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第76話 キモヲタ直伝! ハーピーの捕らえ方でござる!
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~ エロ同人誌的に考えて ~
その晩の夜食は、女主人が振る舞う料理を戴くことになったキモヲタ一行。
「さぁ、たんと食べていっておくれ! うち宿の名物料理『ハーピー卵料理』だよ」
テーブルに並べられたのは、ハーピーオムレツ、ハーピーの卵スープ、ハーピーの卵サラダ、ハーピースクランブルエッグ、デザートにはハーピープリン。
次々と並べられる卵料理に、目を丸くするキモヲタたち。
「こ、これが全部……あのハーピーの卵でござるか……」※キモヲタ
「うぇえぇ」※キーラ
「こ、これは……」※エルミアナ
「ハーピーの卵とは……」※セリア
「このスクランブルエッグ、普通の卵に見えますが……」※ユリアス
「いや、うちの裏で飼ってる鶏の卵だよ」
「おいぃぃ! 紛らわしいでござるな!」
「紛らわしいもなにも、恐ろしいハーピーの卵なんてそうそう手に入るわけないでしょ! 常識的に考えて」
「それが常識なのかは知らんでござるが、ハーピーに襲われたことがあるので、分かると言えば分かるのでござるが……」
そこまで言ってふと、キモヲタの脳内に搭載されているエロ同人CPUが別の答えを算出しました。
「いや待つでござる! 特別な魔法やスキルがなくともハーピーなど簡単に捕まえられるでござる。ハーピーに媚薬を飲ませて発情状態にし、その前にビンビンの男を立たせて性的な意味で食べられたところで、お疲れハーピー拘束するでござる! 必要なのは媚薬だけでござる!」
キモヲタの発言に全員がフリーズ。エルミアナは「媚薬」という言葉が聞こえた時点で、キーラの犬耳をしっかりと塞いでいました。
「そうして作ったハーピー牧場の宿舎からは毎晩のように、発情したハーピーたちが、ビンビン男たちに後ろから責め立てられて上げる嬌声が……」
ゴツン!
セリアが拳骨でキモヲタの頭を殴りつけました。
「痛いでござる! ……とにかく、そうやってハーピー卵をポンポンと産ませることができるかもしれんでござろう。エロ同人誌的に考えて」
たとえ殴られようともキモヲタのエロ妄想トークを止めることはできなかったのでした。
ゴツン!
再びのセリアの拳骨。
「痛いでござる! 暴力反対! 我輩、委員長ネタなら無尽蔵のエロネタを持ってござるぞ、それをセリアたんをヒロインにして語って聞かせてござろ……」
「もう黙れ、マジ殺す、今殺す」
「イェッス、マム! 我輩、もう黙るでござる!」
「えっ!? 何だったの!? 簡単にハーピーを捕まえる方法って何? ねぇ、キモヲタ教えて! ねぇ! ねぇってば!」
しつこくせがむキーラに、思わず口を開こうとしたキモヲタでしたが、セリアが瞳の中の青い焔を激しく燃やし、さらに握ったこぶしを見せてつけてきたので沈黙を守ることにしました。
「……」
キーラを除く仲間たちからの冷たい視線に、汗をダラダラ流し始めるキモヲタ。
しかし女主人だけは、キモヲタを見直したとでも言いたげな目で見つめているのでした。
「なるほどね! 確かにそれならハーピーも簡単に捕まえられるよ! アンタ、キモヲタだったかい? 意外と出来る男じゃないか!」
いつものキモヲタなら女主人に褒められて、調子に乗るところでしたが、セリアの拳骨がまだ目の前に握られているのを見て、ただ頷くことしかできなかったのでした。
~ 深夜の特別サービス ~
個室を割り当てられたキモヲタは、部屋に戻るといつものようにネットショップ「ナイトタイムラバー」のサイトの閲覧に入るのでした。
「ふ~む。100万円もする『究極のブラックホール』も気になるでござるが。手を出すならやはり、このリアルラブドールの方でござるな。銀髪のこの娘などは、エルミアナたんに何となく似ているでござるよ。って、エルミアナたんはこのドールみたいにFカップもないでござるがな。デュフフフ」
最近のキモヲタが頭を捻っているのは、エルミアナや他の仲間たちにそっくりなリアルラブドールの購入についてでした。
「このラブドールはユリアス殿に似せられそうですな。エロ聖騎士コスチュームと組み合わせれば、くっころプレイもイケそうでござるな」
ナイトタイムラバーのリアルラブドール購入画面では、各種パーツのカスタマイズがリアルタイムに表示されるため、最近のキモヲタは自分だけの理想のリアルラブドールを作り上げることに夢中になっていました。
「しかし、全員分のラブドールを揃えるとなると今のポイントだけでは足りないでござるな。ポイントを増やすには、またあの気持ち悪いスライムを倒す必要があるということでござろうか。とはいえ、ああいうのがそこら辺にポンポンといる分けではござらんだろうし……」
「何をブツブツ言ってるの? キ・モ・ヲ・タ❤」
突然、背後から聞こえてきた女性の声に、キモヲタの心臓は跳ね上がりました。
「はわっ! いったい誰でござるか!? 夜這いならいつでもドンとこいでござる!」
そう言って振り返りながら、キモヲタは慌ててネットショップの画面を閉じます。
「ふふふ。慌てちゃってカワイイ! それと、これは夜這いじゃないわ。これは深夜の特別サービスよ❤」
