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オープニングムービー
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魔物との生存圏争いにおいて、国ごとに孤軍奮闘し、日々生存圏を守っている。
そんな世界にあなたは旅立ちます。
日々の生活でいっぱいいっぱいで、国同士が共に手を取ることもできず、良く言えば均衡を保てている世界、悪く言えば停滞してきている世界。
あなた達の存在は、そんなこの世界を変える可能性を秘めているのです!
各々が魔物との生存圏争いに加わり魔物と対峙するのか、
志を共にする仲間と共に立ち上がり何かを成そうと奮闘するのか、
のんびりと世界を旅してまわることにより住民たちの間での交流を生み出すのか、
世界を変える発明をし人類の生活レベルを飛躍的に向上させるのか、
物作りを極めこの世界にも現実にもなかったようなものを生み出すのか、
全てはあなたたち次第。
……
(中略)
……
あなた達の行動が、この世界にどのような影響があるのかは、今はまだ誰も予想できない。
だが、停滞してきたこの世界において、あなた達が一筋の希望の光であることは間違いない!
さぁ、行くのです! 世界を渡りし冒険者たちよ!
長いオープニングが終わり、俺はでかでかと出ているスタートのボタンを押した。
そして俺は、さっきまで見ていたオープニングの世界とは別の空間に飛ばされた。
俺は今、最新のフルダイブVRMMOをプレイしている。
フルダイブVRMMOなんて、世間ですごく話題にはなっていたけど、まったく自分事ではなくあまり関心がなかった先週の自分。
1週間のうちにどうして、こうなったんだろう?
~先週の水曜日~
「なぁ、久、APOやろうぜ!」
休み時間、急に元気よく話しかけてきたのは、小学校からの親友である篠宮 涼だ。
こいつはいつも唐突に話を振ってくる。
おれは、心の中でやれやれとか思いながら涼の問いかけに答えていく。
「あんな人気なソフト持ってないぞ。確かAPOって、予約開始30秒で完売してたよな。しかも予約開始で待機していた人の99%がサイトにすら入れなかったとか」
話していると、だんだんと涼の顔が得意げに自慢げな顔になっていく。
まさかと思って、APOについて知っていることを話すのをやめ、直球で聞いた。
「もしかしてお前、持ってるのか? APO」
「おう! 実はうちの兄ちゃんが、βテスターってやつで、βテスターをやった特典で、製品版の優先購入権が4つ貰ったんだって。兄ちゃんが高校入学祝いとして、その優先購入権で、俺とお前と華の分を買ってくれたんだ。だから、一緒にAPOを始めてみないか?」
え?!
涼の兄ちゃんAPOのβテスターだったの?!
え?!
優先権4つももらえるんだ??!
え?!
その貴重な4つの優先購入権のうち3つを使って、俺たちに買ってくれるの??!
え?!
ということは、あのAPOができるの?!
涼のお兄さん、高校の入学祝いでAPOくれるの??!
そもそもあのソフト、1万円くらいしてなかったっけ?
そんなソフトをポンと3つもプレゼントしてくれる涼の兄ちゃんって、もしかして神なのか?! 神なのか??!
ゲーム好きの血が騒いで、興奮が収まらない!
