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ざんざん ぎゃりぎゃり ばるばるーらる だんだん ばばば わいわいだ ぱーりーー12
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《無味赤目 ユニゾン名:ラヴィット……ウサギの力が身につく。強靭な下半身による機動と蹴り、大きな耳からの音による情報収集が得意。》
「雨! 侵入者が出たとスマホで連絡を!」
「今やってる! けどなんか圏外になってるせいでLINEも通話も使えない!」
風雅と雨が話し合っている間に、赤目が壁に叩きつけられる。
ウサギのユニゾンが蹴り合いで負ける。向こうも下半身強化のユニゾンかと悟った。
「土竜! 教官棟まで泳いで侵入者が出たと伝えに行け!」
赤目が雨に指示を出す。それを聞いて雨が床に潜ろうとする。
そこに素早く詰め寄ったリッチャルデットの膝が入る。雨は廊下の反対側まで蹴り飛ばされ、意識を失った。
「なんてパワー。いや、速度か?」
《リッチャルデット 本名:福家亮平(フケ リョウヘイ) ユニゾン名:ブラック★ロックシューター……時速70キロで走れる。応用で時速70キロで蹴りを入れたり、時速70キロまで反応できたりする。》
風雅は即座にその場で回転し、リッチャルデットに警戒する。赤目の負傷具合からして、戦える人間は自分以外いないと察したからだ。
「賢明な判断だ。逃げても追いつかれるし、仲間も失う。だがそのユニゾンで何ができる。回天風雅」
こちらの名前もバレている。どこから漏れたのかを考察する風雅のもとに、援軍がやって来た。
支部の林か下水道に住んでいる、ネズミの集団だった。ネズミは下階に続く階段を列になって並んでおり、意思疏通を図るように歯を鳴らしたり首を振ったりしていた。
「無事か、お前らー!」
野太い声が大量のネズミとともに階段を上がる。関東支部の教官の一人、出藻倉弟守雄(デモクラ デスオ)だった。
それを見て風雅は回転を止める。そして階段を上がりきって周囲の状況を把握する弟守雄。そして負傷した訓練生2人とリッチャルデットを見て、弟守雄は両手にメリケンサックをはめながらこう言った。
「よくも俺のかわいい教え子たちを……。てめえ絶対許さねえ」
「……。ネズミ使いの出藻倉弟守雄か」
「Rat is deaaaaaaad!」
弟守雄が叫ぶと下階から大量のネズミが雪崩のようにリッチャルデットに押し寄せる。
「雨! 侵入者が出たとスマホで連絡を!」
「今やってる! けどなんか圏外になってるせいでLINEも通話も使えない!」
風雅と雨が話し合っている間に、赤目が壁に叩きつけられる。
ウサギのユニゾンが蹴り合いで負ける。向こうも下半身強化のユニゾンかと悟った。
「土竜! 教官棟まで泳いで侵入者が出たと伝えに行け!」
赤目が雨に指示を出す。それを聞いて雨が床に潜ろうとする。
そこに素早く詰め寄ったリッチャルデットの膝が入る。雨は廊下の反対側まで蹴り飛ばされ、意識を失った。
「なんてパワー。いや、速度か?」
《リッチャルデット 本名:福家亮平(フケ リョウヘイ) ユニゾン名:ブラック★ロックシューター……時速70キロで走れる。応用で時速70キロで蹴りを入れたり、時速70キロまで反応できたりする。》
風雅は即座にその場で回転し、リッチャルデットに警戒する。赤目の負傷具合からして、戦える人間は自分以外いないと察したからだ。
「賢明な判断だ。逃げても追いつかれるし、仲間も失う。だがそのユニゾンで何ができる。回天風雅」
こちらの名前もバレている。どこから漏れたのかを考察する風雅のもとに、援軍がやって来た。
支部の林か下水道に住んでいる、ネズミの集団だった。ネズミは下階に続く階段を列になって並んでおり、意思疏通を図るように歯を鳴らしたり首を振ったりしていた。
「無事か、お前らー!」
野太い声が大量のネズミとともに階段を上がる。関東支部の教官の一人、出藻倉弟守雄(デモクラ デスオ)だった。
それを見て風雅は回転を止める。そして階段を上がりきって周囲の状況を把握する弟守雄。そして負傷した訓練生2人とリッチャルデットを見て、弟守雄は両手にメリケンサックをはめながらこう言った。
「よくも俺のかわいい教え子たちを……。てめえ絶対許さねえ」
「……。ネズミ使いの出藻倉弟守雄か」
「Rat is deaaaaaaad!」
弟守雄が叫ぶと下階から大量のネズミが雪崩のようにリッチャルデットに押し寄せる。
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