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グレーなショウの時間だー6
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「歴史は消えない! 僕たちは消されたクグンハの意思の代弁者だ! 罪を犯した民族の国家を狼煙とし、その国家に肩を貸し、人類の選別と異形ユニゾンへの差別をやめない世界に復讐する! 僕たちこそがクグンハの怒りだ! 憎しみだ! 憎悪だ! お前たち過去の遺産はすべて消えるべき存在だ! 僕たちユニゾン革命隊はその上に新たにクグンハの繁栄の歴史を造り出す! 選別も! 差別も! 戦争も! 犯罪も! 一切がない平和で幸せな世界を造る! これこそ人類が歩むべき未来だ!」
これ以降、仁とシャルルは同じような謳い文句を30分にわたって続けた。それは混濁とした戦場をさらにカオスに堕とすのには充分だった。
「どういうことじゃ、山羽!」
首相官邸の地下では、佰年が咲の胸ぐらを掴んでいた。
「わしらはずっと利用されとったのか!? 日本を守ると見せかけられ、世界が隠した大きな罪を守るために戦わされとったのか!?」
「そ……! それは……!」
その横では玉玲が泣き崩れている。
「信じない! 日本が犯した罪は太平洋戦争で終わりだったんだ! こんな非人道的なことしたなんて……! こんな……。こんな……!」
他の職員も動揺を隠しきれなかった。それに対して涙海は全員に冷静になるよう訴える。
「皆さん落ち着いて! まずは敵の殲滅を! 五反田支部長! 得星隊長! 八つ当たりも泣くのもあとにしてください! お願いだからあとにして!」
「そう言えば、日本は非核三原則を秘密裏に破って、沖縄の米軍基地に小型核ミサイルを設置してるんだよね~」
画面がナモの顔に変わり、不吉なことを言い出す。それと同時に職員の一人が、「首相官邸に正体不明の飛行物体が急接近中!」と叫ぶ。
「オールボワール! 国家の犬たち!」
ナモが画面から消え、スクリーンが砂嵐に変わる。すべてを察した涙海がテレパシーで表の守備兵含めて全員に伝える。
『全員今すぐ持ち場を離れて官邸から離れて』
次の瞬間、首相官邸と周囲三キロ圏内を核爆発が襲った。
これ以降、仁とシャルルは同じような謳い文句を30分にわたって続けた。それは混濁とした戦場をさらにカオスに堕とすのには充分だった。
「どういうことじゃ、山羽!」
首相官邸の地下では、佰年が咲の胸ぐらを掴んでいた。
「わしらはずっと利用されとったのか!? 日本を守ると見せかけられ、世界が隠した大きな罪を守るために戦わされとったのか!?」
「そ……! それは……!」
その横では玉玲が泣き崩れている。
「信じない! 日本が犯した罪は太平洋戦争で終わりだったんだ! こんな非人道的なことしたなんて……! こんな……。こんな……!」
他の職員も動揺を隠しきれなかった。それに対して涙海は全員に冷静になるよう訴える。
「皆さん落ち着いて! まずは敵の殲滅を! 五反田支部長! 得星隊長! 八つ当たりも泣くのもあとにしてください! お願いだからあとにして!」
「そう言えば、日本は非核三原則を秘密裏に破って、沖縄の米軍基地に小型核ミサイルを設置してるんだよね~」
画面がナモの顔に変わり、不吉なことを言い出す。それと同時に職員の一人が、「首相官邸に正体不明の飛行物体が急接近中!」と叫ぶ。
「オールボワール! 国家の犬たち!」
ナモが画面から消え、スクリーンが砂嵐に変わる。すべてを察した涙海がテレパシーで表の守備兵含めて全員に伝える。
『全員今すぐ持ち場を離れて官邸から離れて』
次の瞬間、首相官邸と周囲三キロ圏内を核爆発が襲った。
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