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#27: Dream of pedophilia
Dream of pedophilia 03
しおりを挟む荒菱館高校校舎北棟・三階へと続く階段。
渋撥はジャージを片手に禮の教室へと向かっていた。禮に貸した黒シャツをジャージと取り替えようという算段だ。
暇を持て余した美作もついてきた。
渋撥は面倒臭がりだ。何をするにも億劫がる。それが美作の目には堂々と構えているようで格好良く映ったりするのだけれど。禮が入学するまで、自ら腰を持ち上げて教室に足を運んだり物を持って行ってやったりするなど、したことはなかった。
「やっぱ禮ちゃんにだけは過保護ですねえ」
このとき、美作の脳裏をロリコンという四文字が過ったが、曜至のように面と向かって言えるほど命知らずではなかった。
「いつまんでもこのビッチビチのシャツ着とけっちゅうんか」
「確かに」
明らかにサイズの合っていないシャツを無理矢理に着用している姿は、みっともないと言えなくもない。渋撥を指を指して笑う者などこの学び舎内にいはしないのだが。
「ゴチャゴチャ言うててもキリない! こうなったら拳で決めるか、光源氏決定戦!」
渋撥が教室のドアに手をかけようとしたとき、室内から意味不明の雄叫びが聞こえた。
「何かトチ狂ったこと言うてますねえ、禮ちゃんのクラスの男共」
美作も渋撥も新入生の戯言など正面から聞く気はなかった。
渋撥は一気にドアを開け放った。
「オッドレ等、こんなしょーもない夢みたいなことでドツき合いするてアホちゃうか!」
「男は拳に夢かけとるモンやッ」
「もうちょおマシな夢で大口叩け!」
教室内では、大の男が掴み合って罵り合い。彼等は日常的に禮の周囲にいるから、渋撥も美作も見知った顔だった。ほかのクラスメイトは彼等のいざこざをやんややんやと囃し立てる。男共は騒然として熱気を帯びていた。
「お前等なァ、ガキの前で暴れんな」
幸島だけは冷静だった。小さな子どもを抱いている以上、浮かれて取り落とすわけにはいかないという義務感が、彼を冷静にさせた。
目敏い美作が幸島が幼女を抱いている点を見落とすわけがなかった。渋撥に先んじて室内に入り、幼女をジロジロ見ながら近付いた。高校生の学び舎に学齢前の幼女がいるなど、当然に説明を要する事態だ。
「何や、この騒ぎ。なんでガッコにガキが――」
「禮」
渋撥が確かにそう零し、美作は反射的に「はあ?」と聞き返して振り返った。
渋撥は幼女を発見するなり脇目も振らず幸島にズンズンと近付いた。
大鰐はその様を見て逸早く危険を察知した。
が、時すでに遅し。渋撥は幸島を射程距離内に捕捉して照準をロックオン。
「ヤバッ。ハル、そのガキ下に降ろせ! お前絶対ドツかれッ……」
ガッキィン!
禮の目と鼻の先を高速のパンチが通過し、幸島の顔面にヒットした。
幸島の身体がグラリと揺らぎ、禮は足をばたつかせて「あわわ」と慌てた。腕に抱かれているから共倒れは必死だが、子どもの力では腕の中から飛び出すこともできない。
倒れる! と力いっぱい瞼を閉じた瞬間、背中を掴まれて身体がふわっと宙に浮いた。硬い感触に包まれ、それを頼りにしがみつくと鼻先をスンと知っているニオイがした。
(ハッちゃんのにおいや……)
禮は人相を確認するより前にニオイで確信した。手に触れた渋撥のシャツを自然と握り締めた。鼻を押しつけて深くまで吸い込むと、強いニコチンのニオイがした。よい香りではないはずなのに、渋撥のニオイだと知っているから、心の底から安堵した。
ハッちゃん……、と絞り出した声は泣いているように情けなかった。安心したら本当に泣けてきた。
「泣くな」
渋撥は、抱き上げた禮の耳許でボソッと囁いた。禮は急いで両手で目を擦った。
「勝手に触んな。コレは俺のや」
「スンマセン」
渋撥に殴られた幸島は、鼻を押さえて蹌踉めきつつ立ち上がった。厚意で保護していたのにパンチを喰らわされたのでは割に合わない。しかし、そのような当たり前のことでもこの暴君に対して不平をぶつけられる者は此処にはいなかった。
渋撥はクルリと踵を返した。背後に立っていた虎徹を、片手でシッシッと払った。
