純愛Lovers

らいねこ

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1日目

寮の同室者 3

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咲は大弛に挨拶をした。


「改めて初めまして、雨宮咲です」


大弛も挨拶をする。


「はいっ!初めまして!皇大弛です。バスケで特待生の枠、もらいました!!」


「皇君は背が高いねー」


咲や天はもちろんの事、愁や颯人、茉莉よりも背が高かった。


「遺伝みたいで、ウチは家族みんな背が高いんですよ♪♪」


大弛は大型犬のように、人懐っこかった。


「声がでかすぎだっつーの」


天は悪態をつく。


「咲、もっと警戒しろよ」


「大丈夫だよ、先生が釘指してくれたし」


ふうっと、天はため息をついた。


「咲、世の中には悪い奴ばっかりだぞ」


「でも、天ちゃんがいるから安心だよ」


「仲がいいんですね」


二人のやり取りに大弛が聞く。


「天ちゃんとは、幼なじみです」


「心配なんですね」


「わかったなら、おかしなマネするなよ。こっちはお前が一発で死ねるようにする事が、出来るんだからな!」


「天ちゃん!仲良くしてよ」


咲が天に怒る。


「わ~!!天さん、すごいんですね♪」


大弛は感心しているが、天は眉をひそめてイラついていた。


「気安く名前で呼ぶな!!」


「良い名前ですね♪」


「…」


ずーっとニコニコしている大弛に何を言っても無駄だと思ったのか、天は睨んでいた。


(あー…)


咲は、この状況をどうしたものかと考えて提案した。


「ねぇ、お腹空いたから食堂行ってみない?3人で」


天は露骨に嫌な顔をした。


「…3人!?冗談だろ?」


「喜んで!!」


大弛は言葉通り、喜んでいる。


(初対面で失礼かもしれないけど、なんかワンちゃんみたいな人だなぁ…)


ふふっと咲が笑うと、天が諦めた顔をした。


「…行くぞ」


「はい!」


「お前が返事をするな!」


こうして、なんとか3人で食堂に行くことになった。




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