5 / 10
第五章 心に触れたい
しおりを挟む
琉菜がバイトをしている喫茶店が強盗に入られた翌日、蓮は琉菜の下へ電話をかけた。
強盗事件があったというのを聞いて心配なのだが、大丈夫かと。
すると琉菜はこう答える。
「強盗が来たのは覚えてるんだけど、その時の記憶が切れ切れで、なんで助かったのかよくわかんないって言うか。
でも、マジカルロータスさんが助けてくれたみたいだから、あたしには怪我は無いよ」
「そっか、無事なら良いんだ」
琉菜の言葉を聞いて、蓮は確信する。
あの時強盗犯を押さえ込んでいたのは、琉菜の中に居る他の人格だったのだ。
本当に多重人格なのなら、その事も含めて琉菜を受け入れたい。そう思った蓮は、今度放課後、久しぶりに会わないかと話を持ちかけた。
それから数日後、二人きりで話をしたいと言って蓮と琉菜はカラオケボックスに入った。
元々二人ともカラオケを余りする質では無いので入るのに少し不安は有ったが、ここでなら込み入った話が出来るだろうと、飲み物を注文して話を始めた。
「なにさ、二人きりで話がしたいって。
もしかして誰にも聞かせたくない恋バナ?」
トマトジュースを啜ってそう言う琉菜に、蓮はこう切り出した。
「琉菜さ、もしかして私に隠し事してない?」
「隠し事?」
突然の事に琉菜は驚いた様な顔をするが、すぐに何か思い当たったらしく、溜息をつく。
「聞いてどうするの」
怪訝そうな視線を送ってくる琉菜に、蓮はコーヒーフロートの入ったコップを握りしめて、意を決した様に答える。
「私、琉菜の全部を受け止めて、それで、ずっと友達で居たくて。
それで、もし誰にも言えなくて悩んでる事とか有ったら話して欲しいなって思って、それで……」
「そっか」
蓮の必死な言葉に、琉菜はトマトジュースをストローでかき回しながらこう返す。
「それじゃあ、蓮が秘密にしてる事とか有ったら、あたしに話せる?
そこまであたしの事信用してる?」
蓮は思わず動揺する。
確かに蓮も、自分がマジカルロータスである事を琉菜に隠している。
むやみに正体が知られてしまうのは日常生活に支障をきたすので、あまり知られない様にしろという鏡の樹の魔女の言葉が有ったから。
でも、琉菜なら、琉菜ならきっと言いふらす事は無いだろう。
そう自分に言い聞かせ、口を開く。
「秘密、有るよ。
信じて貰えるかどうかわからない秘密だけど、それを話したら琉菜も私に打ち明けてくれる?」
「話してくれたら」
琉菜の言葉に、蓮は恐る恐る自分がマジカルロータスである事を打ち明けた。
すると琉菜は鳩が豆鉄砲を食らった様な顔をして蓮の方を見る。
「いやいやいやいや、そんな……
本当なの?」
いまいち信じ切れていない琉菜に蓮は頷き、そっと首から下げているペンダントに手を当てる。
「証拠に、今変身してみせるね」
小声で変身する為の言葉を呟くと、蓮の体が光で包まれ、瞬く間にマジカルロータスへと姿を変えた。
「お、おう」
まさか本当に変身するとは思っていなかったらしく、琉菜は戸惑いを隠せない。
自分を落ち着かせる為かトマトジュースを啜った後に、琉菜が蓮の目をじっと見つめ、こう打ち明けた。
「これじゃあたしが何も言わないのは不公平だよね。
そうなんだ、あたし、蓮が言う様にずっと誰にも相談出来ない秘密を抱えてんだ。
いつからなのかはわかんないんだけど、あたしの中に違うあたしが何人も居て、多重人格って言うのかな?
それで、記憶が無い間に色々やっちゃう事があって、それで……」
段々泣きそうな顔になってきている琉菜を、ぎゅっと蓮が抱きしめる。
「やっぱりそうだったんだ」
「知ってたの?」
「そうじゃ無いかなって思ってただけなんだけど、でも、話してくれてありがとう。
もしその事で……ううん、なんでも、なんでも、辛い事があって、気が向いたら私に相談して。
私はずっと、琉菜の友達だから」
すると琉菜が蓮の腕の中で震えながら言う。
「ずっと?」
「ずっと」
「もしあたしが何か悪い事をして捕まっても?
