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Kapitel 06
08:四本爪 01
しおりを挟む洞穴内に女の悲鳴が響き渡り、オタカルは飛び起きた。覚醒してすぐさまヴァルトラムの姿を探した。
「何ですか今の品の無い悲鳴は!」
「ビシュラが落ちやがった」
「落ちた!?」
ヴァルトラムはオタカルに答えると同時に、ビシュラの姿が消えた地点に一足跳びに移動した。手には反射的に銃を握っていた。オタカルもすぐに駆け付けた。
ビシュラが忽然と消えた辺りには、人一人分をゆうに呑み込む大きさの穴が地面にぽっかりと空いていた。ビシュラは此処から落下したに違いない。肉眼で覗いた程度では底が見えない、かなり深そうな穴だ。オタカルの一番新しい記憶では、洞穴内にこのようなものはなかったはずだ。記憶していれば近付かないように重々注意している。
ヴァルトラムは躊躇なく地面を蹴った。オタカルは意表を突かれた。深さも分からない、内部がどうなっているかも分からない、いつできたかも定かではない、そのような縦穴に何の準備も無く飛び込む危険を冒すなど許容できない。
ドンッ、とヴァルトラムは縦穴の真上に立った。一見して宙に浮いているようにしか見えないが、この褐色の大男にそのような芸当はできない。
ヴァルトラムはダンダンッと何度か足場を踏み付けた。目には見えないが、其処にはブーツを着用したヴァルトラムが乗ってもびくともしない強度の蓋が存在していた。
「何だこりゃあ」
「〝四本爪〟が創った〝壁〟のようなものです。歩兵長を奥へ立ち入らせたくないのでしょう」
「〝壁〟だァ? ドラゴンのクセにプログラムが使えンのか」
「いいえ、プログラムには学習が必要ですから。ドラゴンは我々とは異なる力を持っています。〝四本爪〟は人の心を読むことができ、高度なコミュニケーションを可能とし、この岩山の構造を変化させて〝入り口〟を自在に移動させることもできる。ここに突然穴が出現したのも恐らくはそういうことです」
苛立ったヴァルトラムは、オタカルの説明の間も不可視の蓋をガッガッガッとブーツの踵で蹴り続けた。
(ビシュラを拒まず私たちを足止めするとは、ビシュラだけを招いたということか? 歩兵長を拒むのは解る。だが何故ビシュラだけを招く……?)
邪魔臭ェ、とボソッと独り言が聞こえてきてオタカルはハッとした。ヴァルトラムに目線を移すと、膝を持ち上げていた。
ズッダァアンッ!
不可視の蓋はヴァルトラムの一撃に耐えた。それは極寒の国の立派な建物の上等な硬質の床すらも割った威力であった。
「加減をしてください歩兵長! こんな洞穴で全力を出したら崩落しますッ」
ヴァルトラムはオタカルの批難も耳に入れなかった。足許をじっと見詰めていると、その景色が変わった。見間違えではない。注視している間も変化し続けている。一つ下の階層を覆う岩肌の模様が変わり、二つ下の階層にあった横穴が消え、三つ下の階層に見えた剣山のような突起が移動した。兎に角、覗き込んだ縦穴の景色が、部品のように右へ左へ、上へ下へと入れ替わってゆく。――これが〝四本爪〟の意思だ。
「どうなってやがる」
「ビシュラが落下したときとはすでに内部が組み換えられています。真っ直ぐに追っても追いつけません」
「〝四本爪〟っつのは俺をイラつかせる野郎だ」
ヴァルトラムは「チイッ!」と大きめの舌打ちをした。
オタカルは、ヴァルトラムのネェベルが一気に膨張したことを察知した。青ざめて「歩兵長おおお~!」と声を上げて制止しようとしたが、最早間に合わないタイミングだ。否、制止したところで停まってくれないだろう。
褐色の大男は朱い長髪を振り、高く持ち上げた踵を、足許を支える不可視の蓋に振り下ろした。
ズドォーーオンッ!
