異空間から始まる40歳の冒険

ホー助

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トマト収穫

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「美味い!
ハルナも食べてみろ!」

思わずマサトの口から声が漏れる。


「うん、瑞々しくて美味しい!」


マサトとハルナはトマトを収穫していた。


アンナは今日は釣りをしてくれている。
多分沢山釣ってきてくれる事だろう。


「トマトってこんなに簡単に出来るんですね!」


「ああ、俺の知る限り一番カンタンな野菜じゃないかな。
後でアンナにも味見してもらおう。」



半径1キロしかない裏異空間の約1割は我が家の農園になっている。

1割といっても畑は作ってが、植えてある作物は種類も少ないので、1割まるごと使っている訳ではない。


それでも作物を毎日世話をするのは大変だ。


ハルナがメインで管理してくれているのだが、本当に感謝しきれない。



それのこの異空間だが温度管理もマサトのウインドウから選択出来る。


年中一定の気温にしてもいいが、作物の事を考えて春~秋までを再現できるようにして冬は外してある。


なので裏異空間の外はかなり寒くなってきているが、裏異空間内はまだまだ暖かい。


裏異空間の外と中とでは、気温差がかなり出てしまうので風邪をひかないように気をつけたい。

ただ裏異空間内では風邪をひいても一瞬で回復してしまうが。



数時間、畑作業をして戻ってくると、アンナもちょうど戻ってきたところだった。


「今日も大漁だな。
トマトが穫れたんだ。
アンナ一つ食べてみるか?」


「おっ、美味いじゃないか。
ハルナやるなぁー。」


「アンナ、昼飯食べ終わったら外に出て少しでも先を目指そう。」


「あれ?急がない旅じゃなかったのか?」


「目的地に急いでいるわけじゃないんだが、寒くなってきたから冬装備を買わないとと思って次に立ち寄る街までは急ぎたいんだ。」


「なるほど、じゃ昼飯が出来るまでに準備してくるよ。」



食後休憩を取ってから裏異空間から出る。


「確かに寒くなってきたな。」


「冬は無理せず半日程度の移動にしよう。
でもさっき言ったように次の街までは急ぐからね。」


「了解。
ご主人様が極力次の街まで戦わなくていいように私がどんどんつゆ払いするよ。」


それからどんどん進むが冬が近いせいかモンスターにもほとんど遭遇しなかった。

モンスターは冬眠とかするのだろうか?


「ハルナが言っていたが、今日の晩飯はアンナの釣った魚の上にチーズとベーコンとトマトと芋を乗せて蒸し焼きにするそうだ。
酒が進みそうだ。」


「それは美味そうだな。
元気が出てきたぞ。
どんどん先に進もう。」


アンナは大食いという訳ではないが、疲れが見え始めたときなどに飯の話をするとテンションが上がる。


好きな物のために頑張ろうとするのだろうが、とても分かりやすい性格だ。
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