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毎日記念日小説(完)

会話文だけでも割といける? 6月3日は測量の日

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「測量のあれ覗きたくない?」
「どれ?」
「あれだよ、あれ」
「だから、どれだよ」
「だから、あれだってば」
「オレオレ詐欺みたいなテンションやめろ」
「えー?なんで分からないかなぁ?本当は分かってるんじゃないの?」
「分からないって言ってるだろ。ちゃんと説明してくれよ」
「まじで、本当にわかってないの?」
「しつこい。分からねぇって何度言えばいいんだよ。今日のお前なんか、めちゃくちゃしつこいぞ」
「そうかなぁ?そんな私しつこいかな?冗談で言ってるわけじゃなさそうだね。じゃあちゃんと、耳の穴かっぽじってよく聞いてね!」
「おうよ」
「測量のあれって言うのは、セオドライトって確か言うのかな?調べたのが前のことだからちょっとあやふなだなぁ。いったんストップ!ちょっと調べるね」
「分かってないのかよ!そんな胸張って話し始めるなら、知識くらい完璧にしとけよ」
「うるさいなぁ、もう。」
「はい!調べ終わったよ。正式名称をセオドライト、トランシットや経緯儀とも呼ばれてるらしいよ。使用用途は、水平角や鉛直角を測定するためらしいよ。まぁ、名前とか使い方の話しとかしても分からないと思うから、見た目の話をするね!」
「スマホで調べたならその画像見せろよ。絵を言葉で説明しようとするんじゃなくて」
「それだと面白くないでしょ。はいはい、話を聞く!じゃあ説明するよ。見た目は、レンズの筒だけ残ったカメラみたいな見た目してるよ。街中とかで、測量の人が使ってるのは黄色をよく見かけるかな?三脚の上にあって、カメラに見えないことはないみたいな見た目してるよ。これで分かったかな?」
「あぁ、まぁもともとセオドライトは知ってたけど。レンズの筒だけ残ったカメラって言うのは言いたいことがなんとなくわかるぞ」
「分かってたならなんで聞いたの?分からないってくだりが冗談だったけど、ツッコみで終わらずに続いたから引くに引けなくなった感じ?」
「そんな、お前が気持ちよさそうに説明するから、空気読んで静かにしてたみたいなことじゃないぞ。うちって親が測量関係の仕事してて、その関係で親父から、道具の説明を一通り受けたことがあったんだ。測量の道具には、お前が最初に言ってた覗いてみたくなるようなやつが何個かあるから、どれかに絞り込めなかっただけだぞ」
「ある程度分かってたなら先に言ってよ。真剣に説明してた私がばかみたいじゃん。そういえば、君のお父さんってその測量会社の社長だったりしない?だから君の家に二人で行く途中で、私の知らない大人から坊ちゃんって言われてたのか」
「勝手に疑問を出して、勝手に自分だけで解決するな。うちの親父は別に社長とかじゃない」
「えぇそうなんだ残念。お金あるなら集ろうと思ったのに」
「正直な奴だなぁ。まぁ、親父は社長じゃないけど、母は社長だ」
「えっ?!!!!」
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