徹った――! ヴァルトラムの繰り出した一撃が、不可視の蓋を破壊せしめたことは音で分かった。その衝撃は岩山全体を震撼させた。洞穴の入り口付近に待機させた飛竜が、興奮して荒々しい啼き声を上げている。
足場を失ったヴァルトラムの身体はフッと落下を始めた。「歩兵長!」と叫んだオタカルのほうを振り返った。
「ビシュラをニオイで追う。オメエは来たきゃ来い」
オタカルは穴の淵に両手を突いて暗闇に呑まれて消えていくヴァルトラムを見送った。ヴァルトラムの姿を目視できなくなり、ガクーッと項垂れた。
「そんな、無茶な……。私は歩兵長みたいに鼻が利きませんよ」
ビシュラは瞼を開けた。瞼を開けても其処は真っ暗闇だった。
(あれ……? わたし、穴に落ちたはずなのにどこも痛くない)
突っ伏した体勢のまま確認すると手も足も動くし痛みは無かった。痛みどころか硬くてザラついた岩肌の感触も無かった。洞穴に入ってからひっきりなしに吹き抜けていた風の音も無かった。湿っぽい土や埃のにおいも無かった。突っ伏しているはずなのに岩肌の冷たさも感じない。何かがおかしい。ビシュラは両手を突いて身体を引き起こした。
黒――――無限に広がる完全なる暗闇の世界。自分は本当に目を開けているのかと疑った。
「うろの娘」
ビシュラは背後を振り返った。聞いたことのない声だったが不思議と恐怖は無かった。
一頭のドラゴンが地に腰を下ろして佇んでいた。三本爪飛竜騎兵大隊で見る三本爪飛竜よりも一回り小型であり、翼を畳んで前肢を組んでいた。前肢には黒い爪が四本あった。
「あなたは〝四本爪〟……ですか?」
「私をそう呼ぶのはお前たちの自由だ」
四本爪ドラゴンとは言語的コミュニケーションが成立する。ヴァルトラムは言葉が通じると言ったが、本当に会話が叶ったことにビシュラはドキンと昂揚した。
「お前もドラゴンを求めるか」
「はい」
四本爪ドラゴンは首を擡げ、ビシュラではなくその周囲、さらに遠くまで見渡したようだった。
「ここはだだっ広いのに何もない。空も風も流れる雲も匂う草もない。光も希望も……」
寂しいところだね――、と四本爪ドラゴンは他人事のように零した。
「ここは洞穴のなかではないのですか?」
「ここはお前のなか、お前のみる夢、小さきお前の小さき世界」
ビシュラは四本爪ドラゴンは人の内を読むと言ったオタカルの言葉を思い出した。
事前にオタカルから聞き囓っていたお陰で取り乱しはしなかったが、どういう能力のどういう理屈なのかはまったく以て理解が及ばなかった。ドラゴンが何らかの手段で人の内面を読み取り、夢という形で投影しているのか。夢を見ているのは自分だから、ドラゴンは他者の脳に作用することができるということなのか。はたまたドラゴンの精神世界に引き摺り込まれでもしたか。それでは物質である肉体は現実世界でどういう状態なのだろう。穴底に叩き付けらた衝撃で失神したか、骨折しているのではないか。それともまだ落下している最中か。今は夢のなかで感覚が騙されており、脳が覚醒したら痛みで動けない可能性もあるのか。
「うろの娘よ」
ドラゴンに声を掛けられ、ビシュラは思案に夢中で下がりかけた顔の位置を引き戻した。
「呼ばれて応じる。自分自身を知っている」
「……はい」
「嘘がつけないのはよいことだ。ドラゴンには嘘や欺瞞が通じない。人の内を見透かす。だからお前が空っぽだと分かる。お前はここと同じように空っぽだ。ここはお前の世界なのだから。ドラゴンはお前のようなものを好まない。元いた場所へお帰り」
「わたしのような……?」
「お前と寄り添っても寂しい。お前とは楽しくない。お前からは何も得られない。お前はお前自身も愛していないから、ドラゴンを愛して信頼することはできない」
「…………」
「お前の心には、たった一人の人物しかいない。自分以外のただ一人。それでは心は空洞だ」
「それはいけないことですか?」
「可哀想な娘。この世にはたくさんのものがあるのに、たった一つのものしか見ようとしない」
