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第36話 キーラタソのあそこにまだ毛は生えていません!
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賢者の石の探索とフェイルーン子爵の関係を、他の王侯貴族に覚られないようにするため、今回の探索はあくまで隠密に行われることが前提となっていました。
そのため、表向きはユリアスとセリアが、ルートリア連邦のカザン王国へ、魔鉱石の採掘権の競売に参加するという名目で出立することになっていました。
キモヲタとキーラ、そしてもう一人のレンジャーとは「途中の村で偶然出会って意気投合し、たまたま旅の目的地が同じだったので一緒に旅をする」というシナリオが用意されていました。
そんなわけでキモヲタとキーラは、先にカリヤットの街を出て北西にある村に宿を取り、そこでユリアスたちが到着するのを待っていたのでした。
「アンタたち旅人だね。戦争がまだ終わってないのに、どこに向かおうってんだい?」
昼食のために食堂に降りて来たキモヲタとキーラに、食事を運んできた女主人が声を掛けてきました。
「ルートリア連邦ですぞ。南部にこの子の家族がおりましてな。どうしても両親に会いたいというので、合わせてやろうと思ったのでござるよ」
あらかじめユリアスたちと相談していた内容を、キモヲタは女主人に話しました。
「へぇ! 奴隷のためにそんな骨をおるなんて! アンタ見かけによらず、いいご主人様なんだね!」
キモヲタは一瞬、ピクリと眉を上げました。
宿の女主人の言動に、アシハブア王国や人類軍にある他種族蔑視を感じ取ったからです。先日、買ったばかりの冒険者服に身を包んだキーラが奴隷であるかどうかは、首筋か胸元に施されている奴隷紋を見なければ分からないはずです。
つまり女主人はキーラが亜人種ということだけで、彼女が奴隷であると決めつけていたのです。もし、これが人間であれば女主人はもう少し注意して言葉を選んだかもしれません。
とはいえ、この女主人自体はとても人柄の良い人で、亜人や魔族に対して憎悪を抱いているわけではありませんでした。これまで出会ってきた亜人に対しても、沢山の親切を行っていました。
ただ、彼女にとっては亜人が奴隷であることが常識というだけだったのです。
前世でもこの世界でも、常に悪気のないナチュラルな差別を受け続けてきたキモヲタ。それが自分に向けられるのであれば、鈍感力を発揮して無視することができるのですが、それがキーラに向けられるとなるとついイラッとしてしまうのでした。
ですが、そこで万民平等博愛主義を主張するような度胸はキモヲタにはありません。
「奴隷だなんて……この子は我輩にとって家族も同然でござるよ」
そう言ってキーラの頭を優しく撫でるのでした。
いつもならキモヲタの手を除けて威嚇するキーラでしたが、今は黙ってキモヲタの撫でる手を受け入れていました。いつもはキモイと思っていたキモヲタの手が、心地よくて嬉しくて、キーラは尻尾を扇風機のようにぐるぐると回転させるのでした。
「あら! ごめんなさいね、お嬢ちゃん! とっても良い家族がいるのね」
そこで女主人も、自分が勝手にキーラを奴隷だと決めつけていたことを謝罪しました。
「うんっ!」
元気よく頷くキーラに微笑みながら、女主人はその場を離れていきました。
一方、キモヲタは思わずキーラの頭を撫でてしまったにも関わらず、いつものようにキーラが手を払いのけなかったことに心からの安堵を感じていました。
それと同時に「二次元ロリ紳士教の教義に背いたのでは!?」という脳内異端審問が始まりました。
異端審問官:「只今のキモヲタのキーラタソへの接触は、イエス・ロリータ・ノータッチという紳士の教えに明確に背いた行動であると告発いたします」
