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第十六章 香の煙
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ある日の事、俺はカナメの部屋に行く事になった。
単純に遊びたいから、と言うのも有るには有るのだが、それ以上に最近不安な事があると言う。
美夏さんと婚約したから、マリッジブルーとか言うそんな物かと思って居たのだけれど、違うらしい。
カナメの部屋の前に行き、インターホンを鳴らすとカナメがドアから出てきた。
「あ、勤。いらっしゃい」
今日の格好は生成りの、シンプルなワンピースだ。うん、可愛い。
それはそれとして部屋の中に入る。
するとそこにはうっすらと煙のような物が漂っていて、ほのかに甘い香りもする。
「なんか良い匂いがするんだけど、お香かなんか焚いてる?」
「うん。
最近お香にハマってて、偶に焚いてるんだよね」
微笑んでそう言うカナメに促され、部屋に置いてある小さなちゃぶ台の前に座ると、カナメがお茶の入ったペットボトルを持ってきた。
「余りおもてなしは出来ないけど、良いかな?」
「おう、お茶が出てくるだけでも上等上等」
お茶をちゃぶ台に置いて、カナメも俺の目の前に座った。
それから、少し不安そうな顔をしてこんな事を言う。
「そう言えば、勤の実家のお寺、お祓いもしてくれるんだよね?」
「え? やってるけど、なんか有ったのか?」
「えっ……と、こう言うと引かれちゃうかもしれないけど……」
そう控えめにカナメが話し出す。
なんでも、お香を焚いている時、偶に不審な影が部屋の中に現れるのだという。
お香の煙が消えるとその影も姿を消すし、人為的な物だとは思えないらしい。
それで、もしかしたらなにか悪い物に憑かれているのでは無いかと、そう思って俺に相談したかったと。
「お化けなんて居る訳無いって思うけど、本当に何か居る気がするんだ。
……ごめん、でも、こんな話引いちゃうよね?」
そう不安そうにするカナメに、俺は意を決して、自分の仕事の話をする。
「俺、実は退魔師の仕事をしてるんだ。
だからお前のその話で引いたりなんかしないし、むしろこんな仕事をしてる俺の方が引かれるんじゃ無いかと思ってる」
俺も相当緊張しながらの告白だったのだが、カナメは安心したような顔をしてこう言った。
「そうなんだ。確かに言いづらい仕事だよね。
でも、そう言う仕事が必要なんだってのはわかるし」
「俺の話、信じてくれるのか?」
「勿論だよ。
だって今、勤だって僕の話を信じてくれたし、友達の事を疑うなんて出来ないよ」
その言葉に、今度は俺が安心した。
暫く二人で談笑していたのだけれど、そう言えばお香を焚いてる時に見える影の話だったな。
「そう言えば、どんなお香を焚いてる時に影が見えるんだ?」
「え? ちょっと待ってね」
俺の問いに、カナメは小さな引き出しを開けてがさがさと捜し物をしている。
そして出てきたのは、緑色の三角形をしたお香。
「この、蓮の花のお香なんだけど、これを焚いてる時に見えるんだ」
「なるほど。
あのさ、恐いかもしれないけど、ちょっと焚いてみてくれね?」
「う、うん」
カナメは小さな陶器製の香炉の中に、火を付けた蓮のお香を入れる。
香炉から立ち上る煙を見ている事暫く、何かの気配を感じた。
それをカナメも感じ取ったのか、俺の腕にしがみついて固まっている。
一体何者が居るのかと目を凝らしていると、薄い布で出来たローブのような物を纏った、パンチパーマの人影が。
「勤……なんか、居るよね?」
「ああ、確かに居る」
カナメはそう言って怯えているけれど、俺はその人影に見覚えが有った。
何処でかって? 実家の仏壇でだよ。
その人影がカナメの方を向いて口を開いた。
「毎回毎回そんなに怖がられたら、私悲しい」
そうは言っても一般的な人から見たら怖い物だからね? と思いつつも口には出さない。
怖がって何も言えないで居るカナメの頭を撫でながら、こう言い聞かせる。
「大丈夫だって、あの方は仏様だよ」
「仏様?」
カナメが不思議そうに、改めて影の方を見る。
それでようやくカナメも、そう言えば修学旅行の時に見た事有るような気がする。と言って安心した様子だ。
恐る恐るカナメが、仏様に問いかける。
「あの、なんで仏様が僕の部屋に居るんですか?
もしかして、悪い事をしたから地獄に落とそうとか、そういうのですか?」
すると仏様は頭を横に振ってこう答える。
「ううん、そうじゃないの。
あのね、カナメちゃんこないだ婚約したよね?