マジカルロータスは正義の味方なんでしょ?」
「うん。マジカルロータスは正義の味方。
だけど『私』は何が有っても琉菜の友達だよ」
「う……うう……
蓮……あたし、あたし、こんな……」
嗚咽を漏らしながら腕の中で泣く琉菜の背中を、蓮は優しく叩いたのだった。
結局その後、話が思いの外短く終わったので、二人は残りの時間をカラオケボックス本来の利用方法で使って、カラオケボックスを後にした。
「なんか偶に歌うとカラオケも楽しい様な気がするね」
「そうね。私なんかは知ってる曲が古いのばっかりだからちょっと歌うの恥ずかしいんだけど」
「え~、良いじゃん。
あたしもフォークソングとか好きだよ」
二人で繁華街を歩いて、少しウィンドウショッピングもして、ふと蓮が呟いた。
「今日の事は、二人だけの秘密ね」
それに琉菜は耳元で囁く。
「うん、秘密」
何となく、二人は別れがたい気がして、お互い両親に電話をかけ、夕食は一緒に何処かのお店で食べる事にした。
夕食のパスタを食べながら、二人は話に花を咲かせる。
琉菜の話によると、中学校から離れた所の高校に通っているおかげかいじめを受ける事は無くなったという。ただ、それ以外に困った事があるらしい。
「何? 困った事って。
テストの点が良くないとか?」
「テストの点は平均……よりちょっと低いのもあるけど、赤点は取ってないよ。
蓮も知ってると思うけど、ウチ女子校じゃん?」
「女子校だね」
「なんか……放課後部活終わった後にやたら女の子達に囲まれる様になっちゃって、どうしたら良いのかわかんなくて……」
「それは私もわからない」
「デスヨネー」
なるほど、女子校の王子様ポジションになってしまったのかと蓮は納得する。
琉菜は少しきつめでボーイッシュでは有るけれど綺麗な顔をしているし、背が高い。
この条件が揃ってしまうと女子校で王子様ポジションになってしまうのも無理は無いだろう。
何となく納得している蓮に、琉菜が問いかける。
「蓮は学校で困った事とか無いの?」
「私?
学校では無いんだけど、家でちょっと……」
蓮は成績優秀で、どうやら両親は理系の大学に通わせたいらしいのだが、自分が進みたいのは調理師学校なのだ。
その事で今両親と揉めていると琉菜に話すと、流石に琉菜も苦笑いするしか無い様だ。
「進路の事はな~。
納得した進路に進みたいよね」
「そうなんだけどね。
頑張って説き伏せるしか無いかなぁ。
琉菜は大学、学科何処にするの?」
「え?
あたしは外国語科って言うか、語学系かな。
色んな言葉が解る様になりたいんだ」
「そっかぁ、なんか夢があるね」
「調理師学校も夢があるじゃん」
そんな話をしながらも夕食を食べ終え、そろそろ帰らないと怒られる様な時間になってきたので二人は会計を済ませて店を出た。
強盗事件があったというのを聞いて心配なのだが、大丈夫かと。
すると琉菜はこう答える。
「強盗が来たのは覚えてるんだけど、その時の記憶が切れ切れで、なんで助かったのかよくわかんないって言うか。
でも、マジカルロータスさんが助けてくれたみたいだから、あたしには怪我は無いよ」
「そっか、無事なら良いんだ」
琉菜の言葉を聞いて、蓮は確信する。
あの時強盗犯を押さえ込んでいたのは、琉菜の中に居る他の人格だったのだ。
本当に多重人格なのなら、その事も含めて琉菜を受け入れたい。そう思った蓮は、今度放課後、久しぶりに会わないかと話を持ちかけた。
それから数日後、二人きりで話をしたいと言って蓮と琉菜はカラオケボックスに入った。
元々二人ともカラオケを余りする質では無いので入るのに少し不安は有ったが、ここでなら込み入った話が出来るだろうと、飲み物を注文して話を始めた。
「なにさ、二人きりで話がしたいって。
もしかして誰にも聞かせたくない恋バナ?」
トマトジュースを啜ってそう言う琉菜に、蓮はこう切り出した。
「琉菜さ、もしかして私に隠し事してない?」
「隠し事?」
突然の事に琉菜は驚いた様な顔をするが、すぐに何か思い当たったらしく、溜息をつく。
「聞いてどうするの」
怪訝そうな視線を送ってくる琉菜に、蓮はコーヒーフロートの入ったコップを握りしめて、意を決した様に答える。
「私、琉菜の全部を受け止めて、それで、ずっと友達で居たくて。
それで、もし誰にも言えなくて悩んでる事とか有ったら話して欲しいなって思って、それで……」
「そっか」
蓮の必死な言葉に、琉菜はトマトジュースをストローでかき回しながらこう返す。
「それじゃあ、蓮が秘密にしてる事とか有ったら、あたしに話せる?