弁護人:「キモヲタの発言をお聞きいただければ、彼がキーラタソを家族として認識していることは明らかです。またキーラタソもそれを受け入れていることは、尻尾の回転数が200rpmに達していることから確認することができます。よって家族であるキーラタソへの頭撫でによって、イエス・ロリータ・ノータッチの精神に反することはないと主張いたします」
異端審問官:「異議あり! 先日もキモヲタはキーラタソのスカートの下を覗いて鉄拳制裁を受けております。これはキモヲタのセクハラ行為に対してキーラタソが不快を感じた故に行われたものです。ノータッチは、ロリに対して不快な思いをさせないという高潔な精神の凝結。キーラタソを不快にさせてしまったキモヲタには極刑を進言したいと思います」
弁護人:「その前提についてお伺いしたい! そもそもキーラタソはロリと言えるのでしょうか? 犬耳族の年齢と人間の年齢を同じように考えるのは正当と言えるのでしょうか。もしキーラタソがロリではなくレディであるならば、キモヲタに罪はないということになるのではないでしょうか」
異端審問官:「異議あり! キーラタソのあそこにまだ毛は生えていません!」
裁判官:「キーラタソのあそこに毛が生えていないということでしたが、弁護人はそれについて反証はありますか?」
弁護人:「……いいえ、ありません。確かにキーラタソのあそこには毛が生えていませんでした。ツルッツルであることを、魔族捕虜収容所の待合所でキモヲタが確認しています」
裁判官:「では、キーラタソのあそこにはまだ毛が生えていない。ツルッツルということでよろしいですか?」
異端審問官:「裁判官! キモヲタはキーラタソのあそこの毛がツルッツルであることを確認した際に、クニッとしたうえ、そこを拭っています」
弁護人:「異議あり! それは粗相をしてしまったキーラタソの粗相を粗相でなくすために行ったものであり、かつそのときのキモヲタは治癒賢者モード、一切の邪心はありませんでした!」
裁判官:「以上でよろしいですか? では判決を申し渡します」
異端審問官:「……」
弁護人:「……」
異端審問官:「……」
弁護人:「……」
裁判官:「ギルティ! 被告人キモヲタは有罪とし、これより天罰を下すものとします」
そして脳内異端審問が終わった直後……
天罰が下ったのでした。
そのため、表向きはユリアスとセリアが、ルートリア連邦のカザン王国へ、魔鉱石の採掘権の競売に参加するという名目で出立することになっていました。
キモヲタとキーラ、そしてもう一人のレンジャーとは「途中の村で偶然出会って意気投合し、たまたま旅の目的地が同じだったので一緒に旅をする」というシナリオが用意されていました。
そんなわけでキモヲタとキーラは、先にカリヤットの街を出て北西にある村に宿を取り、そこでユリアスたちが到着するのを待っていたのでした。
「アンタたち旅人だね。戦争がまだ終わってないのに、どこに向かおうってんだい?」
昼食のために食堂に降りて来たキモヲタとキーラに、食事を運んできた女主人が声を掛けてきました。
「ルートリア連邦ですぞ。南部にこの子の家族がおりましてな。どうしても両親に会いたいというので、合わせてやろうと思ったのでござるよ」
あらかじめユリアスたちと相談していた内容を、キモヲタは女主人に話しました。
「へぇ! 奴隷のためにそんな骨をおるなんて! アンタ見かけによらず、いいご主人様なんだね!」
キモヲタは一瞬、ピクリと眉を上げました。
宿の女主人の言動に、アシハブア王国や人類軍にある他種族蔑視を感じ取ったからです。先日、買ったばかりの冒険者服に身を包んだキーラが奴隷であるかどうかは、首筋か胸元に施されている奴隷紋を見なければ分からないはずです。
つまり女主人はキーラが亜人種ということだけで、彼女が奴隷であると決めつけていたのです。もし、これが人間であれば女主人はもう少し注意して言葉を選んだかもしれません。
とはいえ、この女主人自体はとても人柄の良い人で、亜人や魔族に対して憎悪を抱いているわけではありませんでした。これまで出会ってきた亜人に対しても、沢山の親切を行っていました。
