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毎日記念日小説(完)

あなたは集中しすぎ 6月7日は計量記念日

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「計量カップ取って」
「計量カップ取ってー」
「計量カップ取って!!!!」
「取れって言ってんだろ」
「おい」
「え?なに?」
「いや、なんで聞こえてないんだよ」
「へ?」
「お前、別にイヤホンとかしてないでしょ?なのに何で私の言ってることが聞こえてないの?」
「しゅ、集中してたから…」
「そんな集中するような作業頼んでないでしょ」
「千切りってめっちゃ集中するでしょ?」
「ただ切ればいいじゃない」
「刃物使うんだから、集中しなきゃでしょ」
「そうなの?」
「そうだよ」
「なんで私に注意してきてるの。そんだけ集中してたらまわり見えなくて逆に危ないでしょ。一人で作業してるんじゃなくて、私もいるんだから、周りを見るのが大切だよ」
「た、確かにそうだけどさぁ…」
「何か言いたいことがあるの?」
「初めてだったし、分からないよ……」
「いやいやいやいや、アンタ何回私の料理手伝ってると思ってるの?さすがに、初めてじゃないことぐらいわかってるのよ」
「ちっ。忘れていなかったか」
「それでさっさと取ってよ」
「何を?」
「本当に聞いてないのね。次からは、集中しすぎないようにね」
「分かったよ。で、結局何を取ればいいの?ていうか、私が反応しなかったなら、お母さんが動いて自分で取ればいいじゃん。大着して呼んだ末、それができなかったからって怒らないでよ」
「計量カップ取ってって言ってるのよ。計量カップはあなたがたってるところの引き出しに入ってるの。私が行ったところであなたが邪魔で取れないでしょ。イライラして私に当たりたいのは分かるけど、せめて何が欲しいのか聞いてからでよかったんじゃないかな?」
「はぁ。はい、これでいいんでしょ」
「もの投げないでよ、図星だからって。後、お母さんに反抗しようとした反省が見られないから、来月のお小遣いは考え直さなきゃいけないみたいね」
「wwwお母さん焦げてるよwww私のこと散々煽ってる間に手元の確認をちゃんとしないから、炒めてた野菜が、まだカレールー入れてないのに、カレーみたいな色合いになってるよ。子供バカにしてないで手元見たら?」
「あぁ、ぁぁあああ、本当に焦げてるじゃない。なんで言ってくれなかったのよ。作り直す気も起きないから、今日の夜ご飯は、だいぶ苦めのカレーね。それと、さっきの『来月のお小遣い考えなくちゃ』って言うのは冗談だったけど、もう頭来たから、本当に来月のお小遣い減額ね。財布のひもをだれが握ってると思ってるの!!!」
「いいもん。それならバイトするから」
「あなたのところ、バイト禁止でしょ。バイトしだしたら学校の先生に報告するわよ」
「先生に言うだなんて、そんな子供みたいなことしないでよ」
「じゃあちゃんと今日の子と反省しなさい」
「分かったよ…」


「今日のカレー苦ッ」

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