そこまであたしの事信用してる?」
蓮は思わず動揺する。
確かに蓮も、自分がマジカルロータスである事を琉菜に隠している。
むやみに正体が知られてしまうのは日常生活に支障をきたすので、あまり知られない様にしろという鏡の樹の魔女の言葉が有ったから。
でも、琉菜なら、琉菜ならきっと言いふらす事は無いだろう。
そう自分に言い聞かせ、口を開く。
「秘密、有るよ。
信じて貰えるかどうかわからない秘密だけど、それを話したら琉菜も私に打ち明けてくれる?」
「話してくれたら」
琉菜の言葉に、蓮は恐る恐る自分がマジカルロータスである事を打ち明けた。
すると琉菜は鳩が豆鉄砲を食らった様な顔をして蓮の方を見る。
「いやいやいやいや、そんな……
本当なの?」
いまいち信じ切れていない琉菜に蓮は頷き、そっと首から下げているペンダントに手を当てる。
「証拠に、今変身してみせるね」
小声で変身する為の言葉を呟くと、蓮の体が光で包まれ、瞬く間にマジカルロータスへと姿を変えた。
「お、おう」
まさか本当に変身するとは思っていなかったらしく、琉菜は戸惑いを隠せない。
自分を落ち着かせる為かトマトジュースを啜った後に、琉菜が蓮の目をじっと見つめ、こう打ち明けた。
「これじゃあたしが何も言わないのは不公平だよね。
そうなんだ、あたし、蓮が言う様にずっと誰にも相談出来ない秘密を抱えてんだ。
いつからなのかはわかんないんだけど、あたしの中に違うあたしが何人も居て、多重人格って言うのかな?
それで、記憶が無い間に色々やっちゃう事があって、それで……」
段々泣きそうな顔になってきている琉菜を、ぎゅっと蓮が抱きしめる。
「やっぱりそうだったんだ」
「知ってたの?」
「そうじゃ無いかなって思ってただけなんだけど、でも、話してくれてありがとう。
もしその事で……ううん、なんでも、なんでも、辛い事があって、気が向いたら私に相談して。
私はずっと、琉菜の友達だから」
すると琉菜が蓮の腕の中で震えながら言う。
「ずっと?」
「ずっと」
「もしあたしが何か悪い事をして捕まっても?
マジカルロータスは正義の味方なんでしょ?」
「うん。マジカルロータスは正義の味方。
だけど『私』は何が有っても琉菜の友達だよ」
「う……うう……
蓮……あたし、あたし、こんな……」
嗚咽を漏らしながら腕の中で泣く琉菜の背中を、蓮は優しく叩いたのだった。
結局その後、話が思いの外短く終わったので、二人は残りの時間をカラオケボックス本来の利用方法で使って、カラオケボックスを後にした。
「なんか偶に歌うとカラオケも楽しい様な気がするね」
「そうね。私なんかは知ってる曲が古いのばっかりだからちょっと歌うの恥ずかしいんだけど」
「え~、良いじゃん。
あたしもフォークソングとか好きだよ」
二人で繁華街を歩いて、少しウィンドウショッピングもして、ふと蓮が呟いた。
「今日の事は、二人だけの秘密ね」
それに琉菜は耳元で囁く。
「うん、秘密」
何となく、二人は別れがたい気がして、お互い両親に電話をかけ、夕食は一緒に何処かのお店で食べる事にした。
夕食のパスタを食べながら、二人は話に花を咲かせる。
琉菜の話によると、中学校から離れた所の高校に通っているおかげかいじめを受ける事は無くなったという。ただ、それ以外に困った事があるらしい。
「何? 困った事って。
テストの点が良くないとか?」
「テストの点は平均……よりちょっと低いのもあるけど、赤点は取ってないよ。
蓮も知ってると思うけど、ウチ女子校じゃん?」
「女子校だね」
「なんか……放課後部活終わった後にやたら女の子達に囲まれる様になっちゃって、どうしたら良いのかわかんなくて……」
「それは私もわからない」
「デスヨネー」
なるほど、女子校の王子様ポジションになってしまったのかと蓮は納得する。
琉菜は少しきつめでボーイッシュでは有るけれど綺麗な顔をしているし、背が高い。
この条件が揃ってしまうと女子校で王子様ポジションになってしまうのも無理は無いだろう。
何となく納得している蓮に、琉菜が問いかける。
「蓮は学校で困った事とか無いの?」
「私?
