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Kapitel 07:文化祭
文化祭 03
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白と天尊が女子生徒たちに取り囲まれて騒いでいる頃、虎子は持ち場に戻って真面目にカフェの応対に勤めていた。
白を好きなように可愛らしく飾りつけたところで、彼女はすでに満足した。さらには天尊が素直に招待に応じてくれたことは想定以上に楽しかった。思惑は十二分に達成されたので、本日の残りの時間は粛々とやるべきことをやって過ごす。
キィッ、とガラスハウスの扉が押し開かれた。
メードに扮した女子生徒も執事に扮した男子生徒も、手が空いている者はみな入り口の前に整列した。虎子も無論、その中に加わった。
「いらっしゃいませ御主人様」
入り口から入場してきたお客様は、整列したメードや執事に圧倒されることなく、やあやあと慣れた風に足を進めた。
「虎子まで珍しいことをしているんだね」
やたらと調子のよい癇に障る声。頭を上げた虎子の面相は無表情だった。
「何をしに来たのですか。以祇」
「勿論、お客様としてティータイムに」
「間に合っています。お引き取りを」
この学園で一、二を争う権力者である甲斐の若様に対して即座の入店拒否。中等部随一の氷の才媛にしかできない所業だ。
しかしながら、敵も然る者。以祇はノーダメージ。氷の無表情の美少女にニコッと笑いかけた。
「空いているテーブルもあるじゃないか。僕の応対は気にすること勿れ。隅っこにでも座らせてもらえれば結構だよ」
「貴男など気にしません。一生徒に過ぎない貴男が学校行事でどうして特別対応されるのです」
「配慮だよ。虎子と違って気にする子もいるだろうから」
確かに学園に於いては生徒たちはみな等しく尊重される。しかし、以祇に向かって対等な口をきける生徒は多くはない。家柄や世俗での力関係をまったく無視することは難しい。虎子や白は、それができる数少ない存在だ。
虎子が以祇に向ける視線は刺すように冷たく、不機嫌の極だった。
「何故わたくしたちのクラスがここで模擬店を開いていると知っているのですか」
「つい先ほど偶然、とても可愛らしい衣装で看板を持っている白くんと出会してね。いや、もう、不意に可憐な姿を目にしたものだから夢かと思ったよ。あれは虎子の仕業かい? グッジョブだね」
以祇は虎子に向かってグッと親指を立てた。
パァンッ、と虎子は直ぐさまそれをはたき落とした。
ふたりのやりとりを物陰から見守っている甲斐、久峩城ヶ嵜、両家の護衛たちはいつ飛び出すべきかとハラハラしていた。
「白は逃げたのにどうやってここを突き止めたのですか。メインストリートから外れて奥まっているのに」
「確かに白くんには逃げられたけれども」
(逃げられた自覚あるのに構わず追いかけてくるメンタル強い)
その場に居合わせたクラスメイトたちの胸中は一致した。
「中等部を歩いていたらそこかしこにポスターが貼ってあったからね。安心したまえ、宣伝効果は僕で実証済みさ」
「チッ」
(久峩城ヶ嵜さんが舌打ちした……?)
