Alliance Possibility On-line~ロマンプレイのプレーヤーが多すぎる中で、普通にプレイしてたら最強になっていた~

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『クランの町フラッグ』観光 家具屋へGO

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 俺は、ベンチに座り、満たされた腹をさすりながら話した。

「この後、どこ行く?」

 2人の満腹感からか、空を見上げながら会話に参加した。
 俺たちの間には、食後特有の緩い空気が流れている、

「どこか行きたい場所ある?!」

 わずかな沈黙の後、ローズが強めに主張した。

「私は、家具屋に行きたいわ!」

「この町に家具屋ってあるのか?」

「屋台の店主に聞いたら、あるっていってたわ」

 屋台でそんなこと聞いてたのか。
 さすがローズ、コミュ力が高いな。
 いや、俺も屋台の事情を聞いてたし、そんなものなのか?
 まぁ、そんなものなんだろう。
 食後だからか、あまり頭が働いてない感覚がある。

「そうなんだな!」

「家具屋か面白そうだな」

「俺も良いと思うぞ!」

 完全に家具屋に行く流れだなぁ。
 まぁ、家具屋は俺も行きたかったし。
 家具屋かぁ。
 買った家具って、その場で渡されるのかな?
 その場合、家具って、ストレージに入るのかな?
 それとも後日配送される感じなのかな?
 どっちなんだろう?
 まぁ、店員さんに聞いてみれば良いか。

「場所的には、どの辺りにあるんだ?」

「屋台で私の後ろに並んでいた人も居たし、そこまでは店主に聞けなかったわ」

 あぁ、確かにそれなら聞けないよな。
 後ろの人たちとか、店主に迷惑をかけてまで聞く話でもないよな。

「そうなのか」

「どうしような?!」

「道行く人に聞きましょう」

 ある程度食休みもすんだ俺たちは、ベンチから起き上がった。
 体を起こすと気持ちも切り替わり、ほんわかした雰囲気から、切り替わった。
 それから、ローズについて行く形で、町の人に声をかけた。
 ローズは、優しそうな、おばさまに声をかけた。

「こんにちは~」

 ローズは、困ってますという雰囲気を出しながら、通りすがりのおばさまに声をかけた。
 ローズの声の感じから察したのか、おばさまは心配しながら返してくれた。

「こんにちは。どうしたのかしら?」

 また、困ったなぁという感じの声色で、ローズがおばさまに聞く。

「あの、この町の家具屋の場所ってわかりますか?」

 おばさまも丁寧に返してくれた。

「何カ所かありますけど、どの家具屋でしょうか?」

 そこからは、ローズは明るくなり、普通の口調で、おばさまと会話をしていった。

「何カ所もあるんですね。それなら、おすすめの家具屋の場所を教えてください」

「それなら、ここの通りをまっすぐ北に行ったところにある家具屋がおすすめですね。多分ここからの道中なら、間に別の家具屋が挟まることはないと思うますので、この道をまっすぐ行ったときに最初に見える家具屋がおすすめですよ」

 ローズとおばさまは、これから何時間でも世間話で時間を潰すんじゃないかという雰囲気があった。
 でも、ローズはここで感謝を伝えて会話を切り上げた。

「そうなんですね。教えていただきありがとうございます」

「こちらこそ」

 おばさまは、そう言って去って行った。
 ありがとう見知らぬおばさま。見知らぬ俺たちのために時間を割いてくれてありがとう。
 そう思いながら、おばさまを目で見送った。
 おばさまは、屋台の方に消えていった。
 さすがローズだな。
 通りすがりの人に話しかけて、あんなに会話をするなんて俺には無理だな。
 おばさまが完全に去ってから、俺たちは話し出した。

「ここの通りを北にまっすぐだって」

「わかりやすいな!」

「道中の各店に注意してないと、見落としそうだな」

「早速行きましょう」

 俺たちは、おばさまの言葉に従って、大樹の広場から南北に続いている道を北に進んだ。
 俺たちは、キョロキョロと家具屋を探しながら進んだ。
 家具屋を探しながらも雑談もしていた。

