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スキルオーブガチャ?!!その4 まだまだガチャガチャ!!!
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席について早々、俺は、さらっと『ステータスアップ%アップINT』の紹介をした。
「俺の『ステータス%アップINT』は、さっきコルドの出した『ステータス%アップSTR』のINT版だったぞ! ランクはDだ」
そこでさらっと俺の番が終わり、ローズの番に移った。
「やっぱりそうなのね! じゃあ、私の『直立不動』の詳細を見せるわ!」
ローズが『直立不動』の詳細を共有してくれた。
『直立不動』
10秒以上直立不動になった時、直立不動をくずすまでの間、宣言した能力値か消費値が、1,2倍になる。
レベルのないスキルってあるんだな。
成長しない代わりに、最初から結構な強化をしてくれるみたいだ。
俺もそういうスキル、1つくらいほしいな。
でも、このスキルは、俺じゃ使えないな。
これを使っちゃうと、動けないし、動きながら魔法を撃って、剣で切って、ていう俺の戦闘スタイルには合わないな。
俺の戦闘スタイルに合わないだけで、めっちゃいいスキルだと思う。
ローズにもあってるし。
宣言した能力値が上がるって書いてあるけど、移動できないから、魔法か弓かしか使えないのかな?
もしくは、誰かがおびき寄せてそれを直立不動でステータスを上げた人が叩くみたいなスタイルになるのかな? でも、そんな手間を取るほどステータスが上がるわけでもないんだよなぁ。
やっぱり、魔法か弓か専用なんだろうなぁ。
他の職で、ギリギリ採用ラインなのは、壁役かな。
「レベルがないんだな!」
「魔法職用って感じだな! もしくは弓道とか?!」
「面白いスキルね! 実践で使えるスキルの内容だし、即採用だわ! あ、ちなみにランクはCよ!」
次は、5連をした、コルドの番だ。
「じゃあ、俺の5連の結果だな! 俺が出したのは、『ステータスアップSTR』『ステータスアップAGI』『ステータス%アップHP』『平衡感覚』『ワンモアジャンプ』、この5つだ! 2つも被った! しかも、2人も持ってるからあげれないし!」
俺とローズで、コルドを励ます。
「面白そうなスキルもあるな!」
「ガチャってそういうものよ!」
「『平衡感覚』と『ワンモアジャンプ』の詳細はこんな感じだ。ちなみに、『平衡感覚』はランクCで、『ワンモアジャンプ』は、ランクBだ! すごいだろ!」
立ち直ったコルドから、2つのスキルの詳細が共有されてきた。
『平衡感覚』
平衡感覚がよくなる。どのような体勢でも姿勢でも、平衡感覚がきちんとあるようになる。
『ワンモアジャンプ』
ジャンプした時に、空中でもう一度ジャンプすることができる。
コルドも、レベルのないスキルを手に入れてたのか。
いいなぁ。
『ワンモアジャンプ』いいなぁ。
2段ジャンプとかしてみたいなぁ。
2段ジャンプのスキルがあるということは、もしかしたら、空中を歩けるスキルがあるかもしれないな。
いいなぁ、ゲームでしかできないことって感じがしてうらやましい。
それに、『ワンモアジャンプ』と、『平衡感覚』が相性がよさそうで羨ましい。
感覚に作用するスキルもあるんだな。しらなかった。
俺は、コメントにちょっとだけ嫉妬心を込めた。
「レベルがないだけじゃなくて、具体的な数値がないスキルもあるんだな!」
「感覚だから、しょうがない!」
ローズは悔しそうに、うらやましそうに、そして、楽しそうに言った。
「『ワンモアジャンプ』って面白いスキルだわ! 現実じゃ絶対できないし、うらやましいわ!」
「そうだな、使うのが楽しみだ!」
「『平衡感覚』『ワンモアジャンプ』って、すごく相性がよさそうだな!」
「ワクワクするな!」
コルドの番も終わって、2周目が終了した。
俺たちは、誰からともなく席を立ち、ガチャの方に戻ってきていた。
「よし! 3周目行こう!」
「「りょうかーい!」」
財布の中身なんて確認してないような、陽気な声で、返事が返ってきた。
トップバッター! 俺!
