Alliance Possibility On-line~ロマンプレイのプレーヤーが多すぎる中で、普通にプレイしてたら最強になっていた~

百々 五十六

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午後の買い物

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 ゲームにログインする前に、運営よりお知らせがございます。

 12:30に一部システムの調整が行われました。
 ステータス(レベル、称号、消費値、能力値、スキル)を賭けの対象や贈与の対象とするなどして、他人に与えることができなくなりました。
 既に行っているプレイヤーは、そのまま続行するか、新しくキャラクター選択画面からやり直すことができます。
 今後も、急なシステムの変更などでご迷惑をおかけするかもしれません。
 楽しいAPOライフをお送りください。


 ステータス(レベル、消費値、能力値、称号、スキル)を賭けの対象とした履歴が確認されました。
 キャラクター選択画面からのリスタートを行いますか?

 はい/いいえ


 俺は、お知らせに添付されていた選択で、とうぜん”いいえ”を選択した。
 あ!
 そういえば、さっき決闘したんだった。
 どうでもいい過去すぎて忘れてた。
 もしかして、記憶力が衰えてきてるのかな?
 でも、決闘の記憶はなかったけど、その後のステータスは、覚えてるから大丈夫だよな!
 そんな、一度だけ会った、二度と会わない奴の顔なんか覚えてられるはずないよな。
 選択は、当然”いいえ”。賭けに勝って得した側なんだから、わざわざ手放す必要ないよね。
 その選択が終わると俺は、ゲームの世界へと戻ってきた。


 時刻は12:40。
 決闘の後にすぐログアウトしたから、噴水の前にいる。
 デスぺナを食らったのが、12時ちょうどぐらいだから、あと20分くらいは、ずっとデスぺナタイムだ。
 どうしようかなぁ。
 ギルドでも行こうかな。
 納品系の依頼もしたいし。
 西の森に突撃して得た数少ない素材たちは、デスぺナでほとんどが吹っ飛んでしまった。
 何故か、重点的に西の森の素材が吹っ飛んだんだよなぁ。
 南の草原で得た素材は、ほぼ無傷だから、それの納品をしたいなぁ。でも、それはいつでもできるしなぁ。今やらなきゃいけに事でもないしなぁ。
 あ!
 そういえば、ギルドで、露店市みたいなのをやってるって聞いたなぁ。
 露店とかを見るのもいいなぁ。
 確か、ギルドの2階で、店を持ってない人用の露店市みたいなのをやってるんだよなぁ。
 じゃあ、結局ギルドに行きますかぁ。
 露店を見るついでに、資金調達で納品系の依頼を達成しますかぁ。
 俺は、デスぺナで少しだけ下がったAGI値でギルドへと向かった。



 ステータスアップSTR(極微)Lv.6/Lv.10がレベルが上がった。
 ステータスアップAGI(極微)Lv.6/Lv.10がレベルが上がった。


 あ、スキルレベルが上がった。
 いつもこれ唐突に来るんだよなぁ。


 ギルドへとやってきた。
 まずは資金調達をするかぁ。
 俺は、受けられる依頼を物色して順々に達成していった。
 受けた依頼はこんな感じ。


 魔石(極小)の納入(10/10)×2
 1100Gを獲得しました。×2

 プレーンラビットの毛皮の納入(3/3)
 950Gを獲得しました。

 ホーンラビットの角の納入(3/3)×3
 1800Gを獲得しました。×3


 ハイラビットの毛皮の納入(3/3)×2
 2500Gを獲得しました。×2

 プレーンウルフの毛皮の納入(3/3)
 1500Gを獲得しました。


 ホーンウルフの角の納入(3/3)×2
 2000Gを獲得しました。×2

 ハイウルフの牙の納入(3/3)
 3000Gを獲得しました。

 所持金が2万Gを超えて、25,375Gになった。
 気分は小金持ち。
 まだサービスが始まって3時間半しかたってないのにこの額って相当上位なんじゃない??!
 まぁ、生産職の方とか、もっと狩りとかしている人には及ばないだろうけど。

 魔石(極小)の依頼と、プレーンラビットの依頼の報酬がちょっと下がっていた。これが、ギルドレベルに応じた税率アップってことなのかな。
 出来る限りの全部の納入依頼をやったら、ギルドレベルが3に上昇した。
 また、依頼の報酬が下がるんだろうなぁ。
 新しく加わった依頼の内容は、西の森に関するものだった。
 初日だし、まだ俺には早いと判断して、受けることはしなかった。
 もう少し、南の草原で頑張ろうかな!


