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第99話 盗み聞き
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~ 怒ったときほど冷静に ~
自分たちに対する侮蔑の言葉を聞いたルカの顔がみるみると紅く染まって行く。
「おぬし今なんと抜かしおった?」
だが徴税官の方は既にルカ達に興味を失っていて、ネフュー達に向ってまた嫌味な言葉を投げかけ始めた。
無視されたことを知ったルカがとうとうプルプルと怒りに震え出す。
俺もついさっきは血管がブチ切れる程の怒りに震えていたが、こうして他の誰かが怒っているのを見るとかえって冷静になれた。
「ルカ、グレイちゃん、早くお散歩に行こう!」
ルカが「身内が侮辱されたというのに、なに呑気なことを言っておるのじゃ!?」という激おこ顔を俺に向ける。
俺は俺で言葉は明るくしながらも、徴税官たちからは見えないようにルカに厳しい顔を向けていた。
俺の表情を見たルカが俺の内心を察してくれたのだろう、黙ったまま一緒に屋敷の外へと出てくれた。
場の空気が非常に悪くなったことに困惑していたシルフェンが、俺とネフューの顔を見比べてあわあわしている。
ネフューがシルフェンに向って軽くアゴを上げると、シルフェンは俺たちの方へ駆け寄ってきた。
俺とルカ、グレイちゃん、そしてシルフェンはそのまま屋敷の裏庭へと退散する。
屋敷を出る間際、ライラに目を向けると彼女はニッコリと頷いて厨房へ戻っていった。どうやらライラはこの場に残ってネフューとフィーネを守ることにしたようだ。
さすがはライラ! 美人で可愛くてイケメン女子だ! しかもエプロン姿もエロい!
腰の紐を絞ったエプロンは、ライラの体に寄り添うように適度に張り付いて、その腰のくびれを強調している。
決して巨乳ではないが、手でがっしりと掴んだときには溢れる、俺の手にジャストフィットのたわわサイズの胸。一度、手が触れてしまったら強靭な意志の力を持たないと引き剥がすことのできないお尻。
ライラ……まさに俺を落とすために生まれて来た恐ろしい娘(白目)。
ぐひひ。これは今夜のハッスル回数が確実に増えてしまうことになるな。ふひっ。
「何をにやけておるのじゃシンイチ! わらわたちがあんな雑魚共に侮辱されたというのに!」
ハッ!? そうだった!
「ご、ごめん! ライラのこと考えてたら怒りがすっかり消し飛んじゃって……って痛い! 痛い! スネはやめて! スネ蹴らないで!」
ルカとグレイちゃん、そしてシルフェンまでが一緒になって俺の足をガシガシと蹴ってきた。
~ ウィンドルフィン ~
俺たちは裏庭にあるベンチに腰かけて、ネフューと徴税官の話に耳を傾けていた。
屋内ではネフューと徴税官の間で、ネフューネ村の扱いと税金についての話し合いが始まっている。
俺たちの目の前には白いイルカの姿をした風の精霊ウィンドルフィンが、ふわふわと浮いていた。
その開かれた口から、屋内にいるネフュー達の会話が聞こえてくる。
『その昔、この村がドルネア公の恩赦によって税が免除されておったのは、この村が先の大戦において最前線にあり、王国の防衛に努めていたからだ。だが今はもう戦も終わって久しい。今後は納税の義務が生ずるのは当然のことである……』
会話と言ってもそのほとんどが徴税官たちの一方的な口上ばかりだ。
「シンイチ! どうするのじゃ? こんなカス共、さっさと幼女化して追っ払ってしまわんのか?」
「うーっ! うっ! うっ!」
ルカとグレイちゃんが怒りの声を上げる。
「そうよ! シンイチ! ようじょかよ! ようじょか!」
シルフェンも二人の勢いに乗っかってそんなことを言い出した。
一方、俺はと言うとライラとのイチャラブ妄想のおかげで、高血圧血管損傷モードから、低血圧クールモードに移行していた。
「ちょっと待って。この話し合いは村の存続を左右するかもしれない大事な話なんだよ。俺たちが怒りに任せて行動したら、ネフュー達の足を引っ張っちゃうかもしれないでしょ。ネフューなら大丈夫、きっと村にとって最も良い結果に持って行くはず。今は信じて待とう」
「うむ……それはそうじゃな。あの余所者共は許せぬが、ネフューやこの村に迷惑を掛けるわけにはいかん」
「うーっ。うーっ」
俺は二人の頭にいい子いい子のナデナデをしてあげた。二人とも3ナデ目にして顔がトロけて行く。
3ナデ目でトロ顔なんて、俺のスキル【幼女の頭撫で】もかなりレベルアップしたものだ。
……もちろん、そんなスキルはない。この異世界に来てから、何百、何千回、何万回と、ひたすら幼女の頭を撫で続けた俺の、血と汗と涙の結晶から生まれた匠の技だ。
そんな俺の頭なでなでを見ていたシルフェンが
「わたしもなでなでして!」
と自発的にナデナデを希望してきたので、俺は快く了承する。
「いくぞ!」
「うん!」
ナデナデ……
「ほわぁぁぁぁ」
シルフェンはたった2ナデでトロ顔に墜ちてしまった。
2ナデでトロ顔!