「メンバーを誘い終わったら、クランでやりたいこととかあるか?」

 コルドが、やりたいことを想像しているのか、かなり楽しげに言った。

「俺は、まずはさっきの屋台をみんなで回りたいな!」

「確かにそれはやりたいわね」

「毎日でもやりたいな」

 俺とローズは、コルドの意見を完全に肯定した。
 だって、やりたくない要素がないから。
 屋台を楽しく回るなんて、毎日やりたいもん。
 今度は、ローズが楽しげに語った。

「私は、ギルドのルールとか方針とかを決める会議みたいなのをやってみたいな」

 あぁ、確かにな。
 俺たち3人だけの今とは、違って、ちゃんと意思疎通を図るためにも、そういうのが大切だよな。
 それに、ルールとか方針をちゃんと決めていないしな。
 俺たちだけで決めるのは難しいし、入ってくれる人に期待だな。
 俺は、ローズの意見に強く頷きながら言った。

「確かにそれはやらなきゃだな」

「意見が食い違っても面白いな!」

 俺は、2人のやりたいことを聞いてふと思ったことがあったのでそのまま言った。

「2人とも、集まったらすぐに達成できそうなことだな」

「じゃあ、そういうオクツは何がやりたいんだ?!」

 コルドにそう切り返された。
 やりたいことかぁ。
 何だろうなぁ。
 うーん……
 強いて言うならこれかな。

「俺は、普段俺たち3人がやっているような、適度におしゃべりしながらいろんなことを楽しんだり、チャレンジしたりするのをクランの仲間と一緒にやりたいかな」

「良いことだが、それこそ、真っ先にクリアできそうなことじゃない」

「そうだそうだ!」

 コルドとローズがブーイングのまねごとをして俺に抗議する。
 俺は、ちょっとだけすねながら言った。

「まぁ、すぐに思いつくのがそれだったんだから仕方ないだろ」

 すぐにこの話は流れ、クランでやりたいことに、話が戻っていった。
 今度は、ローズが「はいはい」と手を上げていった。

「私は、あれやりたいわ。みんなでピクニック的なことしたいわ」

 ピクニックか。楽しそうだな。
 だけど、全くゲームっぽくないな。

「ゲームの中でやりたいことだとは思えないな」

「でも、それを楽しくできるのが、APOの魅力だよな!」

「じゃあ、2人は他にはないの?」

 もう1巡回ってきた。
 コルドがぱっと思いついたような顔をした。
 そのままコルドが話し始めた。
 コルドの話を聞きながら、やりたいことを考えておこう。

「俺は、みんなでボス戦したいな! 3人だと会話がなくても元々ある程度連携がとれていて、スムーズに戦えるけど、そうじゃなくて、クランの面々と声を掛け合いながら連携してデカい敵と戦いたいな!」

「それも楽しそうだな」

「良いと思うわ」

 コルドのやりたいことへの感想が終わったタイミングでそのまま話し始めた。
 今度は、コルドが話している間から考えたこともあって、スムーズに意見を出すことができた。

「俺は、俺たちが取ってきた素材で、クランの仲間に何か装備を作ってもらうのをしたいな。それで強化されて、より強い敵に挑む。また新しい素材で、装備を作ってもらってのサイクルをやってみたいな」

「それも良いわね」

「良いと思うぞ!」

 それからしばらく、雑談をしながら店を探していた。
 いつの間にか雑談がメインになっていたような気がするけど、それは多分気のせいだと思う。そう思いたい。
 探し始めてから、5分、10分経った頃、ローズが家具屋を見つけた。

「あれじゃないかしら?」

 そう言いながら、ローズが指を差しか家具屋は、歴史を感じさせる出で立ちの、どっしりとした感じの家具屋だった。
 家具に関する知識が全くないから、並んでいる家具が、欧風家具とか、そういうどこの家具かは全くわからないけど、かなりよさげな家具が並んでいることはわかる。
 外から見えるだけでも、よさげな家具がいくつも並んでいることがわかる。
 これはかなり期待できるぞ。

「多分あれだな!」

「良い店の予感がするな」

 そう言って俺たちは、家具屋に向かった。

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