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9月2日 宝くじの日 調子崩し気味?
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うん、今日は様子を見ながら発言しよう。
そうしよう。
昨日のことを引きずってるわけじゃないぞ。
引きずってないからな。
アナウンスさんに慰められたのが思いのほか響いているとか、そういうのじゃないから。
強がってもないから。
今日は、3人目を目標にしよう。
最後はなんとなく肩の荷が重い。
最初とか、2番目はちょっと怖い。
だから、出来れば3番目。
そこに集中していこう!!
変な集中力の中、俺は『雑談部屋』に入っていった。
今日もまた、白い空間に放り出された。
そしてどこからともなくアナウンスが鳴った。
”シチュエーションの設定、人物選択、話題選択が終了しました。
これより雑談を始めます。”
やっぱりアナウンスが止んだ。
やはり、雑談部屋で一番無駄な時間なう。
AIはここを修正しないのだろうか?
やっぱ、修正しないかぁ。
修正してくれないかなぁ。
毎回同じこと思ってるなぁ。
ある意味、これがルーティーンみたいなところあるしなぁ。
そう考えると、意味があるのかなぁ?
意味、あったのかな…
このルーティーンやめようかな?
どうしよう。
でも、これをやめて、調子崩したら辛いから、続けるかぁ。
再びアナウンスが鳴った。
”雑談所要時間は30分、盛り上がり等により自動で延長や短縮を行います。
シチュエーションは、『宝くじ売り場の前のベンチ』です。
雑談に参加するメンバーは、『田中様』『矢野様』『佐藤様』『小坂様』です。
決まった役職、役割等はございません。ご気軽に参加してください。
それでは雑談を始めさせていただきます。
今回の話題は『宝くじ』です。
それでは楽しい雑談の時間をお過ごしください。”
アナウンスがやんで、光に包まれた。
宝くじか。
宝くじかぁ。
たぶん、当たったらどうするみたいなことを話すんだろうなぁ。
どうせ、ファーストペンギンにならないから、テーマとかは持って行かなくていいよなぁ。
よし、もう一回集中しよう、3番目、3番目。
気合を入れなおしたタイミングで、光が収まった。
地域に一つ二つある、デカめのホームセンターの入り口付近にある宝くじ売り場の近くのベンチに座っていた。
再現度高いなぁ。
こんなホームセンターに来たことないのに、なんとなくたまに来ているなじみのホームセンターみたいな感覚になる。
これは、どういう技術なんだろう?
さっきまであんなに気合を入れていたのに、注意がシチュエーションに向かってしまっていたタイミングで、矢野が話し始めた。
「僕はね、今日の話題『宝くじ』って聞いたよ。みんなは、もし宝くじが当たったらどうするのか、僕はね気になるんだよ。ちなみに僕は、貯金しちゃうと思う。僕はね、多分大金をどんと使えるような精神力がないと思うから、日々の生活がちょっとだけ豪華になるくらいお金の使い方をして、ほんの少しずつ使っていくと思うな」
やべぇ、やべぇ、集中が完全に途切れてた。
危ない危ない。
気が付かなかったら、完全に出遅れるところだった。
ここで、佐藤か小坂かが話して、その後、その後に集中しないと。
集中力を取り戻したタイミングで、佐藤が話し始めた。
良かったぁ、あのままシチュエーションの方に夢中になってたら完全に最後になってた。
「俺は、家とか建てたいな…一国一城の主というか、そういうのって憧れるよね…古井考えかもしれないけど…ドンと使ってみたいかな俺は…」
「えっと俺は、宝くじが当たったら、仕事をやめて、それからの生活資金みたいな形で使いたいな。10億当たれば、100年生きても、えっと、一年で大体1000万円だし、そんだけあれば、老後の心配もない。その余裕がある中で何かにチャレンジしてみたいな。芸術系でもなんでも」
佐藤が話したところに、若干被せるように小坂が話した。
ヤバい。
3番を取られた。
あんなに集中してたのに。
小坂なら、譲ってくれるだろうという慢心がいけなかった。
ヤバい、計画が崩れた。
どうしよう。
大したことじゃないけど、すごく動揺している。
なんとか落ち着かなきゃ。
深呼吸、深呼吸。
ひぃ、ひぃ、ふぅ、ふぅ。
よし、冷静になってきた。
