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大学時代
ネコ
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「春樹、ほんとにいいの?」
僕らは狭いベットに並んで横になった。
「いいもなにも、そのためにここまで来たんだから…ヤらせてくれよ!」
「んも~雰囲気!雰囲気が台無しじゃん…」
恥ずかしい姿を見せ合っての開き直りなのか、またいつもの調子に戻ってしまった。
「だって俺、結局自分でヌいてんだからな!?」
…確かに。
「久々に挿入感を味わってみたい訳よ」
「ヤリチンが何言ってんの」
「いやいや…俺、経験人数1人なんですけど!?」
えっ!?!?
あの『まゆ』が最初で最後ってこと!?
その、1人って所がまた特別感があって憎たらしく思ってしまう僕は、本当に性格が悪いな…。
「俺の2人目…いや、ハジメテだな、尚也は。なってくれない?」
んんんんん~~~!!
「…当然じゃん」
「んふっ、顔真っ赤!」
「うるさいな~!」
「そうと決まればさ、服、全部脱いじゃお?」
「あっ…うん、そうだね…」
改めて言われると、照れる。
僕らは小さい頃からずっと一緒だった。一緒に風呂にだって入ったこともあるし、プールで着替えるのも特に隠してなかったし。お互い裸になるのは別に初めてじゃない。
でも、この状況で脱ぐのはハジメテ、だ。
だから、物凄く恥ずかしい…。
裸で並んで横になり、自然と密着する肌と肌…それはとても熱かった。
自然と見つめ合い、どちらからともなく唇を合わす。今度は優しく、互いを堪能するように、ゆっくりと、少しずつ、小鳥が啄むように、子犬が舐めるように…それはそれは焦れったくなるほど、互いの存在を確かめ合った。
春樹の手が頬を撫で、そのままゆっくりと下りていき、胸で止まった。今度はつまんだり、小刻みに弾いたりと、的確な愛撫を施していく…。
「ふぅ~…」
その度に声が漏れそうなのを堪え、深く息を吐き出した。
僕もお返しに、お腹の下まで手を伸ばして、まだ少し柔らかさを残していた春樹の息子を優しく握り、先端の穴をクリクリと強めに刺激する。
すると、ソレは瞬く間に硬度を増して、元の勢いを取り戻していった。
先走りを先端に塗りたくり、硬く張り出したカリ首に引っかかるように手のひらを上下させる。また、目の前には快感に歪む春樹の官能的な表情が広がっていった。
自身の乳首を弾かれて、春樹のこんな姿を見せられたら、僕も後ろが疼いてたまらない。早く、入れてほしい…。
「待って、イッちゃうから…も、やめて」
硬く目を閉じて、歯を食いしばった春樹から制止がかかった。
「尚也のナカで、イきたい…」
息を荒らげた春樹から出た、直接的な言葉に、僕ももう我慢できなかった。
「僕もっ…早く入れてほしいよ…!」
その言葉を皮切りに、春樹は僕の口内へ舌を滑り込ませ、歯列をなぞり、舌を吸われ、隅々まで犯していった。唾液は混じり合い、荒い吐息と、クチュクチュというだらしのない水音だけが、部屋に響いていた。
頭がぼうっとする。キスって、本当に気持ちがいいんだな…。
激しかった口付けが次第に緩まって、唇が離れる。すると春樹は何やらゴソゴソとカバンを漁り、コンドームを装着し始めた。
いよいよ…だ。
心臓が破裂するんじゃないかと思うほど脈打っていた。僕もベットの脇からローションを取り出す。
「あっ、尚也、そのっ、準備っていうのは…」
突然、思い出したように春樹がモゴモゴと聞いてきた。
「…昨日、ちょっと触ってたからキレイだと思うよ、多分」
あれから何も食べてないし、大丈夫だろう。多分だけど。
それにしても、アナニーの報告とかどんな生き地獄…。
「あっ、そっか、じゃあ…いいんだな?」
「うん…でもちょっと待ってね。あとできればあっち向いててほしい…」
僕はいつも通り、四つん這いになってお尻にローションを垂らし、指で慣らしていく。ナカがしっかりほぐれるように、ぐちゅぐちゅと音を立てながらローションを馴染ませていく。春樹の目の前でやるのはやっぱり恥ずかしいけど、こればっかりは仕方がない。
「春樹、いいよ…」
僕は枕に顔を埋めて、尻を突き上げて春樹が来るのを待った。
「えっ、顔見せてくれないの?」
「えっ?」
「正常位…で、ヤりたいんだけど、ダメ?」
慣れというのは恐ろしい。
僕は今まで、バックでしかしたことがない。顔も見なくて済むし、好き放題してもらえて楽だったから。