冷静沈着にして優美典雅な虎子の想定外の行動に、クラスメイトたちは動揺した。甲斐、久峩城ヶ嵜、両家間で本当に戦争でも始まったらどうしよう。少なくとも、虎子のほうは、そうなっても構わないというくらい明白に以祇を毛嫌いしている。
以祇はキョロキョロとガラスハウス内を見回した。
「確かに盛況で忙しそうだね。白くんの手が空くまで待たせていただくよ」
「白は閉店までずーっと予約済みです」
「予約済み? 誰に?」
以祇が問われた虎子は、とあるテーブルを指差した。
そのテーブルには以祇のお目当ての白と、ふたりの男性。当然、総白髪の男に目が行った。
「あれは……この前虎子の車に同乗していたね。虎子の新しい護衛かい? 虎子にしては随分目立つ護衛を置いているなと思ったんだ」
「わたくしの護衛などとは失礼ですよ。白の親類の方です」
「それは是非とも挨拶をさせていただきたい」
以祇は爪先をクルッと白たちがいるテーブルのほうへ向けた。
サッサッと早足で突き進んでテーブルに辿り着き、天尊にしっかりと目を合わせた。胸に手を当て愛想よくニッコリと笑顔を作った。
「先日は挨拶もせず失礼いたしました。白くんの親類の方とは存じ上げなかったものですから。初めまして。甲斐以祇と申します」
とんでもないビッグネームからの自己紹介。ありふれた一商店の小倅、歴とした小庶民でもその家名くらいは耳にする。戴星は内心ヒエエッと肝を潰した。
天尊は動じなかった。落ち着いた動作でカップをソーサに置いた。
「知っている。χ-AUTO MOBILEの御曹司」
「御存知でしたか。光栄です」
「実は、僕は白くんへ交際を申し込んでおります。いまだに望み通りの返事はいただけていない身で僭越では御座いますが、こうして親類の方への御挨拶が叶いまして大変嬉しく思います」
「甲斐先輩!」と白はギョッとした。
親類縁者と聞いて臆面もなくこのような挨拶をするのか、この人は。校内であれば学生同士のジョークとして聞き流せるが、校外の方にまでそうされたのでは堪らない。
ハーッ、と天尊はやや大仰な溜息を吐いた
「僕のことがお気に召しませんか?」
「ああ、気に入らん」と天尊は放言した。
「本来、男と女のことなど当人以外は知ったことじゃない。お前はアキラだけを〝云〟と言わせればいいのに、それができないからと親戚の俺から篭絡しようという小賢しさは気に入らんな」
天尊は関心が無さそうに以祇から目を逸らした。カップの取っ手に指を通して持ち上げ、口に運んだ。
以祇は意想外の表情をして天尊を見詰めたまま、パチリパチリと何度かまばたきをした。
日本屈指の大財閥の御令息、面と向かって気に入らないと告げられた経験などなかった。大人であれ同輩であれ、御機嫌伺いをしない人物と出会うことさえ久し振りだった。
小賢しいと評され、不遜とも不相応とも感じなかった。白髪の男は虚勢を張っている風でもなく、ごく自然体で自分と接している。発言の内容は妥当だと受け止めた。
「失礼いたしました。御気分を害してしまったようですね。今日のところはご挨拶だけで。僕はこれで失礼させていただきます」
以祇は天尊に対してサッと頭を下げた。
それから、入店してきたときと同様にシャンと背筋を伸ばした姿勢でスッスッと歩んでゆき、ガラスハウスから出て行った。
「コメント厳しすぎません? 相手、コドモっスよ」
戴星は以祇が出て行った入り口を指差して苦笑した。
「俺がアイツに優しくする義理などない」
「御兄様の対応は適切でした。以祇は甲斐の後継者ですよ。御心配いただかずともメンタルは当たり前の大人以上です。もっと手厳しく接していただいてもよいくらいですわ」
天尊と虎子は顔を見合わせてコクンと頷いた。
以祇を白に近づけさせたくないという目的に於いて、ふたりは共通していた。
「大丈夫かなあ、甲斐先輩。自分の意見を反対されたり反論されたりしたことないんじゃないかな。落ちこんでないといいけど」
「落ちこんだ以祇などこの世に存在するなら見てみたいものですわ」
