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しおりを挟むマリアンヌと義弟の仲は良好だった。
アルバートがマリアンヌの事を気にしすぎている所がある。
「ねぇさんのお茶はもう無くなりそうですね。スーベルトお代わりを。」
「おじょうさま方がいらっしゃると聞いたのでささやかながらプレゼントをよういしました。おうけとりください。」
「天気がよくても夕ごろにははだざむくなります。タオルをおもちしました。おつかいくださいねぇさま。あ、もちろんおじょうさま方にもおもちしましたのでよろしければおつかいください」
姉の行動、友好関係、健康にまで気をつける。そんな事弟がやりますか?執事の仕事ではなかろうか、とユリアは思った。
因みにプレゼントはロジャスティア公爵家領内で生息している花の可愛らしいしおりだった。ユリアはオレンジでセリーナは黄色だった。プレゼントの話はマリアンヌに内緒だった様で驚き頭を撫でながら褒めていて顔を真っ赤にして笑っていた所は年下らしい唯一の一面であった。
もう1人の登場人物である黒いスーツをビシッと着て白髪の髪を撫でつけたいかにも出来る執事長のスーベルトの無駄のないしなやかな動きにユリアは目が釘付けになった。
アルバートに言われる前に準備はしているもののマリアンヌの事を気にしてるアルバートに配慮し命令を受けてから迅速に行動する。
ーどうしたらあのしなやかさを身につけることができるのか?あれはまさしくカゲね。
応用すれば使用人を巻き込んだスパイごっこが高度化しより楽しくなるのになー何て思いながら足をぶらぶらしていると急いでいる様子で使用人がマリアンヌに近づいた。
「どうしたのかしら?いまは友人を招いてお茶会の最中ですわ」
「申し訳ありません。しかし、先ほど王子様から連絡が!」
「王子様?」
「突然のほうもん、申しわけないマリアンヌおじょうさま。」
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