学校では無いんだけど、家でちょっと……」
蓮は成績優秀で、どうやら両親は理系の大学に通わせたいらしいのだが、自分が進みたいのは調理師学校なのだ。
その事で今両親と揉めていると琉菜に話すと、流石に琉菜も苦笑いするしか無い様だ。
「進路の事はな~。
納得した進路に進みたいよね」
「そうなんだけどね。
頑張って説き伏せるしか無いかなぁ。
琉菜は大学、学科何処にするの?」
「え?
あたしは外国語科って言うか、語学系かな。
色んな言葉が解る様になりたいんだ」
「そっかぁ、なんか夢があるね」
「調理師学校も夢があるじゃん」
そんな話をしながらも夕食を食べ終え、そろそろ帰らないと怒られる様な時間になってきたので二人は会計を済ませて店を出た。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

公爵令嬢は嫁き遅れていらっしゃる
夏菜しの
恋愛
十七歳の時、生涯初めての恋をした。
燃え上がるような想いに胸を焦がされ、彼だけを見つめて、彼だけを追った。
しかし意中の相手は、別の女を選びわたしに振り向く事は無かった。
あれから六回目の夜会シーズンが始まろうとしている。
気になる男性も居ないまま、気づけば、崖っぷち。
コンコン。
今日もお父様がお見合い写真を手にやってくる。
さてと、どうしようかしら?
※姉妹作品の『攻略対象ですがルートに入ってきませんでした』の別の話になります。
悔しいけど、君が好き。
矢凪來果
恋愛
「人生最後の日に何したい?」
私はそう聞いてきたあいつに会いたかった。
社畜のミサキは、ある日、大学時代の忘れられない男友達の言葉を思い出してしまう。そして物騒なニュースを見ていると、少しづつおかしくなる世の中で、いつ「人生最後の日」がくるかわからないと怖くなった。
だったら、取り返しがつかなくなる前に、ダサくても、今更でも、やっぱりもう一度会いたい!
そんなふうに勢いづけて連絡を取ってみたものの。
「なぁ、誰に会いにきたんだよ」
「そっちこそ」
素直じゃない大人同士の、バレバレの攻防戦。
※カクヨム、小説家になろうでも掲載いたします。
※4話の短編予定。

【完結】新皇帝の後宮に献上された姫は、皇帝の寵愛を望まない
ユユ
恋愛
周辺諸国19国を統べるエテルネル帝国の皇帝が崩御し、若い皇子が即位した2年前から従属国が次々と姫や公女、もしくは美女を献上している。
既に帝国の令嬢数人と従属国から18人が後宮で住んでいる。
未だ献上していなかったプロプル王国では、王女である私が仕方なく献上されることになった。
後宮の余った人気のない部屋に押し込まれ、選択を迫られた。
欲の無い王女と、女達の醜い争いに辟易した新皇帝の噛み合わない新生活が始まった。
* 作り話です
* そんなに長くしない予定です
隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

裏切りの先にあるもの
マツユキ
恋愛
侯爵令嬢のセシルには幼い頃に王家が決めた婚約者がいた。
結婚式の日取りも決まり数か月後の挙式を楽しみにしていたセシル。ある日姉の部屋を訪ねると婚約者であるはずの人が姉と口づけをかわしている所に遭遇する。傷つくセシルだったが新たな出会いがセシルを幸せへと導いていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる