ベスティエンⅢ【改訂版】

花閂

文字の大きさ
上 下
44 / 87
#26: Bitter enemies in the same boat

Bump 02✤

しおりを挟む

 翌日。
 稽古を始めるに至り、師範代・虎宗タケムネの前に門弟たちが一列に並んだ。
 虎宗は泊まり込み組の連中の顔を無言で見詰めた。渋撥シブハツを含め全員が顔を腫らしていることに目敏く気付いた。殴打された痣や裂傷であることは明白だ。

(……間違いなく何かあったな)

 虎宗は敢えて触れないことにした。子どもではない、大の男のやることだ。告げ口をしてくるわけでもないなら下手に首を突っ込まないほうがよいだろう。
 渋撥の性情からして門弟たちとの衝突は予想の範疇だ。そして、彼が門弟間の軋轢など気にも留めず決して屈しないであろうことも。
 じきに稽古が始まり、各自散り散りばらばら道場に散開した。門弟の一人が泊まり込み組の一人に、その顔はどうした、と尋ねた。泊まり込んでいる全員が顔を腫らしているのだから気になるのは当然だ。

「助っ人と何かあったんか」

「アイツは助っ人なんかちゃう。ただの喧嘩屋や」

 尋ねられた彼は、フイッと顔を背けて吐き捨てるように言った。


 道場併設の水飲み場。
 休憩時間に入った門弟たちは、其処で喉の渇きを潤したり頭から水を被って涼を取ったりする。高校に進学して以来めっきり見ることができなくなったレイが、昨日に引き続き今日も道場に姿を現してくれたのは彼等にとっては嬉しい誤算。今日は水飲み場で〝お嬢〟を囲んで楽しい談笑タイムだ。

「昨日も今日も道場にいらっしゃるなんて、どうしはったんですかお嬢。何か気になることでも?」

「どんなかんじで稽古してるのかなーって」

「ああ、今回はイレギュラーやさかい、お嬢も気にならはりますよね」

「試合まで毎日いらっしゃるんですか」

「うん。できるだけ来よかな思てる」

 イレギュラーとはまさに渋撥のことだ。気にならないでか。
 父・攘之内ジョーノウチは虎宗に絶大なる信頼を寄せており、師範代として指導を任せたからには何も案じていない。しかし、渋撥と虎宗の決定的な不仲を知っている禮は気が気ではない。

「そういえば、師範代が連れてきはった助っ人、お嬢も知ってはるんですか?」

「あ~……うん。知ってる……」

 知っているも何も彼氏である。禮はそう宣言するのが気恥ずかしくて視線を宙に泳がせた。

「アレ、もしかしてド素人ちゃいますか」

「サンドバッグ殴って無茶苦茶な音出しよるけど、パワーがあるだけじゃあな」

「アレで試合までにどうにかなるんか。いつもの出稽古ちゃう。相手は宗家やで」

 そこをどうにかするつもりなのだ、有能な師範代は。
 禮は渋撥への指導の是非については口を噤んだ。父・師範が言うように指導力が乏しい自覚はある。虎宗が親善試合までの短期間でどのようにして素人を鍛え上げるつもりなのか、あの渋撥に作法を教え込むことが果たして可能であるのか、何とも言えなかった。
 お嬢、と一人の門弟がコッソリと小声で話しかけた。

「お久し振りです。相模サガミ道場に入門して一年の香川です」

「こんにちわ」と禮はにこやかに返した。

「お嬢のことは最初に見たときから可愛らしいお嬢さんやと思てました。なかなかお話しするチャンスがあれへんかったんですけど、今日は折角の機会やから自分の顔と名前を覚えていただこうと――」

「ぅオイッ! マジメな話しとる脇で抜け駆けすんな!」

 禮に話しかけた男は、道着の襟ぐりを引っ張られて輪から退場させられた。

「たった一年くらいでお嬢との距離を縮めようとすな! 俺なんか六年くらい前からこの子は将来絶対美少女になると確信しとったで。ニワカは引っ込めッ」

「お前が引っ込めロリコン!」

「自分はちゃんと最近のお嬢見てトキメいてますッ」

 門弟たちはズイッと禮に詰め寄った。
 禮は苦笑して後退り、トンと背中が何かに触れた。背後は壁ではなかったはずだけれど。
 振り返って確認するより先に、背後からヌッと腕が伸びてきて抱き締められた。

