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第108話 キーラの裸体と決断
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痺れ薬を盛られてしまったユリアスたちは、広間の中央に縄で縛られて拘束されていました。彼女たちを助けに向っているキモヲタとエレナも、アベルハースト城に到着するまでまだ長い距離を走らねばなりません。
床に転がる彼女たちに厭らしい笑みを浮かべて近づく男たち。
ボルギナンドはセリアの胸を強く揉みしだきながら、彼女の耳元に囁きます。
「今は痺れてるから、何も感じないだろう、魔法使い。いや、魔法剣士ってところか。この中でいちばんやっかいなのはお前だろうな。だから最初に犯してやるよ。そして最初に殺してやる」
ボルギナンドはセリアの耳たぶを舐めると、立ち上がって仲間に命令しました。
「目に青白い火が見える。邪眼持ちかもしれん。こいつには目隠しもしておけ!」
つぎにユリアスの前に腰を下ろしたボルギナンドは、ユリアスのアゴを掴んでその目を覗き込みました。
「なにすぐには犯したりはしない。痺れてる状態では、乱暴しても何の反応もなくてつまらんからな。それとお前をひん剥くのは最後だ。俺は人間至上主義者だからな。人間は最後まで大事にとっておくんだよ」
「お……おま……ぇぇ……こ……ろ……して……やる!」
必死で口をパクパクさせていたキーラの喉から、とぎれとぎれの声が漏れました。
「こいつ、もう薬が切れてきたのか!?」
縄をほどこうと暴れだしたキーラを見て、ボルギナンドの部下が驚きました。
ボルギナンドは片方の眉をあげて、キーラに近づきます。
「さすがはケダモノ。回復力も並みじゃないみたいだな。おい、こいつの縄をほどいて立たせろ」
部下たちがキーラを立たせると、ボルギナンドがその前に立って言いました。
「ガキは趣味ではないのだが、まぁ、そろそろ俺も新しい性癖を開拓しなきゃならんとは思ってたところだ。おい、こいつをひんむけ!」
仲間のひとりがナイフを取り出してキーラの服を切り裂きます。ふらふらと立っているのがやっとのキーラには抵抗する力もなく、なすすべもありません。
ユリアスとエルミアナの目が怒りに燃える中、キーラは素っ裸にされてしまいました。
「へへへ、これどうよボルギナンド! これをみりゃ俺が少女好きな理由が少しは理解できるだろ」
仲間のひとりが、キーラをボルギナンドの方に押しやりました。ただ力なく前に倒れたキーラを、他の仲間が引き起こします。
「わからんな。幼過ぎてどうもその気になれん。まぁ、今回も子どもはお前らに任せるよ」
そういうと仲間のうちの三人がキーラに近づいて、彼女を小突き回しはじめました。カンテラに照らされた白い裸体が、力なく右へ左へとよろめいていきます。
「お、お……前たち……全員……殺して……やる」
ふらふらになりながらも、キーラはボルギナンドに向って憎しみの言葉を吐きました。
「おいおい。お前は大人しく、そいつらと遊んでろよ。そんな風に脅されたら、小心者の俺は自衛するしかなくなるだろう? こんな風にな!」
キーラの視線を受けながら、ボルギナンドは腰から剣を抜くと、その尖端をセリアのお腹に刺しました。
「「「!!」」」
キーラとユリアス、エルミアナの目が大きく見開かれました。当のセリア自信は痺れていて痛みを感じないのか、何の反応もしていませんでした。逆にそれが、彼女たちには恐ろしく、また激しい怒りを沸き立たせるのでした。
「「ん-っ! ん-っ!」」
ユリアスとエルミアナが目に怒りの炎を宿して、もがきます。
「お、お前、お前、お前ぇぇえええ!」