苦笑する白の腕を、天尊がトントンと突いた。
「アキラがしてほしいなら、今からあの御曹司を追いかけて慰めてやってもいいが?」
「本気で思ってないくせに」
天尊はフンッと鼻で笑った。
白は天尊を親切で優しい人物だと思っている。しかし、それは見境なく誰にでも向けられるものではない。天尊が以祇を優しく慰める光景など想像できなかった。
ねーねー、と戴星が白に話しかけた。
「アキラちゃん、χ-AUTO MOBILEの御曹司から好かれてんの? 何で付き合わないの? スッゲーお金持ちだよ。きっと付き合ったら何でも買ってもらえるよ。スゲーリッチなデートできるよ。プライベートジェットとかプライベートビーチとか夢じゃん。御曹司の何が不満? 告られて何で断ったの? ねえ、何で何で?」
「あれは甲斐先輩なりのジョークだから」
白はぶんぶんっと首を左右に振った。
ほら、このように本気に受け取られる場合もあるから、校外の人にまでジョークを言うのは已めてほしい。
虎子は、白の知人らしい戴星を悪く思いたくはないが、向ける視線は自然と冷ややかになった。白と以祇が交際するなど、悪い冗談は笑えない。
「御兄様の御友人は享楽的でいらっしゃいますわね」
「俺も俗物だがアイツには負ける」
白を好きなように可愛らしく飾りつけたところで、彼女はすでに満足した。さらには天尊が素直に招待に応じてくれたことは想定以上に楽しかった。思惑は十二分に達成されたので、本日の残りの時間は粛々とやるべきことをやって過ごす。
キィッ、とガラスハウスの扉が押し開かれた。
メードに扮した女子生徒も執事に扮した男子生徒も、手が空いている者はみな入り口の前に整列した。虎子も無論、その中に加わった。
「いらっしゃいませ御主人様」
入り口から入場してきたお客様は、整列したメードや執事に圧倒されることなく、やあやあと慣れた風に足を進めた。
「虎子まで珍しいことをしているんだね」
やたらと調子のよい癇に障る声。頭を上げた虎子の面相は無表情だった。
「何をしに来たのですか。以祇」
「勿論、お客様としてティータイムに」
「間に合っています。お引き取りを」
この学園で一、二を争う権力者である甲斐の若様に対して即座の入店拒否。中等部随一の氷の才媛にしかできない所業だ。
しかしながら、敵も然る者。以祇はノーダメージ。氷の無表情の美少女にニコッと笑いかけた。
「空いているテーブルもあるじゃないか。僕の応対は気にすること勿れ。隅っこにでも座らせてもらえれば結構だよ」
「貴男など気にしません。一生徒に過ぎない貴男が学校行事でどうして特別対応されるのです」
「配慮だよ。虎子と違って気にする子もいるだろうから」
確かに学園に於いては生徒たちはみな等しく尊重される。しかし、以祇に向かって対等な口をきける生徒は多くはない。家柄や世俗での力関係をまったく無視することは難しい。虎子や白は、それができる数少ない存在だ。
虎子が以祇に向ける視線は刺すように冷たく、不機嫌の極だった。
「何故わたくしたちのクラスがここで模擬店を開いていると知っているのですか」
「つい先ほど偶然、とても可愛らしい衣装で看板を持っている白くんと出会してね。いや、もう、不意に可憐な姿を目にしたものだから夢かと思ったよ。あれは虎子の仕業かい? グッジョブだね」
以祇は虎子に向かってグッと親指を立てた。
パァンッ、と虎子は直ぐさまそれをはたき落とした。
ふたりのやりとりを物陰から見守っている甲斐、久峩城ヶ嵜、両家の護衛たちはいつ飛び出すべきかとハラハラしていた。
「白は逃げたのにどうやってここを突き止めたのですか。メインストリートから外れて奥まっているのに」
「確かに白くんには逃げられたけれども」
(逃げられた自覚あるのに構わず追いかけてくるメンタル強い)
その場に居合わせたクラスメイトたちの胸中は一致した。
「中等部を歩いていたらそこかしこにポスターが貼ってあったからね。安心したまえ、宣伝効果は僕で実証済みさ」
「チッ」
(久峩城ヶ嵜さんが舌打ちした……?)
