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9月15日 ひじきの日 精神的な疲れの中、マシンガンひじき
しおりを挟む昨日は寝過ごしたなぁ。
あれはやらかしたなぁ。
昨日の失敗を繰り返さないために朝から気合を入れていたら、ちょっと精神的に疲れてきたかもしれない。
万全の状態で『雑談部屋』に臨むのって難しいよね。
でも、精神的に疲れていたとしても、ちゃんと『雑談部屋』は使いたいから、気合を入れちゃうのはしょうがないよね。
万が一でもまた寝たら、自分が許せなくなっちゃうしなぁ。
今日は、1日ぶりの雑談だ。
楽しもう。
楽しめたら一番いいんだから。
どんなに疲れていようが、どんなに眠かろうが。
精神的に疲れちゃってるから、後手に回ることは増えちゃうだろうけど、それもまた楽しもう。ワンテンポ遅れるみたいな感じにならなければ、発言は最後でもいい気がしてきた。
疲れてきて、自分に甘くなってきたところで、俺は『雑談部屋』に入っていった。
今日もまた、白い空間に放り出された。
そしてどこからともなくアナウンスが鳴った。
”シチュエーションの設定、人物選択、話題選択が終了しました。
これより雑談を始めます。”
やっぱりアナウンスが止んだ。
やはり、雑談部屋で一番無駄な時間なう。
AIはここを修正しないのだろうか?
やっぱ、修正しないかぁ。
修正してくれないかなぁ。
毎回同じこと思ってるなぁ。
ある意味、これがルーティーンみたいなところあるしなぁ。
そう考えると、意味があるのかなぁ?
意味、あったのかな…
このルーティーンやめようかな?
どうしよう。
でも、これをやめて、調子崩したら辛いから、続けるかぁ。
再びアナウンスが鳴った。
”雑談所要時間は30分、盛り上がり等により自動で延長や短縮を行います。
シチュエーションは、『班給食、小学校低学年』です。
雑談に参加するメンバーは、『田中様』『九条様』『佐藤様』『渡辺様』です。
決まった役職、役割等はございません。ご気軽に参加してください。
それでは雑談を始めさせていただきます。
今回の話題は『ひじき』です。
それでは楽しい雑談の時間をお過ごしください。”
アナウンスがやんで、光に包まれた。
ひじきか。
ひじきかぁ…
これは、食べ物系だしイージーよりの話題なのかな?でも、食べ物系の中ではハードよりな気がする。
ひじきは、給食の定番、総菜コーナーの定番ってイメージがある。
ひじきに関するエピソードを振られても、何も話せないけれど、ひじきのあるあるとかを誰かが言ったらそれを笑うことはできると思う。
それくらいの知識量と思い入れ。
今回は、テーマは必要かな?
いるかなぁ?
いらないんじゃないかなぁ?
でもなぁ、食べ物系は、みんな話せることあるし、無理に携えていかなくてもいいかもなぁ。
それに、今の状態でいいテーマを出せそうにないし。
よし!今日は持って行かない!
皆に頑張ってもらう!!食べ物系の話しだし!!!
精神的にちょっと疲れているから、再び自分に甘くなっていったところで、光が収まった。
最初に話し出したのは、九条。
それから怒涛の勢いで会話が進んでいく。
「今日の話題は『ひじき』!!!皆はひじき好き?俺は、めっちゃ好きなんだよね!!!制服のワイシャツにひじきのシミが2、3個付いちゃうくらい大好き!!!」
「俺は、あまりひじきが好きじゃないかな。水分が多すぎる感じがあまり好きじゃないんだよね。水分がしっかり切ってあるタイプのひじきは好きだよ」
「俺は、ひじきはだいぶ好きな方じゃね。母に『何食べたい?』って聞かれたときに、『ひじきが食べたい』って返しちゃう俺ってめっちゃひじきがすきなんじゃね?」
「俺は、ひじきに好き嫌いはないですね…何品がある時に端の方にすっと入っているモノ的なイメージだけがあって、今まで生きてきて好きになるタイミングも嫌いになるタイミングもなかったから、どっちでもないですね…」
「総菜としてのひじきの中で何が一番好き?おれは、こんにゃく!!!!」
「俺は、厚揚げ的なやつかな」
「強いて言うなら、こんにゃくですかね…」
「俺は、ひじきじゃね。ふつうにいってひじきじゃね」
それから、思いのほか盛り上がった。
話がばてていくタイミングよりほんの少し先に俺がばててしまった。
ちょっとだけ恥ずかしかった。
皆の口数が減ってくるタイミングより、1,2分早く口数が減っていってきちゃってることが。
少し顔を赤くしていると、アナウンスが鳴った。
”29分12秒53が経過しました。お話の途中かと思いますが、教室の方に転送いたします。話し足りないかと思いますが、この話題はこの場限りといたしますようよろしくお願いします。教室で同じ話題をしたとしても特に罰則等はございませんが、ご協力よろしくお願いいたします。それと同じように、教室での話題をこの場に持ち込まないようよろしくお願いいたします。このアナウンスの内容を何度もお聞きになっていると思いますがなにとぞご協力よろしくお願いいたします。
定番なもの、わきにいるもの、メインを張らないもの、評価の対象に入らないもの。
そういうカッコ良さってありますよね。
そのカッコよさは学校では教えてくれません。
自分で感じ取っていくものです。
学校で学ぶことがすべてではありません。
そのことを心の隅にでも置いておきながら、今日の残りの時間も頑張ってください。
それでは教室にお送りいたします。
それでは良い学校生活を”
アナウンスが止んだ。
教室に戻ってきた
楽しかったぁ。
昨日も無理して起きてればよかったぁ。
起きれていればよかったぁ。
楽しかったなぁ。
終盤の記憶あんまりないけど、楽しかったなぁ。
ただ、今めちゃくちゃ疲れてて眠い。
これからの残りの授業大丈夫かな?
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