「禮が何やって?」

 この不機嫌そうな低い声。渋撥に相違ない。

「ハッちゃん⁉」と禮は頭上を見上げた。

「オイ。もっ遍言え。よう聞こえんかった」

 虎宗に稽古を付けられ汗だくになった渋撥が、自分のものだと見せ付けるように禮を片手に抱き、門弟たちを睨みつけて牽制した。



「ハッちゃん離してっ」

 いきなり抱き締められた禮は、頬を真っ赤にした。禮が羞恥から上げた声は、門弟たちには悪漢から助けを求める声に聞こえた。

「お嬢が嫌がってるやんけ。手ェ離せ!」

「お嬢に何さらす!」

「それはこっちのセリフや。ここの連中はちいっと目を離したら人の女にコナかけくさって、油断も隙もあれへんな」

 禮は懸命に身を捩ったり踏ん張ったりして自力で脱出しようとするが、渋撥は平静な態度でビクともしなかった。

「お嬢がお前の女やと⁉ 言うに事欠いて何ちゅうことぬかしてんねん! お嬢には師範代がいはる!」

「お嬢にこんな無礼働いて、師範代にギッタギタにされろ!」

 またお嬢には師範代か。本当に頭のなかが石化しているか莫迦の一つ覚えかと言いたくなる。
 渋撥は不愉快そうに眉根を寄せた。

「コイツ等と禮の話になったらほんまいっつもジャリトラが出てくるな。ジャリトラとできとったことでもあるんか、禮」

「ない!」

「禮。お前は俺の女やな?」

「そうやよ!」と禮は断言した。
 冷静であればとてもこのような宣言はできないが、兎にも角にも今の情況から一刻も早く解放されたかった。子どもの頃から見知っている門弟たちの面前で彼氏から抱き締められているなど、羞恥心の限界だ。
 門弟たちは「そんな、お嬢!」「信じられん!」とガーンとショックを受けた。

「もうええやん。離してってば~~っ」

 渋撥は禮の懇願など耳に入れず、小さな顎を捕まえて固定した。
 禮はマズイと思った。しかし、思ったときにはもう遅かった。渋撥の唇が自分のそれに重なった。ぶつかった唇の歪曲から渋撥が嗤っているのが分かる。自分は恥ずかしさで頭が沸騰しそうなのに、余裕綽々で愉悦に浸っている。真っ白になりそうな脳内でただただ悔しさを覚えた。

「オッマエ、コラァッ💢💢」

 あまりにことに目を点にして絶句していた門弟たちが正気を取り戻し、一斉に怒声を張り上げた。
 渋撥はゆっくりと柔らかい唇から離れた。腕のなかの禮を見下ろすと、耳まで真っ赤にして全身を小刻みに震わせていた。そうさせたのは自分だが、何ともいじらしい。

(激カワ――)

 禮は自分の体に回されている太い腕を力いっぱい引き下げ、逆上がりの要領で地を蹴った。地面から跳ね上がった白い脚が渋撥の顔面に向かう。
 バシィンッ!
 片腕で禮を抱いている渋撥は、もう片方の腕で禮のキックを易々とガードした。
 門弟たちは驚愕で目を見開いた。実直に稽古に励む彼等でさえも禮の本気の体捌きは目で追えない。気付いたときには視界の外に足が跳ね上がっている。

(コイツ お嬢の蹴りに対応しよった!)

「ハッちゃんのアホーッ!」

「アホはお前や。そんな体勢からマトモに蹴れるわけないやろ。ちゅうか脚も完全に治ってへんクセに無茶すんな」

「心配してるならセクハラせんといてよっ」

 羞恥と怒りでぷるぷると震える禮の両目には、涙が溜まっていた。
 渋撥は悪びれるどころか呆れ顔で嘆息を漏らした。

「お前なあ、こんなんで泣くつもりか」

 こんなもの? こんなものと言い捨てるか。渋撥にはこんなものでも禮には泣きたくなるほど恥ずかしい事態だ。
 禮の目からはついに大粒の涙がボロボロと溢れだした。

「泣きたくもなるよ! ココ道場やよ、ウチんちやよ、人前やよ! ハズくて死ぬ~~っ」

「どこにおっても俺は俺や、禮は俺の女や。ココがどこかなんか関係あるか。学校やろうが道場やろうが街中やろうが、俺の好きなよにする」

(俺様すぎるやろ!)