冷静沈着にして優美典雅な虎子の想定外の行動に、クラスメイトたちは動揺した。甲斐、久峩城ヶ嵜、両家間で本当に戦争でも始まったらどうしよう。少なくとも、虎子のほうは、そうなっても構わないというくらい明白に以祇を毛嫌いしている。
以祇はキョロキョロとガラスハウス内を見回した。
「確かに盛況で忙しそうだね。白くんの手が空くまで待たせていただくよ」
「白は閉店までずーっと予約済みです」
「予約済み? 誰に?」
以祇が問われた虎子は、とあるテーブルを指差した。
そのテーブルには以祇のお目当ての白と、ふたりの男性。当然、総白髪の男に目が行った。
「あれは……この前虎子の車に同乗していたね。虎子の新しい護衛かい? 虎子にしては随分目立つ護衛を置いているなと思ったんだ」
「わたくしの護衛などとは失礼ですよ。白の親類の方です」
「それは是非とも挨拶をさせていただきたい」
以祇は爪先をクルッと白たちがいるテーブルのほうへ向けた。
サッサッと早足で突き進んでテーブルに辿り着き、天尊にしっかりと目を合わせた。胸に手を当て愛想よくニッコリと笑顔を作った。
「先日は挨拶もせず失礼いたしました。白くんの親類の方とは存じ上げなかったものですから。初めまして。甲斐以祇と申します」
とんでもないビッグネームからの自己紹介。ありふれた一商店の小倅、歴とした小庶民でもその家名くらいは耳にする。戴星は内心ヒエエッと肝を潰した。
天尊は動じなかった。落ち着いた動作でカップをソーサに置いた。
「知っている。χ-AUTO MOBILEの御曹司」
「御存知でしたか。光栄です」
「実は、僕は白くんへ交際を申し込んでおります。いまだに望み通りの返事はいただけていない身で僭越では御座いますが、こうして親類の方への御挨拶が叶いまして大変嬉しく思います」
「甲斐先輩!」と白はギョッとした。
親類縁者と聞いて臆面もなくこのような挨拶をするのか、この人は。校内であれば学生同士のジョークとして聞き流せるが、校外の方にまでそうされたのでは堪らない。
ハーッ、と天尊はやや大仰な溜息を吐いた
「僕のことがお気に召しませんか?」
「ああ、気に入らん」と天尊は放言した。
「本来、男と女のことなど当人以外は知ったことじゃない。お前はアキラだけを〝云〟と言わせればいいのに、それができないからと親戚の俺から篭絡しようという小賢しさは気に入らんな」
天尊は関心が無さそうに以祇から目を逸らした。カップの取っ手に指を通して持ち上げ、口に運んだ。
以祇は意想外の表情をして天尊を見詰めたまま、パチリパチリと何度かまばたきをした。
日本屈指の大財閥の御令息、面と向かって気に入らないと告げられた経験などなかった。大人であれ同輩であれ、御機嫌伺いをしない人物と出会うことさえ久し振りだった。
小賢しいと評され、不遜とも不相応とも感じなかった。白髪の男は虚勢を張っている風でもなく、ごく自然体で自分と接している。発言の内容は妥当だと受け止めた。
「失礼いたしました。御気分を害してしまったようですね。今日のところはご挨拶だけで。僕はこれで失礼させていただきます」
以祇は天尊に対してサッと頭を下げた。
それから、入店してきたときと同様にシャンと背筋を伸ばした姿勢でスッスッと歩んでゆき、ガラスハウスから出て行った。
「コメント厳しすぎません? 相手、コドモっスよ」
戴星は以祇が出て行った入り口を指差して苦笑した。
「俺がアイツに優しくする義理などない」
「御兄様の対応は適切でした。以祇は甲斐の後継者ですよ。御心配いただかずともメンタルは当たり前の大人以上です。もっと手厳しく接していただいてもよいくらいですわ」
天尊と虎子は顔を見合わせてコクンと頷いた。
以祇を白に近づけさせたくないという目的に於いて、ふたりは共通していた。
「大丈夫かなあ、甲斐先輩。自分の意見を反対されたり反論されたりしたことないんじゃないかな。落ちこんでないといいけど」
「落ちこんだ以祇などこの世に存在するなら見てみたいものですわ」
苦笑する白の腕を、天尊がトントンと突いた。
「アキラがしてほしいなら、今からあの御曹司を追いかけて慰めてやってもいいが?」
「本気で思ってないくせに」
天尊はフンッと鼻で笑った。
白は天尊を親切で優しい人物だと思っている。しかし、それは見境なく誰にでも向けられるものではない。天尊が以祇を優しく慰める光景など想像できなかった。
ねーねー、と戴星が白に話しかけた。
「アキラちゃん、χ-AUTO MOBILEの御曹司から好かれてんの? 何で付き合わないの? スッゲーお金持ちだよ。きっと付き合ったら何でも買ってもらえるよ。スゲーリッチなデートできるよ。プライベートジェットとかプライベートビーチとか夢じゃん。御曹司の何が不満? 告られて何で断ったの? ねえ、何で何で?」
「あれは甲斐先輩なりのジョークだから」
白はぶんぶんっと首を左右に振った。
ほら、このように本気に受け取られる場合もあるから、校外の人にまでジョークを言うのは已めてほしい。
虎子は、白の知人らしい戴星を悪く思いたくはないが、向ける視線は自然と冷ややかになった。白と以祇が交際するなど、悪い冗談は笑えない。
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