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一抹の不安
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最近、秋頼と会えないながらも連絡のやりとりは続いていた。質問だけではなく、秋頼から会いたいだとか、淋しいとか、甘い言葉が送られるようになり嬉しかった。
しかし、ここ一週間は秋頼のメッセージが、素っ気なく思える。気のせいだろうか…何というか、距離を取られている感じがするのだ。
そんな、不安を抱えている中、秋頼から銀座で落ち合えないかとメッセージがあった。早く会ってこの不安から開放されたい。そう思い「大丈夫ですよ」と絢聖は連絡を返した。
エレガントな大理石
艶やかなメタル
繊細なモチーフが彫られたガラス瓶
透ける淡い液体
贅を凝らした空間に何度来ても夢心地になる。それに、今日は秋頼と一緒だ。嬉しい。嬉し過ぎて、何だかふわふわしてしまう。自分の使っている香水を教える。秋頼と初めて触れ合ったあの日の約束を果たす為に店に来たのだ。
「すごいな、こんなに種類があるのか」
「えぇ、本当に香りって奥深いですよね」
色とりどりの瓶から、秋頼がコーラルピンクの香水に興味を示した。
「ベルガモット、グレープフルーツ、ペア、オスマンサス。爽やかなのか、甘いのか想像が難しいな」
試香しようと、秋頼が店員を呼ぼうとした時だった。
「試されますか?」
丸い目をした可愛らしい女性に声を掛けられる。客の行動をしっかりと観察し、ベストなタイミングでアプローチを掛けてくる姿に絢聖は好感を感じた。
「えぇ、よろしくお願いします」
店員が、試香紙にふわっと液体を吹き付ける。最初にグレープフルーツの瑞々しさが広がり、その後にやわらかい花の甘さが追ってくる。
「君の香りじゃないか!」
「流石ですね。秋頼さん。ただ、当てるのが早過ぎます」
「そうだろう…。私の勘はよく当たるんだ」
そう言って茶目っ気いっぱいに笑う秋頼が可愛くて、愉快な気分になる。
「オスマンサス…金木犀の香りはあまり強く出ないので、当てるのは中々難しいかと思ったのですが」
「確かに、金木犀というよりは杏子のような匂いだった」
「鋭いですね。金木犀が咲き乱れる秘密の園で、フルーティーなグラニータを頂く休日をテーマにしてそうです」
「全てが混ざって杏子っぽく香るのか。奥深いな」
「えぇ、本当に」
自分の好きな物の話題を、秋頼と語り合える…幸せな時間。
「折角来たんだ。買い足すかい?」
「そうですね。詰め替えが販売されているのでそちらを頂いていきます」
使っている香水を紹介し終えてしまった。買い物が終わったら秋頼と一緒にいる理由がなくなってしまう。
「んっ?パーソナルボトル?」
秋頼が、店内の案内に興味を示す。ボトルのカラー、プレートの選択や刻印、ワックス加工、コードや留め具を選べる有料のサービス。わかりやすく言えば、自分好みのボトルを作れるのだ。日本では、この店舗でしか体験出来ず、絢聖は以前から惹かれてはいた。
「あぁ…興味はあるのですが」
欲しい…と思う。ただ、結構高いのだ。それに、今の瓶だって十分に美しい。
「気になるのであれば、買ってあげよう。素敵なお店を紹介してくれたお礼だ」
「えっ…そんな。ご迷惑ばかりお掛けしてるし、料理だって教えてもらっているのに」
「迷惑…ね。妻が亡くなってから、家に人を呼ぶこともあまりなかったからね。楽しいと感じているよ。君はどうだかわからないが」
どこか、意味深に問いかけてくる。
「僕は…その、良かったです」
彼の温もりに溺れる日々を思い出してしまい、体が熱を帯びてくる。
「それは、良かった。心配していたからね。それで––––欲しいのかい?」
少し溜めるように問いかけられ、ドキドキしてしまう。秋頼の声は魅惑的で、話すだけで色気がすごいのだ。
「はい…欲しいです」
秋頼の声と言葉に昂った絢聖は、媚びるように秋頼にねだる。
「では、頂いていこう。絢聖君、希望のデザインは?」