 お嬢の涙を見てもブレない巨躯に、門弟たちは唖然とした。

「おっ、お前な~~!💢 お嬢にンな真似さらしてただで済むと思うなよ!」

「門下生全員敵に回したぞこのボケッ!」

「文句があるヤツがいてんなら連れてこいや。全員ぶっ飛ばしたらァ」

 ――――と、そのようなことがあったその日の午後の稽古は、攘之内が感心するほど気合いが入っていたという。


 夕飯時。
 今夜の食卓には家主にして師範の攘之内の姿もあった。師範代である虎宗や門弟たちと同じ食卓を囲み、まだまだ強健な肉体であり、若人に劣らないペースで箸を進めた。傍でマイペースに食している禮がまるでリスやウサギといった小動物のように見える。
 渋撥も門弟たちも攘之内がいても遠慮無く食事に集中した。数日かけて泊まり込んで同じ釜の飯を食す彼等は、最早師範に対して不要な遠慮をする間柄ではなかった。食卓に上がったおかずは見る見るうちに消えてゆき、炊飯ジャーのなかの白米は蓋を開ける度に嵩を減らしていった。彼等の食欲の前には、師範といえどのんびりしていたら食いっぱぐれる。
 虎宗が箸を停め、親っさん、と声をかけた。

「明日、用具店に行ってきます」

 攘之内は気さくに「おー」と答えた。

「ほな明日は俺が稽古見るわ」

「押忍! ありがとうございますッ!」

 攘之内の言葉を聞いた門弟たちは、用意していたかのように威勢のよい返事をした。

「あ、ウチも。ウチも一緒に行く」

 虎宗の正面に座っている禮が手を挙げた。
 虎宗が禮の申し出を断るはずがなく、コクンと頷いた。

「ほな俺も――」

「明日、お前等の稽古は俺がつけたる言うてるやろ」

 俺も行くと言いかけた渋撥の言葉を、攘之内が素早く遮った。
 渋撥が攘之内を見ると、ニイッと白い歯を見せ付けられた。俺に逆らったら分かっているな、という無言の圧を感じる。単純に殴る蹴るならいくらでも受けて立つが、禮の愛すべき実父から徹底的に嫌われるのは避けたい。
 攘之内も娘に一人暮らしを許している以上、目が届かないときのほうが多いとは分かっている。分かっているからこそ、自分の監督下ではこの彼氏と行動をともにすることを許しがたかった。

「渋撥が逃げへんよにしっかり見張っとけよ」

「押忍ッ」

 攘之内が門弟たちに言い付け、彼等からは先ほどよりも何倍もよい返事が返ってきた。


 夕食後。
 禮が攘之内に送られてマンションに帰ったあと、渋撥は宿泊用の軒下で一人、煙草を吸っていた。室内で喫煙するとほかの門弟たちが喧しくてのんびりできない。落ち着いて一服を味わったあとは、シャワーを浴びてよく眠りたい。
 宿泊施設と母屋の庭とは隣接しており、渋撥が立っている位置から庭やそれに面した部屋が見渡せた。此処から見える最も遠い部屋に人影が一つ、敷居の際に立っていた。着物姿の髪の長い女性ということは分かるが、人相までははっきりとしなかった。
 食事の世話をしてくれる家政婦も和服に割烹着だったから、相模家の家政婦の一人なのかもしれない。この屋敷は大きく部屋数も多そうだから、攘之内と禮親子と虎宗以外にも親戚の誰かが住んでいるのかもしれない。

(着物の女……? 親っさんの兄弟か? にしちゃあ少し若いか)

 渋撥はその場から一歩も動かず突っ立ったまま、ぼんやりと考え事をしながら紫煙を燻らせた。挨拶を交わすには距離が離れている。向こうから声をかけてこない限りは、こちらから無節操に愛想を振りまくつもりはなかった。
 煙草を咥えている渋撥の視界を、虎宗が通りかかった。
 虎宗は縁側で足をピタリと停めて渋撥にジッと目線を固定した。