それで、彼女さんとの仲を応援したいって言ってるのが居るから、紹介しようかなって思ったんだ」
なんか仏様フランク。
もっと重厚な話し方をする物だと思って居たので、気軽に話しかけてくる仏様に驚きを隠せないでいるうちに、仏様が紹介したいと言っている者を呼び出した。
「ククク……我を呼んだか」
仏様に呼び出されたその人影に、俺は思わず空のカップを投げつけてしまった。
それを見て仏様は少し驚いた顔をして俺に話しかけてきた。
「勤君、そんな邪険にしないで。
確かにこいつ堕天使だけど、悪い奴じゃ無いよ?」
俺達のそのやりとりに、カナメは目をぐるぐるさせている。
多分、何が起こっているのかわからなくなってきているのだろう。
そんな様子もさておいて、堕天使はコップを俺の方に投げてよこした後、カナメに視線を向けてこう言う。
「柏原カナメ。お前は同性同士で番いになるつもりなのだろう?
そうなったら父なる神と天使達はお前を取り込む事が出来なくなる。
せいぜい彼女と仲良くする事だな」
「ほら、堕天使ちゃんも応援してくれてるし、私もカナメちゃんと美夏ちゃんのこと応援してるよ。ガンバ!」
堕天使と仏様がつるんでるって、結構シュールな映像なんですけど。
俺が戸惑っていると、カナメもようやく状況を理解したのか、深々と頭を下げて仏様と堕天使に言葉を返す。
「ありがとうございます。
実は、結婚までの準備で不安な所がいっぱい有ったから、仏様や堕天使さんに応援して貰えてるってわかって少し勇気が出てきました」
堕天使の応援受け取っちゃうの? 堕天使がなんなのかわかってるよな?
思わずそうツッコみたくなったが、カナメが勇気を貰えたのなら、それはそれで良いかと納得する事にした。
その後、カナメからお香を詳しく見させてもらった所、この蓮の花のお香には霊的な物を可視化させる効果があるというのが解った。
まだお香の煙が立ち上っている中での確認だったので、仏様からのアドバイスもあったんだけど。
「カナメちゃんにこのお香買ってよ! って何度も念を送ったのに、なかなか買ってくれなかったんだよね。
でも最近ようやく買ってくれたから、こうやって顕(あらわ)れてエール送ろうと思ってたの」
「えっ? そうだったんですか?
気付かなくてすいませんでした」
「いやいや、カナメちゃんが謝る事無いよ。
念が通じる事自体結構稀だしさ」
仏様と普通に会話出来るカナメすごい。
俺はと言えば、家がお寺だと言う事で、仏様においそれと声を掛ける事は出来ない。
流石に畏れ多いよ。
でも、よく考えたら俺だって八百万の神様と普通に話してたりする訳で。
神様仏様でも、これだけフランクにされたら話しやすいのかな。
もしかしたらそれを見越してフランクに話しているのかもしれない。
そして暫く後、煙が消えた頃には、仏様も堕天使も姿を消した。
もしかしたらこのお香は何かに使えるかもしれないと、少しカナメに分けて貰ったのだった。
単純に遊びたいから、と言うのも有るには有るのだが、それ以上に最近不安な事があると言う。
美夏さんと婚約したから、マリッジブルーとか言うそんな物かと思って居たのだけれど、違うらしい。
カナメの部屋の前に行き、インターホンを鳴らすとカナメがドアから出てきた。
「あ、勤。いらっしゃい」
今日の格好は生成りの、シンプルなワンピースだ。うん、可愛い。
それはそれとして部屋の中に入る。
するとそこにはうっすらと煙のような物が漂っていて、ほのかに甘い香りもする。
「なんか良い匂いがするんだけど、お香かなんか焚いてる?」
「うん。
最近お香にハマってて、偶に焚いてるんだよね」
微笑んでそう言うカナメに促され、部屋に置いてある小さなちゃぶ台の前に座ると、カナメがお茶の入ったペットボトルを持ってきた。
「余りおもてなしは出来ないけど、良いかな?」
「おう、お茶が出てくるだけでも上等上等」
お茶をちゃぶ台に置いて、カナメも俺の目の前に座った。
それから、少し不安そうな顔をしてこんな事を言う。
「そう言えば、勤の実家のお寺、お祓いもしてくれるんだよね?」
「え? やってるけど、なんか有ったのか?」
「えっ……と、こう言うと引かれちゃうかもしれないけど……」
そう控えめにカナメが話し出す。
なんでも、お香を焚いている時、偶に不審な影が部屋の中に現れるのだという。
お香の煙が消えるとその影も姿を消すし、人為的な物だとは思えないらしい。
それで、もしかしたらなにか悪い物に憑かれているのでは無いかと、そう思って俺に相談したかったと。
「お化けなんて居る訳無いって思うけど、本当に何か居る気がするんだ。
……ごめん、でも、こんな話引いちゃうよね?」
そう不安そうにするカナメに、俺は意を決して、自分の仕事の話をする。
「俺、実は退魔師の仕事をしてるんだ。
だからお前のその話で引いたりなんかしないし、むしろこんな仕事をしてる俺の方が引かれるんじゃ無いかと思ってる」
俺も相当緊張しながらの告白だったのだが、カナメは安心したような顔をしてこう言った。
「そうなんだ。確かに言いづらい仕事だよね。
