ベスティエンⅢ【改訂版】

#25：Let me have my own way.

〆

偲　「ヒドイこと言うてごめんねゼンくん」
善也「ぜんぜん構わないよ。僕のほうこそ不安にさせてごめん」
偲　「ウチ思ったことスグ言うてしまうんよ。あかんなあと思てるんやけど」
善也「そういうところも日本橋さんのいい所だから気にしないで。僕は日本橋さんの元気がよくて素直で溌剌としたところ、好きだよ」
偲　「ゼンくん❤」
大鰐「…………」
幸島「じっと見てどうした？　カップルなんか観察しとっても不毛やで」
大鰐「オイ、ボンボン」
善也「僕はボンボンという名前ではない」
大鰐「お前やっぱまだあの男脳女に未練あるやろ」

　ギックン！

善也「なっ、なっ、なっ、何を急に！　何を根拠にそんなこと言うんだキミは！」
大鰐「純度１００％俺の勘やけど、お前のウロタエ方が決定打や」
幸島「お前なァ、ほかに好きな女がおっても、一遍この女やって決めたら余所見すんなや」
善也「何故キミたちはッ、何の根拠も無いのにッ、そう確信して言うんだッ」
平・幸島「顔に書いとる」
善也「ッ⁉」
大鰐「ウロタエとるやんけ」
偲　「ゼンくん嘘つけへん性格やからなー……」
善也「あああっ💦！　そんな疑心に満ち満ちた目で僕を見ないで日本橋さん！」
幸島「ほな堂々としとけ」
善也「僕は常に至って誠実だ！　日本橋さんに対して後ろめたいことなど一切無い！　キミたちが変なこと言うから！」
大鰐「人の所為にすんなや、ヘタクソ」
善也「日本橋さんに嫌われたらどうしてくれるんだ！」
幸島「お前が今心配すべきなのはそんなことちゃうで」

　ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……

渋撥「ええ加減さらせよジャリぃ💢　いつまで俺の禮に未練タラタラやねん。空飛ばしたろかコラァッ‼」
大鰐「あっはっはっ、ザマァ」
幸島（あわよくばとか言うてたけど、コイツやっぱ根に持っとんとちゃうか？）


Tschüss.