毎日記念日小説

百々　五十六

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１０月1９日　TOEICの日　難しかった！！

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今日の雑談はどうなるかな？
どんな雑談になるのかな？
楽しい雑談ができるといいな。
為になる雑談ができるといいな。
満足する雑談ができるといいな。
気軽に話せる雑談ができるといいな。
気分が上がる雑談ができるといいな。
昨日一昨日と、楽しく雑談できてるし、今日もいい雑談ができるがする。
希望に満ち溢れた俺は、『雑談部屋』に入っていった。

今日もまた、白い空間に放り出された。
そしてどこからともなくアナウンスが鳴った。

”シチュエーションの設定、人物選択、話題選択が終了しました。
これより雑談を始めます。”

やっぱりアナウンスが止んだ。
やはり、雑談部屋で一番無駄な時間なう。
AIはここを修正しないのだろうか？
やっぱ、修正しないかぁ。
修正してくれないかなぁ。
毎回同じこと思ってるなぁ。
ある意味、これがルーティーンみたいなところあるしなぁ。
そう考えると、意味があるのかなぁ？
意味、あったのかな…
このルーティーンやめようかな？
どうしよう。
でも、これをやめて、調子崩したら辛いから、続けるかぁ。
再びアナウンスが鳴った。

”雑談所要時間は30分、盛り上がり等により自動で延長や短縮を行います。
シチュエーションは、『試験会場』です。
雑談に参加するメンバーは、『田中様』『大久保様』『九条様』『佐藤様』です。
決まった役職、役割等はございません。ご気軽に参加してください。
それでは雑談を始めさせていただきます。
今回の話題は『TOEIC』です。
それでは楽しい雑談の時間をお過ごしください。”

アナウンスがやんで、光に包まれた。
TOEICか。
TOEICかぁ。
TOEICってたしか、英語のテストだっけ？
そんな感じだった気がする。
受けたことないしなぁ。
TOEICってなんとなく大人が受けるやつってイメージがあるなぁ。
みんな受けたことがあるのかな？
この話題、大丈夫かな？
盛り上がるかな？
雑談を楽しめるかな？
不安になってきた。
多分この話題は。ハード系の難しい系の話題だな。
テーマどうしよう。
”TOEIC受けたことある？”でいいかな。
これくらいシンプルな方が、この難しい話題には合ってる気がする。
よし！これにしよう！！
テーマが決まったところで、光が収まった。

今日の話し出しは、いつも通り九条だった。いつも通りハイテンポな雑談が始まる。

「今日のテーマは、『TOEIC』だな！！！TOEICって何か知ってるか？！！！俺は知らないぞ！！！」
「TOEICは、英語の、テスト、だったと、思う。詳しいことは、よく、分からない」
「へぇ、英語のテストなんだな！！！その、TOEICtってやつを受けたことある人いるか？！！！俺はもちろん受けたことないぞ！！！」
「俺もないぞ。英語とか苦手だし。どうやって受けるのかとかも知らないぞ！」
「俺も受けたことない…大人が受けてるイメージがあるよね、TOEICって…」
「私も、ない。英語、苦手だし、TOEICが、必要に、なったことが、ないし」
「TOEICって、大人が受けるような奴なんだな！！！初めて知った！！！だからみんな受けないんだな！！！」

今日の雑談は、あまり盛り上がらなかった。
誰もTOEICに詳しい人がおらず、「～だと思う」「～なんじゃない？」みたいな言葉が多く、ふわっとした話になってしまったため、話しが長く続かなかった。
予想通り、難しい話題になった。
まぁ、今のところ受ける予定もない英語のテストのことなんて詳しく知らないよね。
そう言って自分を納得させていると、アナウンスが鳴った。

”２７分５３秒３２が経過しました。お話の途中かと思いますが、教室の方に転送いたします。話し足りないかと思いますが、この話題はこの場限りといたしますようよろしくお願いします。教室で同じ話題をしたとしても特に罰則等はございませんが、ご協力よろしくお願いいたします。それと同じように、教室での話題をこの場に持ち込まないようよろしくお願いいたします。このアナウンスの内容を何度もお聞きになっていると思いますがなにとぞご協力よろしくお願いいたします。

TOEIC、懐かしい響きですね。
大学の頃に何度か受けさせられましたね。
結構な高得点かと思ったら、９００点満点で、ぬか喜びをしたのを今でも思い出せます。
私は、英語が苦手なので、TOEICにあまりいい思い出はないですね。
英語ってどうやったらうまくなるんですかね？
リスニングとか、何かを日本語に変換している間に３つ先の問題とかまで行ってますよね。
いまでも、いやっぱり英語は苦手ですね。

今日の残りの時間も頑張ってください。
それでは教室にお送りいたします。
それでは良い学校生活を”

アナウンスが止んだ。

教室に戻ってきた。
今日の雑談は、話題の引きが悪かったな。
知らない話題が出たら、知らないとしか言えないよな。
しかも雑談のメンバーの誰も詳しくは知らないと来た。
その状況で、楽しく雑談をするなんて、難しすぎる。
皆なんとなくでTOEICを知ってたから、ギリギリ雑談にはなったけど、今日の話題はすごく難しかったな。
そう思いながら次の授業の準備を始めた。

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