俺が前に出て、堂々と宣言した。
「3周目! 俺もコルドに続いて5連行くぞ!」
パチパチパチ。
2人から拍手が返ってきた。
なんで声出さないの?!
俺は、さっきまでと同じように、職業系のガチャをしていたら面白くないと思って、『趣味スキルガチャ』の前に立った。
「面白そうだから『趣味スキルガチャ』やってみよう!」
同じような手順で、ガチャを引いていく。
さっきまでとは入れる額の桁が変わったので、ちょっとだけ指先を震わせながらガチャを引く。
いつも通り、ガチャが光り、みんながいつも通り反応した。
「「おっ!」」
ガチャから出てくるスキルオーブを1つ拾うとまた1つ出てきた。
1つ1つ確実に拾っていく。
ドバドバって出ているのかと思ってた。
スキルオーブ『水泳』を手に入れました。
スキルオーブ『釣り』を手に入れました。
スキルオーブ『読書』を手に入れました。
スキルオーブ『一句』を手に入れました。
スキルオーブ『写真』を手に入れました。
あぁ、こんな感じなんだ。
『一句』とか、俳句のスキルなのは分かるんだけど、どんな効果のあるスキルなんだろう?
スキルオーブを全て抱えて、2人の方に向き直った。
「なんか色々出たぞ! 詳しくは、机に戻ってからにしよう!」
俺は、ローズと場所を入れ替えた。
「じゃあ、私も『趣味スキルガチャ』で5連するわ!」
ローズも俺と同じように、『趣味スキルガチャ』を引くらしい。
ローズは何を出すのかな?
いつも通りガチャが光ったので、ちょっと違うリアクションをしたら、それが3人で被ってしまった。
ちょっと恥ずかしい。
「「おー!」」
スキルオーブを抱えたローズが、元気良く言った。
「いっぱいスキルオーブ出てきて面白い! コルドとチェンジ!」
そういうと、コルドとローズで場所を入れ替えた。
「俺もまた! 『趣味ガチャ』で5連するぞ!」
コルドも、5連をするらしい。
そんなに使って大丈夫か? という気持ちと、1回5連行っちゃうと、また行きたくなるよな! って気持ちが、俺の中で共存している。
ガチャが光ったリアクションは、コルドだけタイミングを外した。
「おっ!」「「ッおぉ!」」
こっちを向いたコルドは、ちょっとだけ恥ずかしそうに、スキルオーブたちを抱えていた。
コルドは、恥ずかしさをごまかすように言った。
「じゃあ、また机で見ていこう!」
「「おう!」」
またまた、机のところに戻ってきた。
ガチャを引いた順に当たったスキルオーブを言っていく。
まずは俺から。
「まずは俺のスキルオーブだなだな! 俺が出したのは、『水泳』『釣り』『読書』『一句』『写真』だ! 『一句』がランクE、『読書』と『写真』がランクD、『水泳』と『釣り』がランクCだ! 詳細はこんな感じ!」
俺は、2人に5つのスキルの詳細を共有した。
『水泳』
どんな格好で水に入っても、違和感なく泳ぐことができる。
『釣り』
釣りがしたい時に、登録しておいた自前の釣りセットをストレージを介さずに出すことができる。
登録している竿がない場合は、最低限の釣りセットが出てくる。
『読書』
この世界の文字が理解できるようになり、本が読めるようになる。
『一句』
俳句が読みたい時に、短冊と筆が出てきて、一句読むことができる。
『写真』
いろいろな場所の写真が撮れるようになる。
※データをゲーム外に持ち出すことはできない。
趣味って感じだな。
戦闘で使えそうなスキルは1つもないな。
しいて言うなら水泳かな?
でも、まだ海とか見たことないからなぁ。
当分必要なさそうだな。
生産で使えそうなスキルとかもないな。
この中だったら、『写真』が一番当たりな気がする。
確かにこのゲーム、スクリーンショット機能がないから、『写真』はありがたいかもなぁ。
『読書』があるってことは、図書館とかあるのかな?
