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第3章

⑤懲罰を回避するために…

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連れて来られたのは、独房とは違う階にある大きな牢屋だった。
設備は照明以外に何もない。

ただ、壁には等間隔で囚人を拘束するための手錠が埋め込まれている。
薄暗くて窮屈な雰囲気も合わせて、罰を与える場所だとすぐに分かった。

そして。
牢屋の中央には、全裸で目隠しと貞操帯を付けられた真咲まさきがいた。
あたしがおもらしした日のように、天井から吊り下げられた手錠で拘束されている。
耳には栓がされていて、多分何も聞こえていない。

酷い…どうしてオナニーなんかして…。

そう思うと同時に理解してしまった。
血の気が引くような、呼吸が止まって苦しくなるような。

現実を受け入れたくない頭と体が拒絶反応を起こしている感じだ。

「私は、お前のせいだと思っている」

「やめて…」

37番沙羅と出会わなければ、懲罰なんて受けずに済んだろうに」

「そんなつもりじゃ!」

仲良くしたかっただけ。
友達みたいに。

でも、真咲にとっては違った?

「真咲は、このあと…」

上手く声が出ない。
震えてしまう。

冴木さえきは意地悪をするようにあたしの肩に手を置き、耳元で話し始めた。

「まずは自慰行為をした反省文を書かせ続ける。次に何度もイカせよう。もう自慰なんてしたいと思わないくらいにな。最後は他の囚人への見せしめとして、みんなの前でやってもらおうか。終わった頃には、壊れてしまうだろうな」

「そんなの」

「嫌か? 反抗するか?」

本当にあたしのせいなら…。

「何か、チャンスを下さい」

「ほう。確かに33番真咲はお前と出会わなかったら、何もなく更生プログラムを終えて出所していただろうな」

冴木は牢屋の中を歩き回って何かを考え始めた。

「いいことを思いついた。覚悟はできているな?」

「はい」

37番沙羅、服を脱げ」

「は?」

「さっさと従え」

何を考えているのか全く分からない。
立花ルナとは違った不気味さ。

でも従うしかない。
あたしは白いTシャツを脱ぎ、灰色のズボンも下ろした。

この場にいるのは、全裸で貞操帯という格好の女囚2人と、制服を着た看守。
異様な雰囲気が漂ってる。

次に冴木は真咲の手錠と目隠しを外し、耳栓も取った。

「え、沙羅? どうして裸に。それに、貞操帯…」

視覚と聴覚を取り戻した真咲は、あたしの姿を見て動揺を隠せないようだった。

33番真咲37番沙羅。今から2人で性行為をしろ。そして、どちらか片方が絶頂したら、懲罰はなかったことにする。せいぜい頑張れ」

「性行為って…」

セックスしろってこと?
あたしと真咲、どっちかがイッたら懲罰は取り消し。

無理でしょ…。

だって。
お互いに貞操帯を付けられているんだから。
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