「退け。俺の前に立つな」
「……隠し子?」
虎徹が単純な独り言を零し、美作はプッと噴き出した。
(近江さんならギリギリ有り得そうやな)
イヤイヤ、流石にそれは可能性が低い。暴君は見てくれだけなら立派に大人だが、実態は高校生なのだから。
渋撥は幼女を片腕に抱えたまま一年生の教室から出て行った。美作はそのあとを追った。
渋撥は一年生の教室を出てもなお歩行の速度を緩めようとはしなかった。美作はどうにか早足で横に並んだ。
「近江さん、知ってる子どもでっか?」
「禮や」
「は???」
先ほどのアレは聞き間違えではなかったか。聞き間違えでなかったとしたら余計に意味が分からない。美作は素直に怪訝な表情を見せた。
渋撥は幼女が着ている黒シャツの胸ポケットに指を突っ込んだ。そこから写真を取り出して美作に差し出した。それはおそらく、美作が気になっていた、最近の渋撥が御執心の写真。
「ソレ見たら分かるやろ」
「あぁッ!」
美作は声を上げて写真にマジマジと見入った。
写真には一人の幼い少女が映っていた。肩よりも長い艶やかな黒髪、愛らしい大きな黒い瞳、桜色の頬をして満面の笑みを浮かべる、可憐な少女。まさに眼前にいる少女に瓜二つ。否、此処にいる少女に相違ない。
渋撥は、声も上げられないほど驚愕している美作の手から写真を奪い返した。今回はシャツの胸ポケットではなく、ズボンの尻のポケットに仕舞った。
禮が「何あれ」と尋ね、渋撥は「何でもない」と返した。
渋撥は校舎のエントランスまでやってきた。まだ足を停めずスピードも緩めない。このまま校舎から出て行くつもりであるのは明白だった。
「どこ行きはるんでっか」
「俺んち連れて帰る」
渋撥は、美作の質問に対して何の躊躇もなくハッキリと答えた。
それはマズイ、と美作は焦った。男子高校生が学齢前の少女を連れ去るなど、外聞が悪すぎる。よしんば事件になったとして、暴行・障害と幼女誘拐とでは大違いだ。
「そ、それはちょっと~……。その子がほんまに禮ちゃんか分かりませんやん。よく似た親戚の子っちゅう可能性のほうが高いでっせ。禮ちゃん本人か、実家に連絡してみたほうが……」
「ゴチャゴチャやかましい」
(んんんんんッ、ユーカイ犯‼)
美作は両手で額を押さえた。
なんと躊躇のない言動。強靱な精神力を持つ暴君の性情が今日ばかりは憎らしい。
このあと、美作は持てる限りの筆舌を尽くして情況を説明したが渋撥を説得することはできなかった。
§ § § § §
近江家。
禮は渋撥に促され、先に玄関から廊下を進んでリビングに入った。リビングはカーテンが締め切られており照明もついていなかった。
「今日、ハッカちゃんは?」
「仕事。三日くらい戻れへん」
禮は渋撥のほうを振り返って尋ねた。
ハッカ――渋撥の実母――撥香は、長距離ドライバーを生業としている。一度仕事に出掛けると数日間帰宅しないことはザラだ。
渋撥は禮を避けて足を進め、パチンッと照明のスイッチをオンにした。
リビングのほぼ真ん中にテーブルが配置されている。テーブルを挟んでテレビの前に黒いソファがある。渋撥は日常そうしているようにソファの中央に腰を下ろした。
禮はトトトと渋撥に近付き、膝頭を渋撥へ向けてソファの上にちょこんと正座した。
「ハッちゃんゴメン、ね……? 理由分かれへんけど……急にこんなことになってしもてゴメンナサイ」
禮は眉を八の字にして不安げな、機嫌を伺うような表情を見せた。この表情、この癖や仕草、すべてが眼前に存在する少女が禮である証拠。ああ昔からこうだったのかと、渋撥はしみじみと感じ入った。
「何でか分からへんで謝るな。禮の所為ちゃうやろ。禮が申し訳なさそなツラしとるのはええ気分ちゃうねん。勝手にそんななってたんなら、戻るときもその内勝手に戻る」
禮はソファに手を突いて前のめりの体勢になり、渋撥に顔を近付けた。
「ハッちゃんはほんまにウチが禮やと思う? ちょっとも禮とちゃうて疑えへんの? 急に小さくなるなんか絶対おかしいやん」
「そうは言うても分かるしな。俺には分かる。お前は禮や」
渋撥は何よりも己の直感を信じる。その直感が微塵の違和感も無く、この少女が可愛い恋人であると告げている。理性を納得させる説明などまったく思いつかないが、渋撥にはそれだけで充分だ。