これは新記録達成だ!
~ ライラの給仕 ~
徴税官たちも、まだこの村が再興の途中にあることから、何も娯楽はないことは理解していたのだろう。夜になってもどこにも出かけることなく、夕食を済ませた後は、そのまま酒盛りを始めた。
テーブルの間を、フィーネとライラがお酒を注いだり、つまみを出したりして回っている。
俺はその様子を建物の外からこっそりと覗いていた。ちなみにルカとグレイちゃんはシルフェンの家にお泊りすることになったので、今ここにはいない。
もちろん、俺の視線はおっさんたちの間を縦横無尽に駆け巡るライラに集中していた。
いまライラはエプロンの腰の紐の搾りを緩くしている。そのゆったりとしたエプロンのおかげで、その抜群なスタイルがわかりにくくなっていた。
これは……つまりどういうことかというとだ。
昼間、徴税官が来る前までのエプロン姿。あの腰紐を絞ったライラのスタイル見せつけエプロン姿な。
あれって俺に見せるためってことじゃんね!?
どうしよう股間がボルケーノしてきた。
今すぐライラを「DTシンイチまぐわい部屋」に引っ張って朝までお猿さんになりたい。
今の発情お猿さん状態で考えると、シルフェンが木札まで作った俺たちの部屋の名前もそう悪くない気がしてきた。DTって部分は外していいけどな!
「女! 他に女はいないのか!」
「まったく! これだから辺境というのは」
徴税官たちは、下卑た大声を上げる者、フィーネとライラの姿をひたすら目で追い続ける者、二人に触れようとする者、そのいずれかしかいなかった。
徴税官共の彼女たちに触れようとする試みは全て失敗に終わっている。
おっさん共のいやらしい手が伸びてくるのを、二人とも見事な体裁きで回避。くるくると食堂内を飛び回る姿は、まるでダンスを見ているかのようだ。
体裁きでおっさんの手を躱《かわ》しきれないときは、お盆や酒瓶でキレイにガードしていた。
ただ酔いが回ったおっさんどもは、自分の手が空振りに終われば終わる程、鼻息をさらに荒くしていく。
そしてとうとう、数人の徴税官が二人を押さえつけようと席を立った。
その瞬間――
「【幼女化ビーム!】」
ずっとおっさん共に狙いを定めていたビームが、正確に12人を貫く。
「なっ!?」
「シンイチ!?」
一瞬で12人の幼女と化した徴税官たちを前に、ネフューとフィーネが驚いていた。
「とりあえず記憶はないはずだから、このまま寝かして知らんぷりで大丈夫だよ」
「そ、そうか……」
呆然としているネフューをよそに、俺はそのまま窓から屋敷に入って12人の幼女をそれぞれの部屋に寝かしつける。幼女たちはみんな二撫でするだけで深い眠りと落ちて行った。
その後、俺はネフュー達のところへ戻り、
「ネフュー、今後のことについて相談しよう」
「そ、そうだな」
徴税官たちとどのような話し合いが行われたか、ネフューから改めて話を聞いてみることにする。
「それじゃ、話しをしようか、まず……」
ちょっと待った!
