明を照り返してキラキラと光っているようだった。少女を知る者も知らない者も区別無く目を惹き付けられた。

「ちゅうか……めっちゃカワエエな」

「なんじゃアレ! 美少女っちゅうヤツか。その辺のアイドル軽く超えてるやんけ。正直めちゃめちゃ付き合いたい」

「その辺でアイドル見たトキないけどな」

「知らん顔やな。今年の一年やろ。これが終わったら声かけに行こ」

 リングの中央当たりにいる渋撥にも口さがない群衆の話は届いている。禮が不躾な好奇の目に晒されることは面白くないし、何処の馬の骨かも知れない男共にああも軽々しく値踏みされるのも勿論気に食わない。

(禮は俺のモンやぞ。好き勝手なこと言いくさって💢 あの辺のヤツ等後から順にシバき倒したる)

 渋撥が禮の周囲にいる男たちの人相をインプットしようと凝視していると、トトトと禮がリング中央辺り、渋撥の前に辿り着いた。
 渋撥の目にも、照明を浴びる禮の天頂や両肩がキラキラと輝いているように見えた。自分が苦々しい思いをしているから余計にそう見えたのかも知れない。このようなことになるなら今年もサボってしまえばよかった。こうなってしまった理由は禮だと分かりきっているが、だからこそ恨むこともできない。

(禮は当たりクジで、俺は貧乏クジか)

 禮は渋撥と目が合うと、眉を八の字にして「えへ」と笑みを零した。

「ゴメンやよハッちゃん」

「せやさかい、ほんまに思てないんやったら言うな」

 禮は一応申し訳なさそうにしているのに、渋撥はフッと笑みを零した。

「お前がこういう女やっちゅうことは、ハナから分かっとるっちゅうねん」

「そっか……」

 禮は足許に目を落とし、言葉と一緒に自嘲が溢れた。このようなことになってしまってまで、否、そうした張本人は他の誰でもない自分であるのに、渋撥に対して取り繕おうとしたことが滑稽に思えた。
 恐らくは、渋撥は相模サガミレイという人物がどういう存在であるかを、野生の勘に因ってか直感に因ってか、とうに見抜いている。見抜いて尚、煩わしくて仕方がないであろう時間に付き合ってくれている。そのような渋撥に対して自身を包み隠そうとしても無駄でしかない。
 渋撥と禮は、衆人環視の円の中心で、一向に身構える素振りも見せずに暫し黙って見詰め合った。二人とも睨み合うと言うには剰りにも穏やかな目をしていた。まるでこうなることを何処か知っていたかのように。
 これは、いつからかの約束――――。

「やるんか、レイ

 渋撥が発した言葉が合図だった。
 禮は言葉で答える代わりに微笑みを湛えたまま横半身の体勢を取った。相手に対し正中線を隠し、目は真っ直ぐに相手から逸らさない。
 渋撥はジャージのポケットから片手だけ引き抜いてぶらんとぶら下げた。禮は渋撥の三白眼をじっと見詰めた。何かを待つように沈黙してただじっと見詰め続ける。
 或る瞬間に周囲の騒音がプツリと消えた。不要な情報、歓声や背景が遠退き消失し、意識が対象にのみ集中して脳裏に焼き付くような感覚。
 ゾクゥッ。
 その瞬間に、強さを思い知った。まずは脳が痺れるくらい、次に足も腕も隈無く全身がゾクゾクした。
 脳の真ん中を射抜くような眼光、巌石のように鍛え抜かれた体躯、野獣の爪牙のように鋭利な拳、チリチリと睫毛の先を灼くような緊張感、立っているだけで空間を制圧し、存在そのものが強さの象徴であった。
 わたしは、あなたの研ぎ澄まされた神経の中を泳いでいる。
 トン、トン、トン、トン。
 禮は爪先で軽やかなステップを踏み始め、渋撥は目だけでその動きを追った。衆人も何かが開始されたことを悟ったが、禮も渋撥もあまりにも静かだから、禮が刻むリズムに聴き入るしかなかった。
 規則正しいリズムが静まり返った体育館の中にやけに響いていた。何の前触れもなく途切れた。
 ――――ガキィインッ!
 衆人の目が音に追い付いた頃には、既に渋撥の側頭部に長い足が伸びていた。常人には追い切れぬ速度だったが、渋撥は優に右腕一本で禮の上段蹴りを防いでいた。禮はやはりという表情でスラリと長い足を自分のほうへ引き戻した。互いに余裕すら垣間見えた。
 禮と渋撥、どちらの表情にも深刻な色合いはなく二人の間では至極当然の結果であったが、衆人は俄に響めいた。楚々とした女子高生にしか見えない禮が一瞬視界から消えるような蹴りを放ち、またそれを渋撥が完全に防ぎきったのは全く予想外の展開だった。
 上段蹴りが防がれたのち、禮は間髪入れずに渋撥を追撃した。渋撥は禮の拳を注意深く見切り躱してはいたが、スピードはどうあっても禮のほうが上であり、攻撃の手がリズムに乗っている時は一瞬たりとも気が抜けない。
 渋撥が気を取られて過ぎたその一瞬の隙をつき、フッと禮の肩が浮いた。次の瞬間、禮の肩から先が消えた。
 ズガァンッ!
 渋撥は禮の裏拳を手の甲で受け止めていた。

