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#03: Gravitated two apples
Gravitated two apples. 02
しおりを挟む三年B組。近江と美作のクラス。
「ハァッ⁉ 三階から落ちた?」
授業中にも関わらず美作が盛大な声を上げ、近江は不愉快そうな顔をした。
ほら、美作が騒ぐと決まって周囲の注目を集める。近江は己が畏敬の的であることは自覚しているが、聞き耳を立てられ奇異の目を向けられるのは気分がよろしくない。彼がジロリと一睨みを利かすと集まった目線は散り散りバラバラとなった。
「それで、近江さん何でガッコでは他人なんか言わはったんですか」
近江は美作から顔を逸らしてフンと鼻で息をした。
「そのほうが都合がええ」
「浮気の?」
「この世に禮よりカワエエ女いてへんのに浮気する意味あるか?」
美作は「そっすね」と苦笑して机に突っ伏した。
「せやかてあんなカワエエ子、敢えて他人のフリする理由なんかほかに思い付けへんでっせ。俺なら〝コレは俺のやー〟て全力でアピりますケド」
「ココは女っちゅうだけでアホみたいに目立つ。その上俺の女やて知れたら余計禮が悪目立ちするやろ」
「禮ちゃん単品でも充分目立ってる思いますケド」
些細な反論を口にしてしまった美作は、近江にジロッと一瞥されて首を縮めた。
「それでもや。それでも俺と無関係のほうがマシや。ガッコでは、禮は俺とは赤の他人でおったほうが都合がええ。無駄に嫌な思いせんで済む」
近江は見るともなしに前方の黒板のほうへ顔を向け、少々長めの溜息を漏らした。これほど己の立場を疎ましいと感じたのは久し振りだ。傍若無人に振る舞っているようでも実のところは、足枷を繋がれた檻の中の獣と大差ない。
「ソレ、禮ちゃんもちゃんと解っとるんでっか」
「さァな。一々言わなあかんことか」
美作の質問に対して近江はぶっきらぼうに答えた。美作は黒板を眺めている近江の横顔を見て、半分呆れた様子で溜息を吐いた。
「禮ちゃん、絶対ワケ分かれへん思うけどなぁ。何ちゅうか……他人や言われるほうが可哀想な気ィする……」
近江は、美作がブツブツと零す反対意見には気が付かない振りをした。聞き入れる気がないからだ。
自分が利口でないこともこれが最善の策ではないことも分かっている。お世辞にも賢いとは言えない頭でようやく絞り出した唯一の手立てもこの程度だ。
危害を加えようとする何物からも守ってやる方法を、いつも探している。道に迷うくらい、言葉を考える暇がないくらい、闇雲に。探しても探しても、恐らくは最良の答にたどり着けてはいない。しかしながら、決して器用ではない彼は、思い付いたことを手当たり次第に即実行するぐらいのことしかできないのだ。
自暴自棄や自己嫌悪。崇め奉られてプライドが高い王様は、今までそのようなものに襲われたことがないから、思考回路がネガティブに回転し出すと最悪に気分が悪くなる。
ガタタッ、と近江がいきなり椅子を引いて立ち上がった。
「帰る」
美作は長身の近江を見上げた。
「いきなりでんなー。4限からしか出てきはってないのに」
「お前と話した所為で気分が悪い」
近江は美作に向かって随分な捨て台詞を吐いた。それから、教室の出入り口のほうへ足を向けてスタスタと歩き出した。その歩みを止めようとするものは誰もいない。美作も、ほかのクラスメイトも、壇上の教師ですらも。
この学校を真の意味で統治しているのは、此処にいる男たちの頂点に君臨するのは、大人でも教師でも校長でもない。近江渋撥という名の帝王だ。
§§§§§
荒菱館高校は校舎に入ってすぐに開けたエントランスホールを擁しており、エントランスホールは大きな階段に面している。
近江がその階段を下りながらエントランスホールを一瞥すると人は疎らだった。彼はあまり他人へ興味がない。それが顔も名前も覚えがない一生徒なら尚更だ。興味なさげに視線を別の方角へ向けた。
「なァ、禮」
予想外の言葉が飛び込んできて、近江は校舎の外へと投げた視線をエントランスホールへと引き戻した。階段の中程で足を止めて辺りを見回した。
「家、どっちの方角やねん。送ったる」
「別にええよー」
「最近この辺に越してきたばっかり言うてたやろ。迷たら困るやろ」
「迷わへんよ。ガッコ来るときは一人で来たんやから」
「道迷うて入学式に間に合わへんかったクセに」
「うー……」