 納入依頼で資金調達を終えた俺は、2階にある露店市に来た。
 シートの上に座り、様々なものを売り買いしている人の姿。
 それには、住民、プレイヤー関係ない。
 この露店市ではどんなものが売っているんだろうか?
 とりあえず、入り口付近にあった露店を1つのぞいてみた。

「いらっしゃい! うちはポーション屋だよ! まだ初心者ポーションまでしかできてないけど、数には自信があるよ! いっぱい買ってくれたら割引するよ! 効果は店売りのやつと変わらないよ!」

「1本いくら?」

「HPポーションなら1本、95Gから! MPポーションなら1本、190Gから! 100未満なら売れるぞ!」

「じゃあ初心者ポーションのHPを21本。MPを20本!」

「5,795Gを5500Gまでまけてやろう!」

「じゃあそれでもらう。はい、これで足りるか?」

 店主に金を渡す。

「おう! 大丈夫だ! 渋らなかったお前さんには、ポーションを1本ずつおまけしておく!」

 店主から、初心者HPポーション22本、初心者MPポーション21本を受け取った。

「またこの店を使いたいから、フレンド交換をしないか?」

「おう! いいぞ! 俺は気前のいい客は、大好きだからな! いつでも来いよ!」

 店主とフレンド交換した。
 このゲーム最初のフレンドだ。
 店主のPNは、ササキ。
 ササキさんというらしい。
 情報ウィンドウのPNを見ていなかったから、フレンド交換して初めて知った。
 こういういいプレイヤーもいるんだな!
 今まであったプレイヤーは碌な奴らがいなかったからか、ササキさんが、よりよく感じた。
 上機嫌で次の店へと、向かう。

 次に来た店は、アクセサリー屋だった。
 店頭には、無骨というか、まだ飾り気の少ないアクセサリーが並んでいた。
 アクセサリーを物色していると、店員に声をかけられた。

「アクセサリーに興味があるんですか? あ! 生産職で店主のミヤネといいます」

「はい。ステータスに補正が付くみたいだし、邪魔にならない範囲でつけようかと思って。剣士のオクツです」

「アクセサリーには、基本的に装備数に制限がありませんので、動きを阻害しない範囲で楽しんでください」

「アクセサリーにも耐久値ってあるんですか?」

「見た目的には、剣士だと思うのですが、どのような戦い方かを教えていただけるとありがたいです」

「俺は、剣がメインで、一撃必殺というよりは、数で勝負するタイプです。それと、魔法も少々使います」

「そうなんですね。じゃあ、こういうのはどうでしょう?」

 店員がいくつかのアクセサリーを見せてきた。

 金属の指環
 作成者:ミヤネ
 STR:2

 布の腕輪
 作成者:ミヤネ
 AGI:2

 金属のイヤリング
 作成者:ミヤネ
 INT:2

 ミサンガ
 作成者:ミヤネ
 LUK:1


「これっていくらですか?」

「上3つが、3000G。ミサンガが2000Gです」

「これより補正値のいい物ってありますか?」

「今動きを阻害しなさそうなサイズ感のアクセサリーで、これ以上のものはありません。補正値3の物だと、占い師が使う水晶のサイズくらいのイヤリングなどはあります」

「じゃあこの4つ全てください」

「え! 全部買ってくださるんですか?! それなら、少しおまけして10,000Gでいいですよ」

「じゃあ、10,000Gです」

「こちら、商品と私のフレンドコードです」

 ミヤネさんともフレンド交換をした。
 所持金は、半分以下になったけど、いい買い物をしたなぁ。
 そして、良い縁を得たなぁ。
 お金はまた稼げばいいしな!
 ササキさんもミヤネさんもいい人だったなぁ。
 もしかして、生産職っていい人ばかりなのかな?
 気分よく俺は、ギルドから出た。
 約束の時間まであと5分。
 歩いていけば、十分間に合う時間だ。
 楽しみだな。
 あいつら、2時間でどうなったんだろう?
 奇想天外なことをやってるに違いない。
 ワクワクしながら、噴水へと向かった。
 ちなみに今の俺のステータスはこんな感じ。
 アクセサリーを買いそろえたし、これからは、ステータスの項目に装備も追加してみた。

 PN:オクツ
 キャラクターレベル:Lv.8
 職業:剣士Lv.8
 HP:140/140(123+2+15)
 MP:48/48(47+1)
 STR:80(40+27+13)
 VIT:20(15+5)
 INT:14(12+2)
 MND:10
 DEX:12
 AGI:48(30+18)
 LUK:22(16+6)

 スキル
 剣術(入門)Lv.6/Lv.10 『ソードアタック』『二連斬り』『スラッシュ』
 魔術(入門)Lv.5/Lv.10 『ボール』『ランス』『ウォール』
 物理の心得(入門)Lv.6/Lv.10
 ステータスアップSTR(極微)Lv.7/Lv.10
 ステータスアップAGI(極微)Lv.7/Lv.10
 クリティカル率アップ(極微)Lv.1/Lv.10
 クリティカルダメージアップ(極微)Lv.1/Lv.10
 チャージLv.1
 追撃Lv.1

 称号
 受け継ぎし者
 かつてこの世界に訪れた事のある者に与えられる称号
 獲得条件:βテストに参加する。

 SP:0
 BP(消費値):0
 BP(能力値):0

 初心者の剣
 ATK:2
 MAG:1
 初心者の胴当て
 VIT:2
 初心者のズボン
 VIT:2
 初心者の靴
 VIT:1
 幸運の首飾り
 LUK:5
 金属の指環
 STR:2
 布の腕輪
 AGI:2
 金属のイヤリング
 INT:2
 ミサンガ
 LUK:1


 決闘のせいで、βテスターの称号を手に入れてしまった。
 効果とかはない完全なお飾り称号みたいだ。


 噴水が見えてきた。
 一緒にキャラクターを作る時に見た涼と華のキャラクターが、こっちに向かって手を振っていた。
 俺は駆け足で、あいつらのところへと向かった。



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