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勇者殺し
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翌日ジンとクレアは勇者に追い付いた。
二人は岩場の陰から勇者達を観察する。
「勇者2人に護衛7人か…。」
「クレア、あいつ等は鑑定を使うまでもなく、あの見た目で勇者で間違いない。
あの中に仲間をヤった奴はいるか?」
「いいえ、あいつらの顔は絶対忘れません!」
「ちなみに鑑定で奴らを見てみたが、殺人と強姦が付いている。
護衛に冒険者は居ないようなので全員殺す。」
「クレアが強くなったとはいえ、勇者と直接戦えば返り討ちに会う可能性が高い。
俺が勇者を殺る。
クレアは護衛の処理を頼む。」
ジンは自ら囮になる形で勇者達の前にゆっくりと歩いていく。
「そこの冒険者、下がれ!近付くな!」
護衛の騎士が気付きジンを威嚇する。
ジンはそれに構わず剣を抜きゆっくりと歩を進める。
それを見た騎士がすぐさま切りかかってくる。
しかしその剣はジンに当たることなく岩陰から様子を見ていたクレアの弓で喉元を射抜かれる。
クレアは2人の騎士を射抜いた後、弓を捨てショートソードを抜く。
ジンからクレアに目標を変えた騎士が走りよってくるが、それより速い動きを見せたクレアが次々に騎士を殺していく。
5人目を殺そうとした所に勇者のファイヤーアローが飛ぶ。
ジンはこの動きは予想しており、クレアに魔法バリアを貼る。
ファイヤーアローとバリアは相殺されて消える。
次の魔法を放とうと左手をクレアに向けて伸ばしたところをジンがすかさずその腕を落とす。
「うぁーーー!!
俺の腕がぁーーーーー!!!!」
勇者が悲痛な声で喚きながら転がる。
ジンはそれを無視して次の勇者の膝をめがけてウインドカッターの魔法を放つ。
勇者はジンと同じバリアを貼りジンの魔法を相殺する。
しかしそれもジンは読んでおり一気に間を詰めて勇者の腹に剣を突き刺す。
突き刺しと同時に剣を離し、無限収納からショートソード2本を取り出しながら、左右の手で握り締め勇者の両腕を落とす。
そして先ほど転がっていた勇者が攻撃に転じてこないように手に持ったショートソードを投げつけ胸に刺す。
完全に勇者を無力化しクレア様子を見ると、ちょうどクレアも全員倒し終わっていた。
クレアはゆっくり歩きだしジンの横を通り過ぎもがき苦しんでいる勇者の前に出る。
「クレア待て。」
クレアはジンに振り向く。
「まず一番最初に手を汚すのは俺だ。
同じ日本人を殺すケジメをつけさせてくれ。」
そう言い目の前の勇者の顔を見る。
ジンの目の前の勇者は血が足りないのだろう。
顔は青ざめ涙なのか鼻水なのか分からないくらい泥にまみれていた。
苦しいのか声も出せなくなっており、このまま放置すれば数分で死に至るであろう事は誰の目にも明らかだった。
ジンは勇者の目を見た後、右手に残ったショートソードで首を跳ねた。
首からは大量の血が吹き出す。
頭の部分は地面に落ち数回転がり止まる。
ジンはそんな頭の動きを見たあと、クレアの目を見る。
これが合図なのかクレアはもがき苦しんでいる勇者の髪を掴み上を向かせる。
勇者は喉元が、がら空きになりそこに懐から出した短刀を突き立て横にかっ切る。
首と頭は繋がっままだが喉元から血が吹き出る。
勇者は喉からの血で呼吸が出来なくなり更に苦しむ。
おおよそ一分程もがき苦しんでいた勇者はピクリとも動かなくなり死亡した。
クレアはしばらく殺した勇者を見ていたが次に空を見つめる。
空を見つめる目から一粒の涙が落ちる。
その涙はとても美しかった。
ダンジョン内だが不思議な事に空はある。
空に向かって、逝ってしまった仲間達に何か伝えているのだろうか。
ジンはその様子を静かに見守っていた。
現代世界では復讐は野蛮でどの国でも法律で禁止されているが当事者はどんな気持ちなのだろうと考えていた。
クレアが空を見つめ終わったのを確認し、ジンはクレアに声をかける。
「勇者を一人ずつ殺したがもうやめるか?