足を止め、黙って耳を澄ましていれば声の方角は直ぐに分かった。近江がいる階段の真横の辺り、目線の高い位置にいる近江からは現在死角になっている、階段の陰から声が聞こえてくる。声は段々と近付いてきている。エントランスホールの出入り口のほうへと向かっているのであろう。だとすれば声の主はもう少しで死角から姿を現すはずだ。
近江がその場に留まって注視していると、禮と見たことない男が現れた。近江は男の顔を重々観察するがやはり見覚えはない。
すぐ其処にいるのに、声はかけなかった。
「察しろや。俺が送りたいだけやって」
禮はフイッと幸島から顔を逸らた。彼の言葉は聞こえない振りをした。
「ウチ、ほんま一人で帰れるし。ほなまた明日」
ぱしっ、と幸島は無遠慮に禮の二の腕を捕まえた。禮はちょっと困ったような表情になり、やや上目遣いに幸島を見た。
「放して」
「悪い。放したない」
禮は幸島の手を振り払おうとブンブンッと腕を振ってみたが、幸島の手は離れなかった。
「ほんまに嫌なんやったら俺も蹴り倒してみたらどうや。アイツみたいにな」
「ウチそんなにポンポン人蹴ったりせえへんよ」
「ほな心底嫌っちゅうわけちゃうんやろ、俺のこと」
「そーゆー意味やなくてっ」
禮は今一度、先程よりも力強く腕を振ったがやはり幸島は手を離してくれなかった。禮は眉を逆八の字に吊り上げる。
「ほんまいい加減にっ……」
「あーーーッ‼」
突然エントランスに大声が響き渡り、禮と幸島は顔を上げた。
「見付けたで、こッのクソ女がァッ! さっきは何さらしてくれとんじゃコラァッ‼」
幸島が保健室に預けてきたはずの大鰐が禮を指差し、こちらに向かってズカズカと大股で歩いてくる。それだけの大声を上げることができるところを見るに、禮から受けたダメージは4限からこちら保健室で睡眠を取ってすっかり回復したらしい。
幸島は禮の腕から手を離し、庇ってやるようにスッと禮の前に立った。
「オイ、もうやめとけや。女相手に何ムキになってんねん」
「オドレも誰に向こうて口きいとんねん。退けコラ」
「幸島甲治や」
「あ? あぁ……フーン、お前があの幸島か。どっちにしろ今はオドレには用あれへん。すっこんどれや」
大鰐は幸島の横を通り抜けようとしたが、幸島は片手を広げて大鰐の行く手を阻んだ。
「女に仕返しなんかみっともないで。女相手に拳で殴りかかって、しかも油断して反対にやられてもうて、みっともなくないワケあるか」
幸島は無表情で淡々と言い放った。その顔が無性に癇にさわり、大鰐の眉尻がピクッピクッと痙攣する。
「……ホォー。つまりオドレはこのクソ女の味方するっちゅうわけやな」
幸島が短く「そうや」と応え、大鰐は爪先をそちらへ向けて拳をグリッと握った。これは紛れもなく宣戦布告だ。
「上等じゃ! オドレもクソ女もまとめて泣かしたらァッ!」
幸島も大鰐を真っ直ぐに見据えて拳を握った。幸島は思ったことを正直に口にしただけであり、大鰐と一戦交えることなど目的でも狙いでもなかった。しかしながら、こうなるならばなるで仕方がない。
二人が沈黙して一触即発の臨戦態勢に突入した直後、禮はじゃりっと床を踏みしめる人の気配を察知した。
「ギャンギャンじゃかしいんじゃ……一年坊共が」
一段一段悠然とゆっくりと階段を下りてくる近江。他人でいろと言うだけあって禮のほうへは一瞥もせず、本当に見知らぬ男女が擦れ違うように毅然としている。
王様然と段上から降り立つあなたには本当にわたしが見えていないみたい。他人の真似事をしろと言われたけれど、そちらから近付いてきたらどうすればよい。無視できないほど近付いてしまったときはどうすればよい。胸の痛みに耐えてまでそんなに上手い演技をすることなんて、わたしにはできない。
「お前」
近江は明らかに大鰐のほうへ顔を向けて言った。大鰐は片眉を吊り上げて近江をジロジロと見る。
「この女に手ぇ上げたんか」
「せやったら何やねん。何か文句あるんか、通りすがりが」
近江は大鰐からの問いには一切受け答えしなかった。黙って近付いてきて大鰐の前でピタリと足を停めた。制服ズボンのポケットから右手を抜き出し、バキバキッと指の骨を鳴らして拳を作った。
大鰐は流石に喧しいくらいに威勢がいいだけはあり、近江のような大男を前にしても怯まなかった。ギラギラと下から睨みつける。
「どこのオッサンじゃワレ」
「お前知らんのかアホ! この人はッ……」
幸島が大鰐に伝えようとしたときには既に遅かった。大鰐が「あ?」と幸島のほうへ気を逸らしたときには、近江はギリギリと強弓を引くように肩を引いていた。
「飛んどけ」
低い声に大鰐がハッとして視線を引き戻すと、目の前に豪速で迫る肌色の壁が見えた。大鰐の脳が本能的な回避命令を出すより早く、視界が塞がれた。
ガッキィンッ!