「チッ……(女の拳ちゃうな)」

 禮はずば抜けた瞬発力で攻撃を放ち、持ち前のスピードを乗せて完璧な軌道を描き、女とは思えない破壊力を生み出す。渋撥の反射神経と身体能力だからこそ躱すことが可能であり、頑健な渋撥だからこそ圧倒されずに済むだけだ。
 渋撥は見た。容赦なく拳を突き出し引き戻すその動作の中で、禮が微かに微笑んだのを。罪悪を知らぬ小さな子どもが、与えられた玩具のピストルの威力を試す時のように、無邪気に無慈悲に悪戯っぽい笑みを零す瞬間を。

「相変わらずやなァ、じゃじゃ馬」

 渋撥は皮肉っぽく言った。

「ハッちゃんと会うてから、ウチ随分変わったよ」

「あ?」

 ドッスゥッ!
 一瞬の虚を突いて、渋撥の胸部に禮の正拳が入った。渋撥は瞬時に顔を顰めたがさほど効きはしなかった。げに忌々しきは、他愛もない会話の中で生まれた一瞬の虚も見逃さない禮の格闘家としての本能。
 渋撥は自分の胸元から禮のほうへ視線を戻してチッと舌打ちした。体の芯に巻き込むようにめいいっぱい肩を引いた、禮の背中が見えたから。

「クソッ」

 咄嗟に右手でガードしようとしたものの迫り来る拳に、瞬時に間に合わないと判断した渋撥の脳は悪態を零した。
 ベキィインッ!
 禮の裏拳が高速で渋撥の蟀谷こめかみにヒットした。
 それは初の有効打であり、衆人から「わぁぁあああっ」と歓声が沸き上がった。
 渋撥は一瞬視界をゆさぶられはしたものの、その巨体を大きく揺るがせることも無く易々と踏み止まった。禮も無理に追撃することはしなかった。二人は少しの距離を空け、視線をかち合わせた。

 ウチは、変わったよ。
 自分の中のもう一人の自分を忘れそうになるくらいには変われた。そんなんどうでもええやって思えるくらいには変われた。
 ハッちゃんに出逢うたから、ハッちゃんが教えてくれたから、ハッちゃんが幸せにしてくれたから、ウチは変われたんやと思う。
 せやけど、やり残してることをこのままにはしとけへんみたい。
 やり残してることは多分……決着を付けること。あの日の自分と訣別すること。

 ずっとずっと前から、自分であり自分ではないものの存在を感じていた。心の中に、自分でもどうしようもないもう一人分のスペースが存在しており、其処には自分ではないものが棲んでいる。自分ではないから制御はできない。自分ではないからよくは知らない。しかしながら、この世に生を受けた日から一緒にいる。


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