始まりの町にも図書館あるのかな?
始まりの町にないだけで、他の町にはあるみたいなパターンの可能性もあるな。
『釣り』は、海とか湖があったらやってみてもいいな。
これも、『水泳』と一緒で、海とか湖が見つかるまでは、お預けだな。
「趣味スキルって、本当に趣味って感じのスキルなのね!」
「釣りとかやってみたいな! 海行きたいな!」
「海を目指すのも面白そうだな!」
「まぁ、海の話はまた後にして、次は私のね! 私が出したのは、『ジョギング』『天体観測』『マイク』『木登り』『日向ぼっこ』だわ! 『ジョギング』『日向ぼっこ』がランクE、『木登り』『天体観測』がランクD、『マイク』が、ランクCだわ! 詳細はこんな感じよ!」
ローズが、海の話が広がりそうなところを無理やり止めて、話し出した。
ローズが、5つのスキルの詳細を、共有してきた。
『ジョギング』
ジョギングした時に気持ちいい汗をかくことが可能。
スキルのON/OFFが可能。
『天体観測』
夜空を見上げた時に、星座や、星の名前を教えてくれる。
『マイク』
マイクを手元に召喚し、そのマイクを使い、声を大きくして出すことが可能。
『木登り』
木に登る時に、どこに足をかければいいのかをゆっくり丁寧に教えてくれるガイドを出す。
『日向ぼっこ』
日が出ている時に、動かないでいると、日の温かさと心地よさが感じられるようになる。
趣味スキルって、プラスアルファ感が強いんだな。
『日向ぼっこ』とか、『ジョギング』とか、感覚が追加されるスキルも面白そうだな。
戦闘とか、生産には応用できなさそうだけど。
『天体観測』も面白そうだな。APO独自の星とか星座がいっぱいあるのかな?
APOがどこまで作りこまれているのかとか気になるし、良いスキルだと思う。
『木登り』は、ワンチャン、戦闘で使えるかも?
森の中とかで、木の上から攻撃するために木を登るとか、そういう使いどころがありそう。
まぁ、そういうことしそうなのって、魔術師よりも、弓士な気がするけど。
まぁ、木の上に退避とか、上からの攻撃用に良いのかもなぁ。
『マイク』もいいスキルだ。ローズは、戦闘の時は、基本後方に陣取るから、そこから『マイク』を使って作戦指示とかをしてくれたら、ありがたいかもなぁ。
でもまぁ、趣味スキルは、趣味とか娯楽用のスキルなんだろうなぁ。
俺は、思ったことをそのままローズに伝える。
「『マイク』とか『木登り』は、ギリギリ戦闘で使えそうだな!」
「使えるスキルもあるけど、まぁ、もともと趣味用のスキルだから、戦闘で積極的に利用する必要はないわ!」
「『日向ぼっこ』とか、『ジョギング』とか、気持ちよさそうだな!」
コルドは、感覚が追加される系のスキルがお気に召したようだ。
「汗をかいたら、汗の匂いとかがしないか心配だわ!」
最後は、コルドの番になった。
「俺の番だな! 俺は、『釣り』『日向ぼっこ』『シャトルラン』『着替え』『着メロ』が出たぞ! 被ってない奴のうち、『シャトルラン』がランクEで、『着メロ』がランクD、『着替え』がランクCだったぞ! 新しいやつの詳細はこんな感じだ!」
コルドは被りがあったから、3つの新しいスキルだけ詳細を共有してきた。
『シャトルラン』
自分の場所から、20メートルの位置がわかる。
シャトルランの音を流すことが可能になる。
