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牡丹鍋
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3階層では新たに狼系のモンスターのグリーンウルフが出てきた。
「ご主人様、右に飛べ!」
アンナの叫びを聞き右に飛ぶ。
飛んだ瞬間、グリーンウルフの牙が空を切る。
そして立ち直ったマサトはカウンターの一撃をグリーンウルフの首に入れる。
「くそ!動きが早いうえに連携がとれている。」
この時点で既に5匹のグリーンウルフを倒しているがまだ4匹残っている。
「ご主人様大丈夫か!」
「ああまだやれる。」
それから10分後、マサトは少なくない傷を負いながらもなんとか撃退に成功する。
「ご主人様、血が出ているぞ。
裏異空間へ戻るか?」
「いや、これくらいなら大丈夫だ。
それにしても1匹づつならゴブリンより弱いくせに、連携が上手いから中々切り崩せないな。
それと色がグリーンで森に溶け込んでるから接近に気付けないのも痛いな。」
「さっきのご主人様のカウンターは良かったな。
あれで連携が崩れて後は楽勝だった。」
「誉めてくれてありがとう。
ただアンナが居なければ俺一人ではまだ無理だな。」
マサトはレベルが8まで上がりゴブリン相手には遅れは取らないまでになったが、それでもグリーンウルフの連携には手を焼いていた。
「この階層はグリーンウルフだけみたいだな。
グリーンウルフの毛皮は売れるみたいだけど積極的に狩りたいモンスターではないな。」
「ご主人様と同意見だ。
素早い分、戦闘時間も長くなるし逃げられたら水の泡だしな。
それに毛皮も雀の涙程度らしいし効率は悪いな。」
グリーンウルフは狼系のモンスターだけあって頭が良く、自分達が不利だと思うと倒される前に逃げていく事もしばしばあり、アンナとマサトが言うようにとても効率の悪いモンスターだった。
「馬車の中で聞いた話だと他の冒険者達も3階層は効率が悪いから極力エンカウントしないようにして4階層に一気に駆け抜けるそうだ。」
「じゃぁ私達も一気に4階層へ向かおう。」
そして1日かけて走り抜け、4階層まで降りる。
「4階層は猪のモンスターしか出ないそうだ。
みんな罠にかけて倒すらしい。」
すれ違う冒険者達は、手押し車や馬車を連れていた。
「個体がデカいから解体しても1匹で手いっぱいになるんだろうな。
オークもデカいが、猪のほうがひと周りもふた周りも大きいしな。」
このダンジョンは初心者しか来ないので、マジックバックのような高級品は皆持っていない。
そうなると手押し車の荷台に詰め込むしか選択肢はない。
落とし穴で倒すと落とし穴自体に経験値が入るのか、戦って倒すよりも経験値が非常に少なくしか入らない。
経験値の振り分けは謎仕様たが、ファンタジーだからと深く考えるのは止める。
「ご主人様、私達はどうする?」
「言われるまでもなく、俺達はレベルを上げるのが目的だ。
狩れる数は減るかもしれんが、戦ってその分の経験値を優先しよう。」
「よし分かった。
今日は牡丹鍋だな!」
アンナの尻尾が全開で左右に揺れていた。
「ご主人様、右に飛べ!」
アンナの叫びを聞き右に飛ぶ。
飛んだ瞬間、グリーンウルフの牙が空を切る。
そして立ち直ったマサトはカウンターの一撃をグリーンウルフの首に入れる。
「くそ!動きが早いうえに連携がとれている。」
この時点で既に5匹のグリーンウルフを倒しているがまだ4匹残っている。
「ご主人様大丈夫か!」
「ああまだやれる。」
それから10分後、マサトは少なくない傷を負いながらもなんとか撃退に成功する。
「ご主人様、血が出ているぞ。
裏異空間へ戻るか?」
「いや、これくらいなら大丈夫だ。
それにしても1匹づつならゴブリンより弱いくせに、連携が上手いから中々切り崩せないな。
それと色がグリーンで森に溶け込んでるから接近に気付けないのも痛いな。」
「さっきのご主人様のカウンターは良かったな。
あれで連携が崩れて後は楽勝だった。」
「誉めてくれてありがとう。
ただアンナが居なければ俺一人ではまだ無理だな。」
マサトはレベルが8まで上がりゴブリン相手には遅れは取らないまでになったが、それでもグリーンウルフの連携には手を焼いていた。
「この階層はグリーンウルフだけみたいだな。
グリーンウルフの毛皮は売れるみたいだけど積極的に狩りたいモンスターではないな。」
「ご主人様と同意見だ。
素早い分、戦闘時間も長くなるし逃げられたら水の泡だしな。
それに毛皮も雀の涙程度らしいし効率は悪いな。」
グリーンウルフは狼系のモンスターだけあって頭が良く、自分達が不利だと思うと倒される前に逃げていく事もしばしばあり、アンナとマサトが言うようにとても効率の悪いモンスターだった。
「馬車の中で聞いた話だと他の冒険者達も3階層は効率が悪いから極力エンカウントしないようにして4階層に一気に駆け抜けるそうだ。」
「じゃぁ私達も一気に4階層へ向かおう。」
そして1日かけて走り抜け、4階層まで降りる。
「4階層は猪のモンスターしか出ないそうだ。
みんな罠にかけて倒すらしい。」
すれ違う冒険者達は、手押し車や馬車を連れていた。
「個体がデカいから解体しても1匹で手いっぱいになるんだろうな。
オークもデカいが、猪のほうがひと周りもふた周りも大きいしな。」
このダンジョンは初心者しか来ないので、マジックバックのような高級品は皆持っていない。
そうなると手押し車の荷台に詰め込むしか選択肢はない。
落とし穴で倒すと落とし穴自体に経験値が入るのか、戦って倒すよりも経験値が非常に少なくしか入らない。
経験値の振り分けは謎仕様たが、ファンタジーだからと深く考えるのは止める。
「ご主人様、私達はどうする?」
「言われるまでもなく、俺達はレベルを上げるのが目的だ。
狩れる数は減るかもしれんが、戦ってその分の経験値を優先しよう。」
「よし分かった。
今日は牡丹鍋だな!」
アンナの尻尾が全開で左右に揺れていた。
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