…春樹には口が裂けても言えないけど。
「そう…だよね、しよ、恥ずかしいけど…」
「何をいまさら、さっきもそうだったろ?」
「そうだけどっ!違うんだよ…」
僕は『まゆ』に嫉妬して、春樹を下から見上げるってどんな気分だろうと想像しながら、抜いた男なんだ。
それが今まさに、現実になろうとしてるんだ。恥ずかしさと、感慨深さと、少しの嫉妬と、色んな感情が入り交じる。
「違わないよ」
何も知らない春樹は、僕をゴロンと仰向けにさせて、真上に覆いかぶさった。少し長い髪が重力に従って、別人のように映る。
確かに、さっきも向かい合っていたさ。でも、上と下とでは、こんなに見え方、表情が違ってくるなんて思わなかった。
僕を見下ろす春樹は、少し余裕のない、オスの顔をしていた。
「あー…足、ちょっと思いっ切り開いてよ」
「あ、こう…?」
「ううん、もっと」
僕の両脚は想像より遥かに大きく開かれ、何もかも丸見えの状態に…。これは…恥ずかしくて死にそうだ…。
春樹は真剣な顔をして俯いて、じっくり僕のアナを見ながら、先端をあてがって様子を探っているようだ。それがまた焦らされているようで、早く入れてほしい!と焦燥感に駆られていった。
「すんごいヌルヌル…もういいの?」
「うん、早くキテ…」
僕は両手を広げて、春樹を抱き寄せた。
ゆっくりと、ぎこちなく入っていく春樹のモノは、とても熱くて…これだけでも満ち足りてしまうくらい。
少しの間抱き合って、これでもかという位、この幸せを噛み締めた。
「っあぁ~…」
先に声を出したのは春樹の方だった。いつものあの、低い声で。
「尚也っ、すんごい、熱い、締め付け、ヤバっ…超気持ちいいっ!」
息を切らしながらも、伝えてくれた、それが物凄く嬉しかった。
そしてらグッとさらに奥へ侵入したかと思えば、ゆっくりと小刻みに、少しずつ腰が打ち付けられていった。
「あぁ~…」
抱き合っているので顔は見えないが、確かに春樹は感じている、僕は分かる。僕の体で、僕のナカで、春樹が感じている。
それが無性に嬉しくて、目元が潤んで視界がぼやけた。
パッと春樹は体を起こし、
「尚也はなんで余裕なん?気持ちくない?」
と、余裕のない顔、かつ、不安げに問いかけてきた。愛おしい…。
「今は幸せ噛みしめてたとこ」
ぼやけていた視界がクリアになると同時に、雫が目尻を伝って落ちていった。
「体起こしたまま動いてくれたら、多分僕は余裕無くなるよ」
こう?と聞きながら、春樹が腰を振り、肉と肉がぶつかり合うパンパンという音が、部屋に響いた。
「うんっ、そうっ、すごっ、きもちっ…!」
息も絶え絶えに、僕も春樹に伝える。
春樹が僕を見つめながら、歯を食いしばっている。僕のナカを行き来して、歯を…感激してナカがきゅんと疼いて締まる。
「うあっ!締めんなよ…」
硬く目を閉じて春樹が言った。下から見上げる春樹の官能的な表情は、過去の自分を昇華していく。
「あのねっ、ここ、ここがいいの…」
僕は春樹の腰を掴んで、イイトコロを伝えた。
「ここ、思いっ切りやっていいよ、てか、やって、春樹の、好きにして…」
春樹の紅潮した顔が頷き、喉がゴクリと鳴った。
脚を改めて持ち直され、ズンッと勢いよく差し込まれた。
「あああっ…!!」
そこっ、そこで合ってる!すごく気持ちいい…でも、言葉にできない。
春樹は僕のこれまでとの反応の違いに気付いてか、的確にイイトコロを攻めてきた。
その度に声が漏れ、とても抑えられなかった。
快感のあまり、うっすらとしか開けられない目で春樹を見ると、天を仰ぎながら激しく腰を打ち付けていた。首筋が、とっても色っぽい…。
そんな春樹を見上げながら、最高潮の快感を享受して…そう長くもつはずはなく。
「あぁっ、あぁっ、あああっ…」
僕はお腹の上に半透明の液体をダラダラと垂らしながら、幸せと快楽に身を任せた。
直後、低い呻き声と共にドクドクと脈打つ感覚をナカに感じた。
僕のナカで春樹がイッた。
あの頃の嫉妬に狂っていた僕が、今報われた気がした。
また、僕の視界がぼやけた。
僕らは狭いベットに並んで横になった。
「いいもなにも、そのためにここまで来たんだから…ヤらせてくれよ!」
「んも~雰囲気!雰囲気が台無しじゃん…」
恥ずかしい姿を見せ合っての開き直りなのか、またいつもの調子に戻ってしまった。
「だって俺、結局自分でヌいてんだからな!?」
…確かに。
「久々に挿入感を味わってみたい訳よ」
「ヤリチンが何言ってんの」
「いやいや…俺、経験人数1人なんですけど!?」
えっ!?!?