ボルギナンドに飛び掛かろうとしたキーラは、彼の仲間に羽交い絞めにされて動を封じられていました。
「大人しくしろと言っている! こいつを穴だらけにしたいのか?」
ボルギナンドの一喝で、キーラたちはその動きを止めざる得なくなってしまいました。
「それでいい。俺たちだって鬼じゃない。俺たちを気持ちよくできさえすれば、殺したりはしないさ。ここの地下で幽霊の仲間入りをするか、娼館で一生を過ごすか、ちゃんと好きな方を選ばせてやる」
セリアの腹から流れ出るのを見て、キーラの身体が震えはじめました。
「お、お願い……セリアの血を止めて……」
「『止めてください。ご主人さま』だろ?」
「と、止めてください。ご主人さま」
「だが断る」
「そんな!」
キーラの目から涙がこぼれ落ちました。
「セリアを助けて……お願い……お願い!」
心が折れたキーラを見て、ボルギナンドと仲間たちは同情するどころか、ギャハハとおぞましい声を上げて嘲笑します。
「そういえば、人類軍に参加していたとき、獣人の耳と尻尾を切り落とすのが趣味だっていうアシハブア兵士がいたな。アシハブアの貴族が好んでやっている拷問だそうだが。そうだな……片耳を落としていいなら、こいつの止血をしてやってもいい」
そう言ってボルギナンドが剣をキーラに突き付けました。
「!!」
恐怖のあまり声さえ出ないキーラ。彼女の鼻の先で、ボルギナンドの剣の尖端が揺れています。
視線を動かすと、セリアの腹から流れた血が床に広がっていくのが見えました。
キーラは目を閉じて、顔を上に向けました。
覚悟を決めようとしているキーラを見て、ユリアスとエルミアナは必死に首を振って止めようともがきます。キーラがどんな決断をしようと、ボルギナンドたちが約束を守るつもりがないことが分かっていたからです。
「分かった……ボクの耳をあげるから、セリアを助けて……」
キーラの答えに、悪魔のような笑みを浮かべるボルギナンドと仲間たち。
「よし、いい答えだ……」
ボルギナンドが剣を高く掲げてキーラに近づいたそのとき――
ゴトンッ!
と、大きな音がしたのでした。
床に転がる彼女たちに厭らしい笑みを浮かべて近づく男たち。
ボルギナンドはセリアの胸を強く揉みしだきながら、彼女の耳元に囁きます。
「今は痺れてるから、何も感じないだろう、魔法使い。いや、魔法剣士ってところか。この中でいちばんやっかいなのはお前だろうな。だから最初に犯してやるよ。そして最初に殺してやる」
ボルギナンドはセリアの耳たぶを舐めると、立ち上がって仲間に命令しました。
「目に青白い火が見える。邪眼持ちかもしれん。こいつには目隠しもしておけ!」
つぎにユリアスの前に腰を下ろしたボルギナンドは、ユリアスのアゴを掴んでその目を覗き込みました。
「なにすぐには犯したりはしない。痺れてる状態では、乱暴しても何の反応もなくてつまらんからな。それとお前をひん剥くのは最後だ。俺は人間至上主義者だからな。人間は最後まで大事にとっておくんだよ」
「お……おま……ぇぇ……こ……ろ……して……やる!」
必死で口をパクパクさせていたキーラの喉から、とぎれとぎれの声が漏れました。
「こいつ、もう薬が切れてきたのか!?」
縄をほどこうと暴れだしたキーラを見て、ボルギナンドの部下が驚きました。
ボルギナンドは片方の眉をあげて、キーラに近づきます。
「さすがはケダモノ。回復力も並みじゃないみたいだな。おい、こいつの縄をほどいて立たせろ」
部下たちがキーラを立たせると、ボルギナンドがその前に立って言いました。
「ガキは趣味ではないのだが、まぁ、そろそろ俺も新しい性癖を開拓しなきゃならんとは思ってたところだ。おい、こいつをひんむけ!」
仲間のひとりがナイフを取り出してキーラの服を切り裂きます。ふらふらと立っているのがやっとのキーラには抵抗する力もなく、なすすべもありません。