まぁ、最後になったのは痛いけど、まぁ、仕方ないし、話し出すしかないかぁ。
あ、今回、最初に矢野が自分の意見を言ってるから、本当の最後じゃん。
はぁ。
俺は重い腰を上げ、話し出した。
「俺は、あまり我慢をしなくなるかな。そんな何千万とか何億とかそういう買い物をしようというわけじゃないけど、日々の自販機とか、コンビニによってなにかを食べたりとか、観光地のちょっと高い何かとか、そういうものに我慢せずにお金を使える生活をしてみたいかなぁ。それにしても、このたらればの話しで、すごく現実派というか、リアリティのある話が多いねみんな」
それから、一度計画してたことが崩れてしまった俺は、ちょっとだけ調子を崩して、あまり話さずに雑談が終わった。
だけれど、皆の話しが面白く聴きごたえがあったため、まったく後悔という後悔をしていない。
ラジオを一本聞ききったという感覚になってきたころに、アナウンスが鳴った。
”31分13秒33が経過しました。お話の途中かと思いますが、教室の方に転送いたします。話し足りないかと思いますが、この話題はこの場限りといたしますようよろしくお願いします。教室で同じ話題をしたとしても特に罰則等はございませんが、ご協力よろしくお願いいたします。それと同じように、教室での話題をこの場に持ち込まないようよろしくお願いいたします。このアナウンスの内容を何度もお聞きになっていると思いますがなにとぞご協力よろしくお願いいたします。
理想を描くことは大切です。
高い目標を掲げることで、日々の小さなハードルを乗り越えられるものです。
日々の小さなハードルである、毎日の授業。それを乗り越えるために大きな目標をもって、今日の残りの時間も頑張ってください。
それでは教室にお送りいたします。
それでは良い学校生活を”
アナウンスが止んだ。
教室に戻ってきた。
ちょっと失敗しちゃったけど、楽しかったなぁ。
皆が真剣に自分が宝くじを当たったらどうするかを考えてて面白かったなぁ。
最終的に人間関係の話しになって、面白かったなぁ。
大きな目標かぁ。
なかなか立てづらいなぁ。
少し考えてみるかぁ。
そうしよう。
昨日のことを引きずってるわけじゃないぞ。
引きずってないからな。
アナウンスさんに慰められたのが思いのほか響いているとか、そういうのじゃないから。
強がってもないから。
今日は、3人目を目標にしよう。
最後はなんとなく肩の荷が重い。
最初とか、2番目はちょっと怖い。
だから、出来れば3番目。
そこに集中していこう!!
変な集中力の中、俺は『雑談部屋』に入っていった。
今日もまた、白い空間に放り出された。
そしてどこからともなくアナウンスが鳴った。
”シチュエーションの設定、人物選択、話題選択が終了しました。
これより雑談を始めます。”
やっぱりアナウンスが止んだ。
やはり、雑談部屋で一番無駄な時間なう。
AIはここを修正しないのだろうか?
やっぱ、修正しないかぁ。
修正してくれないかなぁ。
毎回同じこと思ってるなぁ。
ある意味、これがルーティーンみたいなところあるしなぁ。
そう考えると、意味があるのかなぁ?
意味、あったのかな…
このルーティーンやめようかな?
どうしよう。
でも、これをやめて、調子崩したら辛いから、続けるかぁ。
再びアナウンスが鳴った。
”雑談所要時間は30分、盛り上がり等により自動で延長や短縮を行います。
シチュエーションは、『宝くじ売り場の前のベンチ』です。
雑談に参加するメンバーは、『田中様』『矢野様』『佐藤様』『小坂様』です。
決まった役職、役割等はございません。ご気軽に参加してください。
それでは雑談を始めさせていただきます。
今回の話題は『宝くじ』です。
それでは楽しい雑談の時間をお過ごしください。”
アナウンスがやんで、光に包まれた。
宝くじか。
宝くじかぁ。
たぶん、当たったらどうするみたいなことを話すんだろうなぁ。
どうせ、ファーストペンギンにならないから、テーマとかは持って行かなくていいよなぁ。
よし、もう一回集中しよう、3番目、3番目。
気合を入れなおしたタイミングで、光が収まった。
地域に一つ二つある、デカめのホームセンターの入り口付近にある宝くじ売り場の近くのベンチに座っていた。
再現度高いなぁ。
こんなホームセンターに来たことないのに、なんとなくたまに来ているなじみのホームセンターみたいな感覚になる。
これは、どういう技術なんだろう?
