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第106話 よからぬ仕掛けのオレンジジュース
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白いパウダーを全身つけて床に座っているキモヲタと、それを見てフリーズしているエレナ。
一方、クエストに向っていたユリアスたちは、廃城であるアベルハースト城に到着して調査の準備を進めていました。
「ついたばかりで疲れているだろう。ここで一度休んでいこう。ニック、お嬢様方に果実ジュースを」
今回の調査団のリーダーであるボルギナンドが、肩まで伸ばした金髪をかき上げながら彼の仲間に命じました。
調査団の人数は、ユリアスたちを除いて7人。その全員が男でした。
廃城に潜む吸血鬼ストリゴイカが襲うのは、主に男性のみと伝承では伝えられています。そのため、今回の調査には女性冒険者の力を借りたかったと、ボルギナンドはユリアスたちに説明していました。
調査団の7人は、いずれも身なりが良く、いずれも値が張りそうな騎士装備。
というのも、ボルギナンドはボルギノール領主の息子であり、その他の6人は彼の友人である貴族や有力者の子弟だったのです。
彼らの女性に対する態度は、いかにも貴族らしいもので、ここまでの道中もユリアスたちを冒険者ではなくレディとして扱っていました。
その細かな心配りと楽しい会話に、ユリアスとキーラはすっかりと気を許してしまっていました。他の二人は、彼らの態度に違和感を覚えていたのですが、エルミアナは彼らと肌が合わないと感じていたのに対し、セリアは明らかに警戒していました。
「やった! ボク、この甘酸っぱい果実ジュース美味しくて大好き!」
「ははは、ボルギノール地方名産バイパーオレンジの搾りたてだからね。美味しくて当然さ」
そう言ってボルギナンドの仲間は、キーラの杯にもう一度ジュースを注ぎました。
続いてユリアスがジュースをお代わりします。そんな二人を見ていたエルミアナも、ジュースを口に運びました。
「キミは飲まないの?」
ジュースを口につけようとしないセリアに、ボルギナンドが尋ねました。
「もしかしてボクたちのこと警戒してる? まぁ……冒険者としては正しい振る舞いなのかな」
ボルギナンドはセリアの杯を取り上げ、それを飲み干しました。
「ねっ、毒なんて入ってないでしょ。というか水分はまめに補給しておかないと、戦闘のときに思考力が落ちたりしない?」
そう言って、ボルギナンドは自分とセリアの杯に再びジュースを注ぎます。
「そうね……」
さすがにそこまでされてはと、セリアもジュースを口に運ぶのでした。
「それじゃ城に入ろうか。まずは全員で城の入り口まで進んだら、俺たちは魔物の注意を引くために周辺に散開する。君たちは中に入ってすぐの広間の安全を確認してくれ。問題がなければ俺たちも続く」
「わかりました」
ユリアスが答えると、ボルギナンドはニヤリと笑ってうなずくのでした。
そして調査団とユリアスたちは廃城アベルハーストの城門をくぐりました。
~ キモヲタとエレナ ~
「エレナ殿! いったいどういうことでござるか! 説明して欲しいのでござる!」
夜の街道を馬に乗ったエレナとキンタに跨ったキモヲタが進んでいました。
幸い今宵の双月は明く、その光に照らされた街道の石が白く浮かび上がっていたこともあり、楽に道を辿ることができていました。
「アベルハースト城よ! ちょっと遠いけど、この街道でかなり近くまで行けるわ! 急ぎましょう!」
「だから、どうしてそこへ行かなければならないのかを教えて欲しいのでござる! ぬわっ!」
鐙をつけているとはいえ、馬にもキンタにも乗りなれていないキモヲタ。何か話そうとすると、集中力が切れてキンタから落ちそうになってしまうのでした。
そんなキモヲタを見て振り返ったエレナは、
「わかった! 走りながら説明するからキモヲタは黙って聞いて! 質問はなしよ! 話を聞きながら私のお尻を追いかけることに集中して」
そう言ってエレナは手にしていたカンテラを自分の腰に掛けました。
「わ、わかったでござるよ!」
キモヲタは、カンテラの灯りで浮かび上がるエレナのお尻を、ひたすら追いかけることに集中するのでした。
「まず酒場の連中から聞いた話なんだけど、あの廃城の調査のクエストっていうのは罠だったの!」
「罠ですと!?」
「質問はなしよ!」
「は、はいでござる……」
「罠っていうのは私が出した結論で、酔っぱらいが言うには『帰還率が低いクエスト』らしいの。地元の冒険者が絶対に受けないクエストらしいわ。受注するのはユリアスたちみたいに流れの冒険者なんですって!」
エレナが聞いたところによると、ギルドの掲示板に常に出されているクエストらしいとのことでした。詳しいことについて話したがらない酔っぱらいたちに、色仕掛けを駆使して得た情報から、エレナはある結論を出しました。
「このクエストは、女性冒険者を陥れるための罠よ!」
それは貴族連中から悲惨な目に遭わされてきたエレナだからこそ、辿り着くことができた正解だったのでした。
「クエストの発注者は領主の息子ボルギナンド。ユリアスたちに同行する調査団はそいつの仲間で、いずれも貴族のドラ息子どもよ!」
「もう悪い予感しかしないでござる!」
「そのクエストを受けた女性冒険者は、魔物に殺されたり、魔物から逃げたり、あるいは何かの事情でそのまま王都へ向かったりして、なぜか誰一人としてギルドに戻ってこないそうよ。ユリアスたちも同じ目に遭わされるかもしれないの!」
「急ぎましょう、エレナ殿!」
