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mediator
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冷戦の末、悠と和解したらしい絢聖は、慎みを覚えた。外泊を無理に強請らず、酒が入らない限りは、悠の前で、ベタつかない。淋しくはあったが三人の平和で幸せな生活には必要なことだった。
絢聖といえば、控えめでしっとりとした美人という印象だろうが、根が甘えん坊なのだ。許されれば、底なしに媚びてくるので、秋頼はいつか、私たちの関係が露呈するのではないかと内心ハラハラしていた。
表面上の悠の態度はかなり淡白だ。浮気してることを勘づくはずがないと思っていたのだろう。あまりにもアグレッシブに、秘密を暴こうとしてくる悠に動揺を隠せないでいた。そして、焦りながらも、完璧に言い訳を並べる絢聖に怖ろしさを感じたが、安心もした。
悠の態度に怯え、罪悪感を抱きながらも喜んでいた絢聖。優しく、健気だが…性悪で欲深いナルシスト。その本性を知るのは私ぐらいだろう。
「今夜から三日…悠、出張だって…」
感情を表に出すようになった悠と、関係改善が図れているようだが、この子は結局、年上の…それこそ父のような男に愛されなければ満たされない。その点においては、私がもっとも有利だった。
「そうだな…淋しいかい?」
「はい…悠がいないのは辛いですけど、秋頼さんと最近いちゃいちゃ出来ないのも淋しいです」
以前は口が上手いな…くらいにしか思わなかった。だが、これが嘘偽りない絢聖の本音なのだ。純粋で単純。愛に飢え、流されやすい。こんな彼が私に出会うまで、悠しか知らなかったことが、ほぼ奇跡だった。
「本当に…君は可愛い…。今夜は時間がある。あれを使おうか…」
「えっ、でもだめ、あれは、おかしくなっちゃうから」
電動マッサージャーを使用されるとわかり、肩を震わせている。前、使った時、喘ぎ過ぎて過呼吸気味になったのだ。そして、翌日立てなくなった。
「そうかい?でもする…私が、泣きながらよがる君を見たいからね」
「うぅ…でも…」
「出来るね?」
優しい悠ならここで引くだろうが、私はしない。壊れる寸前まで愛し、その後、甘過ぎるまでに蕩かす。
その落差に溺れ、依存を深める。退廃的で甘美。それは、秋頼と絢聖にしか理解出来ない愛の形だった。
「はいっ…」
腰をぴくぴくと痙攣させ、泣き続ける絢聖のことを可哀想なんて思ったりしない。手を緩めてやる必要はなかった。
「やぁっ!!だめ、もうジンジン…する」
性器にたっぷりとローションを垂らされ、裏筋をマッサージャーで刺激し続けられ、絢聖は半狂乱だった。
「だめだ…まだ堪えなさい。五分しかあててない」
「むり…むりっ…いやぁっ、また、また、やぁっ…!!」
相変わらずの吹きっぷりだ。ローションと、体液で、後は濡れ、行為を知り尽くした窄みは縦にパックリと割れていた。
「この前、君にこたつで掛けられたばっかりだったのに…今回もまた派手だな」
「うそっ…起きてて…」
悠との行為を知られていた事実に、羞恥に頬を染めながらも、はだけたバスローブから覗く秋頼の逞しい欲望に釘付けなのだから、破廉恥極まりない子だ。
「わかってて…興奮してたんじゃないのかい?あんなエッチなこと言って…」
「もう…やめて…」
「君と、悠の仲を引き裂かないために寝た振りをしたんだ…お礼を出来るね?」
「えっ?ひゃ…あっ…!!」
淫茎と、蕾にローションを注ぎ足す。そのまま、剛直を突き刺せば、中がすぐに吸い付いてくるのだから、やはり…この子は名器だ。
「…っ、ガーゼを使って私の前でしてみなさい…」
「えっ…?」
これは本気で戸惑っている。新鮮でいい。
「ローションガーゼだよ?聞いたことぐらいあるだろう?」
腰をゆるゆると動かしてやれば、物足りないのか、しぶしぶ布を使って自慰をする。自分で前を扱きながら、後は私に好きにされる。その羞恥に、気持ちが昂るのか、恥じらう言葉とは裏腹に、心配になるほど欲望を扱いていた。
「やぁ…こんな!だめ…あっ…みないで…あっ」
「ちゃんと見せなさい…気持ちいいのをきちんと伝えられたら、こちらも可愛がってあげよう」
奥を犯したいのを堪え、前立腺を禍々しいもので擦ってやると、雌の顔つきになった絢聖と目が合う。堕ちた…今夜彼は、私のものでいてくれる。