クレアが辛いなら俺が残りを殺す。」
「いいえ、まだ続けます。」
クレアは力強く答える。
「手分けして騎士と勇者を一カ所に集めよう。
身元が分かるものと武器は俺が預かる。
装備は必要ない。」
そう言って殺した騎士と勇者を一カ所に集めた。
「地獄の業火!」
ジンは灼熱の魔法を唱え全てを消し炭にしていく。
あまりの灼熱のため地面は硝子化していた。
土魔法でその場所を耕し上から土をかけ証拠を隠滅する。
「さぁ、クリス帰ろう。」
そう言ってジンはクリスの手を繋ぎ自宅に転移した。
二人は岩場の陰から勇者達を観察する。
「勇者2人に護衛7人か…。」
「クレア、あいつ等は鑑定を使うまでもなく、あの見た目で勇者で間違いない。
あの中に仲間をヤった奴はいるか?」
「いいえ、あいつらの顔は絶対忘れません!」
「ちなみに鑑定で奴らを見てみたが、殺人と強姦が付いている。
護衛に冒険者は居ないようなので全員殺す。」
「クレアが強くなったとはいえ、勇者と直接戦えば返り討ちに会う可能性が高い。
俺が勇者を殺る。
クレアは護衛の処理を頼む。」
ジンは自ら囮になる形で勇者達の前にゆっくりと歩いていく。
「そこの冒険者、下がれ!近付くな!」
護衛の騎士が気付きジンを威嚇する。
ジンはそれに構わず剣を抜きゆっくりと歩を進める。
それを見た騎士がすぐさま切りかかってくる。
しかしその剣はジンに当たることなく岩陰から様子を見ていたクレアの弓で喉元を射抜かれる。
クレアは2人の騎士を射抜いた後、弓を捨てショートソードを抜く。
ジンからクレアに目標を変えた騎士が走りよってくるが、それより速い動きを見せたクレアが次々に騎士を殺していく。
5人目を殺そうとした所に勇者のファイヤーアローが飛ぶ。
ジンはこの動きは予想しており、クレアに魔法バリアを貼る。
ファイヤーアローとバリアは相殺されて消える。
次の魔法を放とうと左手をクレアに向けて伸ばしたところをジンがすかさずその腕を落とす。
「うぁーーー!!
俺の腕がぁーーーーー!!!!」
勇者が悲痛な声で喚きながら転がる。
ジンはそれを無視して次の勇者の膝をめがけてウインドカッターの魔法を放つ。
勇者はジンと同じバリアを貼りジンの魔法を相殺する。
しかしそれもジンは読んでおり一気に間を詰めて勇者の腹に剣を突き刺す。
突き刺しと同時に剣を離し、無限収納からショートソード2本を取り出しながら、左右の手で握り締め勇者の両腕を落とす。
そして先ほど転がっていた勇者が攻撃に転じてこないように手に持ったショートソードを投げつけ胸に刺す。
完全に勇者を無力化しクレア様子を見ると、ちょうどクレアも全員倒し終わっていた。
クレアはゆっくり歩きだしジンの横を通り過ぎもがき苦しんでいる勇者の前に出る。
「クレア待て。」
クレアはジンに振り向く。
「まず一番最初に手を汚すのは俺だ。
同じ日本人を殺すケジメをつけさせてくれ。」
そう言い目の前の勇者の顔を見る。
ジンの目の前の勇者は血が足りないのだろう。
顔は青ざめ涙なのか鼻水なのか分からないくらい泥にまみれていた。
苦しいのか声も出せなくなっており、このまま放置すれば数分で死に至るであろう事は誰の目にも明らかだった。
ジンは勇者の目を見た後、右手に残ったショートソードで首を跳ねた。
首からは大量の血が吹き出す。
頭の部分は地面に落ち数回転がり止まる。
ジンはそんな頭の動きを見たあと、クレアの目を見る。
これが合図なのかクレアはもがき苦しんでいる勇者の髪を掴み上を向かせる。
勇者は喉元が、がら空きになりそこに懐から出した短刀を突き立て横にかっ切る。
首と頭は繋がっままだが喉元から血が吹き出る。
勇者は喉からの血で呼吸が出来なくなり更に苦しむ。
おおよそ一分程もがき苦しんでいた勇者はピクリとも動かなくなり死亡した。
クレアはしばらく殺した勇者を見ていたが次に空を見つめる。
空を見つめる目から一粒の涙が落ちる。
その涙はとても美しかった。
ダンジョン内だが不思議な事に空はある。
空に向かって、逝ってしまった仲間達に何か伝えているのだろうか。
ジンはその様子を静かに見守っていた。
現代世界では復讐は野蛮でどの国でも法律で禁止されているが当事者はどんな気持ちなのだろうと考えていた。
クレアが空を見つめ終わったのを確認し、ジンはクレアに声をかける。
「勇者を一人ずつ殺したがもうやめるか?
クレアが辛いなら俺が残りを殺す。」
「いいえ、まだ続けます。」
クレアは力強く答える。
「手分けして騎士と勇者を一カ所に集めよう。
身元が分かるものと武器は俺が預かる。
装備は必要ない。」
そう言って殺した騎士と勇者を一カ所に集めた。
「地獄の業火!」
ジンは灼熱の魔法を唱え全てを消し炭にしていく。
あまりの灼熱のため地面は硝子化していた。
土魔法でその場所を耕し上から土をかけ証拠を隠滅する。
「さぁ、クリス帰ろう。」
そう言ってジンはクリスの手を繋ぎ自宅に転移した。
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