Alliance Possibility On-line~ロマンプレイのプレーヤーが多すぎる中で、普通にプレイしてたら最強になっていた~

百々 五十六

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大移動 『ビックボスゴブリン』のお膝元

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 ゴブリン達が、7から8匹まで増えてきた。
 もうそろそろで、『ビックボスゴブリン』のところまでつくのだろう。
 これが、10から11匹の群れになってくれば、もう目と鼻の先だ。
 あと5分もしないうちに、『ビックボスゴブリン』が見えてくることだろう。
 ここら辺の敵は、接敵すると、倒しきるのが面倒くさいから、なるべく接敵したくないんだよな。
 なるべく敵を避けていきたいんだけど、これだけの大人数での移動だから、蛇行したり、回り道を急にしたりすると、隊列が乱れるので、まっすぐ進むしかない。
 だから、いつもよりも、接敵する敵の数が増えている。
 どうにかならなかったのかな。
 どうにもならないんだろうな。
 ゴブリンの数も増えてきたので、1人で対処していたのが、2人になり、今は3人で対処をしている。
 残りの1人は、戦っているのとは反対側の守りをしている。
 戦っている最中の死角を守る役割。
 そうやって俺達は工夫しながら、楽しくおしゃべりしつつ進んでいる。
 ササキさんが、目の前のゴブリンを眺めながら言った。

「だんだんゴブリンの数も増えてきたな」

 増えてきたなぁ。
 ササキさんもさっきの俺と同じ事を考えていたんだな。
 本当に増えたんだよな。
 増えたと言うことは、それだけ進んだと言うこと。
 進んだと言うことは、それだけ『ビックボスゴブリン』に近づいたと言うこと。
 そう思えば、少しこの状況が楽しくなってくるんじゃないかな。
 そんなことを考えながら、俺は、戦闘中の3人の資格となる反対側の守りに神経を尖らせた。
 幸いこちらには、敵はいない。
 2つの敵グループに同時攻撃されたら、勝てないわけではないけれど、生産職組に被害が出る可能性があるから、なるべく同時に来ないでほしいな。
 来るなら、あっちが終わってからにしてほしいな。
 俺達だけなら、ゴブリンが、30匹いようが40匹いようが倒せるんだけど、仲間を守りながらの移動だから、なるべく安全に、生産職組を傷つけることのないように移動したい。だから、少しでも抜かれる可能性があることはしたくないんだよな。
 クジョウ君が、ゴブリンをボコボコにしている3人を見ながら言った。

「まとまってくるようになりましたね」

 まとまってくると、まとまって倒せるから楽しいんだけど、まとまってきた敵を倒すために、数人必要だから、こっちの守りが薄くなるのはいただけないな。
 まぁ、道端の敵を倒しただけではもうレベルが上がらなくなっているけど、少しは経験値の足しになってくれることだろう。
 そうであってほしいな。
 なんかメタルスライムみたいな、経験値的にめちゃくちゃおいしいけど超低確率でしか現れない敵みたいなのいないかな。
 そういうのがいてくれたら、かなりありがたいんだけどなぁ。
 まぁ、そんなレアモンスターでも、ボスよりは経験値が低いだろうな。
 そうなってくると、倒したとしても、俺が次のレベルに行くために必要な経験値の爪の先ぐらいの割合でしかないのかもしれないな。
 まぁ、塵も積もればなんとやらというし、無駄ではないんだろうな。
 そういう魔物を実装してほしいな。
 ゴブリンを倒し終えて持ち場に戻る途中のコルドが言った。

「『ビックボスゴブリン』までもうそろそろだな!」

 それからは接敵するのとなく、穏やかに進んでいった。
 視界に入る敵の軍団の数が、10匹まで増えてきたところでコルドが、かなり遠くを指さして言った。

「あ! 『ビックボスゴブリン』が見えてきたぞ!」

 コルドが指し示した方を見ても、俺にはまだ『ビックボスゴブリン』は見えない。
 コルドにはもう見えたのか。
 俺にはまだ見えていないんだけど。
 まじで、なんでコルドはこんなに遠くの物をすぐに見つけられるんだろうな。
 現実ではめちゃくちゃ目が良いキャラではないはずなんだけどな。
 それ系のスキルを取っているわけでもないはず何だよな。
 何でなんだろうな。
 不思議で仕方がない。
 けんけんぱさんもキョロキョロしながら、首をかしげて言った。