渋撥は禮の頭に手を置いてぐしぐしと撫でた。小さな頭はその気になれば握り潰せてしまえそうで、いつもより更なる加減が必要だ。
「もしも……やけど、ずっとこのままで……元に戻れへんかったらどうする……?」
禮は心細そうな声で尋ねた。
渋撥は、このように小さな頭ではあまり撫でると痛いのか重たいのか、それとももう少し力を加えないと撫でられていることに気づかないか、などと一人で考えているところだった。
「…………。どうも」
「どうも⁉」
「すぐに元に戻れへんかったとしても、十年もしたら元通りまで育つやろ」
それはそうだけれど……、と禮はポカンと口を半開きにした。
幼くなった禮の顔は、無論あどけないものの、元の顔立ちの面影が色濃い。十年後の成長した姿はすでに知っている。十年経てば元通りという確信さえあれば、渋撥には何の問題もなかった。
「十年経ったらハッちゃん29歳やよ……?」
「29の俺と15~6の禮で、何かあかんのか」
真顔の渋撥とキョトンとした禮が見詰め合って数秒が過ぎた。
突然、禮はぽろぽろと大粒の涙を流して泣き出した。それを見て渋撥は怪訝そうに眉根を寄せた。泣き出す理由が彼には皆目分からなかった。
「じゅ、十年も待てへん~~。十年経ったら……ウチは元にっ、戻るかもしれへっ……ケド、その間にハッちゃんウチのことキライになる~……ッ」
渋撥は小さな禮から心外な内容を断言され、ムッと表情を変えた。何を言うのだと強く否定したいが、ぼろぼろと泣かれていては叱ることもできない。
「十年もちっさいコドモでいてるのイヤや。元の姿でもカノジョに見られへんのに、こんなカラダ……」
渋撥が「顔上げろ」と言い、禮は素直に従った。玉の涙はとまらず、えぐっえぐっと何度も肩を上下させて顎をしゃくった。
渋撥は禮の小さな顔にソッと手を添えた。親指の腹で綺麗な雫を掬った。
「禮はほんまよお泣くなァ」
ぐにっ。――渋撥は突然禮の頬を抓んだ。
禮はビックリして目を見開いた。そして痛かった。
「いひゃぃっ」
「俺が芯から惚れとる女は禮だけや」
「コドモのウチでも?」
中身は16歳の乙女だから、子どものくせに試すような言い方。無自覚なのだろう。
渋撥はクッと笑みを零した。
「心配要らん。ジャリのナリになっても禮は完璧にカワエエ」
――どんなナリになっても俺の禮や。
渋撥はまた禮の頬に手を添えて顔を固定し、小さな唇に自分のそれを合わせた。
キスがしにくい、いつもと勝手が異なる。渋撥はそのようなことを考えたが、その唇は変わらず柔らかくて愛しい。いくつであっても少女という生き物は、己等男とは隔絶された生き物だ。
魔法にかけられて見たことのない姿形に変えられても、神様に気紛れに引き離されても、恋した想いは消えず、愛おしさは絶えず湧いてくる。二人が此処にいる限り、磁石は引き合い続けている。傍に近づくほど、それを否応無しに実感する。
渋撥は唇を離して禮の様子を確認した。先ほどまで白かった頬は薄紅に染まり、瞳は潤んでいたが涙はとまっていた。濡れた瞳が照明を反射してキラキラと輝いていた。
子どもは嫌いなはずだが、と渋撥は考えながら、濡れている禮の目尻や頬を手の平で拭ってやった。大福のような頬はぐにんっと形を変えた。
「実際してみたら考えとったよりも悪いモンちゃうな」
「ハッちゃん、コドモでも興奮する人?」
曜至や美作が言ったなら拳が飛んできそうな発言。しかし、渋撥はフッと笑みを漏らしただけ。
禮の細い二の腕を捕まえて引き寄せ、額に額を合わせた。
「ちゃう。中身が禮やからや」
ああ、香りすらも愛らしい。甘いのに清々しい馨しさ。
渋撥は身体の中心に熱が集まりだしたのを感じた。身勝手であるが故、一度起こった情動を抑制しようとは考えなかった。
渋撥は禮の二の腕を引っ張ってソファにごろんと引き倒した。小さな身体に覆い被さってその短い首筋に鼻先を近付けた。
――俺はロリコンちゃう。ジャリなんかまったくこれっぽっちも一切興味あれへん。せやけど、ガワがジャリでも中身が惚れとる女っちゅうだけでバカ正直にカラダが反応する。
ああクソッ。恨むで神サン。……あと、曜至は殺す。
§ § § § §
「俺はロリコンちゃうぞコラァアッ!」
ガッキィインッ!
