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第六章 崩れる日常
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オペラの公演期間も無事に終わり、役者や歌手、踊り子達は、来シーズンに向けて衣装や小物の調達に忙しくなってきた。
ドラゴミールは既に、衣装も小物も発注し終えてしまったので、後は出来上がるのを待ってゆっくりしているだけだ。
宿舎の食堂で食事をしようと、シルヴィオを誘って席を探していると、一人で食事をしているウィスタリアの姿があった。そう言えば彼は、公演期間外で練習の無い日は一人で食事をしていることが多いなと、ドラゴミールとシルヴィオは小声で言い合う。
一人で食べるのが好きな質なのかも知れないが、折角見付けたのだからと、ドラゴミール達はウィスタリアに声を掛けた。
「よーうウィスタリア。一緒に飯食おうぜ!」
手を振りながら近づくと、ウィスタリアは一瞬表情を強張らせた。ドラゴミールは自分達が何か気に障ることでもしてしまっただろうかと思い、最近有ったことを思い返し、それでも心当たりが無いので、ちらりとシルヴィオの方を見る。その時に目が合ったのできっとシルヴィオも心当たりが無いのだろう。
「二人が良いなら構わんよ。おれはもう食べ終わるけど」
先程の表情を誤魔化すように、ウィスタリアはにこりと笑顔を二人に向ける。もしかしたら、急に声を掛けられて驚いただけなのかも知れない。そう思った二人は、ウィスタリアと同じテーブルに着いて、ウェイトレスに注文をした。
先程言ったとおり、料理が運ばれてくる前にウィスタリアは食べていた定食を食べ終えていた。
「なんかごめんなー。食べ終わってんのに付き合わせちゃって」
「いや、いいんだよ。あんまりこうやって話す機会も無いしさ。
特にシルヴィオは」
「確かに、言われてみると僕は余りウィスタリアと話したことが無いな」
たわいもない話をしているうちに、ドラゴミールとシルヴィオが注文した定食が届いた。少し固いブールを千切ってトマトとネギのスープに浸しながら、ドラゴミールが訊ねる。
「そう言えば、ウィスタリアは来シーズンの衣装とか諸々注文した?」
ウィスタリアは毎年、早め早めに注文を済ませる方ではあるのだが、今年はまだ仕立て屋や彫金師の所へ言った様子が無いので、疑問になった。
すると、ウィスタリアは笑って居るけれども泣きそうな顔でこう言った。
「ああ、おれ、音楽院辞めて実家に帰ることにしたんだ」
「……え?」
突然そんな事を言われて、ドラゴミールもシルヴィオも驚きを隠せない。音楽院の方から出た話なのか、それともウィスタリアの方から言い出した話なのか。今まで親しくしてくれていて、それ以上に、憧れの歌手である彼が辞めてしまうと言う事を受け止めきれず、ドラゴミールの声が震える。
「なん……なんで、辞め……」
「急な話でごめんな。
詳しくは話せないんだけど、音楽院からなんか言われたわけじゃないってのは言っとくよ」
いつものように明るい口調で言うけれども、テーブルに置かれた手は震えていて、本当は辞めたくないのではないかとドラゴミールは思う。いや、思いたかった。
それから数日も経たないうちに、ウィスタリアは荷物をまとめていなくなってしまった。以来、心の中を埋めていた大事な物のひとつが欠けたようで、ドラゴミールは大きな空虚感を感じた。それでも、自分は歌手を続けたいし、オペラの舞台に立ち続けるのだろう。そう思って、納期がやって来た依頼品を受け取りに街へと出た。
装飾小物を受け取り、その次に仕立て屋に衣装を受け取りに行く。その道すがら、あまり暗い顔をしてばかりではカミーユ達にも心配をかけてしまうと、気を持ち直すために井戸で水を汲んで顔を洗う。
顔を洗ったら少し気が晴れた気がして、これなら大丈夫だろうと、仕立て屋のドアを叩いた。
出迎えてくれたのは、いつも通りギュスターヴだ。どうやら纏まって入っていた仕事の内、最後の物がドラゴミールの依頼品だったようで、これから暫く、カミーユも休みが取れるのだという。
「はい、これが注文の品だよ」
そう言って衣装を持って来たカミーユは、笑顔だけれども見るからに疲れ果てていて、今にも眠りこけてしまいそうだった。
今回ばかりは余り長居するのは良くないだろう。そう思ったドラゴミールは、確認のための試着を手早く済ませ、カミーユに言う。
「うん、いつも通り良く出来てる。これで大丈夫だよ、ありがとな」
「まぁ、知り合いとは言え仕事だからね。そこはちゃんとやるよ」
そう軽くやりとりして、取り敢えず一旦寝た方が良いと、カミーユの頭を撫でた。
新しい衣装を受け取って数日、その間はドラゴミールも明るい顔をしていることが多かったので、シルヴィオも安心しているようだった。
ウィスタリアがいなくなった宿舎の食堂で、昼食を食べながら二人で話をする。
「そう言えば、今回はいつもの彫金師ではなく、余所にアクセサリの発注をしたんだよな?」
「え? ああ、いつもの人が最近調子悪いらしくて。それで、暫く休むからって他の職人紹介して貰ったんだよ」
「紹介してくれたお礼は言ったのか?