ユリアスとエルミアナの目が怒りに燃える中、キーラは素っ裸にされてしまいました。
「へへへ、これどうよボルギナンド! これをみりゃ俺が少女好きな理由が少しは理解できるだろ」
仲間のひとりが、キーラをボルギナンドの方に押しやりました。ただ力なく前に倒れたキーラを、他の仲間が引き起こします。
「わからんな。幼過ぎてどうもその気になれん。まぁ、今回も子どもはお前らに任せるよ」
そういうと仲間のうちの三人がキーラに近づいて、彼女を小突き回しはじめました。カンテラに照らされた白い裸体が、力なく右へ左へとよろめいていきます。
「お、お……前たち……全員……殺して……やる」
ふらふらになりながらも、キーラはボルギナンドに向って憎しみの言葉を吐きました。
「おいおい。お前は大人しく、そいつらと遊んでろよ。そんな風に脅されたら、小心者の俺は自衛するしかなくなるだろう? こんな風にな!」
キーラの視線を受けながら、ボルギナンドは腰から剣を抜くと、その尖端をセリアのお腹に刺しました。
「「「!!」」」
キーラとユリアス、エルミアナの目が大きく見開かれました。当のセリア自信は痺れていて痛みを感じないのか、何の反応もしていませんでした。逆にそれが、彼女たちには恐ろしく、また激しい怒りを沸き立たせるのでした。
「「ん-っ! ん-っ!」」
ユリアスとエルミアナが目に怒りの炎を宿して、もがきます。
「お、お前、お前、お前ぇぇえええ!」
ボルギナンドに飛び掛かろうとしたキーラは、彼の仲間に羽交い絞めにされて動を封じられていました。
「大人しくしろと言っている! こいつを穴だらけにしたいのか?」
ボルギナンドの一喝で、キーラたちはその動きを止めざる得なくなってしまいました。
「それでいい。俺たちだって鬼じゃない。俺たちを気持ちよくできさえすれば、殺したりはしないさ。ここの地下で幽霊の仲間入りをするか、娼館で一生を過ごすか、ちゃんと好きな方を選ばせてやる」
セリアの腹から流れ出るのを見て、キーラの身体が震えはじめました。
「お、お願い……セリアの血を止めて……」
「『止めてください。ご主人さま』だろ?」
「と、止めてください。ご主人さま」
「だが断る」
「そんな!」
キーラの目から涙がこぼれ落ちました。
「セリアを助けて……お願い……お願い!」
心が折れたキーラを見て、ボルギナンドと仲間たちは同情するどころか、ギャハハとおぞましい声を上げて嘲笑します。
「そういえば、人類軍に参加していたとき、獣人の耳と尻尾を切り落とすのが趣味だっていうアシハブア兵士がいたな。アシハブアの貴族が好んでやっている拷問だそうだが。そうだな……片耳を落としていいなら、こいつの止血をしてやってもいい」
そう言ってボルギナンドが剣をキーラに突き付けました。
「!!」
恐怖のあまり声さえ出ないキーラ。彼女の鼻の先で、ボルギナンドの剣の尖端が揺れています。
視線を動かすと、セリアの腹から流れた血が床に広がっていくのが見えました。
キーラは目を閉じて、顔を上に向けました。
覚悟を決めようとしているキーラを見て、ユリアスとエルミアナは必死に首を振って止めようともがきます。キーラがどんな決断をしようと、ボルギナンドたちが約束を守るつもりがないことが分かっていたからです。
「分かった……ボクの耳をあげるから、セリアを助けて……」
キーラの答えに、悪魔のような笑みを浮かべるボルギナンドと仲間たち。
「よし、いい答えだ……」
ボルギナンドが剣を高く掲げてキーラに近づいたそのとき――
ゴトンッ!
と、大きな音がしたのでした。
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