毎日記念日小説

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11月12日 洋服記念日

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今日も雑談部屋を楽しむか。
最近の打率の良さは異常なんじゃないかな?
それぐらい楽しい雑談が続いているな。
楽しい雑談というよりは、盛り上がる雑談が続いているな。
まぁ、盛り上がっていない雑談も楽しいから、楽しい雑談かどうかという尺度で言うと、打率が1になってしまう。
まぁ、細かいことを気にしていても仕方がないか。
そう思いながら、俺は、『雑談部屋』に入っていった。









今日もまた、白い空間に放り出された。
そしてどこからともなくアナウンスが鳴った。


”シチュエーションの設定、人物選択、話題選択が終了しました。
これより雑談を始めます。”

やっぱりアナウンスが止んだ。
やはり、雑談部屋で一番無駄な時間なう。
AIはここを修正しないのだろうか?
やっぱ、修正しないかぁ。
修正してくれないかなぁ。
毎回同じこと思ってるなぁ。
ある意味、これがルーティーンみたいなところあるしなぁ。
そう考えると、意味があるのかなぁ?
意味、あったのかな…
このルーティーンやめようかな?
どうしよう。
でも、これをやめて、調子崩したら辛いから、続けるかぁ。
再びアナウンスが鳴った。


”雑談所要時間は30分、盛り上がり等により自動で延長や短縮を行います。
シチュエーションは、『服屋の店内』です。
雑談に参加するメンバーは、『田中様』『村山様』『関様』『中川様』です。
決まった役職、役割等はございません。ご気軽に参加してください。
それでは雑談を始めさせていただきます。
今回の話題は『洋服』です。
それでは楽しい雑談の時間をお過ごしください。”

アナウンスがやんで、光に包まれた。
洋服か。
洋服かぁ…
ファッションに関しては全く詳しくないな。
まぁ、女子もいるし、なんとかなるだろう。
とりあえずテーマを考えるか。
何がいいかな。
どうしよう。
”制服の夏服と冬服どっちが好き?”でいいかな。
俺にはそれぐらいしか思いつかないよ。
雑談のテーマを絞り出したところで、光が収まった。


今日の話だしは、関だ。

「今日の話題は、『洋服』ですね、はい。皆さんは、夏服と冬服どっちが好きですか?はい」
「俺は、夏服かな。夏服の方が、通気性がよくて好きだな。デザインとかはよくわからないんだけど、どちらかというと夏服の方が好きだな」
「僕は、冬服の方が好きだと思う。冬服の方が、どんどんものが足されていく感じがしてすきだと思う。ファッション好きではないから、正確に表現できているとは思わないんだけど、夏服は、余計なものを身につけると暑いから、簡素にしたくなると思う」
「やっぱあたしは、冬服かな。もふもふ系の服を違和感なく、不快感なく着れるのがいい。もふもふが、やっぱ一番可愛いと思うから、そこが一番重要」
「私は、夏服ですかね、はい。涼しくしたいからという理由で、多少ファッションをサボってもいいからですね、はい」
「じゃあ、制服だと、夏服と冬服どっちが好きなんだ?」
「僕は制服も冬服だと思う。冬服の方がフル装備感があって好きだと思う。夏服は、いくつかのパーツを省略している感じがするから、フル装備がある冬服が好きだと思う」
「あたしは、やっぱ制服は夏服かな。やっぱ爽やかな青春って感じがして好きなんだよね。ここの夏服がよくて、この学校に入ったみたいなところあるし」
「私は、夏服ですね、はい。冬服は夏服よりも着るのが大変なので、夏服派です、はい」
「俺も夏服だな。煩わしい上着を着なくていい夏の方が好きだな!」



それから女子を中心に洋服トークを展開させていった。
俺と村山は、女子の話に必死に食らいついていった。
ほとんど聞き役だったけれど、めちゃくちゃ楽しかった。
雑談の盛り上がりも、ずっと最高頂だった。
今日の雑談は成功だな。
うれしいな。
うれしいな。
気楽にそう思っていると、アナウンスがなった。







”34分44秒26が経過しました。お話の途中かと思いますが、教室の方に転送いたします。話し足りないかと思いますが、この話題はこの場限りといたしますようよろしくお願いします。教室で同じ話題をしたとしても特に罰則等はございませんが、ご協力よろしくお願いいたします。それと同じように、教室での話題をこの場に持ち込まないようよろしくお願いいたします。このアナウンスの内容を何度もお聞きになっていると思いますがなにとぞご協力よろしくお願いいたします。


洋服ですか。
服選びって大変ですよね。
大変な思いをして、選んだ服をワンシーズンで捨てるのはもったいなくて何シーズンか着ちゃうんですよね。
町を歩いている人たちって何であんなにおしゃれなんですか?
少しは私にその美的センスを分けてほしいです。
次のシーズンの服どうしよう?……




今日の残りの時間も頑張ってください。
それでは教室にお送りいたします。
それでは良い学校生活を”

アナウンスが止んだ。

教室に戻ってきた。
今日の雑談は成功だったな。
かなりの成功だな。
最近打率がよくて、うれしいな。
明日も良い雑談ができるように今から祈っておこうかな。
上機嫌に祈りながら、次の授業の準備を始めた。









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