ちゃんと納品されたという報告は入れた方が良いと思うが」
「あ、そうだよな。明日辺り伺おうかなぁ」
紹介されたときにもデュークにお礼は言ったけれども、きっとちゃんと出来上がったどうかを気にしているだろう。それに、デュークがお気に入りだと言っていたウィスタリアが、もう舞台には上がらないことも伝えた方が良い。ウィスタリアのことを思い出すと胸が痛むけれども、残された自分に出来るのはそんな事なのだと、言い聞かせた。
翌日、ドラゴミールがデュークとアヴェントゥリーナの屋敷に訪れると、妙に静まりかえっていた。
銀杏の舞い散るこの季節、気温のせいで静かに感じると言うのはあるのだろうけれども、それを抜きにしても、そう、活気が失われているように感じた。
屋敷の中に招き入れられ、案内されたのは応接間。突然の来訪なので、ティールームを用意している暇は無かったのは想像に難くない。
それにしても、気になる点があった。迎えてくれたのが、アヴェントゥリーナ一人なのだ。前にデュークに会った時、確かに横になっていることが多いとは言っていた。だからきっと、今も寝室で寝ているのだろう。
「アヴェントゥリーナ様、本日は良い報せと悪い報せのふたつをお持ちしました」
「あらそうなの? それじゃあ、良い報せから聞かせてくれる?」
前に会った時と比べてやつれた印象の有るアヴェントゥリーナが、期待するように言う。
「良い報せは、デューク様にお勧めしていただいた職人から、無事に依頼品を受け取ることが出来ました。お礼申し上げます」
「そうなのね。あの子もその事を気にしてたみたいだから、無事に出来上がって良かったわ」
目を伏せて何故か悲しそうな顔をするアヴェントゥリーナ。その姿を見て心配になったけれども、続けて悪い報せも聞きたいというので、ドラゴミールは拳を握りしめてこう言った。
「ウィスタリアが、歌手を辞めました。彼はもう、舞台には立ちません」
「……そう……」
すると、余程ショックだったのか、アヴェントゥリーナが泣き崩れてしまった。ウィスタリアがいなくなったのがそんなに辛いのか。そう思ったけれども、アヴェントゥリーナはこんな事を言った。
「それは残念だけれども、でも、辞めてしまう前にあの子にもう一回、歌を聴かせてあげて欲しかった……」
「……そうですね……」
ウィスタリアのことを悲しんでいるのは自分だけではなかった。その事に何故だか安心していると、アヴェントゥリーナが立ち上がって震える声を出した。
「ねぇ、ドラゴミール君は、デュークに最期の挨拶をしてくれるかしら?」
「最期のですか? そうですね、またいつかこの街には来ると思いますが、ご挨拶に伺いたいです」
アヴェントゥリーナは、ドラゴミールがもうすぐこの街を去ることを知っている。だからそんな事を言うのだろう。しかし、予想外の言葉が耳に入った。
「あの子は……
デュークは先日亡くなりました……」
どう言うことなのかわからなかった。こんなに短期間に、自分のすぐ側から友人が消えていくなんて、信じたくなかった。
ドラゴミールは既に、衣装も小物も発注し終えてしまったので、後は出来上がるのを待ってゆっくりしているだけだ。
宿舎の食堂で食事をしようと、シルヴィオを誘って席を探していると、一人で食事をしているウィスタリアの姿があった。そう言えば彼は、公演期間外で練習の無い日は一人で食事をしていることが多いなと、ドラゴミールとシルヴィオは小声で言い合う。
一人で食べるのが好きな質なのかも知れないが、折角見付けたのだからと、ドラゴミール達はウィスタリアに声を掛けた。
「よーうウィスタリア。一緒に飯食おうぜ!」
手を振りながら近づくと、ウィスタリアは一瞬表情を強張らせた。ドラゴミールは自分達が何か気に障ることでもしてしまっただろうかと思い、最近有ったことを思い返し、それでも心当たりが無いので、ちらりとシルヴィオの方を見る。その時に目が合ったのできっとシルヴィオも心当たりが無いのだろう。
