第六感覚器官

TYT-336 サトリ

【管理番号】TYT-336
【妖異通称】サトリ
【対応状況】収容中
【危険等級：丁級】
　遭遇した場合はなるべく回避・退避します。物品や事象の場合、接触は避けるべきです。このレベルの対象は直ちに脅威となる存在ではありませんが、関わりを持つことは避けるべきです。 
 
【映像情報】
　収容中のサトリを撮影した映像。外見は10代後半の平均的な日本人女性。黒髪。頭頂部に角状の突起物が確認できる。

【確認地域】
　和歌山県[非公開]市
　
【関連事件】
・電車放火テロ便乗殺人事件
　岸田光人らいと(28歳 職業：無職)による殺人事件。東京都で発生した電車放火テロ事件（犯人の茂木聖従は焼死）において、岸田は車両を移動して犯人から離れようとした乗客がいるにも関わらずドアの開閉を妨害。同テロ事件による死者は後遺症による死者を含めると18名に達しました。当初は岸田の行為が緊急避難に該当する可能性について検証されました。しかしその後の現場検証と目撃証言により、岸田が害する目的を以って故意に乗客の車両移動を妨害していたことが立証され、緊急避難の可能性は排除されています。岸田は犯行後に姿を隠し、別の場所で連続通り魔事件を引き起こしました。

【詳細】
　TYT-336は和歌山県[非公開]に住所を持つ日本人女性です。[非公開]歳当時、岡山県[非公開]で連続通り魔事件の犯人の遺体の傍で蹲っているところを、犯人を捜索していた警察によって保護されました。

　現場の目撃者の供述によると、信号待ちをしていた男性（岸田光人らいと）をTYT-336が突然後ろから突き飛ばしたため、男性が通行中のトラックに跳ねられたとのこと。

　警察がTYT-336に事情聴取していたところ、本人が帝国妖異対策局との連絡を希望したため同局長が[非公開]にて対応。同局長の判断により身柄が[非公開]に移送された。

　[非公開]での身体検査で、TYT-336の頭頂部に角状の突起物を確認。調査の結果、第六感に分類される特殊な感覚器官と推定。以下の実験が行われました。

以下、実験と結果を簡潔に記述。

実験１：別事件で殺人犯が使った凶器（包丁）と市販されていた未使用の同製品をそれぞれ手にすうよう指示。未使用品の包丁は凶器と外観は同一に見えるよう調整済み。
結果１：TYT-336は殺人に使われた凶器に触れることを拒否した。
補遺１：サイコメトリーのように物質に残された思念を感じる器官ではないか。　－[非公開]博士

実験２：[非公開]警察にて殺人容疑で取り調べ中の容疑者の映像と、同時刻[非公開]警察にて痴漢行為で取り調べ中の容疑者の映像を遠隔モニタにて視聴させました。
結果２：TYT-336は殺人の容疑者を指さす。後日、両方の容疑者の犯行が確定されています。
補遺２：外観によるイメージからの推論の可能性あり　－[非公開]博士

実験３：[非公開]警察にて殺人容疑で取り調べ中の容疑者の映像と、同時刻[非公開]警察にて痴漢行為で取り調べ中の容疑者の映像を遠隔モニタにて視聴させた。ただし、映像に黒一色の壁紙が表示されています。
結果３：TYT-336は殺人の容疑者を指さす。後日、両方の容疑者の犯行が確定されています。
補遺３：通信さえ確立していれば感覚器官は働くのだろうか。別実験を検討。　－[非公開]博士

実験４～８：省略
所感４～８：通信環境ではなく、TYT-336が対象の存在を意識するだけで感覚器官が働くことが判明。

実験９：実験当日に発生した地下アイドルによる愛人殺傷事件で、同地下アイドルの写真と無作為に抽出したアイドルの写真をTYT-336に提示。TYT-336には事件について知らされていません。
結果９：TYT-336は写真に触れることを拒否。
補遺９：第六感覚器官は必ずしも正確に殺人犯を見極められるものではないようだ。　－[非公開]博士　

【対応】
・[非公開]の特殊監房にて収容中

【懸賞金】
・現在、懸賞金は懸けられていません。