プログラムは、魔法の呪文

閑話休題 黒歴史

ボランティアの黒歴史

　Arduinoは、MITのプロジェクトを起点として、イタリアで開発されたハードウェアとArduinoIDEという開発環境を基本となるマイコンである。ビジネスモデルとしては、非常に面白いモノであるが、金額が大きくなるにつれて、色々と歪が生じているようである。まぁ、ここらへんは、様々なOSを含めた、ソフトウェア関連のプロジェクト全般に言えることである。

　次の東京オリンピックを例にするまでも無いが、日本ではボランティアが、無料で働くイメージが強すぎる。

　今の状況で、必要となるボランティアの質と数を確保できるかどうかは、甘すぎるような気がしてならない。

　確か、サッカーが正式種目となった、神戸でユニバシアードを開催した時に、似たような状況が発生し、ボランティアの質と数を確保することができなかったため、非常に多くのトラブルが噴出したようである。



　昔々、お爺ぃが「晴海」のお手伝いをしていた頃は、手弁当当たり前で、好きでやっていたが、このままでは継続することはできないという認識があった。これは、「東京都立産業貿易センター」を手伝っていた時も同じである。好きで手伝っていたのだと、言い切ることができた。

　だからと言って、本当にイベントを開催している集団が、無料ボランティア集団と言うのは、間違っているとお爺ぃは考えている。

　結果として、現在は、完全なボランティアによる活動ではなくなり、一定の（まだまだ未成熟ながら）ビジネスとなっているようである。




　ボランティア無償性というのは、対象とするプロジェクトが利益を求めないという意味である。「タダ働き」を強制させるという意味ではないし、「持てる者の義務」でも無い。




　日本人が見た時に、東京オリンピックは、アマチュアの祭典なのかも知れないが、すでにアマチュアの域を逸脱しており、赤字になるビジネスとして考えなければならない。これは、国内におけるインターハイ等の競技大会も同じである。各県持ち回りである以上は、二十数年に一回、二十年分の赤字を覚悟して実行する祭典なのである。

　二十年分の赤字を覚悟しないのであれば、インターハイを各県持ち回りにする必要は無く、東京限定で開催することで、各都道府県からの参加者が支払う交通費を削減することで、経費の削減は可能となるし、オリンピック後の施設利用についても、一定の利用者を見込めることとなる。オリンピックにしても、2000年以降すべてアテネで開催すれば、ギリシャの経済問題が欧州におよぼした影響についても、もう少し緩和することができ、ギリシャの経済問題について、軟着陸を探ることもできたはずである。




　ボランティアは、無償性が強い自発的な活動であることは、間違いの無い事実である。しかしながら、世界中の様々な地域で開催される祭典もまた、無償性とビジネスの狭間で、数々の課題を抱えているのが、現状なのである。



　2020年にオリンピック、2025年に万国博覧会、ユニバーシアードの二の舞はご勘弁願いたいものです。