「しっかりついてきて!」
双月に照らされる白い街道を、キモヲタとエレナは速度を上げて走り続けるのでした。
一方、クエストに向っていたユリアスたちは、廃城であるアベルハースト城に到着して調査の準備を進めていました。
「ついたばかりで疲れているだろう。ここで一度休んでいこう。ニック、お嬢様方に果実ジュースを」
今回の調査団のリーダーであるボルギナンドが、肩まで伸ばした金髪をかき上げながら彼の仲間に命じました。
調査団の人数は、ユリアスたちを除いて7人。その全員が男でした。
廃城に潜む吸血鬼ストリゴイカが襲うのは、主に男性のみと伝承では伝えられています。そのため、今回の調査には女性冒険者の力を借りたかったと、ボルギナンドはユリアスたちに説明していました。
調査団の7人は、いずれも身なりが良く、いずれも値が張りそうな騎士装備。
というのも、ボルギナンドはボルギノール領主の息子であり、その他の6人は彼の友人である貴族や有力者の子弟だったのです。
彼らの女性に対する態度は、いかにも貴族らしいもので、ここまでの道中もユリアスたちを冒険者ではなくレディとして扱っていました。
その細かな心配りと楽しい会話に、ユリアスとキーラはすっかりと気を許してしまっていました。他の二人は、彼らの態度に違和感を覚えていたのですが、エルミアナは彼らと肌が合わないと感じていたのに対し、セリアは明らかに警戒していました。
「やった! ボク、この甘酸っぱい果実ジュース美味しくて大好き!」
「ははは、ボルギノール地方名産バイパーオレンジの搾りたてだからね。美味しくて当然さ」
そう言ってボルギナンドの仲間は、キーラの杯にもう一度ジュースを注ぎました。
続いてユリアスがジュースをお代わりします。そんな二人を見ていたエルミアナも、ジュースを口に運びました。
「キミは飲まないの?」
ジュースを口につけようとしないセリアに、ボルギナンドが尋ねました。
「もしかしてボクたちのこと警戒してる? まぁ……冒険者としては正しい振る舞いなのかな」
ボルギナンドはセリアの杯を取り上げ、それを飲み干しました。
「ねっ、毒なんて入ってないでしょ。というか水分はまめに補給しておかないと、戦闘のときに思考力が落ちたりしない?」
そう言って、ボルギナンドは自分とセリアの杯に再びジュースを注ぎます。
「そうね……」
さすがにそこまでされてはと、セリアもジュースを口に運ぶのでした。
「それじゃ城に入ろうか。まずは全員で城の入り口まで進んだら、俺たちは魔物の注意を引くために周辺に散開する。君たちは中に入ってすぐの広間の安全を確認してくれ。問題がなければ俺たちも続く」
「わかりました」
ユリアスが答えると、ボルギナンドはニヤリと笑ってうなずくのでした。
そして調査団とユリアスたちは廃城アベルハーストの城門をくぐりました。
~ キモヲタとエレナ ~
「エレナ殿! いったいどういうことでござるか! 説明して欲しいのでござる!」
夜の街道を馬に乗ったエレナとキンタに跨ったキモヲタが進んでいました。
幸い今宵の双月は明く、その光に照らされた街道の石が白く浮かび上がっていたこともあり、楽に道を辿ることができていました。
「アベルハースト城よ! ちょっと遠いけど、この街道でかなり近くまで行けるわ! 急ぎましょう!」
「だから、どうしてそこへ行かなければならないのかを教えて欲しいのでござる! ぬわっ!」
鐙をつけているとはいえ、馬にもキンタにも乗りなれていないキモヲタ。何か話そうとすると、集中力が切れてキンタから落ちそうになってしまうのでした。
そんなキモヲタを見て振り返ったエレナは、
「わかった! 走りながら説明するからキモヲタは黙って聞いて! 質問はなしよ! 話を聞きながら私のお尻を追いかけることに集中して」
そう言ってエレナは手にしていたカンテラを自分の腰に掛けました。
「わ、わかったでござるよ!」
キモヲタは、カンテラの灯りで浮かび上がるエレナのお尻を、ひたすら追いかけることに集中するのでした。
「まず酒場の連中から聞いた話なんだけど、あの廃城の調査のクエストっていうのは罠だったの!」
「罠ですと!?」
「質問はなしよ!」
「は、はいでござる……」
「罠っていうのは私が出した結論で、酔っぱらいが言うには『帰還率が低いクエスト』らしいの。地元の冒険者が絶対に受けないクエストらしいわ。受注するのはユリアスたちみたいに流れの冒険者なんですって!」
エレナが聞いたところによると、ギルドの掲示板に常に出されているクエストらしいとのことでした。詳しいことについて話したがらない酔っぱらいたちに、色仕掛けを駆使して得た情報から、エレナはある結論を出しました。
「このクエストは、女性冒険者を陥れるための罠よ!」
それは貴族連中から悲惨な目に遭わされてきたエレナだからこそ、辿り着くことができた正解だったのでした。
「クエストの発注者は領主の息子ボルギナンド。ユリアスたちに同行する調査団はそいつの仲間で、いずれも貴族のドラ息子どもよ!」
「もう悪い予感しかしないでござる!」
「そのクエストを受けた女性冒険者は、魔物に殺されたり、魔物から逃げたり、あるいは何かの事情でそのまま王都へ向かったりして、なぜか誰一人としてギルドに戻ってこないそうよ。ユリアスたちも同じ目に遭わされるかもしれないの!」
「急ぎましょう、エレナ殿!」
「しっかりついてきて!」
双月に照らされる白い街道を、キモヲタとエレナは速度を上げて走り続けるのでした。
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