「お前、タバコ」

 虎宗がそう口走った瞬間、渋撥は不快そうに眉根を寄せた。

「刑務所みたあな生活させられとるのに、この上禁煙しろっちゅうなら試合の相手をブチ殺す前にお前を殺す」

「禁煙せえとは言わんけど外から見えんとこで吸え。一応、道場の体面やら近所の目やらあるでな」

 虎宗は縁側から草履を履いて庭へと降りてきた。渋撥に身体の正面を向け、腕組みをして仁王立ちになった。

「なに突っ立ってんねん。吸い終わるまで監視しとくつもりか」

「ああ」

「クソ」と渋撥は唾棄して煙草を投げ捨てた。能面のような無表情にまじろぎせず監視されて美味い煙など吸えるものか。
 虎宗は渋撥の足許の赤い火種を一瞥し、渋撥の顔へと目線を引き戻した。この男が自分のことを嫌っていること、従っている振りをしているのは取引や契約に過ぎないこと、反抗的・攻撃的な気性はどうしようもないことは分かり切っている。しかし、それを承知した上で言わねばならないことがあった。

「俺が気に入らへんのは分かるが、もうちょお気合い入れて稽古せえ。今のままじゃ宗家に勝てへん」

「あ?」と渋撥はジロッと虎宗を睨んだ。

「試合はお前が得意なケンカとちゃう。備前金剛の流儀で勝たなあかん。親っさんのメンツを潰したり道場に迷惑かけるよな真似だけはすんな」

 渋撥は無言で動き出し、ザッザッザッと大股で庭のなかへ足を踏み入れた。腕組みをして待ち受ける虎宗の真ん前で足を停めた。

「お前、この道場を継ぎたいさかい禮を狙うとるんか」

「ちゃう」と虎宗の一言は素早かった。

「道場を継ぐのは禮ちゃんや。もしも禮ちゃんが余所の男と一緒になったとしても、俺は禮ちゃんを支えて道場を守る。道場も禮ちゃんも清さんも、親っさんの大事だいじなモンやからな」

 虎宗は渋撥の三白眼を見詰めた。何故他人の為にそこまでするのか理解できないという目をしていると思った。
 それはおかしな話だ。虎宗から見れば、渋撥も似たような部分を持っているはずだ。

「お前は禮ちゃんの〝盾〟や。禮ちゃんの為なら道具になるっちゅうことや。俺は禮ちゃんや親っさんや、あの二人が大事だいじにするモンの為にならなんぼでも道具になれる。それだけや」

 渋撥は反論をしなかった。体を張って命を懸けて禮を守ると誓った。盾という表現が間違っているとは思わない。それが犠牲を厭わずに愚直に道具になるという意味なら成る程、そういうことだ。
 虎宗はフッと笑みを零した。

「まあ、俺が禮ちゃんに惚れとるのは確かやけどな」

「やっぱここで殺す💢」

 渋撥は虎宗に殴りかかった。
 渋撥の攻撃は速いが、虎宗は素早く的確に反応した。半歩横に避け、バジンッと渋撥の拳を叩いた。拳は本来の軌道から逸らされ宙を打った。
 渋撥の攻撃に怯むことなく完璧になすなど常人には到底不可能だが、虎宗は何も難は無いという顔でやってのけた。それは師範代としての実力をはっきりと見せ付けたことに他ならない。

「一遍ケンカで勝ったからて、何遍やっても同じ結果になるなんざ思うなよ。一門下生が、師範代の俺をほんまに殺したいんやったら身ィ入れて稽古せえ」

 虎宗は無表情で放言した。
 渋撥はその発言を挑発と受け取った。額にクッキリと青筋が浮いた。

「上等やんけ」

 渋撥が再度虎宗に殴りかかろうとした矢先、門弟たちが玄関口から飛び出してきた。師範の言い付け通り渋撥を見張っていた彼等は、師範代との遣り取りをハラハラしながら見守っていたのだ。
 門弟たちは渋撥にしがみついた。