でも、そう言う仕事が必要なんだってのはわかるし」
「俺の話、信じてくれるのか?」
「勿論だよ。
だって今、勤だって僕の話を信じてくれたし、友達の事を疑うなんて出来ないよ」
その言葉に、今度は俺が安心した。
暫く二人で談笑していたのだけれど、そう言えばお香を焚いてる時に見える影の話だったな。
「そう言えば、どんなお香を焚いてる時に影が見えるんだ?」
「え? ちょっと待ってね」
俺の問いに、カナメは小さな引き出しを開けてがさがさと捜し物をしている。
そして出てきたのは、緑色の三角形をしたお香。
「この、蓮の花のお香なんだけど、これを焚いてる時に見えるんだ」
「なるほど。
あのさ、恐いかもしれないけど、ちょっと焚いてみてくれね?」
「う、うん」
カナメは小さな陶器製の香炉の中に、火を付けた蓮のお香を入れる。
香炉から立ち上る煙を見ている事暫く、何かの気配を感じた。
それをカナメも感じ取ったのか、俺の腕にしがみついて固まっている。
一体何者が居るのかと目を凝らしていると、薄い布で出来たローブのような物を纏った、パンチパーマの人影が。
「勤……なんか、居るよね?」
「ああ、確かに居る」
カナメはそう言って怯えているけれど、俺はその人影に見覚えが有った。
何処でかって? 実家の仏壇でだよ。
その人影がカナメの方を向いて口を開いた。
「毎回毎回そんなに怖がられたら、私悲しい」
そうは言っても一般的な人から見たら怖い物だからね? と思いつつも口には出さない。
怖がって何も言えないで居るカナメの頭を撫でながら、こう言い聞かせる。
「大丈夫だって、あの方は仏様だよ」
「仏様?」
カナメが不思議そうに、改めて影の方を見る。
それでようやくカナメも、そう言えば修学旅行の時に見た事有るような気がする。と言って安心した様子だ。
恐る恐るカナメが、仏様に問いかける。
「あの、なんで仏様が僕の部屋に居るんですか?
もしかして、悪い事をしたから地獄に落とそうとか、そういうのですか?」
すると仏様は頭を横に振ってこう答える。
「ううん、そうじゃないの。
あのね、カナメちゃんこないだ婚約したよね?
それで、彼女さんとの仲を応援したいって言ってるのが居るから、紹介しようかなって思ったんだ」
なんか仏様フランク。
もっと重厚な話し方をする物だと思って居たので、気軽に話しかけてくる仏様に驚きを隠せないでいるうちに、仏様が紹介したいと言っている者を呼び出した。
「ククク……我を呼んだか」
仏様に呼び出されたその人影に、俺は思わず空のカップを投げつけてしまった。
それを見て仏様は少し驚いた顔をして俺に話しかけてきた。
「勤君、そんな邪険にしないで。
確かにこいつ堕天使だけど、悪い奴じゃ無いよ?」
俺達のそのやりとりに、カナメは目をぐるぐるさせている。
多分、何が起こっているのかわからなくなってきているのだろう。
そんな様子もさておいて、堕天使はコップを俺の方に投げてよこした後、カナメに視線を向けてこう言う。
「柏原カナメ。お前は同性同士で番いになるつもりなのだろう?
そうなったら父なる神と天使達はお前を取り込む事が出来なくなる。
せいぜい彼女と仲良くする事だな」
「ほら、堕天使ちゃんも応援してくれてるし、私もカナメちゃんと美夏ちゃんのこと応援してるよ。ガンバ!」
堕天使と仏様がつるんでるって、結構シュールな映像なんですけど。
俺が戸惑っていると、カナメもようやく状況を理解したのか、深々と頭を下げて仏様と堕天使に言葉を返す。
「ありがとうございます。
実は、結婚までの準備で不安な所がいっぱい有ったから、仏様や堕天使さんに応援して貰えてるってわかって少し勇気が出てきました」
堕天使の応援受け取っちゃうの? 堕天使がなんなのかわかってるよな?
思わずそうツッコみたくなったが、カナメが勇気を貰えたのなら、それはそれで良いかと納得する事にした。
その後、カナメからお香を詳しく見させてもらった所、この蓮の花のお香には霊的な物を可視化させる効果があるというのが解った。
まだお香の煙が立ち上っている中での確認だったので、仏様からのアドバイスもあったんだけど。
「カナメちゃんにこのお香買ってよ! って何度も念を送ったのに、なかなか買ってくれなかったんだよね。
でも最近ようやく買ってくれたから、こうやって顕(あらわ)れてエール送ろうと思ってたの」
「えっ? そうだったんですか?
気付かなくてすいませんでした」
「いやいや、カナメちゃんが謝る事無いよ。
念が通じる事自体結構稀だしさ」
仏様と普通に会話出来るカナメすごい。
俺はと言えば、家がお寺だと言う事で、仏様においそれと声を掛ける事は出来ない。
流石に畏れ多いよ。
でも、よく考えたら俺だって八百万の神様と普通に話してたりする訳で。
神様仏様でも、これだけフランクにされたら話しやすいのかな。
もしかしたらそれを見越してフランクに話しているのかもしれない。
そして暫く後、煙が消えた頃には、仏様も堕天使も姿を消した。
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