ネフューが話始めようとするのを俺は手を上げて制止する。
「ど、どうしたシンイチ? 何か問題が?」
俺はきっぱりと答えた。
「ある! 話し合いは2時間後だ!」
「はぁ!?」
困惑するネフューを放置して、俺はライラの手をがっしりと握り、そのまま「DTシンイチまぐわい部屋」へと連行していった。
そして……
4時間後の深夜にネフューとの話し合いが行われたのだった。
そのときの俺はすっきり賢者モードで頭が冴えていて、ライラの方はお肌ツヤッツヤになっていたが、
ネフューの目の下にはクマが出来ていた。
やはり税金の話というのは気が思いのだろうな。
そんな思いやり目線を向ける俺に、ネフューが睨み返してきたような気がするが気にしない。
自分たちに対する侮蔑の言葉を聞いたルカの顔がみるみると紅く染まって行く。
「おぬし今なんと抜かしおった?」
だが徴税官の方は既にルカ達に興味を失っていて、ネフュー達に向ってまた嫌味な言葉を投げかけ始めた。
無視されたことを知ったルカがとうとうプルプルと怒りに震え出す。
俺もついさっきは血管がブチ切れる程の怒りに震えていたが、こうして他の誰かが怒っているのを見るとかえって冷静になれた。
「ルカ、グレイちゃん、早くお散歩に行こう!」
ルカが「身内が侮辱されたというのに、なに呑気なことを言っておるのじゃ!?」という激おこ顔を俺に向ける。
俺は俺で言葉は明るくしながらも、徴税官たちからは見えないようにルカに厳しい顔を向けていた。
俺の表情を見たルカが俺の内心を察してくれたのだろう、黙ったまま一緒に屋敷の外へと出てくれた。
場の空気が非常に悪くなったことに困惑していたシルフェンが、俺とネフューの顔を見比べてあわあわしている。
ネフューがシルフェンに向って軽くアゴを上げると、シルフェンは俺たちの方へ駆け寄ってきた。
俺とルカ、グレイちゃん、そしてシルフェンはそのまま屋敷の裏庭へと退散する。
屋敷を出る間際、ライラに目を向けると彼女はニッコリと頷いて厨房へ戻っていった。どうやらライラはこの場に残ってネフューとフィーネを守ることにしたようだ。
さすがはライラ! 美人で可愛くてイケメン女子だ! しかもエプロン姿もエロい!
腰の紐を絞ったエプロンは、ライラの体に寄り添うように適度に張り付いて、その腰のくびれを強調している。
決して巨乳ではないが、手でがっしりと掴んだときには溢れる、俺の手にジャストフィットのたわわサイズの胸。一度、手が触れてしまったら強靭な意志の力を持たないと引き剥がすことのできないお尻。
ライラ……まさに俺を落とすために生まれて来た恐ろしい娘(白目)。
ぐひひ。これは今夜のハッスル回数が確実に増えてしまうことになるな。ふひっ。
「何をにやけておるのじゃシンイチ! わらわたちがあんな雑魚共に侮辱されたというのに!」
ハッ!? そうだった!
「ご、ごめん! ライラのこと考えてたら怒りがすっかり消し飛んじゃって……って痛い! 痛い! スネはやめて! スネ蹴らないで!」
ルカとグレイちゃん、そしてシルフェンまでが一緒になって俺の足をガシガシと蹴ってきた。
~ ウィンドルフィン ~
俺たちは裏庭にあるベンチに腰かけて、ネフューと徴税官の話に耳を傾けていた。
屋内ではネフューと徴税官の間で、ネフューネ村の扱いと税金についての話し合いが始まっている。
俺たちの目の前には白いイルカの姿をした風の精霊ウィンドルフィンが、ふわふわと浮いていた。
その開かれた口から、屋内にいるネフュー達の会話が聞こえてくる。
『その昔、この村がドルネア公の恩赦によって税が免除されておったのは、この村が先の大戦において最前線にあり、王国の防衛に努めていたからだ。だが今はもう戦も終わって久しい。今後は納税の義務が生ずるのは当然のことである……』
会話と言ってもそのほとんどが徴税官たちの一方的な口上ばかりだ。
「シンイチ! どうするのじゃ? こんなカス共、さっさと幼女化して追っ払ってしまわんのか?」
「うーっ! うっ! うっ!」
ルカとグレイちゃんが怒りの声を上げる。
「そうよ! シンイチ! ようじょかよ! ようじょか!」
シルフェンも二人の勢いに乗っかってそんなことを言い出した。
一方、俺はと言うとライラとのイチャラブ妄想のおかげで、高血圧血管損傷モードから、低血圧クールモードに移行していた。
「ちょっと待って。この話し合いは村の存続を左右するかもしれない大事な話なんだよ。俺たちが怒りに任せて行動したら、ネフュー達の足を引っ張っちゃうかもしれないでしょ。ネフューなら大丈夫、きっと村にとって最も良い結果に持って行くはず。今は信じて待とう」
「うむ……それはそうじゃな。あの余所者共は許せぬが、ネフューやこの村に迷惑を掛けるわけにはいかん」
「うーっ。うーっ」
俺は二人の頭にいい子いい子のナデナデをしてあげた。二人とも3ナデ目にして顔がトロけて行く。
3ナデ目でトロ顔なんて、俺のスキル【幼女の頭撫で】もかなりレベルアップしたものだ。
……もちろん、そんなスキルはない。この異世界に来てから、何百、何千回、何万回と、ひたすら幼女の頭を撫で続けた俺の、血と汗と涙の結晶から生まれた匠の技だ。
そんな俺の頭なでなでを見ていたシルフェンが
「わたしもなでなでして!」
と自発的にナデナデを希望してきたので、俺は快く了承する。
「いくぞ!」
「うん!」
ナデナデ……
「ほわぁぁぁぁ」
シルフェンはたった2ナデでトロ顔に墜ちてしまった。
2ナデでトロ顔!