「うわー! やめろアホ! 師範代に敵うわけないやろ!」

大事だいじな試合前に師範代に何さらす!」
しおりを挟む
シリーズ
 ベスティエン
 ベスティエン Ⅱ
 ベスティエン Ⅲ

イラスト
 イラストアーカイヴ
感想 0

あなたにおすすめの小説

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます

沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

シャウトの仕方ない日常

鏡野ゆう
ライト文芸
航空自衛隊第四航空団飛行群第11飛行隊、通称ブルーインパルス。 その五番機パイロットをつとめる影山達矢三等空佐の不本意な日常。 こちらに登場する飛行隊長の沖田二佐、統括班長の青井三佐は佐伯瑠璃さんの『スワローテールになりたいの』『その手で、愛して。ー 空飛ぶイルカの恋物語 ー』に登場する沖田千斗星君と青井翼君です。築城で登場する杉田隊長は、白い黒猫さんの『イルカカフェ今日も営業中』に登場する杉田さんです。※佐伯瑠璃さん、白い黒猫さんには許可をいただいています※ ※不定期更新※ ※小説家になろう、カクヨムでも公開中※ ※影さんより一言※ ( ゚д゚)わかっとると思うけどフィクションやしな! ※第2回ライト文芸大賞で読者賞をいただきました。ありがとうございます。※

日本語しか話せないけどオーストラリアへ留学します!

紫音
ライト文芸
「留学とか一度はしてみたいよねー」なんて冗談で言ったのが運の尽き。あれよあれよと言う間に本当に留学することになってしまった女子大生・美咲(みさき)は、英語が大の苦手。不本意のままオーストラリアへ行くことになってしまった彼女は、言葉の通じないイケメン外国人に絡まれて……? 恋も言語も勉強あるのみ!異文化交流ラブコメディ。

サドガシマ作戦、2025年初冬、ロシア共和国は突如として佐渡ヶ島に侵攻した。

セキトネリ
ライト文芸
2025年初冬、ウクライナ戦役が膠着状態の中、ロシア連邦東部軍管区(旧極東軍管区)は突如北海道北部と佐渡ヶ島に侵攻。総責任者は東部軍管区ジトコ大将だった。北海道はダミーで狙いは佐渡ヶ島のガメラレーダーであった。これは中国の南西諸島侵攻と台湾侵攻を援助するための密約のためだった。同時に北朝鮮は38度線を越え、ソウルを占拠した。在韓米軍に対しては戦術核の電磁パルス攻撃で米軍を朝鮮半島から駆逐、日本に退避させた。 その中、欧州ロシアに対して、東部軍管区ジトコ大将はロシア連邦からの離脱を決断、中央軍管区と図ってオビ川以東の領土を東ロシア共和国として独立を宣言、日本との相互安保条約を結んだ。 佐渡ヶ島侵攻(通称サドガシマ作戦、Operation Sadogashima)の副指揮官はジトコ大将の娘エレーナ少佐だ。エレーナ少佐率いる東ロシア共和国軍女性部隊二千人は、北朝鮮のホバークラフトによる上陸作戦を陸自水陸機動団と阻止する。 ※このシリーズはカクヨム版「サドガシマ作戦(https://kakuyomu.jp/works/16818093092605918428)」と重複しています。ただし、カクヨムではできない説明用の軍事地図、武器詳細はこちらで掲載しております。 ※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。

結婚相手は、初恋相手~一途な恋の手ほどき~

馬村 はくあ
ライト文芸
「久しぶりだね、ちとせちゃん」 入社した会社の社長に 息子と結婚するように言われて 「ま、なぶくん……」 指示された家で出迎えてくれたのは ずっとずっと好きだった初恋相手だった。 ◌⑅◌┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈◌⑅◌ ちょっぴり照れ屋な新人保険師 鈴野 ちとせ -Chitose Suzuno- × 俺様なイケメン副社長 遊佐 学 -Manabu Yusa- ◌⑅◌┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈◌⑅◌ 「これからよろくね、ちとせ」 ずっと人生を諦めてたちとせにとって これは好きな人と幸せになれる 大大大チャンス到来! 「結婚したい人ができたら、いつでも離婚してあげるから」 この先には幸せな未来しかないと思っていたのに。 「感謝してるよ、ちとせのおかげで俺の将来も安泰だ」 自分の立場しか考えてなくて いつだってそこに愛はないんだと 覚悟して臨んだ結婚生活 「お前の頭にあいつがいるのが、ムカつく」 「あいつと仲良くするのはやめろ」 「違わねぇんだよ。俺のことだけ見てろよ」 好きじゃないって言うくせに いつだって、強引で、惑わせてくる。 「かわいい、ちとせ」 溺れる日はすぐそこかもしれない ◌⑅◌┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈◌⑅◌ 俺様なイケメン副社長と そんな彼がずっとすきなウブな女の子 愛が本物になる日は……

処理中です...