いろいろと、涼の話を理解するのにだいぶラグができてしまった。
1個1個の事実を順番に受け入れていかないと確実に頭がパンクしていただろう。
俺が理解が追い付かなくてぽかんとしているときに、涼は不思議そうな顔でこっちを凝視していた。
俺は、なんとか復活して、涼に返事をする。
「できるなら、やるしかないな。でも、あのソフトって最新のVR機器じゃないとできないんだよな? あれって、10万円くらいしなかったっけ?」
「あぁ、それくらいするVRが必要だ。だから、今週末買いに行こう! お前確かお年玉とか毎年ためてたから、10万なら無理したら出せるだろ?!」
「まぁ、出来ないこともないけど……うーん……でも……
うん! あの、今、世界で話題沸騰のAPOを配信開始からプレイできるなら、買うしかないか! もう2度とこんな経験できないかもしれないしな。
よし! 週末買いに行くか10万のVR」
「おし! じゃあ週末予定空けとけよ!」
「OK! そういえば、3人でやるって言ってたけど、華には話はもうしてるのか?」
「あぁ、さっきしといた。華は親に土下座してVR買ってもらうって言ってたぞ」
「華らしいな」
「じゃあ、もうすぐ授業だから席戻るわ」
涼が、自分の席に戻っていった。
はぁ、まさか俺があのAPOができるとは。
予約の時は人気過ぎるから、待機する気も起きなかったからなぁ。
いやぁ、楽しみだなぁ。
なんか、今からワクワクしてきた。
それから、1週間超は怒涛の1週間だった。
まずは先週末に、VR機器を買い、貯金をほとんど使い果たした。
それから、1週間超をかけて、設置と本体設定をしていた。
この本体設定が鬼門で、生体認証の精度を上げるために何度もリセマラみたいなことをした。
そして、手に入れた100%シンクロ。
APOは、配信開始前でもアバターを作ることができたので、丸1日悩みながらアバターを作成した。
ついでに、昨日夏休みに入った。
ここで、APOについてちゃんと説明をしておこう。
APOとは、『Alliance Possibility On-line』の略で、配信開始前から世界を沸かせているフルダイブVRMMO。
制作元は、『モンスターゲームズ』
この会社は、前作品で世界で初めてフルダイブVRゲームを実現した。
前作で出た莫大な利益をもとに開発されたのが今作のAPOだと言われている。
今作は、前作とは変わりMMOだ。
前作から大幅に技術が向上したことにより、MMOが実現しさらに、フルダイブ時の感覚が、リアルの感覚に限りなく近くなった。
前作が爆発的に売れたフルダイブVRゲームの2作目であることや、世界初のフルダイブVRMMOであることなどで、世界から注目されている。
初回生産分は1万本となっていて、そのソフトは壮絶な争いの上で勝ち取られた人の元へ届いている。
転売ヤーすらやりたくて転売しないほどに、注目のゲームとなっている。
そして今、
きちんと寝て、ばっちり健康になった状態で10時の配信開始を待って、ログインし、長いオープニングを飛ばさずに見て、設定の部屋へと来た。
よし、さっさと設定終わらせて、あの世界に飛び出すぞ!
今日は、土曜だし、これからは夏休みだし時間を気にせず遊びつくすぞ!
そんな世界にあなたは旅立ちます。
日々の生活でいっぱいいっぱいで、国同士が共に手を取ることもできず、良く言えば均衡を保てている世界、悪く言えば停滞してきている世界。
あなた達の存在は、そんなこの世界を変える可能性を秘めているのです!
各々が魔物との生存圏争いに加わり魔物と対峙するのか、
志を共にする仲間と共に立ち上がり何かを成そうと奮闘するのか、
のんびりと世界を旅してまわることにより住民たちの間での交流を生み出すのか、
世界を変える発明をし人類の生活レベルを飛躍的に向上させるのか、
物作りを極めこの世界にも現実にもなかったようなものを生み出すのか、
全てはあなたたち次第。
……
(中略)
……
あなた達の行動が、この世界にどのような影響があるのかは、今はまだ誰も予想できない。
だが、停滞してきたこの世界において、あなた達が一筋の希望の光であることは間違いない!
さぁ、行くのです! 世界を渡りし冒険者たちよ!
長いオープニングが終わり、俺はでかでかと出ているスタートのボタンを押した。
そして俺は、さっきまで見ていたオープニングの世界とは別の空間に飛ばされた。
俺は今、最新のフルダイブVRMMOをプレイしている。
フルダイブVRMMOなんて、世間ですごく話題にはなっていたけど、まったく自分事ではなくあまり関心がなかった先週の自分。
1週間のうちにどうして、こうなったんだろう?
~先週の水曜日~
「なぁ、久、APOやろうぜ!」
休み時間、急に元気よく話しかけてきたのは、小学校からの親友である篠宮 涼だ。
こいつはいつも唐突に話を振ってくる。
おれは、心の中でやれやれとか思いながら涼の問いかけに答えていく。
「あんな人気なソフト持ってないぞ。確かAPOって、予約開始30秒で完売してたよな。しかも予約開始で待機していた人の99%がサイトにすら入れなかったとか」
話していると、だんだんと涼の顔が得意げに自慢げな顔になっていく。
まさかと思って、APOについて知っていることを話すのをやめ、直球で聞いた。
「もしかしてお前、持ってるのか? APO」
「おう! 実はうちの兄ちゃんが、βテスターってやつで、βテスターをやった特典で、製品版の優先購入権が4つ貰ったんだって。兄ちゃんが高校入学祝いとして、その優先購入権で、俺とお前と華の分を買ってくれたんだ。だから、一緒にAPOを始めてみないか?」
え?!