ただ、彼女にとっては亜人が奴隷であることが常識というだけだったのです。
前世でもこの世界でも、常に悪気のないナチュラルな差別を受け続けてきたキモヲタ。それが自分に向けられるのであれば、鈍感力を発揮して無視することができるのですが、それがキーラに向けられるとなるとついイラッとしてしまうのでした。
ですが、そこで万民平等博愛主義を主張するような度胸はキモヲタにはありません。
「奴隷だなんて……この子は我輩にとって家族も同然でござるよ」
そう言ってキーラの頭を優しく撫でるのでした。
いつもならキモヲタの手を除けて威嚇するキーラでしたが、今は黙ってキモヲタの撫でる手を受け入れていました。いつもはキモイと思っていたキモヲタの手が、心地よくて嬉しくて、キーラは尻尾を扇風機のようにぐるぐると回転させるのでした。
「あら! ごめんなさいね、お嬢ちゃん! とっても良い家族がいるのね」
そこで女主人も、自分が勝手にキーラを奴隷だと決めつけていたことを謝罪しました。
「うんっ!」
元気よく頷くキーラに微笑みながら、女主人はその場を離れていきました。
一方、キモヲタは思わずキーラの頭を撫でてしまったにも関わらず、いつものようにキーラが手を払いのけなかったことに心からの安堵を感じていました。
それと同時に「二次元ロリ紳士教の教義に背いたのでは!?」という脳内異端審問が始まりました。
異端審問官:「只今のキモヲタのキーラタソへの接触は、イエス・ロリータ・ノータッチという紳士の教えに明確に背いた行動であると告発いたします」
弁護人:「キモヲタの発言をお聞きいただければ、彼がキーラタソを家族として認識していることは明らかです。またキーラタソもそれを受け入れていることは、尻尾の回転数が200rpmに達していることから確認することができます。よって家族であるキーラタソへの頭撫でによって、イエス・ロリータ・ノータッチの精神に反することはないと主張いたします」
異端審問官:「異議あり! 先日もキモヲタはキーラタソのスカートの下を覗いて鉄拳制裁を受けております。これはキモヲタのセクハラ行為に対してキーラタソが不快を感じた故に行われたものです。ノータッチは、ロリに対して不快な思いをさせないという高潔な精神の凝結。キーラタソを不快にさせてしまったキモヲタには極刑を進言したいと思います」
弁護人:「その前提についてお伺いしたい! そもそもキーラタソはロリと言えるのでしょうか? 犬耳族の年齢と人間の年齢を同じように考えるのは正当と言えるのでしょうか。もしキーラタソがロリではなくレディであるならば、キモヲタに罪はないということになるのではないでしょうか」
異端審問官:「異議あり! キーラタソのあそこにまだ毛は生えていません!」
裁判官:「キーラタソのあそこに毛が生えていないということでしたが、弁護人はそれについて反証はありますか?」
弁護人:「……いいえ、ありません。確かにキーラタソのあそこには毛が生えていませんでした。ツルッツルであることを、魔族捕虜収容所の待合所でキモヲタが確認しています」
裁判官:「では、キーラタソのあそこにはまだ毛が生えていない。ツルッツルということでよろしいですか?」
異端審問官:「裁判官! キモヲタはキーラタソのあそこの毛がツルッツルであることを確認した際に、クニッとしたうえ、そこを拭っています」
弁護人:「異議あり! それは粗相をしてしまったキーラタソの粗相を粗相でなくすために行ったものであり、かつそのときのキモヲタは治癒賢者モード、一切の邪心はありませんでした!」
裁判官:「以上でよろしいですか? では判決を申し渡します」
異端審問官:「……」
弁護人:「……」
異端審問官:「……」
弁護人:「……」
裁判官:「ギルティ! 被告人キモヲタは有罪とし、これより天罰を下すものとします」
そして脳内異端審問が終わった直後……
天罰が下ったのでした。
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