あの『まゆ』が最初で最後ってこと!?
その、1人って所がまた特別感があって憎たらしく思ってしまう僕は、本当に性格が悪いな…。
「俺の2人目…いや、ハジメテだな、尚也は。なってくれない?」
んんんんん~~~!!
「…当然じゃん」
「んふっ、顔真っ赤!」
「うるさいな~!」
「そうと決まればさ、服、全部脱いじゃお?」
「あっ…うん、そうだね…」
改めて言われると、照れる。
僕らは小さい頃からずっと一緒だった。一緒に風呂にだって入ったこともあるし、プールで着替えるのも特に隠してなかったし。お互い裸になるのは別に初めてじゃない。
でも、この状況で脱ぐのはハジメテ、だ。
だから、物凄く恥ずかしい…。
裸で並んで横になり、自然と密着する肌と肌…それはとても熱かった。
自然と見つめ合い、どちらからともなく唇を合わす。今度は優しく、互いを堪能するように、ゆっくりと、少しずつ、小鳥が啄むように、子犬が舐めるように…それはそれは焦れったくなるほど、互いの存在を確かめ合った。
春樹の手が頬を撫で、そのままゆっくりと下りていき、胸で止まった。今度はつまんだり、小刻みに弾いたりと、的確な愛撫を施していく…。
「ふぅ~…」
その度に声が漏れそうなのを堪え、深く息を吐き出した。
僕もお返しに、お腹の下まで手を伸ばして、まだ少し柔らかさを残していた春樹の息子を優しく握り、先端の穴をクリクリと強めに刺激する。
すると、ソレは瞬く間に硬度を増して、元の勢いを取り戻していった。
先走りを先端に塗りたくり、硬く張り出したカリ首に引っかかるように手のひらを上下させる。また、目の前には快感に歪む春樹の官能的な表情が広がっていった。
自身の乳首を弾かれて、春樹のこんな姿を見せられたら、僕も後ろが疼いてたまらない。早く、入れてほしい…。
「待って、イッちゃうから…も、やめて」
硬く目を閉じて、歯を食いしばった春樹から制止がかかった。
「尚也のナカで、イきたい…」
息を荒らげた春樹から出た、直接的な言葉に、僕ももう我慢できなかった。
「僕もっ…早く入れてほしいよ…!」
その言葉を皮切りに、春樹は僕の口内へ舌を滑り込ませ、歯列をなぞり、舌を吸われ、隅々まで犯していった。唾液は混じり合い、荒い吐息と、クチュクチュというだらしのない水音だけが、部屋に響いていた。
頭がぼうっとする。キスって、本当に気持ちがいいんだな…。
激しかった口付けが次第に緩まって、唇が離れる。すると春樹は何やらゴソゴソとカバンを漁り、コンドームを装着し始めた。
いよいよ…だ。
心臓が破裂するんじゃないかと思うほど脈打っていた。僕もベットの脇からローションを取り出す。
「あっ、尚也、そのっ、準備っていうのは…」
突然、思い出したように春樹がモゴモゴと聞いてきた。
「…昨日、ちょっと触ってたからキレイだと思うよ、多分」
あれから何も食べてないし、大丈夫だろう。多分だけど。
それにしても、アナニーの報告とかどんな生き地獄…。
「あっ、そっか、じゃあ…いいんだな?」
「うん…でもちょっと待ってね。あとできればあっち向いててほしい…」
僕はいつも通り、四つん這いになってお尻にローションを垂らし、指で慣らしていく。ナカがしっかりほぐれるように、ぐちゅぐちゅと音を立てながらローションを馴染ませていく。春樹の目の前でやるのはやっぱり恥ずかしいけど、こればっかりは仕方がない。
「春樹、いいよ…」
僕は枕に顔を埋めて、尻を突き上げて春樹が来るのを待った。
「えっ、顔見せてくれないの?」
「えっ?」
「正常位…で、ヤりたいんだけど、ダメ?」
慣れというのは恐ろしい。
僕は今まで、バックでしかしたことがない。顔も見なくて済むし、好き放題してもらえて楽だったから。
…春樹には口が裂けても言えないけど。
「そう…だよね、しよ、恥ずかしいけど…」
「何をいまさら、さっきもそうだったろ?」
「そうだけどっ!違うんだよ…」
