毎日記念日小説

百々 五十六

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10月24日 ツーバイフォー建築の日 渡辺、先生が読んでるぞ!

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今日の雑談はどうなるかな?
盛り上がるかな?
楽しめるかな?
普段よりも楽しいかな?
最近、話だしを担当してないし、今日は久しぶりにやってみようかな。
たのしみだなぁ。
楽しみだなぁ。
今日はどんな話題が来るかな?
今日はどんな雑談になるかな?
期待に胸を膨らませながら、俺は『雑談部屋』に入っていった。








今日もまた、白い空間に放り出された。
そしてどこからともなくアナウンスが鳴った。


”シチュエーションの設定、人物選択、話題選択が終了しました。
これより雑談を始めます。”

やっぱりアナウンスが止んだ。
やはり、雑談部屋で一番無駄な時間なう。
AIはここを修正しないのだろうか?
やっぱ、修正しないかぁ。
修正してくれないかなぁ。
毎回同じこと思ってるなぁ。
ある意味、これがルーティーンみたいなところあるしなぁ。
そう考えると、意味があるのかなぁ?
意味、あったのかな…
このルーティーンやめようかな?
どうしよう。
でも、これをやめて、調子崩したら辛いから、続けるかぁ。
再びアナウンスが鳴った。


”雑談所要時間は30分、盛り上がり等により自動で延長や短縮を行います。
シチュエーションは、『新築物件』です。
雑談に参加するメンバーは、『田中様』『渡辺様』『関様』『中川様』です。
決まった役職、役割等はございません。ご気軽に参加してください。
それでは雑談を始めさせていただきます。
今回の話題は『ツーバイフォー建築』です。
それでは楽しい雑談の時間をお過ごしください。”

アナウンスがやんで、光に包まれた。
ツーバイフォー建築か。
ツーバイフォー建築かぁ………
わからない。
何これ?
全く知らないんだけど!!
どうしよう!!
え?!!!
どうしよう!!!!
イメージとか全くないんだけど!!!
誰か知ってるのかな?!!!
誰も知らないと、大変なことになりそうだな!
どうしよう!!!
テーマとかも全くわからない!!!
誰かよろしく!!!
俺は、他人任せにする覚悟を決めた。

光が収まると思ったらアナウンスがなった。



”渡辺様が、先生に呼ばれたため、雑談部屋から退出しました。
メンバーが一人少ない状況で、雑談部屋を続行しますか?
今、雑談部屋を閉じたとしてもペナルティーは科せられません。

投票を行います。
雑談部屋を閉じる/閉じない

投票よろしくお願いします。”



渡辺が先生に呼ばれたみたいだ。
正直、今日の話題で雑談が盛り上がる未来が見えないから、俺は”閉じる”を選択した。
再びアナウンスがなった。


”処理中




投票結果が出ました。
全会一致で、雑談部屋を閉じることになりました。
終了のアナウンスをお待ちください。”


どうやら、今日の雑談はとじられるらしい。
ということは、今日の話題を誰も知らなかったのかな?
ならよかった。
このまま始めてたら地獄を見るところだった。
ホッと方をなで下ろしたところで、再びアナウンスがなった。







”00分18秒39が経過しました。雑談部屋が閉じられたため、教室の方に転送いたします。話し足りないかと思いますが、この話題はこの場限りといたしますようよろしくお願いします。教室で同じ話題をしたとしても特に罰則等はございませんが、ご協力よろしくお願いいたします。それと同じように、教室での話題をこの場に持ち込まないようよろしくお願いいたします。このアナウンスの内容を何度もお聞きになっていると思いますがなにとぞご協力よろしくお願いいたします。




今日の残りの時間も頑張ってください。
それでは教室にお送りいたします。
それでは良い学校生活を”

アナウンスが止んだ。

教室に戻ってきた。
今日は雑談できなかったし、明日に期待だな。
それにしても、今日はアナウンスさんの語りが入らなかったな。
もしかしたら、ちゃんと雑談した日限定だったりするのかもな。
まぁ、どうだっていいけど。





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