『着替え』
装備から、登録しておいた私服にすぐに切り替えることが可能。
逆もまたしかり。
『着メロ』
通知が来た時の音を変えることが可能。
『着メロ』欲しいなぁ。
メッセージの通知ONを変えられるなら変えてみたいなぁ。
『着替え』の詳細を見て気が付いたんだけど、この世界に私服ってあるんだ。装備以外の服も着れるんだ。知らなかった。
「『着メロ』いいな! どんな音を選べるんだろう?」
「俺的には、『着替え』を使って、変身シーンとかやりたいな!」
「『シャトルラン』っていつ使うのよ!」
ローズが『シャトルラン』にツッコミを入れた。
確かに、あの音源みたいな音が欲しくなる場面って、今まで出会ったことがないかも。
「ちょっとずつ速くなる、音ってシャトルラン以外で使うのかな?」
「何に使うかは分からないけど、面白そうだから、当然このスキルオーブも使うぞ!」
まぁ、持ってるだけなら害があるわけでもないし、どこかで活躍してくれるでしょ。
ローズが核心を突くことを言った。
「『趣味スキルガチャ』って面白いけど、自分の趣味って、ガチャで決めるものじゃない気がするわ!」
場が凍った気がする。
動揺が走った。
確かにそうだ。
新しい趣味が欲しい時には、いいかもしれないけど、基本的に戦闘職系のガチャより、使わないスキルオーブが増えそうだな。
俺は、冷静になるよう自分を落ち着けていった。
「趣味スキルは、実用的なスキルというよりは、APOを少し楽しくするスキルって感じがするな。あと、5連は多いな。それと、5連するのは『趣味スキルガチャ』じゃなかったな。こういう娯楽的なスキルは、ゲーム開始2日目に手に入れるものじゃなくて、もうちょっと懐とか時間に余裕が出てきてから手に入れるものだよな! まず強化優先して、戦闘とか生産とかで使える方のガチャを回すべきだったのかもな!」
俺が言ったことへの返事が、いつも以上にきれいにそろっていた。
「「その通り(だわ)!」」
やっぱり2人とも、そう思っていたのか。
「なくてもいいけど、あったら嬉しいみたいなスキルだわ!」
「でも、面白そうなスキルを手に入れられたんだし、良かったじゃん!」
コルドの言葉への返答が、また、まんまそろった。
「「それはそう(ね)!」」
「俺の『ステータス%アップINT』は、さっきコルドの出した『ステータス%アップSTR』のINT版だったぞ! ランクはDだ」
そこでさらっと俺の番が終わり、ローズの番に移った。
「やっぱりそうなのね! じゃあ、私の『直立不動』の詳細を見せるわ!」
ローズが『直立不動』の詳細を共有してくれた。
『直立不動』
10秒以上直立不動になった時、直立不動をくずすまでの間、宣言した能力値か消費値が、1,2倍になる。
レベルのないスキルってあるんだな。
成長しない代わりに、最初から結構な強化をしてくれるみたいだ。
俺もそういうスキル、1つくらいほしいな。
でも、このスキルは、俺じゃ使えないな。
これを使っちゃうと、動けないし、動きながら魔法を撃って、剣で切って、ていう俺の戦闘スタイルには合わないな。
俺の戦闘スタイルに合わないだけで、めっちゃいいスキルだと思う。
ローズにもあってるし。
宣言した能力値が上がるって書いてあるけど、移動できないから、魔法か弓かしか使えないのかな?