「ボトルは…透明なまま、刻印は蜂を、コードはゴールドで巻いて頂き、同じ色の留め具をつけて下さい。刻印は、名前の頭文字を大文字で…。Kと入れて頂きたい」
具体的な要望をすらすらと告げる絢聖に、相当欲しかったのだなと秋頼は思ったが、口に出すのは野暮だ。微笑みながら絢聖の髪を撫でた。
フルーティーフローラル、ハーバル、ウッディ。あの後、秋頼がこの機会に、皆の分も買ってしまおうと言い出し、悠の昇進祝いは絢聖が、秋頼は、自家用と絢聖の分を購入した。
ハーブの自然で穏やかな香りは、悠らしくプレゼントにぴったりで、渡すのが楽しみになる。
ディープグリーンの瓶に詰められた深い森のような匂いは、包容力に溢れた秋頼らしく香りだけでも、ときめいてしまう。巻かれた金色のコードがお揃いなのも嬉しい。ただ、そのことを伝えるのは…照れ臭い。
「プレゼントが決まって良かったです…。昇進祝いずっと迷っていて」
悠とは交際が長く、何度も贈り物をしていた。選ぶのが大変なのだ。あげるなら良い物を渡したいが、真面目に考えれば考える程悩んでしまう。一人で考えるには、限界があり、秋頼と選べてホッとしていた。
「祝ってあげるといい。きっと喜ぶ」
「えぇ…。渡すのが楽しみです」
悠の喜ぶ顔が見たい、疲れている彼を癒やしたい。秋頼に惹かれても、そこは変わらない。結局、悠が好きなのだ。そして、同じ重さの愛を返して欲しいと思ってしまう。
要は、相手に期待し過ぎなのだ。歩み寄ることは出来ても、人を変えることは不可能だ。わかってはいる…だが、孤独だ。一時的に満たされることはあれど、再び湧き上がる淋しさの沈め方がわからない。
「では、早く帰って渡さないと」
帰りを促す秋頼の言葉が辛い。いつもならもっと甘やかしてくれるのに。秋頼に尽くされることを知った今、謙虚なままではいられない。
自分がもっと魅力的だったら、悠に甘やかしてもらえただろうか。秋頼は自分を引き止めてくれたのだろうか。最近秋頼が寄越す、素っ気ないメッセージのせいで不安が募る。少しで良い…愛されているという自信が欲しい。
「悠…今日も出張なんです。その…一緒に居て頂けませんか?」
よく褒められる、ラベンダーがかった淡い瞳で見つめる。今晩、一人で居たくない…。沢山甘やかされたい…この前みたいに、一緒に朝を迎えたい。
「君って子は…。旦那が留守中に男を誘うのかい?」
悠の前回の出張中は、あんなにいちゃついたのに、今日の秋頼はドライだ。何故秋瀬は僕を甘やかしてくれたのだろう。大事な息子の恋人だからか…僕に色気を感じてくれたのか…それとも同情か。問いただしてしまいたい。僕に飽きたのかと聞きたい。けれど、関係が崩れるのが何よりも怖い。
「旦那だなんて…秋頼さんの、側に居たいだけです。だめですか」
悠のいない部屋。相変わらず連絡の来ない携帯。一人になれば、孤独と向き合わなければならない。それが、嫌で仕方がない。
「側に居るだけで済むのかい?」
「それは、秋頼さん次第です」
本音を言えば、この前の続きをしてもらいたい。約束を破って、繋がり、中をじっくり愛されたい。どんなに淫らな触れ合いをしても、秋頼は挿入してくれない。誓いを律儀に守ってくれている。だが不安で我慢が出来ない。
「私次第か…。では、今日は帰ろう。今度は食事でもするとしよう」
「–––––抱いて欲しいんです。沢山可愛がられたい」
やはり、秋頼は自分と距離を取ろうとしている。どうしても今日は繋ぎ止めなくてはならない。
絢聖は、繁華街の路上であるのにも関わらず、秋頼の胸にもたれかかる。
愛されない自分など、何の価値もない。沢山愛され、求められたい。その為なら、プライドを捨てることなんて簡単だった。
悠を夢中にさせることも出来なければ、秋頼を籠絡することも出来ない。そんな自分でいるのは惨めで、耐えられない。
「やめなさい…怒りたくはない。君は非常に魅力的だ…可愛いとも思う…。だが、戻るなら今だ。やはり息子の恋人を盗む真似は私には出来ない」
やっと見つけた居場所なのだ…それを秋頼は与えておいて、なかったことにするのか。彼を失いたくない…。その為なら何だって出来る。けれど、何をすれば彼を引き止められる?