悠も、秋頼も、全部が欲しい女王様。その願望を叶えるため奔走する調停者。
だが…一番の権力を持つのは、王とは限らない。苦労、甘さ全てを享受する。それは、絢聖以上に欲深い秋頼らしい選択だった。
絢聖といえば、控えめでしっとりとした美人という印象だろうが、根が甘えん坊なのだ。許されれば、底なしに媚びてくるので、秋頼はいつか、私たちの関係が露呈するのではないかと内心ハラハラしていた。
表面上の悠の態度はかなり淡白だ。浮気してることを勘づくはずがないと思っていたのだろう。あまりにもアグレッシブに、秘密を暴こうとしてくる悠に動揺を隠せないでいた。そして、焦りながらも、完璧に言い訳を並べる絢聖に怖ろしさを感じたが、安心もした。
悠の態度に怯え、罪悪感を抱きながらも喜んでいた絢聖。優しく、健気だが…性悪で欲深いナルシスト。その本性を知るのは私ぐらいだろう。
「今夜から三日…悠、出張だって…」
感情を表に出すようになった悠と、関係改善が図れているようだが、この子は結局、年上の…それこそ父のような男に愛されなければ満たされない。その点においては、私がもっとも有利だった。
「そうだな…淋しいかい?」
「はい…悠がいないのは辛いですけど、秋頼さんと最近いちゃいちゃ出来ないのも淋しいです」
以前は口が上手いな…くらいにしか思わなかった。だが、これが嘘偽りない絢聖の本音なのだ。純粋で単純。愛に飢え、流されやすい。こんな彼が私に出会うまで、悠しか知らなかったことが、ほぼ奇跡だった。
「本当に…君は可愛い…。今夜は時間がある。あれを使おうか…」
「えっ、でもだめ、あれは、おかしくなっちゃうから」
電動マッサージャーを使用されるとわかり、肩を震わせている。前、使った時、喘ぎ過ぎて過呼吸気味になったのだ。そして、翌日立てなくなった。
「そうかい?でもする…私が、泣きながらよがる君を見たいからね」
「うぅ…でも…」
「出来るね?」
優しい悠ならここで引くだろうが、私はしない。壊れる寸前まで愛し、その後、甘過ぎるまでに蕩かす。
その落差に溺れ、依存を深める。退廃的で甘美。それは、秋頼と絢聖にしか理解出来ない愛の形だった。
「はいっ…」
腰をぴくぴくと痙攣させ、泣き続ける絢聖のことを可哀想なんて思ったりしない。手を緩めてやる必要はなかった。
「やぁっ!!だめ、もうジンジン…する」
性器にたっぷりとローションを垂らされ、裏筋をマッサージャーで刺激し続けられ、絢聖は半狂乱だった。
「だめだ…まだ堪えなさい。五分しかあててない」
「むり…むりっ…いやぁっ、また、また、やぁっ…!!」
相変わらずの吹きっぷりだ。ローションと、体液で、後は濡れ、行為を知り尽くした窄みは縦にパックリと割れていた。
「この前、君にこたつで掛けられたばっかりだったのに…今回もまた派手だな」
「うそっ…起きてて…」
悠との行為を知られていた事実に、羞恥に頬を染めながらも、はだけたバスローブから覗く秋頼の逞しい欲望に釘付けなのだから、破廉恥極まりない子だ。
「わかってて…興奮してたんじゃないのかい?あんなエッチなこと言って…」
「もう…やめて…」
「君と、悠の仲を引き裂かないために寝た振りをしたんだ…お礼を出来るね?」
「えっ?ひゃ…あっ…!!」
淫茎と、蕾にローションを注ぎ足す。そのまま、剛直を突き刺せば、中がすぐに吸い付いてくるのだから、やはり…この子は名器だ。
「…っ、ガーゼを使って私の前でしてみなさい…」
「えっ…?」
これは本気で戸惑っている。新鮮でいい。
「ローションガーゼだよ?聞いたことぐらいあるだろう?」
腰をゆるゆると動かしてやれば、物足りないのか、しぶしぶ布を使って自慰をする。自分で前を扱きながら、後は私に好きにされる。その羞恥に、気持ちが昂るのか、恥じらう言葉とは裏腹に、心配になるほど欲望を扱いていた。
「やぁ…こんな!だめ…あっ…みないで…あっ」
「ちゃんと見せなさい…気持ちいいのをきちんと伝えられたら、こちらも可愛がってあげよう」
奥を犯したいのを堪え、前立腺を禍々しいもので擦ってやると、雌の顔つきになった絢聖と目が合う。堕ちた…今夜彼は、私のものでいてくれる。
悠も、秋頼も、全部が欲しい女王様。その願望を叶えるため奔走する調停者。
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