顔面に硬い鉄板がヒットしたかのような衝撃。脳が揺さぶられ膝から力が抜ける。
「ぶはぁッ‼ あっ、か……⁉」
どさっ、と大鰐は一旦両膝を床に付き、ばたりとその場に崩れ落ちた。
幸島は険しい表情をしてバッと近江の顔を見る。
(パンチが恐ろしく迅いだけちゃう! 目の前で見てんのに、足が動けへんかった……っ!)
近江は大鰐を仕留めた拳を解いて宙でぶらぶらと二、三振ったあと、またポケットの中にしまった。
「もう一遍でも同じことしくさったら次は殺す」
近江は大鰐の屍の上にそう吐き捨て、次に爪先を幸島のほうへ向けた。
幸島は近江に俯瞰気味に見下ろされて一瞬言葉に詰まった。
「近江……渋撥、さん」
絞り出した声には緊張が滲み出ていたが、初対面の新入生の心情など近江にとってはどうでも良いことだ。
「俺を知っとるか、一年坊」
「知らんワケないでしょう……。この学校に入ってアンタの顔もよう知らんのはそこのアホぐらいのもんです」
「そっから退け」
近江は幸島の話に付き合う気などは毛頭無い。自分の要求だけを突き付ける。
幸島は緊張していることもあり近江の真意を汲むことができず「は……?」と眉を顰めた。
「ソイツの隣に立つな。離れろ」
「禮の……?」
ジリジリと疼く。眉間の奥、頭蓋の向こう側、脳味噌の奥深くのほうが疼く。自分以外の男の口から「禮」という言葉が出てくる度に、忌々しいくらいにジリジリと疼く。
呼ぶな。その名を気安く呼ぶな。その名もその女もお前のものじゃない。
「…………」
近江は答を促すように無言で俯瞰し続ける。
幸島は額に気持ちの悪い汗が浮かんでいることに気付いた。近江から注視されることは威圧されることを意味する。近江が黙って其処に立っているだけで、その視線が自分に向いているだけで、両肩、全身に何かが覆い被さる。体が動かない。足が動かない。喉が渇く。
「俺の言うことがきけへんか」
獣が喉を鳴らす。眸を光らせ爪を研ぎ牙を尖らせ。
びょうびょうと気持ちの悪い風が吹く音に紛れて、ぐるぐると唸り声が聞こえる。
「一年坊が……俺に楯突くっちゅうことは覚悟はでけてんねやろな。その女に手ぇ出したらお前もそこのジャリと同じよになるで」
「くっ……」
いいえ、そうではないと、その一言が絞り出せない。
存在を肌で感じる、目の前にいる男は紛れもなく帝王だ。人の上に立ち、否、獣の上に立つ暴力を統べる王だ。王である近江に対して反抗心などない。ただいくら命令しても手足が言うことを聞かないのだ。臆病者の主には見切りを付けてしまったかのように全く動かない。両足を縫い付けられて、擂り潰されてしまいそう。
「こんなことせんといて」
禮は幸島の背後から出てきて、近江の目の前に立った。
「何で……こんなことするん」
禮は床に転がる大鰐を横目に見て、小さな声でポツリと零した。
他人だと言ったのはそっち。先に拒絶したのはそっち。わたしを振り払ったのはそっち。
悲しかったし理解もできないけれど、あなたがどうしてもと言うのなら心臓の痛みに耐えてでも従おうと思った。わたしが耐えてあなたが満足するならそれでよいと思おうとした。
だけれどそれでもそれなのに、あなたはわたしの前に現れる。チラチラと視界の端を掠めては、わたしのテリトリーを踏み荒らしては、それでも他人を気取ろうというのなら虫のよい話。理解できないくらい不可能な話。
「俺が気に入らんからや」
「……言うと、思った」
禮はまたポツリと零したかと思うと、直後ガバッと顔を上げた。
「ハッちゃんが言うたのに! ガッコでは他人やってハッちゃんから言うたクセに、自分はウチに構うなんてズルイ! ウチはあかんのに……ハッちゃんは自分だけズルイ!」
禮はギリッと奥歯を噛み、近江の目を真っ直ぐに睨んだ。
「そんなんっ……ウチはどうしたらええんよ!」
近江は眉間に皺を寄せる。禮の反抗は当然であり自分も構えていたが、想定よりも驚いた。
「まだ解れへんか」
近江はゆっくりと手を伸ばして禮のセーラーの胸倉辺りをグシャッと鷲掴みにした。それでも禮は怯まずに近江に向かって真っ直ぐに顎を上げていた。
「お前は俺の言うこときいときさえすればええんや」
低い声であなたはまた命令する。当然のように命令する。わたしが従うのが当然のように。あなたが全部を決めるのが当然であるかのように。
あなたは勝手だね。わたしの痛みが分からないから残酷なくらい勝手。わたしにかけたこの爪でわたしの心臓は引き裂かれる。
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