「わたしは可哀想などではありません。恵まれています。いろいろなものを与えられました」
「可哀想だ」
「可哀想ではありません」
「与えられるものがすべてだと思っているね。与えられるもので充分だと思っているね。小さきお前が考えるより世界は幾倍広大で、幾倍多様で、幾倍厳しく、幾倍美しいのに。与えられるものだけでは、小さきお前のうろにもまだ足りない。お前の内をもっと色んなもので満たしなさい。お前は空っぽだが心根が善良だ。色んなものを取り込んでもその善良さを失わぬように。否、それもまた空っぽよりはよい」
「どうすれば……満たされますか」
「数多の時間に洗い流されて、残る一つかみの砂金」
「砂金?」
「お前が生を受けたこの世界と向き合いなさい。世界を見て、聞き、知り、感じ、何者かを愛し、憎み、形ないものを信じ、疑い、善悪や神を見出し、見失い、体験を記憶し、忘れる。それを幾度も幾度も繰り返し、自分の内に残る一つかみ。そういうものが好物なのだ、ドラゴンは。そういうヒトとこそ寄り添いたいのだ、我々は。お前の内はまだ空っぽに等しい。何も持っていないのと同義だ。一つかみの砂金を見つけたらまたおいで」
「また来ても、いいのですか?」
「私はお前を拒まない、うろの娘」
§§§§§
幼い子どもが泣いていた。頭部に長い耳を持つ黒髪の少女。少女の前に一人の男が立った。
「また、何か言われたか」
「《四ツ耳》のクセにって……」
「《四ツ耳》だから何だというのだ」
「みんなとは違います」
「愚かなことを言う。まだまだ学習が足りないな。他とは違うから意味がある。お前には他と違う部分がある、だからこそお前なのだよ」
「はい、イヴァン」
少女は少し大きくなった。泣いてはいないが、俯いていた。男は少女の頭を撫でた。
「何故、莫迦にされて甘んじているのかね」
「わたしなんかは莫迦にされても仕方がないから」
「お前は自身の価値を解っていない。お前は無価値などではない。お前は価値あるものだ」
「わたしの価値とは何ですか」
「お前が私の許にやってきたことには意味がある。今は分からなくても成長すれば自ずと分かる」
「はい、イヴァン」
少女は俯く代わりに、書物をよく読むようになった。自分以外のものに興味を持つようになった。男はいつも少女に協力的であり、褒めてくれた。
「随分とたくさんの本を読めるようになった。そろそろ入学を考える頃合いか」
「それは必要なことですか」
「本以外からもいろいろなことを覚え、好きなだけ学びなさい。賢く、大きくなりなさい。そうすればお前は人の役に立つものになる」
「わたしが、人の役に立てるのですか」
「早く成長して、私の役に立っておくれ」
「はい、イヴァン」
はい、イヴァン。わたしはあなたの傍で、あなたの役に立ちます。
§§§§§
「はい。イヴァン――……」
意識のないビシュラが口走った言葉を聞き、ヴァルトラムはチッと舌打ちした。自分以外の男の名前が出てきたのは非常に面白くなかった。
そうか、夢に出てくるほどそいつが恋しいか。お前を手放した男の名前ではないか。お前を送り出したのはそいつではないか。お前がどんな目に遭っていても助けに来ることもないのに恋しがっているなど莫迦じゃないのか。
覚醒が近いビシュラは僅かに身動ぎした。岩肌の冷たさとも硬さもとも、夢のなかとも異なる感触に包まれていた。意識はまだ微睡みのなかにあり、自分を包むものの正体が何であるか気付いていなかった。すんすんと鼻腔が反応した。
(あったかい……。汗と土、それと……鉄みたいなニオイ)
「うろの娘よ、お目覚めか」
それは確かに夢のなかで聞いた声、四本爪ドラゴン。ビシュラは忽ち覚醒して目を開いた。すぐ目の前にがっしりした褐色の顎の稜線があり、吃驚した。
「ほへい、ちょ……?」
ビシュラはヴァルトラムにしっかりと抱き抱えられていた。
ヴァルトラムは岩壁を背に凭りかかり、銃口を上にして銃身を肩にもたしかけ、片腕にビシュラを抱き、正面を見据えていた。ビシュラが覚醒しても目線はピクリも動かさず、眼前を見据えていた。ヴァルトラムが真正面に対峙しているもの、それは四本の爪を持つドラゴンだった。