涼の兄ちゃんAPOのβテスターだったの?!
え?!
優先権4つももらえるんだ??!
え?!
その貴重な4つの優先購入権のうち3つを使って、俺たちに買ってくれるの??!
え?!
ということは、あのAPOができるの?!
涼のお兄さん、高校の入学祝いでAPOくれるの??!
そもそもあのソフト、1万円くらいしてなかったっけ?
そんなソフトをポンと3つもプレゼントしてくれる涼の兄ちゃんって、もしかして神なのか?! 神なのか??!
ゲーム好きの血が騒いで、興奮が収まらない!
いろいろと、涼の話を理解するのにだいぶラグができてしまった。
1個1個の事実を順番に受け入れていかないと確実に頭がパンクしていただろう。
俺が理解が追い付かなくてぽかんとしているときに、涼は不思議そうな顔でこっちを凝視していた。
俺は、なんとか復活して、涼に返事をする。
「できるなら、やるしかないな。でも、あのソフトって最新のVR機器じゃないとできないんだよな? あれって、10万円くらいしなかったっけ?」
「あぁ、それくらいするVRが必要だ。だから、今週末買いに行こう! お前確かお年玉とか毎年ためてたから、10万なら無理したら出せるだろ?!」
「まぁ、出来ないこともないけど……うーん……でも……
うん! あの、今、世界で話題沸騰のAPOを配信開始からプレイできるなら、買うしかないか! もう2度とこんな経験できないかもしれないしな。
よし! 週末買いに行くか10万のVR」
「おし! じゃあ週末予定空けとけよ!」
「OK! そういえば、3人でやるって言ってたけど、華には話はもうしてるのか?」
「あぁ、さっきしといた。華は親に土下座してVR買ってもらうって言ってたぞ」
「華らしいな」
「じゃあ、もうすぐ授業だから席戻るわ」
涼が、自分の席に戻っていった。
はぁ、まさか俺があのAPOができるとは。
予約の時は人気過ぎるから、待機する気も起きなかったからなぁ。
いやぁ、楽しみだなぁ。
なんか、今からワクワクしてきた。
それから、1週間超は怒涛の1週間だった。
まずは先週末に、VR機器を買い、貯金をほとんど使い果たした。
それから、1週間超をかけて、設置と本体設定をしていた。
この本体設定が鬼門で、生体認証の精度を上げるために何度もリセマラみたいなことをした。
そして、手に入れた100%シンクロ。
APOは、配信開始前でもアバターを作ることができたので、丸1日悩みながらアバターを作成した。
ついでに、昨日夏休みに入った。
ここで、APOについてちゃんと説明をしておこう。
APOとは、『Alliance Possibility On-line』の略で、配信開始前から世界を沸かせているフルダイブVRMMO。
制作元は、『モンスターゲームズ』
この会社は、前作品で世界で初めてフルダイブVRゲームを実現した。
前作で出た莫大な利益をもとに開発されたのが今作のAPOだと言われている。
今作は、前作とは変わりMMOだ。
前作から大幅に技術が向上したことにより、MMOが実現しさらに、フルダイブ時の感覚が、リアルの感覚に限りなく近くなった。
前作が爆発的に売れたフルダイブVRゲームの2作目であることや、世界初のフルダイブVRMMOであることなどで、世界から注目されている。
初回生産分は1万本となっていて、そのソフトは壮絶な争いの上で勝ち取られた人の元へ届いている。
転売ヤーすらやりたくて転売しないほどに、注目のゲームとなっている。
そして今、
きちんと寝て、ばっちり健康になった状態で10時の配信開始を待って、ログインし、長いオープニングを飛ばさずに見て、設定の部屋へと来た。
よし、さっさと設定終わらせて、あの世界に飛び出すぞ!
今日は、土曜だし、これからは夏休みだし時間を気にせず遊びつくすぞ!
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