もしくは、誰かがおびき寄せてそれを直立不動でステータスを上げた人が叩くみたいなスタイルになるのかな? でも、そんな手間を取るほどステータスが上がるわけでもないんだよなぁ。
やっぱり、魔法か弓か専用なんだろうなぁ。
他の職で、ギリギリ採用ラインなのは、壁役かな。
「レベルがないんだな!」
「魔法職用って感じだな! もしくは弓道とか?!」
「面白いスキルね! 実践で使えるスキルの内容だし、即採用だわ! あ、ちなみにランクはCよ!」
次は、5連をした、コルドの番だ。
「じゃあ、俺の5連の結果だな! 俺が出したのは、『ステータスアップSTR』『ステータスアップAGI』『ステータス%アップHP』『平衡感覚』『ワンモアジャンプ』、この5つだ! 2つも被った! しかも、2人も持ってるからあげれないし!」
俺とローズで、コルドを励ます。
「面白そうなスキルもあるな!」
「ガチャってそういうものよ!」
「『平衡感覚』と『ワンモアジャンプ』の詳細はこんな感じだ。ちなみに、『平衡感覚』はランクCで、『ワンモアジャンプ』は、ランクBだ! すごいだろ!」
立ち直ったコルドから、2つのスキルの詳細が共有されてきた。
『平衡感覚』
平衡感覚がよくなる。どのような体勢でも姿勢でも、平衡感覚がきちんとあるようになる。
『ワンモアジャンプ』
ジャンプした時に、空中でもう一度ジャンプすることができる。
コルドも、レベルのないスキルを手に入れてたのか。
いいなぁ。
『ワンモアジャンプ』いいなぁ。
2段ジャンプとかしてみたいなぁ。
2段ジャンプのスキルがあるということは、もしかしたら、空中を歩けるスキルがあるかもしれないな。
いいなぁ、ゲームでしかできないことって感じがしてうらやましい。
それに、『ワンモアジャンプ』と、『平衡感覚』が相性がよさそうで羨ましい。
感覚に作用するスキルもあるんだな。しらなかった。
俺は、コメントにちょっとだけ嫉妬心を込めた。
「レベルがないだけじゃなくて、具体的な数値がないスキルもあるんだな!」
「感覚だから、しょうがない!」
ローズは悔しそうに、うらやましそうに、そして、楽しそうに言った。
「『ワンモアジャンプ』って面白いスキルだわ! 現実じゃ絶対できないし、うらやましいわ!」
「そうだな、使うのが楽しみだ!」
「『平衡感覚』『ワンモアジャンプ』って、すごく相性がよさそうだな!」
「ワクワクするな!」
コルドの番も終わって、2周目が終了した。
俺たちは、誰からともなく席を立ち、ガチャの方に戻ってきていた。
「よし! 3周目行こう!」
「「りょうかーい!」」
財布の中身なんて確認してないような、陽気な声で、返事が返ってきた。
トップバッター! 俺!
俺が前に出て、堂々と宣言した。
「3周目! 俺もコルドに続いて5連行くぞ!」
パチパチパチ。
2人から拍手が返ってきた。
なんで声出さないの?!
俺は、さっきまでと同じように、職業系のガチャをしていたら面白くないと思って、『趣味スキルガチャ』の前に立った。
「面白そうだから『趣味スキルガチャ』やってみよう!」
同じような手順で、ガチャを引いていく。
さっきまでとは入れる額の桁が変わったので、ちょっとだけ指先を震わせながらガチャを引く。
いつも通り、ガチャが光り、みんながいつも通り反応した。
「「おっ!」」
ガチャから出てくるスキルオーブを1つ拾うとまた1つ出てきた。
1つ1つ確実に拾っていく。
ドバドバって出ているのかと思ってた。
スキルオーブ『水泳』を手に入れました。
スキルオーブ『釣り』を手に入れました。
スキルオーブ『読書』を手に入れました。
スキルオーブ『一句』を手に入れました。
スキルオーブ『写真』を手に入れました。
あぁ、こんな感じなんだ。
『一句』とか、俳句のスキルなのは分かるんだけど、どんな効果のあるスキルなんだろう?
スキルオーブを全て抱えて、2人の方に向き直った。
「なんか色々出たぞ! 詳しくは、机に戻ってからにしよう!」
俺は、ローズと場所を入れ替えた。
「じゃあ、私も『趣味スキルガチャ』で5連するわ!」
ローズも俺と同じように、『趣味スキルガチャ』を引くらしい。
ローズは何を出すのかな?