さっきまであんなに気合を入れていたのに、注意がシチュエーションに向かってしまっていたタイミングで、矢野が話し始めた。
「僕はね、今日の話題『宝くじ』って聞いたよ。みんなは、もし宝くじが当たったらどうするのか、僕はね気になるんだよ。ちなみに僕は、貯金しちゃうと思う。僕はね、多分大金をどんと使えるような精神力がないと思うから、日々の生活がちょっとだけ豪華になるくらいお金の使い方をして、ほんの少しずつ使っていくと思うな」
やべぇ、やべぇ、集中が完全に途切れてた。
危ない危ない。
気が付かなかったら、完全に出遅れるところだった。
ここで、佐藤か小坂かが話して、その後、その後に集中しないと。
集中力を取り戻したタイミングで、佐藤が話し始めた。
良かったぁ、あのままシチュエーションの方に夢中になってたら完全に最後になってた。
「俺は、家とか建てたいな…一国一城の主というか、そういうのって憧れるよね…古井考えかもしれないけど…ドンと使ってみたいかな俺は…」
「えっと俺は、宝くじが当たったら、仕事をやめて、それからの生活資金みたいな形で使いたいな。10億当たれば、100年生きても、えっと、一年で大体1000万円だし、そんだけあれば、老後の心配もない。その余裕がある中で何かにチャレンジしてみたいな。芸術系でもなんでも」
佐藤が話したところに、若干被せるように小坂が話した。
ヤバい。
3番を取られた。
あんなに集中してたのに。
小坂なら、譲ってくれるだろうという慢心がいけなかった。
ヤバい、計画が崩れた。
どうしよう。
大したことじゃないけど、すごく動揺している。
なんとか落ち着かなきゃ。
深呼吸、深呼吸。
ひぃ、ひぃ、ふぅ、ふぅ。
よし、冷静になってきた。
まぁ、最後になったのは痛いけど、まぁ、仕方ないし、話し出すしかないかぁ。
あ、今回、最初に矢野が自分の意見を言ってるから、本当の最後じゃん。
はぁ。
俺は重い腰を上げ、話し出した。
「俺は、あまり我慢をしなくなるかな。そんな何千万とか何億とかそういう買い物をしようというわけじゃないけど、日々の自販機とか、コンビニによってなにかを食べたりとか、観光地のちょっと高い何かとか、そういうものに我慢せずにお金を使える生活をしてみたいかなぁ。それにしても、このたらればの話しで、すごく現実派というか、リアリティのある話が多いねみんな」
それから、一度計画してたことが崩れてしまった俺は、ちょっとだけ調子を崩して、あまり話さずに雑談が終わった。
だけれど、皆の話しが面白く聴きごたえがあったため、まったく後悔という後悔をしていない。
ラジオを一本聞ききったという感覚になってきたころに、アナウンスが鳴った。
”31分13秒33が経過しました。お話の途中かと思いますが、教室の方に転送いたします。話し足りないかと思いますが、この話題はこの場限りといたしますようよろしくお願いします。教室で同じ話題をしたとしても特に罰則等はございませんが、ご協力よろしくお願いいたします。それと同じように、教室での話題をこの場に持ち込まないようよろしくお願いいたします。このアナウンスの内容を何度もお聞きになっていると思いますがなにとぞご協力よろしくお願いいたします。
理想を描くことは大切です。
高い目標を掲げることで、日々の小さなハードルを乗り越えられるものです。
日々の小さなハードルである、毎日の授業。それを乗り越えるために大きな目標をもって、今日の残りの時間も頑張ってください。
それでは教室にお送りいたします。
それでは良い学校生活を”
アナウンスが止んだ。
教室に戻ってきた。
ちょっと失敗しちゃったけど、楽しかったなぁ。
皆が真剣に自分が宝くじを当たったらどうするかを考えてて面白かったなぁ。
最終的に人間関係の話しになって、面白かったなぁ。
大きな目標かぁ。
なかなか立てづらいなぁ。
少し考えてみるかぁ。
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