「どれどれ?」

 そうだよな。
 まだ見えないよな。
 俺が見えてなさ過ぎるのではなく、コルドが見えすぎているんだよな。
 俺は、けんけんぱさんも見つけられていないことを知って、少しだけ安心した。
 数歩前に出たところでようやくなんとなく見えてきた。
 これは、『ビックボスゴブリン』を見たことがある俺だからあれが『ビックボスゴブリン』だと分かるようなサイズ感だな。
 けんけんぱさんは俺が見つけたところよりも、さらに数歩出たところで、ようやく見つけたようだ。
 まぁ、『ビックボスゴブリン』との戦闘経験がなければ、俺もあれぐらい近づかなければ分からなかっただろうな。
 けんけんぱさんが、『ビックボスゴブリン』を指さしながら言った。

「あぁ、あれか」

 けんけんぱさんと同じタイミングで他の生産職組のみんなは『ビックボスゴブリン』を見つけていた。
 ちなみに、ローズとシルさんは、俺とほぼ同じタイミングで見つけていた。
 全員が、『ビックボスゴブリン』を視認できたようだな。
 ようやくここまで来たんだな。
 長い道のりではあったけど、つらい道のりではなかったな。
 そんなことを考えていると、『ビックボスゴブリン』を眺めているササキさんが言った。

「あれが『ビックボスゴブリン』なんだな」

 ササキさんは、βテストの時には対峙しなかったのかな。
 『クランの町フラッグ』に行かず、『始まりの町』でずっと生産活動をしていたのかな。
 対峙していても、戦闘は、専門外だからあまり覚えていなかったとかなのかな。
 ミヤネさんも同じように初めて『ビックボスゴブリン』を見るような表情で言った。

「思ってたよりも大きいわね」

 生産職って、次の町に進まないものなのかな。
 それとも、直接戦闘をしないから、魔物のことをあまり覚えないのかな。
 ダイアさんがそれに続いて言った。

「今からあれと戦うんだな」

 まぁ、戦うのは俺達なんだけどな。
 あなた方は、後方で攻撃を食らわないようにする係だよ。
 その思いが喉まで出かかったけど、雰囲気をぶち壊すのは良くないと、うまく飲み込むことが出来た。
 飲み込めて良かった。
 これから楽しい楽しいボス戦だというのに、雰囲気をぶち壊すところだったよ。
 俺は、さらにそこから何歩か歩いたところで足を止めて言った。

「ここら辺で一旦ストップだな。作戦を考えたり、割り振りをしたりしなきゃいけないからな」

 どうやって戦うのか作戦を考えなきゃなんだよな。
 3人で戦うのか4人で戦うのか。
 どっちになるだろうな。
 俺的には、若干3人派だな。
 待機組のところに1人ぐらいは戦闘職がいないと不安だからな。
 作戦どうしようかと考えていると、コルドが元気よく言った。

「よし、一旦停止!」

 どうしようかな。
 どれが良いんだろうな。
 早く他のみんなの意見も聞きたいな。
 俺の意見の抜けている視点の意見をもらいたいな。
 ダイアさんがしみじみと言った。

「後は、『ビックボスゴブリン』と戦うだけだな」

 もしかして、『ビックボスゴブリン』の迫力に気圧されているのかな。
 もしくは、ボス戦を前に少し緊張しているのかな。
 俺は、緊張感がバグるぐらいボス戦をしているから、あまり緊張はしていない。
 まぁ、3人で戦うとなったら、久しぶりの3人戦闘で連携が大丈夫なのか少々の不安は残るな。
 4人戦闘だとしても、待機組が襲われないかという不安が残るんだよな。
 ササキさんが腕を組みながら言った。

「ここを『ビックボスゴブリン』戦の拠点とするんだな」

 そうだな。拠点もとい待機場所だな。
 戦闘に参加するのは、5人だから、残りの5人はここでお留守番だな。
 大気中に襲われなきゃ良いんだけどなぁ。
 大丈夫かな。
 そして、襲われたときに、戦闘職1人で対処できるかな。
 それはそれで不安だな。
 ローズがノリノリで言った。

「じゃあ、ここで作戦タイムね」




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