「二人が良いなら構わんよ。おれはもう食べ終わるけど」
先程の表情を誤魔化すように、ウィスタリアはにこりと笑顔を二人に向ける。もしかしたら、急に声を掛けられて驚いただけなのかも知れない。そう思った二人は、ウィスタリアと同じテーブルに着いて、ウェイトレスに注文をした。
先程言ったとおり、料理が運ばれてくる前にウィスタリアは食べていた定食を食べ終えていた。
「なんかごめんなー。食べ終わってんのに付き合わせちゃって」
「いや、いいんだよ。あんまりこうやって話す機会も無いしさ。
特にシルヴィオは」
「確かに、言われてみると僕は余りウィスタリアと話したことが無いな」
たわいもない話をしているうちに、ドラゴミールとシルヴィオが注文した定食が届いた。少し固いブールを千切ってトマトとネギのスープに浸しながら、ドラゴミールが訊ねる。
「そう言えば、ウィスタリアは来シーズンの衣装とか諸々注文した?」
ウィスタリアは毎年、早め早めに注文を済ませる方ではあるのだが、今年はまだ仕立て屋や彫金師の所へ言った様子が無いので、疑問になった。
すると、ウィスタリアは笑って居るけれども泣きそうな顔でこう言った。
「ああ、おれ、音楽院辞めて実家に帰ることにしたんだ」
「……え?」
突然そんな事を言われて、ドラゴミールもシルヴィオも驚きを隠せない。音楽院の方から出た話なのか、それともウィスタリアの方から言い出した話なのか。今まで親しくしてくれていて、それ以上に、憧れの歌手である彼が辞めてしまうと言う事を受け止めきれず、ドラゴミールの声が震える。
「なん……なんで、辞め……」
「急な話でごめんな。
詳しくは話せないんだけど、音楽院からなんか言われたわけじゃないってのは言っとくよ」
いつものように明るい口調で言うけれども、テーブルに置かれた手は震えていて、本当は辞めたくないのではないかとドラゴミールは思う。いや、思いたかった。
それから数日も経たないうちに、ウィスタリアは荷物をまとめていなくなってしまった。以来、心の中を埋めていた大事な物のひとつが欠けたようで、ドラゴミールは大きな空虚感を感じた。それでも、自分は歌手を続けたいし、オペラの舞台に立ち続けるのだろう。そう思って、納期がやって来た依頼品を受け取りに街へと出た。
装飾小物を受け取り、その次に仕立て屋に衣装を受け取りに行く。その道すがら、あまり暗い顔をしてばかりではカミーユ達にも心配をかけてしまうと、気を持ち直すために井戸で水を汲んで顔を洗う。
顔を洗ったら少し気が晴れた気がして、これなら大丈夫だろうと、仕立て屋のドアを叩いた。
出迎えてくれたのは、いつも通りギュスターヴだ。どうやら纏まって入っていた仕事の内、最後の物がドラゴミールの依頼品だったようで、これから暫く、カミーユも休みが取れるのだという。
「はい、これが注文の品だよ」
そう言って衣装を持って来たカミーユは、笑顔だけれども見るからに疲れ果てていて、今にも眠りこけてしまいそうだった。
今回ばかりは余り長居するのは良くないだろう。そう思ったドラゴミールは、確認のための試着を手早く済ませ、カミーユに言う。
「うん、いつも通り良く出来てる。これで大丈夫だよ、ありがとな」
「まぁ、知り合いとは言え仕事だからね。そこはちゃんとやるよ」
そう軽くやりとりして、取り敢えず一旦寝た方が良いと、カミーユの頭を撫でた。
新しい衣装を受け取って数日、その間はドラゴミールも明るい顔をしていることが多かったので、シルヴィオも安心しているようだった。
ウィスタリアがいなくなった宿舎の食堂で、昼食を食べながら二人で話をする。
「そう言えば、今回はいつもの彫金師ではなく、余所にアクセサリの発注をしたんだよな?」
「え? ああ、いつもの人が最近調子悪いらしくて。それで、暫く休むからって他の職人紹介して貰ったんだよ」
「紹介してくれたお礼は言ったのか?
