モテ王子の後輩が俺にだけ過保護すぎる件

てぃな

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絶体絶命のピンチです※

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「なかなか難しいですね。」

 ネットに囚われてから10分も経過していた___というのは春田の体感時間なだけで、実際にはまだ3分程しか経っていなかった。しかし、時間が鬼のように長く感じるくらいには、春田は絶体絶命のピンチに晒されていた。
 先程から身体のあちこちにネットが食いこんで、身体中が締め付けられるような感覚に苦しめられていたのだ。それだけならまだ耐えられるのだが、

「...........っ、」

 全身にネットが張り巡らされているということは、嫌でも自分の局部にも刺激が送られてきてしまう。少しの痛みが徐々に蓄積され続け、少しずつ快感も拾うようになってきていた。
 何とか黒沢に気づかれぬよう必死に痛みは誤魔化していたが、意識すればするほど局部への刺激のことで頭がいっぱいになってしまう。

「ここ解けそう」

(あ! そこ引っ張られると...)


___クイッ


「ぐふっ、」

「っ、! すみません、痛かったですか?」

「や、大丈夫、」

 早くこの地獄の時間から抜け出したくて、多少痛くてもいいから強引にやってくれと願う春田だったが、この優しすぎる男は春田の苦痛の表情を見て、更に丁寧にゆっくり作業をするようになってしまった。
 強く締め付けられることはなくなったが、新たに別の問題が生まれてきた。痛みを与えられない___つまり快感のみが蓄積されていくのだ。先程とは打って変わってさわさわとネットが股間付近を刺激する。

「......くっ、.........ふ、」

「ふふ、ちょっとくすぐったいですかね?」

(こいつ...呑気に笑いやがってっ、......ぁっ、まって気持ちぃ...)

 無意識のうちに破顔してしまっているのではないかと心配になるほど快感に飲まれそうになっていた。むしろ、この焦らすような優しすぎる刺激から、どうすればもっと快感を拾えるのかを必死に考えていた。

「あとはここだけですね」

 気がつけば上半身に絡まっていたネットは解け、両腕が自由になっていた。残すは下半身のみ。

「..........」

(....あれ? なんでこいつ固まってんだ?)

 手を空中に置いたまま、ぽかんと口を開け微動だにしない黒沢。よく見ると耳まで顔が真っ赤だ。黒沢の視線を辿ってみると、

「.......っ、!?」

 その先には不自然なくらい膨らんでいる下半身。信じたくないが、もしかすると...勃起......しているのだろうか。

「あ、ちが、これは違くてっ、」

 必死に言い訳を探すも大して頭の回転が早くもない春田の脳内に、都合のいい理由など出てこない。

「.........じゃ、じゃあこっちも解いていきますね」

(か、完全に気を使われてる...!)

 見て見ぬふりをする黒沢だったが明らかに先程より手元が覚束無い。


___クイッ

「んふっ、」


_______クイクイっ

「ひっ、...ぁう"、」

「あ、す、すみません、なんか手が思うように動かなくって...」

 動揺からか関係ないところまで引っ張られ、もう誤魔化せないほど声が溢れてしまう。

 決定的な刺激が与えられず、もどかしい。
 ダメとは分かっていても腰をネットに擦りつけてしまうのをやめられない。気持ちいい、...のに、あともう一歩届かない。

(こいつの前で、こんな......でも、...♡   、、ぁッ、もう出したいっ、、)


___キーンコーンカーンコーン


「わぁ!」

 突然鳴り出したチャイムに驚き、飛び跳ねる黒沢。その反動で肌にキツく食い込むネット。既にパンパンに腫れていた睾丸が勢いよく締め付けられる。鋭い痛み、そしてそれを遥かに超える激しい快感。

「っ!?  .......お"ほっ、~~~ッ!」

 今まで我慢していたモノが、尿道を走る感覚が襲う。おそらく下着はぐちゃくちゃになっているだろう。もしかしたら匂いが黒沢の元まで届いているかもしれない。しかし、そんな事よりも、春田の頭には開放感で埋め尽くされていた。人前での初めての射精に、自分の中の何かが目覚めそうだった。

(嫌いなヤツに、イかされた...♡)

 薄目を開け、射精後特有の気だるさに襲われていた春田は気づくわけもなかった。

 黒沢がどんなに恐ろしい顔をしていたのか。






✻ ✻ ✻ ✻ ✻






 あの後、結局黒沢がハサミを取りに行ってくれた。あちこちが破れている古いネットだ、初めからハサミで切れば良かったものの、何故か今までそんな考えは1ミリも浮かんでこなかった。
 ぼーっとする中、どうにかして黒沢に礼を言い家に帰ってきたが、自室に入ってようやくさっきまでの出来事を振り返る。


「...........」


(考えたくもないが、もしかすると俺は......)


心臓がバクバクと早くなる。身体の中心が熱くなっているのは何故だ...?


「あいつの前で.....  しゃ、 射せっ、」


 家中に春田の叫び声が響いたが、幸いにも家族はまだ誰もいなかった。











◇◇◇◇◇



次回「部室で秘密の擬似セックス!?」

¨̮
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みんなの感想(1件)

ソーダ割りロック

主人公の性格?好きです!!
ストーリーが好みで…続きが読みたいです(人 •͈ᴗ•͈)
また思いついたら…っていうのと、時間があれば!是非続き書いてください(≧▽≦)

解除

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