いつも通りガチャが光ったので、ちょっと違うリアクションをしたら、それが3人で被ってしまった。
ちょっと恥ずかしい。
「「おー!」」
スキルオーブを抱えたローズが、元気良く言った。
「いっぱいスキルオーブ出てきて面白い! コルドとチェンジ!」
そういうと、コルドとローズで場所を入れ替えた。
「俺もまた! 『趣味ガチャ』で5連するぞ!」
コルドも、5連をするらしい。
そんなに使って大丈夫か? という気持ちと、1回5連行っちゃうと、また行きたくなるよな! って気持ちが、俺の中で共存している。
ガチャが光ったリアクションは、コルドだけタイミングを外した。
「おっ!」「「ッおぉ!」」
こっちを向いたコルドは、ちょっとだけ恥ずかしそうに、スキルオーブたちを抱えていた。
コルドは、恥ずかしさをごまかすように言った。
「じゃあ、また机で見ていこう!」
「「おう!」」
またまた、机のところに戻ってきた。
ガチャを引いた順に当たったスキルオーブを言っていく。
まずは俺から。
「まずは俺のスキルオーブだなだな! 俺が出したのは、『水泳』『釣り』『読書』『一句』『写真』だ! 『一句』がランクE、『読書』と『写真』がランクD、『水泳』と『釣り』がランクCだ! 詳細はこんな感じ!」
俺は、2人に5つのスキルの詳細を共有した。
『水泳』
どんな格好で水に入っても、違和感なく泳ぐことができる。
『釣り』
釣りがしたい時に、登録しておいた自前の釣りセットをストレージを介さずに出すことができる。
登録している竿がない場合は、最低限の釣りセットが出てくる。
『読書』
この世界の文字が理解できるようになり、本が読めるようになる。
『一句』
俳句が読みたい時に、短冊と筆が出てきて、一句読むことができる。
『写真』
いろいろな場所の写真が撮れるようになる。
※データをゲーム外に持ち出すことはできない。
趣味って感じだな。
戦闘で使えそうなスキルは1つもないな。
しいて言うなら水泳かな?
でも、まだ海とか見たことないからなぁ。
当分必要なさそうだな。
生産で使えそうなスキルとかもないな。
この中だったら、『写真』が一番当たりな気がする。
確かにこのゲーム、スクリーンショット機能がないから、『写真』はありがたいかもなぁ。
『読書』があるってことは、図書館とかあるのかな?
始まりの町にも図書館あるのかな?
始まりの町にないだけで、他の町にはあるみたいなパターンの可能性もあるな。
『釣り』は、海とか湖があったらやってみてもいいな。
これも、『水泳』と一緒で、海とか湖が見つかるまでは、お預けだな。
「趣味スキルって、本当に趣味って感じのスキルなのね!」
「釣りとかやってみたいな! 海行きたいな!」
「海を目指すのも面白そうだな!」
「まぁ、海の話はまた後にして、次は私のね! 私が出したのは、『ジョギング』『天体観測』『マイク』『木登り』『日向ぼっこ』だわ! 『ジョギング』『日向ぼっこ』がランクE、『木登り』『天体観測』がランクD、『マイク』が、ランクCだわ! 詳細はこんな感じよ!」
ローズが、海の話が広がりそうなところを無理やり止めて、話し出した。
ローズが、5つのスキルの詳細を、共有してきた。
『ジョギング』
ジョギングした時に気持ちいい汗をかくことが可能。
スキルのON/OFFが可能。
『天体観測』
夜空を見上げた時に、星座や、星の名前を教えてくれる。
『マイク』
マイクを手元に召喚し、そのマイクを使い、声を大きくして出すことが可能。
『木登り』
木に登る時に、どこに足をかければいいのかをゆっくり丁寧に教えてくれるガイドを出す。
『日向ぼっこ』
日が出ている時に、動かないでいると、日の温かさと心地よさが感じられるようになる。
趣味スキルって、プラスアルファ感が強いんだな。
『日向ぼっこ』とか、『ジョギング』とか、感覚が追加されるスキルも面白そうだな。
戦闘とか、生産には応用できなさそうだけど。
『天体観測』も面白そうだな。APO独自の星とか星座がいっぱいあるのかな?
APOがどこまで作りこまれているのかとか気になるし、良いスキルだと思う。
『木登り』は、ワンチャン、戦闘で使えるかも?