突然背中から怒号が聞こえたと思った刹那、曜至は振り返る暇もなく後頭部を殴り飛ばされた。
それをほぼ真横で見ていた美作も面喰らった。
「あ、あれ? 近江さん寝てはったんじゃ……?」
只今、1限目の授業終了後の小休止中。渋撥は禮に自分のシャツを渡して教室に戻ってきた。そのあと程なくして授業が始まり、早々に居眠り。美作も曜至も特段気に懸けず眠らせておいた。
「寝惚けてんじゃねェーッ‼」
バコォンッ! ――曜至は雑誌を机の上に叩きつけた。猛然と椅子から立ち上がり、真後ろの席の渋撥を振り返った。
「そりゃ朝の話だろうが! どんだけスイッチ入んの遅ェんだよ! 恐竜並みかッ」
「やっぱり夢か……」
渋撥はチッと舌打ちをしたのち「まあええ」と曜至の目線を移した。
「夢でも何でもええ。次にお前見たらとりあえずドツくて決めたんや」
「なに勝手なこと言ってくれたんだクラァ💢 アンタの夢の中の決意なんかこっちは知ったこっちゃねェッ」
渋撥と曜至は互いに退かず睨みあった。
美作は傍観者を決め込むことにして気配を消した。触らぬ神に祟りなし。この二強の騒動に巻き込まれては身が持たない。
「ハッちゃーん」
一触即発のムードを打ち破る、うら若き乙女の鈴のような呼び声。
渋撥は曜至との険悪な睨み合いをすぐさまやめて声のほうへ顔を向けた。可愛い恋人が教室の出入り口のところでヒラヒラと手招きしている。三年生の教室には入りにくいから此方へ来てということだろう。
渋撥は一気に曜至のことなどどうでもよくなり、禮のほうへ近づいた。禮はジャージを着ていた。
「シャツ返しに来た。おおきに」
禮はきちんと畳んだ黒シャツを差し出した。
禮が着ているジャージの胸元の刺繍には「由仁」と記されていた。
渋撥は禮のジャージの刺繍部分を掴んだ。可愛い恋人が自分以外の男の服を纏っているのがなんとなく面白くなかった。
「なに、なに? 借り物やからやめて」
「俺のジャージ貸したる」
「え~~。ハッちゃんのジャージ大きすぎるし」
「チィッ!」と渋撥は強か舌打ちをした。
黒シャツを受け取りながら、禮の顔を見てふと或ることに気付いた。
「なんか顔赤いで」
「え。そう?」
「風邪引いたんちゃうやろな。ズブ濡れやったからな」
「別に何ともないケド……。さっき居眠りしてしもて変な夢みたからかなあ」
禮は自分の頬に触れながら首を傾げた。
「変な夢? どんな夢や」
禮は上目遣いに渋撥を見た。
「んー……ハッちゃんが出てきたよ」
「俺が出てきて、それから何があった」
「ハッちゃんちに行った」
「それから?」
禮はフフフと笑った。
「それからそれからて、ハッちゃん変なの。夢のことなんか何でそんな訊くん?」
「イヤ、別に」
「変な夢やったから、上手ぅ説明でけへんよ」
――――まさかまさか。
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