「今日…今日だけ、一緒に居るだけでもだめですか?」
時間さえ確保してしまえば、戦略はいくらでも練れる。なぜ、あんなに積極的だった秋頼の態度が急変したのか…理由を知る必要がある。
僅かな希望に縋るようにそのまま彼の背中に腕をまわし、抱き締める。
「君は情に厚過ぎる…。頼む、聞き分けてくれないか」
一緒にいたい。だけど、秋頼に失望されてしまったら…?それこそ耐えられない。今は、秋頼の要望を飲み込むしかなかった。
「わかりました」
淋しくて仕方がない。結局…我儘で欲しがりな、自分を殺せない。僕自身に問題があるのだ。
だから、いつまでも満たされない。自分は何度この過ちを繰り返すのか。そう思いながら、秋頼の逞しい体から離れた。
しかし、ここ一週間は秋頼のメッセージが、素っ気なく思える。気のせいだろうか…何というか、距離を取られている感じがするのだ。
そんな、不安を抱えている中、秋頼から銀座で落ち合えないかとメッセージがあった。早く会ってこの不安から開放されたい。そう思い「大丈夫ですよ」と絢聖は連絡を返した。
エレガントな大理石
艶やかなメタル
繊細なモチーフが彫られたガラス瓶
透ける淡い液体
贅を凝らした空間に何度来ても夢心地になる。それに、今日は秋頼と一緒だ。嬉しい。嬉し過ぎて、何だかふわふわしてしまう。自分の使っている香水を教える。秋頼と初めて触れ合ったあの日の約束を果たす為に店に来たのだ。
「すごいな、こんなに種類があるのか」
「えぇ、本当に香りって奥深いですよね」
色とりどりの瓶から、秋頼がコーラルピンクの香水に興味を示した。
「ベルガモット、グレープフルーツ、ペア、オスマンサス。爽やかなのか、甘いのか想像が難しいな」
試香しようと、秋頼が店員を呼ぼうとした時だった。
「試されますか?」
丸い目をした可愛らしい女性に声を掛けられる。客の行動をしっかりと観察し、ベストなタイミングでアプローチを掛けてくる姿に絢聖は好感を感じた。
「えぇ、よろしくお願いします」
店員が、試香紙にふわっと液体を吹き付ける。最初にグレープフルーツの瑞々しさが広がり、その後にやわらかい花の甘さが追ってくる。
「君の香りじゃないか!」
「流石ですね。秋頼さん。ただ、当てるのが早過ぎます」
「そうだろう…。私の勘はよく当たるんだ」
そう言って茶目っ気いっぱいに笑う秋頼が可愛くて、愉快な気分になる。
「オスマンサス…金木犀の香りはあまり強く出ないので、当てるのは中々難しいかと思ったのですが」
「確かに、金木犀というよりは杏子のような匂いだった」
「鋭いですね。金木犀が咲き乱れる秘密の園で、フルーティーなグラニータを頂く休日をテーマにしてそうです」
「全てが混ざって杏子っぽく香るのか。奥深いな」
「えぇ、本当に」
自分の好きな物の話題を、秋頼と語り合える…幸せな時間。
「折角来たんだ。買い足すかい?」
「そうですね。詰め替えが販売されているのでそちらを頂いていきます」
使っている香水を紹介し終えてしまった。買い物が終わったら秋頼と一緒にいる理由がなくなってしまう。
「んっ?パーソナルボトル?」
秋頼が、店内の案内に興味を示す。ボトルのカラー、プレートの選択や刻印、ワックス加工、コードや留め具を選べる有料のサービス。わかりやすく言えば、自分好みのボトルを作れるのだ。日本では、この店舗でしか体験出来ず、絢聖は以前から惹かれてはいた。
「あぁ…興味はあるのですが」
欲しい…と思う。ただ、結構高いのだ。それに、今の瓶だって十分に美しい。
「気になるのであれば、買ってあげよう。素敵なお店を紹介してくれたお礼だ」
「えっ…そんな。ご迷惑ばかりお掛けしてるし、料理だって教えてもらっているのに」
「迷惑…ね。妻が亡くなってから、家に人を呼ぶこともあまりなかったからね。楽しいと感じているよ。君はどうだかわからないが」
どこか、意味深に問いかけてくる。
「僕は…その、良かったです」
彼の温もりに溺れる日々を思い出してしまい、体が熱を帯びてくる。
「それは、良かった。心配していたからね。それで––––欲しいのかい?」
少し溜めるように問いかけられ、ドキドキしてしまう。秋頼の声は魅惑的で、話すだけで色気がすごいのだ。
「はい…欲しいです」
秋頼の声と言葉に昂った絢聖は、媚びるように秋頼にねだる。
「では、頂いていこう。絢聖君、希望のデザインは?」
「ボトルは…透明なまま、刻印は蜂を、コードはゴールドで巻いて頂き、同じ色の留め具をつけて下さい。刻印は、名前の頭文字を大文字で…。Kと入れて頂きたい」
具体的な要望をすらすらと告げる絢聖に、相当欲しかったのだなと秋頼は思ったが、口に出すのは野暮だ。微笑みながら絢聖の髪を撫でた。