森の中とかで、木の上から攻撃するために木を登るとか、そういう使いどころがありそう。
まぁ、そういうことしそうなのって、魔術師よりも、弓士な気がするけど。
まぁ、木の上に退避とか、上からの攻撃用に良いのかもなぁ。
『マイク』もいいスキルだ。ローズは、戦闘の時は、基本後方に陣取るから、そこから『マイク』を使って作戦指示とかをしてくれたら、ありがたいかもなぁ。
でもまぁ、趣味スキルは、趣味とか娯楽用のスキルなんだろうなぁ。
俺は、思ったことをそのままローズに伝える。
「『マイク』とか『木登り』は、ギリギリ戦闘で使えそうだな!」
「使えるスキルもあるけど、まぁ、もともと趣味用のスキルだから、戦闘で積極的に利用する必要はないわ!」
「『日向ぼっこ』とか、『ジョギング』とか、気持ちよさそうだな!」
コルドは、感覚が追加される系のスキルがお気に召したようだ。
「汗をかいたら、汗の匂いとかがしないか心配だわ!」
最後は、コルドの番になった。
「俺の番だな! 俺は、『釣り』『日向ぼっこ』『シャトルラン』『着替え』『着メロ』が出たぞ! 被ってない奴のうち、『シャトルラン』がランクEで、『着メロ』がランクD、『着替え』がランクCだったぞ! 新しいやつの詳細はこんな感じだ!」
コルドは被りがあったから、3つの新しいスキルだけ詳細を共有してきた。
『シャトルラン』
自分の場所から、20メートルの位置がわかる。
シャトルランの音を流すことが可能になる。
『着替え』
装備から、登録しておいた私服にすぐに切り替えることが可能。
逆もまたしかり。
『着メロ』
通知が来た時の音を変えることが可能。
『着メロ』欲しいなぁ。
メッセージの通知ONを変えられるなら変えてみたいなぁ。
『着替え』の詳細を見て気が付いたんだけど、この世界に私服ってあるんだ。装備以外の服も着れるんだ。知らなかった。
「『着メロ』いいな! どんな音を選べるんだろう?」
「俺的には、『着替え』を使って、変身シーンとかやりたいな!」
「『シャトルラン』っていつ使うのよ!」
ローズが『シャトルラン』にツッコミを入れた。
確かに、あの音源みたいな音が欲しくなる場面って、今まで出会ったことがないかも。
「ちょっとずつ速くなる、音ってシャトルラン以外で使うのかな?」
「何に使うかは分からないけど、面白そうだから、当然このスキルオーブも使うぞ!」
まぁ、持ってるだけなら害があるわけでもないし、どこかで活躍してくれるでしょ。
ローズが核心を突くことを言った。
「『趣味スキルガチャ』って面白いけど、自分の趣味って、ガチャで決めるものじゃない気がするわ!」
場が凍った気がする。
動揺が走った。
確かにそうだ。
新しい趣味が欲しい時には、いいかもしれないけど、基本的に戦闘職系のガチャより、使わないスキルオーブが増えそうだな。
俺は、冷静になるよう自分を落ち着けていった。
「趣味スキルは、実用的なスキルというよりは、APOを少し楽しくするスキルって感じがするな。あと、5連は多いな。それと、5連するのは『趣味スキルガチャ』じゃなかったな。こういう娯楽的なスキルは、ゲーム開始2日目に手に入れるものじゃなくて、もうちょっと懐とか時間に余裕が出てきてから手に入れるものだよな! まず強化優先して、戦闘とか生産とかで使える方のガチャを回すべきだったのかもな!」
俺が言ったことへの返事が、いつも以上にきれいにそろっていた。
「「その通り(だわ)!」」
やっぱり2人とも、そう思っていたのか。
「なくてもいいけど、あったら嬉しいみたいなスキルだわ!」
「でも、面白そうなスキルを手に入れられたんだし、良かったじゃん!」
コルドの言葉への返答が、また、まんまそろった。
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武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。

ビースト・オンライン 〜追憶の道しるべ。操作ミスで兎になった俺は、仲間の記憶を辿り世界を紐解く〜
八ッ坂千鶴
SF
普通の高校生の少年は高熱と酷い風邪に悩まされていた。くしゃみが止まらず学校にも行けないまま1週間。そんな彼を心配して、母親はとあるゲームを差し出す。
そして、そのゲームはやがて彼を大事件に巻き込んでいく……!
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