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銭とは何か?
日ノ本の場合、基本は陛下のモノ
しおりを挟む公地公民の流れで、日ノ本で生まれた考え方は、日ノ本そのものは陛下のモノという前提だったりします。そのうえで、陛下が権力を手放したことで、所有者が居るけど、自由に私有することができるという状態になったのです。
モノについても、陛下のモノである、天下大道に落としても、所有権も移動することは無い。礼儀として、モノを拾って返してくれた相手に、返礼するという習慣が生まれただけです。
公地公民の中で、墾田永年私財法が生まれたが、公地公民で生まれている、国衙領に影響がでたわけではない。既存の国衙領と神域の間に、自懇地系墾田は、国司の許認可を受けて、土木治水事業が開始されています。新規の土木治水事業を開始して、田畑を開拓した人達が、武士団を形成していきます。
武士団が得た私有財産は、陛下の権威によって保障された財産であり、これを奪う者は、陛下に叛く国賊と言うことができます。権威の保証が、国司の許認可であり、一族郎党は一致団結して、「権威の保証」を命を懸けて護る必要があったのです。武士が兼業兵士でありながら、「侍」として最強に育つのは、世代を超えて「一所懸命」に育てられた結果となります。
親から子へ、歴代に伝える「教育」は、強兵として育てられ、「侍」の形を作り上げていくこととなります。
護り方も様々になり、最初は、国司の権威から税を国へ治めていたが、国司が横暴となり、「一所」を奪おうとすれば、国司に叛くのが「武士」となります。国司に対抗するためには、国府の健児兵に対抗できなければなりません。訓練した常備兵である、健児兵に喧嘩を売っても勝てるようになれば、「一所」を護ることができます。ただ、健児兵に喧嘩を売ることは、国司に喧嘩を売ることで、国司からすれば、叛逆とみなされます。叛逆者となれば、征伐軍が中央から派遣されることになりますし、国賊として征伐されることとなります。
そこで生まれたのが、「寄進」という考え方になります。
大貴族や寺社に「寄進」することで、国司を抑えて「一所」を護り、中央に征伐軍をおこさせないことに成功します。税を納める先が、国から大貴族や寺社に変わっただけ、これが「寄進地系荘園」となります。
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