これは新記録達成だ!
~ ライラの給仕 ~
徴税官たちも、まだこの村が再興の途中にあることから、何も娯楽はないことは理解していたのだろう。夜になってもどこにも出かけることなく、夕食を済ませた後は、そのまま酒盛りを始めた。
テーブルの間を、フィーネとライラがお酒を注いだり、つまみを出したりして回っている。
俺はその様子を建物の外からこっそりと覗いていた。ちなみにルカとグレイちゃんはシルフェンの家にお泊りすることになったので、今ここにはいない。
もちろん、俺の視線はおっさんたちの間を縦横無尽に駆け巡るライラに集中していた。
いまライラはエプロンの腰の紐の搾りを緩くしている。そのゆったりとしたエプロンのおかげで、その抜群なスタイルがわかりにくくなっていた。
これは……つまりどういうことかというとだ。
昼間、徴税官が来る前までのエプロン姿。あの腰紐を絞ったライラのスタイル見せつけエプロン姿な。
あれって俺に見せるためってことじゃんね!?
どうしよう股間がボルケーノしてきた。
今すぐライラを「DTシンイチまぐわい部屋」に引っ張って朝までお猿さんになりたい。
今の発情お猿さん状態で考えると、シルフェンが木札まで作った俺たちの部屋の名前もそう悪くない気がしてきた。DTって部分は外していいけどな!
「女! 他に女はいないのか!」
「まったく! これだから辺境というのは」
徴税官たちは、下卑た大声を上げる者、フィーネとライラの姿をひたすら目で追い続ける者、二人に触れようとする者、そのいずれかしかいなかった。
徴税官共の彼女たちに触れようとする試みは全て失敗に終わっている。
おっさん共のいやらしい手が伸びてくるのを、二人とも見事な体裁きで回避。くるくると食堂内を飛び回る姿は、まるでダンスを見ているかのようだ。
体裁きでおっさんの手を躱《かわ》しきれないときは、お盆や酒瓶でキレイにガードしていた。
ただ酔いが回ったおっさんどもは、自分の手が空振りに終われば終わる程、鼻息をさらに荒くしていく。
そしてとうとう、数人の徴税官が二人を押さえつけようと席を立った。
その瞬間――
「【幼女化ビーム!】」
ずっとおっさん共に狙いを定めていたビームが、正確に12人を貫く。
「なっ!?」
「シンイチ!?」
一瞬で12人の幼女と化した徴税官たちを前に、ネフューとフィーネが驚いていた。
「とりあえず記憶はないはずだから、このまま寝かして知らんぷりで大丈夫だよ」
「そ、そうか……」
呆然としているネフューをよそに、俺はそのまま窓から屋敷に入って12人の幼女をそれぞれの部屋に寝かしつける。幼女たちはみんな二撫でするだけで深い眠りと落ちて行った。
その後、俺はネフュー達のところへ戻り、
「ネフュー、今後のことについて相談しよう」
「そ、そうだな」
徴税官たちとどのような話し合いが行われたか、ネフューから改めて話を聞いてみることにする。
「それじゃ、話しをしようか、まず……」
ちょっと待った!
ネフューが話始めようとするのを俺は手を上げて制止する。
「ど、どうしたシンイチ? 何か問題が?」
俺はきっぱりと答えた。
「ある! 話し合いは2時間後だ!」
「はぁ!?」
困惑するネフューを放置して、俺はライラの手をがっしりと握り、そのまま「DTシンイチまぐわい部屋」へと連行していった。
そして……
4時間後の深夜にネフューとの話し合いが行われたのだった。
そのときの俺はすっきり賢者モードで頭が冴えていて、ライラの方はお肌ツヤッツヤになっていたが、
ネフューの目の下にはクマが出来ていた。
やはり税金の話というのは気が思いのだろうな。
そんな思いやり目線を向ける俺に、ネフューが睨み返してきたような気がするが気にしない。
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