僕は『まゆ』に嫉妬して、春樹を下から見上げるってどんな気分だろうと想像しながら、抜いた男なんだ。
それが今まさに、現実になろうとしてるんだ。恥ずかしさと、感慨深さと、少しの嫉妬と、色んな感情が入り交じる。
「違わないよ」
何も知らない春樹は、僕をゴロンと仰向けにさせて、真上に覆いかぶさった。少し長い髪が重力に従って、別人のように映る。
確かに、さっきも向かい合っていたさ。でも、上と下とでは、こんなに見え方、表情が違ってくるなんて思わなかった。
僕を見下ろす春樹は、少し余裕のない、オスの顔をしていた。
「あー…足、ちょっと思いっ切り開いてよ」
「あ、こう…?」
「ううん、もっと」
僕の両脚は想像より遥かに大きく開かれ、何もかも丸見えの状態に…。これは…恥ずかしくて死にそうだ…。
春樹は真剣な顔をして俯いて、じっくり僕のアナを見ながら、先端をあてがって様子を探っているようだ。それがまた焦らされているようで、早く入れてほしい!と焦燥感に駆られていった。
「すんごいヌルヌル…もういいの?」
「うん、早くキテ…」
僕は両手を広げて、春樹を抱き寄せた。
ゆっくりと、ぎこちなく入っていく春樹のモノは、とても熱くて…これだけでも満ち足りてしまうくらい。
少しの間抱き合って、これでもかという位、この幸せを噛み締めた。
「っあぁ~…」
先に声を出したのは春樹の方だった。いつものあの、低い声で。
「尚也っ、すんごい、熱い、締め付け、ヤバっ…超気持ちいいっ!」
息を切らしながらも、伝えてくれた、それが物凄く嬉しかった。
そしてらグッとさらに奥へ侵入したかと思えば、ゆっくりと小刻みに、少しずつ腰が打ち付けられていった。
「あぁ~…」
抱き合っているので顔は見えないが、確かに春樹は感じている、僕は分かる。僕の体で、僕のナカで、春樹が感じている。
それが無性に嬉しくて、目元が潤んで視界がぼやけた。
パッと春樹は体を起こし、
「尚也はなんで余裕なん?気持ちくない?」
と、余裕のない顔、かつ、不安げに問いかけてきた。愛おしい…。
「今は幸せ噛みしめてたとこ」
ぼやけていた視界がクリアになると同時に、雫が目尻を伝って落ちていった。
「体起こしたまま動いてくれたら、多分僕は余裕無くなるよ」
こう?と聞きながら、春樹が腰を振り、肉と肉がぶつかり合うパンパンという音が、部屋に響いた。
「うんっ、そうっ、すごっ、きもちっ…!」
息も絶え絶えに、僕も春樹に伝える。
春樹が僕を見つめながら、歯を食いしばっている。僕のナカを行き来して、歯を…感激してナカがきゅんと疼いて締まる。
「うあっ!締めんなよ…」
硬く目を閉じて春樹が言った。下から見上げる春樹の官能的な表情は、過去の自分を昇華していく。
「あのねっ、ここ、ここがいいの…」
僕は春樹の腰を掴んで、イイトコロを伝えた。
「ここ、思いっ切りやっていいよ、てか、やって、春樹の、好きにして…」
春樹の紅潮した顔が頷き、喉がゴクリと鳴った。
脚を改めて持ち直され、ズンッと勢いよく差し込まれた。
「あああっ…!!」
そこっ、そこで合ってる!すごく気持ちいい…でも、言葉にできない。
春樹は僕のこれまでとの反応の違いに気付いてか、的確にイイトコロを攻めてきた。
その度に声が漏れ、とても抑えられなかった。
快感のあまり、うっすらとしか開けられない目で春樹を見ると、天を仰ぎながら激しく腰を打ち付けていた。首筋が、とっても色っぽい…。
そんな春樹を見上げながら、最高潮の快感を享受して…そう長くもつはずはなく。
「あぁっ、あぁっ、あああっ…」
僕はお腹の上に半透明の液体をダラダラと垂らしながら、幸せと快楽に身を任せた。
直後、低い呻き声と共にドクドクと脈打つ感覚をナカに感じた。
僕のナカで春樹がイッた。
あの頃の嫉妬に狂っていた僕が、今報われた気がした。
また、僕の視界がぼやけた。
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