ちゃんと納品されたという報告は入れた方が良いと思うが」
「あ、そうだよな。明日辺り伺おうかなぁ」
紹介されたときにもデュークにお礼は言ったけれども、きっとちゃんと出来上がったどうかを気にしているだろう。それに、デュークがお気に入りだと言っていたウィスタリアが、もう舞台には上がらないことも伝えた方が良い。ウィスタリアのことを思い出すと胸が痛むけれども、残された自分に出来るのはそんな事なのだと、言い聞かせた。
翌日、ドラゴミールがデュークとアヴェントゥリーナの屋敷に訪れると、妙に静まりかえっていた。
銀杏の舞い散るこの季節、気温のせいで静かに感じると言うのはあるのだろうけれども、それを抜きにしても、そう、活気が失われているように感じた。
屋敷の中に招き入れられ、案内されたのは応接間。突然の来訪なので、ティールームを用意している暇は無かったのは想像に難くない。
それにしても、気になる点があった。迎えてくれたのが、アヴェントゥリーナ一人なのだ。前にデュークに会った時、確かに横になっていることが多いとは言っていた。だからきっと、今も寝室で寝ているのだろう。
「アヴェントゥリーナ様、本日は良い報せと悪い報せのふたつをお持ちしました」
「あらそうなの? それじゃあ、良い報せから聞かせてくれる?」
前に会った時と比べてやつれた印象の有るアヴェントゥリーナが、期待するように言う。
「良い報せは、デューク様にお勧めしていただいた職人から、無事に依頼品を受け取ることが出来ました。お礼申し上げます」
「そうなのね。あの子もその事を気にしてたみたいだから、無事に出来上がって良かったわ」
目を伏せて何故か悲しそうな顔をするアヴェントゥリーナ。その姿を見て心配になったけれども、続けて悪い報せも聞きたいというので、ドラゴミールは拳を握りしめてこう言った。
「ウィスタリアが、歌手を辞めました。彼はもう、舞台には立ちません」
「……そう……」
すると、余程ショックだったのか、アヴェントゥリーナが泣き崩れてしまった。ウィスタリアがいなくなったのがそんなに辛いのか。そう思ったけれども、アヴェントゥリーナはこんな事を言った。
「それは残念だけれども、でも、辞めてしまう前にあの子にもう一回、歌を聴かせてあげて欲しかった……」
「……そうですね……」
ウィスタリアのことを悲しんでいるのは自分だけではなかった。その事に何故だか安心していると、アヴェントゥリーナが立ち上がって震える声を出した。
「ねぇ、ドラゴミール君は、デュークに最期の挨拶をしてくれるかしら?」
「最期のですか? そうですね、またいつかこの街には来ると思いますが、ご挨拶に伺いたいです」
アヴェントゥリーナは、ドラゴミールがもうすぐこの街を去ることを知っている。だからそんな事を言うのだろう。しかし、予想外の言葉が耳に入った。
「あの子は……
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どう言うことなのかわからなかった。こんなに短期間に、自分のすぐ側から友人が消えていくなんて、信じたくなかった。
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