フルーティーフローラル、ハーバル、ウッディ。あの後、秋頼がこの機会に、皆の分も買ってしまおうと言い出し、悠の昇進祝いは絢聖が、秋頼は、自家用と絢聖の分を購入した。
ハーブの自然で穏やかな香りは、悠らしくプレゼントにぴったりで、渡すのが楽しみになる。
ディープグリーンの瓶に詰められた深い森のような匂いは、包容力に溢れた秋頼らしく香りだけでも、ときめいてしまう。巻かれた金色のコードがお揃いなのも嬉しい。ただ、そのことを伝えるのは…照れ臭い。
「プレゼントが決まって良かったです…。昇進祝いずっと迷っていて」
悠とは交際が長く、何度も贈り物をしていた。選ぶのが大変なのだ。あげるなら良い物を渡したいが、真面目に考えれば考える程悩んでしまう。一人で考えるには、限界があり、秋頼と選べてホッとしていた。
「祝ってあげるといい。きっと喜ぶ」
「えぇ…。渡すのが楽しみです」
悠の喜ぶ顔が見たい、疲れている彼を癒やしたい。秋頼に惹かれても、そこは変わらない。結局、悠が好きなのだ。そして、同じ重さの愛を返して欲しいと思ってしまう。
要は、相手に期待し過ぎなのだ。歩み寄ることは出来ても、人を変えることは不可能だ。わかってはいる…だが、孤独だ。一時的に満たされることはあれど、再び湧き上がる淋しさの沈め方がわからない。
「では、早く帰って渡さないと」
帰りを促す秋頼の言葉が辛い。いつもならもっと甘やかしてくれるのに。秋頼に尽くされることを知った今、謙虚なままではいられない。
自分がもっと魅力的だったら、悠に甘やかしてもらえただろうか。秋頼は自分を引き止めてくれたのだろうか。最近秋頼が寄越す、素っ気ないメッセージのせいで不安が募る。少しで良い…愛されているという自信が欲しい。
「悠…今日も出張なんです。その…一緒に居て頂けませんか?」
よく褒められる、ラベンダーがかった淡い瞳で見つめる。今晩、一人で居たくない…。沢山甘やかされたい…この前みたいに、一緒に朝を迎えたい。
「君って子は…。旦那が留守中に男を誘うのかい?」
悠の前回の出張中は、あんなにいちゃついたのに、今日の秋頼はドライだ。何故秋瀬は僕を甘やかしてくれたのだろう。大事な息子の恋人だからか…僕に色気を感じてくれたのか…それとも同情か。問いただしてしまいたい。僕に飽きたのかと聞きたい。けれど、関係が崩れるのが何よりも怖い。
「旦那だなんて…秋頼さんの、側に居たいだけです。だめですか」
悠のいない部屋。相変わらず連絡の来ない携帯。一人になれば、孤独と向き合わなければならない。それが、嫌で仕方がない。
「側に居るだけで済むのかい?」
「それは、秋頼さん次第です」
本音を言えば、この前の続きをしてもらいたい。約束を破って、繋がり、中をじっくり愛されたい。どんなに淫らな触れ合いをしても、秋頼は挿入してくれない。誓いを律儀に守ってくれている。だが不安で我慢が出来ない。
「私次第か…。では、今日は帰ろう。今度は食事でもするとしよう」
「–––––抱いて欲しいんです。沢山可愛がられたい」
やはり、秋頼は自分と距離を取ろうとしている。どうしても今日は繋ぎ止めなくてはならない。
絢聖は、繁華街の路上であるのにも関わらず、秋頼の胸にもたれかかる。
愛されない自分など、何の価値もない。沢山愛され、求められたい。その為なら、プライドを捨てることなんて簡単だった。
悠を夢中にさせることも出来なければ、秋頼を籠絡することも出来ない。そんな自分でいるのは惨めで、耐えられない。
「やめなさい…怒りたくはない。君は非常に魅力的だ…可愛いとも思う…。だが、戻るなら今だ。やはり息子の恋人を盗む真似は私には出来ない」
やっと見つけた居場所なのだ…それを秋頼は与えておいて、なかったことにするのか。彼を失いたくない…。その為なら何だって出来る。けれど、何をすれば彼を引き止められる?
「今日…今日だけ、一緒に居るだけでもだめですか?」
時間さえ確保してしまえば、戦略はいくらでも練れる。なぜ、あんなに積極的だった秋頼の態度が急変したのか…理由を知る必要がある。
僅かな希望に縋るようにそのまま彼の背中に腕をまわし、抱き締める。
「君は情に厚過ぎる…。頼む、聞き分けてくれないか」
一緒にいたい。だけど、秋頼に失望されてしまったら…?それこそ耐えられない。今は、秋頼の要望を飲み込むしかなかった。
「わかりました」
淋しくて仕方がない。結局…我儘で欲しがりな、自分を殺せない。僕自身に問題があるのだ。
だから、いつまでも満たされない。自分は何度この過ちを繰り返すのか。そう思いながら、秋頼の逞しい体から離れた。
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