ビシュラは、ヴァルトラムの視線の先を辿り「ひっ」と声を漏らした。
其処には巨大なドラゴンがいた。居住まいこそ夢のなかと同じだが、その体躯は夢で見たものより何倍も大きかった。三本爪飛竜騎兵大隊の飛竜よりも一回りも二回りも大きく、ビシュラが見たどのドラゴンよりも大きかった。その両翼をゆうに広げることができる大きな空洞の最奥に、夢と同じように前肢を組んで佇んでいた。
「その男は、そうやって私とずっと見詰め合っていたよ。お前を守って」
四本爪ドラゴンからそう言われ、ビシュラはヴァルトラムへと視線を引き戻した。
「けれど、それは優しさからではない。その男はお前のように善良ではないし、お前のような分別もない。争闘や危険を心から望んでいる。お前とはまったく異なる世界を歩いて、お前とはまったく異なるもので身の内を満たしている」
ハッとしたビシュラは急いでヴァルトラムの上から退いた。意識を取り戻したのに随分とのんびりと上官の上に乗っかっていると気付いてしまったのだ。
ヴァルトラムは銃身を肩に担ぎ、のそりと立ち上がった。
「随分とお喋りになったじゃねェか。ずっとだんまりだったくせによ」
「ついさっきまではうろの娘と話をしていたのだよ」
「話は済んだか。そりゃよかった」
ヴァルトラムは銃口を四本爪ドラゴンに向けた。ビシュラが「歩兵長!」と悲鳴のような声を上げたときには引鉄を引いていた。
ズドンッ! ダンダァンッ!
弾丸は四本爪ドラゴンに届くことなく弾かれてしまった。
それはヴァルトラムには意外なことではなかった。姿が見えない遠隔地点にもヴァルトラムの一撃に耐える〝壁〟を創出することができるのだから、目の前ならば造作も無いことだろう。
四本爪ドラゴンは褐色の大男がそうすることを予見していたかのように平静を保ち、感情を露わにしなかった。そもそもドラゴンにヒトのような感情があるのだろうか。
「いきなり何をなさるのですか!」
「コイツにはイラつかされた」
ビシュラは肩を怒らせて批難したが、ヴァルトラムはサラリと言い返した。
「歩兵長!」
突然、洞穴内にオタカルの声が響いた。
ビシュラはキョロキョロと周囲を見回してオタカルの姿を見付けた。このドーム状の洞穴には大小様々な大きさの横穴がいくつも空いており、その一つからオタカルが現れたのだった。
ヴァルトラムのように異常な嗅覚や聴覚を持たないオタカルは、ヴァルトラムに追い付くのにかなりの骨を折った。ようやく辿り着いたオタカルは、迅速に駆け寄ってきた。
何だ来たのか、とヴァルトラムはオタカルに労いのない言葉を浴びせた。
「遅くなり申し訳ございません。歩兵長のネェベル反応を感知すること自体は難しくないですが、追跡中に何度かルートを組み換えられてしまったものですから。ああ、お嬢さんを確保していましたか。流石は歩兵長。いま来た道を戻ればすぐに岩山の外です。一旦外に出てから野営地に戻る、確実なルートを具申いたします」
オタカルはテキパキと現況の報告とビシュラの安否確認と作戦の提案とを済ませた。ヴァルトラムはトラジロの部下は無能と言ったが、やはりそのようなことはなかった。ビシュラが手本にしたいくらいだ。
それでいい、とヴァルトラムが承諾し、オタカルは四本爪ドラゴンのほうへ顔を向けた。
「四本爪よ。願わくば、我々が外に出るまでは構造を換えないでいただきたい」
「構わないよ。うろの娘と話すことはできた。だが……」
オタカルの知る限り、四本爪ドラゴンは友好的、穏健かつ理知的で、寛容だった。真摯に申し出れば当然許容されると思っていたのに「だが」と続いたのは少々意外だった。
四本爪ドラゴンはヴァルトラムのほうへ首を動かした。
「その男が此処を出て行けるかは、その男次第だ」
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