振り返るとそこには、ネグリジェ姿の女主人が立っていました。
「サリサって呼んで❤」
その晩の夜食は、女主人が振る舞う料理を戴くことになったキモヲタ一行。
「さぁ、たんと食べていっておくれ! うち宿の名物料理『ハーピー卵料理』だよ」
テーブルに並べられたのは、ハーピーオムレツ、ハーピーの卵スープ、ハーピーの卵サラダ、ハーピースクランブルエッグ、デザートにはハーピープリン。
次々と並べられる卵料理に、目を丸くするキモヲタたち。
「こ、これが全部……あのハーピーの卵でござるか……」※キモヲタ
「うぇえぇ」※キーラ
「こ、これは……」※エルミアナ
「ハーピーの卵とは……」※セリア
「このスクランブルエッグ、普通の卵に見えますが……」※ユリアス
「いや、うちの裏で飼ってる鶏の卵だよ」
「おいぃぃ! 紛らわしいでござるな!」
「紛らわしいもなにも、恐ろしいハーピーの卵なんてそうそう手に入るわけないでしょ! 常識的に考えて」
「それが常識なのかは知らんでござるが、ハーピーに襲われたことがあるので、分かると言えば分かるのでござるが……」
そこまで言ってふと、キモヲタの脳内に搭載されているエロ同人CPUが別の答えを算出しました。
「いや待つでござる! 特別な魔法やスキルがなくともハーピーなど簡単に捕まえられるでござる。ハーピーに媚薬を飲ませて発情状態にし、その前にビンビンの男を立たせて性的な意味で食べられたところで、お疲れハーピー拘束するでござる! 必要なのは媚薬だけでござる!」
キモヲタの発言に全員がフリーズ。エルミアナは「媚薬」という言葉が聞こえた時点で、キーラの犬耳をしっかりと塞いでいました。
「そうして作ったハーピー牧場の宿舎からは毎晩のように、発情したハーピーたちが、ビンビン男たちに後ろから責め立てられて上げる嬌声が……」
ゴツン!
セリアが拳骨でキモヲタの頭を殴りつけました。
「痛いでござる! ……とにかく、そうやってハーピー卵をポンポンと産ませることができるかもしれんでござろう。エロ同人誌的に考えて」
たとえ殴られようともキモヲタのエロ妄想トークを止めることはできなかったのでした。
ゴツン!
再びのセリアの拳骨。
「痛いでござる! 暴力反対! 我輩、委員長ネタなら無尽蔵のエロネタを持ってござるぞ、それをセリアたんをヒロインにして語って聞かせてござろ……」
「もう黙れ、マジ殺す、今殺す」
「イェッス、マム! 我輩、もう黙るでござる!」
「えっ!? 何だったの!? 簡単にハーピーを捕まえる方法って何? ねぇ、キモヲタ教えて! ねぇ! ねぇってば!」
しつこくせがむキーラに、思わず口を開こうとしたキモヲタでしたが、セリアが瞳の中の青い焔を激しく燃やし、さらに握ったこぶしを見せてつけてきたので沈黙を守ることにしました。
「……」
キーラを除く仲間たちからの冷たい視線に、汗をダラダラ流し始めるキモヲタ。
しかし女主人だけは、キモヲタを見直したとでも言いたげな目で見つめているのでした。
「なるほどね! 確かにそれならハーピーも簡単に捕まえられるよ! アンタ、キモヲタだったかい? 意外と出来る男じゃないか!」
いつものキモヲタなら女主人に褒められて、調子に乗るところでしたが、セリアの拳骨がまだ目の前に握られているのを見て、ただ頷くことしかできなかったのでした。
~ 深夜の特別サービス ~
個室を割り当てられたキモヲタは、部屋に戻るといつものようにネットショップ「ナイトタイムラバー」のサイトの閲覧に入るのでした。
「ふ~む。100万円もする『究極のブラックホール』も気になるでござるが。手を出すならやはり、このリアルラブドールの方でござるな。銀髪のこの娘などは、エルミアナたんに何となく似ているでござるよ。って、エルミアナたんはこのドールみたいにFカップもないでござるがな。デュフフフ」
最近のキモヲタが頭を捻っているのは、エルミアナや他の仲間たちにそっくりなリアルラブドールの購入についてでした。
「このラブドールはユリアス殿に似せられそうですな。エロ聖騎士コスチュームと組み合わせれば、くっころプレイもイケそうでござるな」
ナイトタイムラバーのリアルラブドール購入画面では、各種パーツのカスタマイズがリアルタイムに表示されるため、最近のキモヲタは自分だけの理想のリアルラブドールを作り上げることに夢中になっていました。
「しかし、全員分のラブドールを揃えるとなると今のポイントだけでは足りないでござるな。ポイントを増やすには、またあの気持ち悪いスライムを倒す必要があるということでござろうか。とはいえ、ああいうのがそこら辺にポンポンといる分けではござらんだろうし……」
「何をブツブツ言ってるの? キ・モ・ヲ・タ❤」
突然、背後から聞こえてきた女性の声に、キモヲタの心臓は跳ね上がりました。
「はわっ! いったい誰でござるか!? 夜這いならいつでもドンとこいでござる!」
そう言って振り返りながら、キモヲタは慌ててネットショップの画面を閉じます。
「ふふふ。慌てちゃってカワイイ! それと、これは夜這いじゃないわ。これは深夜の特別サービスよ❤」
振り返るとそこには、ネグリジェ姿の女主人が立っていました。
「サリサって呼んで❤」
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